ゆとりある人員配置で、有給消化率98%!離職率も極めて低い|医療法人勉仁会 中垣病院
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札幌市手稲区で認知症治療に力を入れている「医療法人勉仁会 中垣病院」は認知症治療病棟・内科医療療養病棟・精神療養病棟の計5つの病棟で運営しています。
施設基準を上回る人員配置により、希望通りに休日が取りやすく、プライベートと両立しながら長く働いていただける環境を実現しています。給与水準が高く、離職率が極めて低い職場です。
患者様の生活の質の向上を第一に考えており、そのためには職員が満足して働ける環境づくりに努めているようです。処遇はもちろん新棟の運用による設備環境の向上に加えて、職員間の人間関係や雰囲気が良いことが特徴です。
目次
1.医師・看護師・介護職員・リハビリ職の垣根なく、患者様のために良い雰囲気で働く
中垣病院の特徴を教えて下さい。どのようなことを心掛けて病院運営にあたっていますか。
院長:
当院は、明るい雰囲気の中で、認知症を中心とした医療サービスを展開している病院です。
地域の患者様やご家族様が当院に入院することで、生活の質が向上することを心がけています。認知症の患者様が回復するためには、薬物療法よりも看護・ケア・リハビリテーションという非薬物療法が有効と考えています。そのためには質の高い看護・ケア・リハビリテーションを提供してくれる職員を増員し、職場の雰囲気を良くすることが重要だと考えています。
看護部長:
看護師や介護士が職種の域を超えて、患者様が笑顔になるために協力しながら思いやりとやさしさを持って看護・ケアにあたっています。患者様が笑顔になり、ご家族から「ありがとう」と言われることがモチベーションにつながります。
病院も現場のスタッフが働きやすいように配慮してくれるので、良い雰囲気でスタッフが働いていただいています。
院長:
職員に良い雰囲気で勤務してもらうためには、目の前の患者様が良くなることが大切だと考えています。全職種が同じ方向性で患者様のために協働することを心がけています。
看護部長:
看護師の仕事は介護職員ができないことも多くありますが、看護師は介護の仕事を全般的にできます。ですから、目の前の患者様が排泄などの困りごとを抱えていたら、看護師も自ら積極的に手助けします。入職した介護職員からは「看護師がとても協力的で助かっている」という話しを聞きます。
2.資格取得やスキルアップについて
資格取得へのサポートはありますか。
院長:
当院では全人的な看護・ケアを提供できる自律した看護師・介護福祉士を求めています。また看護部で認めた看護師が認定看護師の取得を希望する場合は、取得に必要な半年間の学費の全額と、その間の給与を支給します。
事務長:
介護職の方は介護福祉士の資格取得のための実務者研修にかかる費用を補助する制度があり、毎年2~3名の方が介護福祉士の資格取得をしています。介護福祉士資格を取得すると資格手当として月額15,000円が支給されるようになります。
院長:
クラークとして入職した40代の方が、介護職パート、介護職常勤を経て介護福祉士の資格を取得し、今では夜勤も行う介護の主力メンバーになってくれた、といううれしいケースもありました。
スキルアップできる機会はありますか。
看護部長:
介護職の場合、未経験でも働きたいという20代の方や、子育て中の30代の方も入職してくださるケースも多いです。未経験の場合、まず最初は内科療養病棟で介護の指導者から患者様のおむつ交換などケアの基本を教わりながら経験を積んでいきます。介護業務に慣れてから認知症治療病棟に異動したり、体力的に厳しい方は精神療養病棟で活躍していただいたりしています。
役職者は日本看護協会の認定管理者研修への参加を推奨しています。研修期間の給与はもちろん病院から支給していただけます。現在セカンドレベル認定者1名、ファーストレベル認定者3名、今年度ファーストレベル研修参加予定者が2名います。
また院外研修参加への補助制度があり、多くのスタッフが院外研修に参加しています。院内勉強会も月1回程度行っており、主に症状・対応・薬物療法ですが、院長先生が看護学校の非常勤講師を務めているのでスタッフからも「わかりやすい」と好評です。
院長:
病棟ごとにも、薬物療法、心電図の見方、せん妄への対応などといったテーマで勉強会を月1回開催しています。希望すれば看護師・介護職だけではなく事務職など他の職種でも参加できます。
事務長:
当院では学研のeラーニングを契約していますので、全職員が院内でも自宅でも好きなところで好きな学習がしていただけます。内容も充実しており、学会や外部研修へ行かないと聞けないような講師の話を聞けたり、精神科の知識を深めたりできるので好評です。
3.基準を上回る人員を配置し、有給消化率は98%
ワークライフバランスの観点からアピールポイントはありますか。
院長:
現場のスタッフが働きやすい環境ではないと、患者様への良い治療はできないと考えております。現場で必要な人員を配置するため、全部署で施設基準を上回る人員配置となっております。
看護師も介護職員も病院全体で施設基準のそれぞれ5人以上多くゆとりがあるため、十分現場が回っております。また、現場の看護師や介護職員が働きやすいよう、優れた最新の設備を積極的に導入したり、施設を整備したりしています。
こうした取り組みにより、原則として4週8休の勤務体制を実現できております。特に介護職員はそれぞれのライフステージに合わせた勤務も推奨しているため、子育て世代の職員も働きやすい環境だと思います。「扶養内で働きたい」「午後3時くらいまでには帰りたい」というパート職員も、時給は常勤職員とほぼ変わりません。
看護部長:
人員に余裕があることに加えて、スタッフ同士が協力する環境なので、休みの希望が通りやすいのが当院の特徴です。運動会やお正月など休みの希望が集中する場合もありますが、ほとんど希望通りの休みを取っていただけています。
スタッフは仕事も家庭も充実していると思います。また原則残業もなく、定時に帰ることができることも魅力だと思います。
事務長:
昨年度の有給消化率は98%です。人員に余裕がありお互いにカバーし合えるため、皆さん有給を取得しています。男性の看護師も育休を取得しています。こうした環境ですので離職率も極めて低く、医療福祉業界の離職率は平均13~15%のところ、当院は昨年度は5%でした。他の病院の事務長と情報交換をすると驚かれます。
4.新棟の運用について
新しい病棟が最近オープンしたそうですね。
院長:
患者様に良い医療を提供し、職員が満足して働くためには設備環境も重要と考えています。2024年6月より現場スタッフの意見を反映させた認知症治療病棟の新棟がオープンしました。
看護部長:
今までの病棟と比べて、1.3倍の広さになり、設備についても現場師長の意見を十分に反映させていただき、スタッフの動線・入浴や排泄介助が大幅にスムーズに行えるようになりました。職員や患者様のご家族様からの評判もとても良い病棟となっています。