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宮崎県での緩和ケアの先駆け的存在。命と向き合う環境で、看護師として、そして人間としての成長を|医療法人倫生会 三州病院

  • 更新日
投稿者:堀尾 健太

宮崎県都城市にある医療法人倫生会 三州病院は、急性期病棟40床の他に緩和ケア病棟27床を有し、地域に密着した幅広い医療を提供しています。特に、宮崎県で初めて緩和ケア病棟を持つ病院として承認されるなど、緩和ケアの分野で地域トップクラスの実績を誇ります。

患者中心の質が高い医療を提供するため、スタッフそれぞれが「チーム三州」の一員としてトータルケアに取り組む三州病院。その職場環境には、どのような魅力があるのでしょうか。

今回は、事務長の中吉さんと緩和ケア病棟師長の矢間さんにインタビュー。緩和ケアという仕事のやりがいをはじめ、さまざまな職場のアピールポイントについて語っていただきました。

目次

1.県南地域で唯一の緩和ケア病棟

-貴院の診療の強みや特色について教えてください。

矢間さん:

当院の最大の特色は、がん患者さんなどの緩和ケアに力を入れている点でしょうか。緩和ケア病棟を持つ病院は宮崎県内ではまだ少なく、県南地区では当院が唯一の病院です。地域に密着し、緩和ケアを通して市民の皆さんに安心した医療を提供できるのが、当院の何よりの強みだと考えています。

-現在、どれくらいのスタッフが働いていますか?

矢間さん:

病棟では看護師が26人、看護助手が19人、ソーシャルワーカーが1人働いています。より手厚く充実したケアを提供するため、看護助手の人数を多めに確保しているのが特徴的ですね。年齢層でいうと20~30代を中心に、50代まで幅広いスタッフが活躍中です。

-お二人から見て、職場の雰囲気はいかがですか?

矢間さん:

看護師だから、看護助手だからと垣根を作ることは無く、みんなが手を取り合いながら働ける環境が整っていると感じますね。医師とも常にディスカッションしながら、和気あいあいと仕事しています。

また、誰かが休んだら周りがフォローしようという体制も取れているため、そのような点でも働きやすい職場だと思いますよ。

中吉さん:

緩和ケア病棟を持つ病院が地域でも少ないため、当院に入職すれば、ほとんどの人が未経験からのスタートのようなもの。現在勤務しているスタッフも、緩和ケアは初めてだったという人は多いですよ。意欲があれば、経験が浅い方やブランクのある方でも入りやすい環境だと思います。

もちろん、入職後の勉強は必要です。特に、緩和ケアは良くも悪くも特殊な診療科なんですよね。急性期の病棟であれば病気を治すことを目標にケアを進めますが、緩和ケアの場合は辛い症状を緩和する事が一番です。

-やはり緩和ケアに挑戦したいという思いで入職される方は多いですか?

矢間さん:

患者さんに寄り添いたいという強い思いを持って当院を志望するスタッフは多いと感じます。急性期を経験してきたスタッフの中には、「この患者さんは今後どうなっていくんだろう」と思っても、その後の看護に関わることができずにもどかしい思いを抱えていたという人もいますね。

2.子育て世代に寄り添う職場。ワークライフバランスも充実

-出産や育児など、ライフステージの変化に対してはどのようなサポートがありますか?

矢間さん:

時短勤務の対応の他、急な休みや早退があっても周りがカバーしやすいように、業務内容も調整します。病棟勤務で部屋持ちをしていると、保育園や学校から急な呼び出しがあった場合などにすぐに対応出来ない事もあります。

そこで、フリー業務として部屋持ち看護師をサポートしたり、採血や点滴などの処置を業務ごとに担当したりと、仕事内容を柔軟に組み合わせていつでも帰りやすい体制を作っています。昔のように、お迎えの要請が来てもなかなか早退できないということはなく、気兼ねなく申し出やすい環境が整っていると思います。

また、どうしても人手が足りない時には、他の部署から応援に来てもらうこともあります。病院全体で一致団結し、子育て世代を支えようという気風のある職場なんですよ。

スタッフの代わりはいても、母親の代わりはいません。患者さんを大事にする姿勢は、身近な家族を大事にする姿勢から生まれると思っています。ぜひ、子どもや家族と関わる時間を大切にしながら働いていただきたいですね。

-ワークライフバランスや福利厚生などについて、アピール点はありますか?

中吉さん:

まず、当院は年間休日数が122日と、病院としては多めに設定しています。

また、日勤の就業時間は8時半~17時で、休憩時間を除くと1日7.5時間です。週休2日として1週間の労働時間を計算すると、37.5時間になります。1週間の労働時間は40時間が一般的ですが、それに比べると当院は短め。プライベートや家庭の時間も取りやすい環境です。

週休と有休を組み合わせ、全スタッフが年に1回は5連休を取得するような働きかけもしています。これを活用して旅行などを楽しむスタッフは多いですよ。

年末年始休暇や夏季休暇も、時期をずらしつつみんなが平等に取れるように調整しています。勤務年数が短いから、独身だからなどの理由で出勤を強制することはありません。各スタッフの予定や意見を聞き、全員がしっかりと休めるよう配慮しています。

この他、職員は患者さんに提供しているメニューと同じ食事を1食350円で食べられます。当院では消化器疾患の治療にも力を入れており、かねてから治療の一環として、健康でおいしい食事の提供にこだわってきました。当院の食事は、院外から来る非常勤の医師などからもおいしいと好評なんですよ。

3.スキルアップにも最適な環境。中途採用者の教育プログラムも

-スタッフのスキルアップやキャリアアップを支援するための取り組みがあれば教えてください。

中吉さん:

本人から要望があった場合や、業務上必要な場合などに、研修への参加や資格取得にかかる費用を病院が助成します。

例えば、がん看護専門看護師の認定を受けたいという希望者に対し、大学進学をサポートした例があります。そのスタッフは見事、宮崎県で第1号の認定を受けることができました。

矢間さん:

院内での研修も充実しています。勤務時間内に実施し、動画を保存。当日に参加できなかったスタッフやもう一度研修内容を確認したいスタッフがいれば、後から動画を見返せるようにしています。

この他、短時間ではありますが、病棟薬剤師による勉強会なども定期的に開催しています。

-経験の浅いスタッフや、ブランクのあるスタッフに対してはどのようなフォロー体制がありますか?

矢間さん:

当院の看護部では、指導看護師と2人1組になって看護に当たるPNS方式を採用しています。その上で、中途採用のスタッフについてはチェックシートを作成し、どの業務がどれくらいできるのか把握します。

そのチェックシートを活用しながら、定期的な業務の振り返りを実施。業務内容に関することだけでなく、不安に思っていることが無いかもこまめにヒアリングし、それに応じて指導の仕方なども臨機応変に変えるなど、ていねいなバックアップを意識しています。

4.「命」と向き合う緩和ケアの魅力

-貴院で働くことで、どのような経験ややりがいが望めますか?

中吉さん:

患者さんの命と向き合う日々の中で、自身の生き方や価値観について考える機会はすごく多いと思います。

緩和ケア病棟に入院する患者さんは、高齢の方だけでなく、まだ若い方や働き盛りの方も多いです。そして、年齢を問わず、旅立たれます。緩和ケアとはそういう仕事です。

矢間さん:

患者さんが人生の幕を下ろす最期の時にそばにいられることは、看護師としてかけがえのない経験になるはずです。そうした日々を過ごす中で、人間力が高まっていくのも感じられるでしょう。

事務長が先ほど言ったように、病棟では若くして亡くなる患者さんも多いです。中には、お子さんを残してお母さんが亡くなってしまうことも。それでも、残された人たちは生きていかなければなりません。

それを私たちがどう支えていくか。そして新たに入院する患者さんに対し、何をしてあげられるか。患者さんをお看取りする経験を重ねた私たちだからこそ、できることはたくさんあります。

-どんな人と一緒に働きたいですか? または、どんな人が活躍できる職場ですか?

中吉さん:

やる気を持って懸命に仕事に打ち込めれば、それだけでどなたでも活躍できると思います。

緩和ケアはゆったりとしたイメージを持たれがちなのですが、実際には体を使う仕事も多いですし、患者さんのお看取りが続くと精神的に落ち込んでしまうこともあります。だからこそ、心身ともに成長しようという気持ちが大切だと考えています。

矢間さん:

緩和ケアには、急性期と違って明確な答えがありません。そこで働く私たちに求められるのは、柔軟な姿勢と、患者さんに寄り添う思いやりです。患者さんにかける言葉一つとっても、「頑張ってくださいね」と相手任せにするのではなく、「一緒にやっていきましょう」と投げかけられるかどうかが重要です。

どんな看護が正解か白黒つけたい人にとって、初めは戸惑うことが多いかもしれません。でも、働いているうちに緩和ケアの考え方は身についていくもの。緩和ケアに挑戦したい方であれば、どなたでも大歓迎です。

-最後に、記事を読んでいる求職者の方にメッセージをお願いします。

中吉さん:

緩和ケアは特殊な診療科である上、経験できる職場が限られているゆえに及び腰になってしまう人は多いかもしれません。一方で、当院のスタッフからは「一度緩和ケアに取り組むと、もうそれ以外考えられない」という声もよく聞きます。

矢間さん:

それほどのやりがいがある緩和ケアの現場を、ぜひ一度見に来てください。きっと良さが分かっていただけると思いますよ。

今回のお話で、緩和ケアという仕事に興味を持っていただけたらうれしいです。お気軽にご連絡、お待ちしております!


セカンドラボ株式会社

URL:https://note.com/2ndlabo/n/nf2f063102266

神奈川県鎌倉市生まれ。2019年4月にセカンドラボ株式会社に入社。
2025年1月にコンテンツチームのリーダーに就任。
統計資料に基づく分析や求人作成の知識・経験を活かした記事づくりが得意です。
休日は所属するオーケストラでの活動や登山、旅行とアクティブに過ごしています。