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平均勤続年数は13. 4年。雰囲気良く働きやすい環境で、認知症のプロフェッショナルを目指しませんか?|福井県立すこやかシルバー病院

  • 更新日
投稿者:小松 和貴

福井県福井市にある福井県立すこやかシルバー病院は、県内唯一の認知症専門病院として1995年に開院しました。予約制による外来診療や医療相談も受け付けます。また、入院病床を2病棟で100床有しており、入院を受け入れています。

病院全体では70人程度のスタッフが働き、医師や看護師、介護福祉士、精神保健福祉士など多様な職種が一丸となって、認知症患者やその家族を支えています。研修や資格取得をサポートする制度も整っているため、認知症をはじめとする高齢者医療への専門性を高めたい人には最適な環境です。

今回は、地域連携室室長で精神保健福祉士の谷口さんと、副看護師長の石丸さんにインタビュー。認知症専門病院ならではの心がけや職場の雰囲気などを伺いました。

目次

1. 多職種が連携し、認知症患者に寄り添う

-お二人の日頃のお仕事内容や、職場の雰囲気について教えてください。

谷口さん:

私は地域連携室という部署で、精神保健福祉士として働いています。認知症患者さんやそのご家族の相談窓口として、地域にどんなサービスや助成制度があるのか説明したり、退院に向けた支援をしたりするのが仕事です。

当院は精神科の医療機関ですが、ケアマネージャーなど高齢者福祉関連の職種と連携する機会が多いのが特徴ですね。院外の他職種とも可能な限りやり取りし、情報交換をしながら業務を進めています。

地域連携室には、私も含めて3人の精神保健福祉士が在籍しています。メンバーの年齢層は30~50代と幅がありますが、お互いが話しやすく、和やかな雰囲気ですよ。

石丸さん:

病棟では看護師が28人、介護福祉士が11人勤務し、チーム一丸となって患者さんに寄り添ったケアを提供しています。病棟内でも職種を越えて相談したり協力したりする機会が多く、スタッフ同士のコミュニケーションは取りやすい雰囲気だと感じます。

-入院患者さんの症状改善に向け、どのような取り組みをされていますか?

石丸さん:

作業療法室に在籍する作業療法士が中心となり、患者さんが楽しめる体操などのレクレーションや中庭の散歩、タオルをたたむなどの簡単な家事動作による生活訓練などを提供しています。介護福祉士がメインとなり、音楽療法も取り入れていますよ。気分転換やストレス解消の他、日中の生活リズムを整えて夜間の睡眠につなげる効果もあります。

この他、園芸にも挑戦しています。今の時期だと、冬に向けて大根を育てていますよ。四季の移り変わりを感じられる作物を植え、みんなで草むしりをしたり収穫したり……。最後にはおいしく味わい、一連の流れを楽しみます。

2. 患者本人の思いに耳を傾け、家族へのねぎらいも忘れずに

-お二人は認知症患者さんやご家族と接する上で、どのようなことを心がけていますか?

谷口さん:

地域連携室には、患者さんご本人とご家族のどちらからも相談があります。いずれにしても高齢の方が多いので、ゆっくり丁寧にお話をするのが基本ですね。そして、相談者がお話したいことに、しっかりと耳を傾ける姿勢も大切です。

特に、ご家族から相談を持ちかけられる時には、どうしてもご家族の意向だけで物事が進んでしまいがち。「ご本人はどう考えているのか」「認知症になる前はどうだったか」など、できるだけご本人のことを思い出してもらえるような言葉をかけながら、一緒に考えていくことを心がけています。

石丸さん:

私たち病棟のスタッフも、ご家族や周りの方の意向だけではなく、まずは患者さんご本人の気持ちや考えを知り、尊重することを1番に考えます。

ただ、患者さんが入院してくる時には、ご家族はすごく疲弊しているのも事実。ご家族へのねぎらいや気配りも忘れないようにしつつ、より良い療養生活につなげられるように心がけています。

また、認知症患者さんは、興奮や抑うつ、不安などの心理症状が強い方も多いです。そのような場合でも辛くならないように、より良く過ごせる環境づくりに配慮しています。

-病院内外問わず、さまざまな職種と連携する機会が多いと思いますが、他の職種とコミュニケーションを取る上で気を付けている点はありますか?

谷口さん:

それぞれが専門性を持つ立場なので、相手の専門性への配慮や敬意は大切にするようにしていますね。その上で、相手が何を課題としているかしっかり確認し、こちらからもお話するようにしています。

石丸さん:

私も同じですね。職種は違えど、患者さんのためにという思いは変わりません。相手の職種へのリスペクトは忘れないようにしています。

時には議論になることもありますが、それは患者さんを思うからこそ。患者さんの療養生活をより良い方向に導けるよう、しっかりと話し合いながらチーム一丸で頑張っています。

3. 職種を越えてコミュニケーションしやすい環境が魅力

-続いて、職場環境についてお聞きします。働きやすさの面ではいかがでしょうか?

谷口さん:

地域連携室では、私以外の2人は子育て中の女性です。お子さんの都合もあるため、毎月必ずみんなの予定を確認する機会を設け、お互いに休みやすい環境を整えています。

残業は月平均5時間と少なめですが、時間外勤務が発生した場合はきちんと残業申請するように促し、サービス残業にならないように配慮。また、「他の人が残っているから自分も残らないと」という空気にならないように、室長である私からしっかりと声をかけ、遠慮せず退勤しやすい雰囲気を作るようにしています。

自分自身も働く立場として日々感じていますが、本当に当院は職種の垣根を超えてコミュニケーションしやすいんですよね。医師に対しても、気兼ねなく相談しやすいです。その雰囲気が働きやすさにつながっていることは間違いありません。

石丸さん:

病棟でも超過勤務にならないよう、みんなで協力しあう体制ができているのでありがたいです。また、有休に加えて年に5日のリフレッシュ休暇も取れるため、みんなで調整しながら順番に取得しています。

スタッフの健康づくりに役立つ取り組みも多いんですよ。福利厚生の一環でウォーキングの記録アプリを導入し、スタッフ同士で励まし合ったり、競い合ったり……。職業柄、腰痛に悩むスタッフも多いため、講師を招いて腰痛改善の体操を教えてもらうイベントもありました。

この他、フラワーアレンジメント体験やフルーツ狩りなど、スタッフ同士の交流や気分転換につながるイベントも。テニスサークルもあって、スポーツ好きなスタッフが汗を流していますよ。

-スキルアップや資格取得への支援などはありますか?

谷口さん:

認知症専門病院として、スタッフのスキルアップは欠かせません。なるべく研修を受けるように促す雰囲気はありますね。地域連携室でも半年~1年に1回ぐらいは研修に行けるよう、各スタッフで業務を調整しながら進めています。

石丸さん:

認知症に関する知識をアップデートしていくため、院内での勉強会も定期的に開催されています。院外での研修にも補助が出るため、参加はしやすいと思います。そこで得た知識を職場で発揮できる仕組みが整っているので、働きがいにもつながるのではないでしょうか。

当院には現在、3人の認知症看護認定看護師が在籍しています。認定看護師等の資格取得も、もちろんバックアップする体制が整っていますよ。

4. 雰囲気が良いから、安心して長く働ける

-新しく入ったスタッフに対するフォロー体制について教えてください。

谷口さん:

地域連携室では、A4用紙3~4枚ほどの「業務チェック表」を作成しました。一つひとつの業務に対し、どれくらい達成できているか自分でチェックできる書類です。その記入内容を踏まえ、どこまで理解し、どこに不安があるかを定期的に話し合いながら指導を進めます。

また、終業の20~30分前に1日の業務を振り返る時間も毎日確保しています。業務チェック表への記入と日々の振り返りを並行して進めながら、独り立ちまでフォローする流れですね。

石丸さん:

病棟の場合、看護師も介護福祉士も教育スケジュールを決めています。キャリアラダーのようなイメージで、年数に応じた到達目標を達成していくことでステップアップできる仕組みです。

新人に対しては1人の先輩スタッフがプリセプターとして指導を担当しますが、プリセプターに限らず、病棟のスタッフ全体でしっかりと目配りしてフォローする体制を整えています。

-貴院ではスタッフの定着率が高く、勤続年数が長いスタッフも多いとお聞きしています。お二人から見て、定着率の高さにつながっているポイントは何だと思いますか?

谷口さん:

職場の雰囲気の良さが何よりだと思いますね。また、結婚や子育てといったライフステージの変化に寄り添い、働きやすい環境を作っていこうという空気が病院全体にあると感じます。

石丸さん:

当院は認知症の専門病院なので、認知症や高齢者医療への関心が高いスタッフは多いです。自分の興味のある分野や得意な分野に対して意欲的に取り組める環境があるため、満足度があるという声をよく聞きますね。

また、新人や経験の浅いスタッフに対しても、みんなが気にかけてフォローする雰囲気があるため、それも安心して長く働くことにつながっていると感じます。

-最後に、どのような人と一緒に働きたいですか?

谷口さん:

やはり熱意が大切だと思います。認知症患者さんやご家族に寄り添いたい、何か支援をしていきたいという気持ちがある人にはぴったりの職場ですよ。

スキルの面でいえば、地域連携室では精神保健福祉士、社会福祉士などの資格があれば役に立つと思います。

石丸さん:

私も同じく、高齢者医療や福祉に対する思いや熱意があれば、どんな人でも活躍できると思います。急性期や慢性期などの勤務歴に関わらず、それぞれの経験を生かすことができる職場です。もちろん、新人の方でもしっかりフォローしますので、ご安心くださいね。


セカンドラボ株式会社

URL:https://note.com/2ndlabo/n/n6565a29f667f

2022年4月よりセカンドラボ株式会社に入社。主に病院を中心に医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の営業・採用課題のサポートを行う。

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