今年度からリフレッシュ休暇を導入。働きやすさを追求してポテンシャルもアップ|特別養護老人ホーム ひよどりホーム
- 更新日
神戸市北区、四季折々の自然が美しい高台に建つ「ひよどりホーム」は、2017年に開設された特別養護老人ホームです。スローガンは「自分らしい暮らしをいつまでも」。介護士を中心に多業種のスタッフが一丸となって、利用者様一人ひとりに寄り添う介護を実践しています。
今回は介護主任の湯浅功児さんに“理想の介護”を実現するために行っている現場の工夫や、職員の働き方、リフレッシュ休暇をはじめとする職場環境の改善についてお話を聞いてきました。
目次
2.資格取得は入職後でも可。思いやりのある心と仕事への意欲を大切にしたい。
3.職員の小さな声にも耳を傾け、働きやすい職場環境に
4.介護の仕事を通して人の温かさを知り、人生経験も積んでいます
1.初心者も大丈夫!多床室とユニット型個室、両方の介護を基礎から学べます
「ひよどりホーム」について簡単にご紹介いただけますか?
「ひよどりホーム」は、スタッフ700人を抱える社会福祉法人「やすらぎ福祉会」を母体にもつ特別養護老人ホームです。当グループでは、「ひよどりホーム」のほかに、特別養護老人ホーム6か所、宿泊も可能な小規模多機能型居宅介護施設1か所、居宅介護支援事業所1か所、そして比較的介護度の低い方も入居できるケアハウス1か所を展開。それぞれの施設は特養、在宅介護、デイサービス、居宅介護など多岐にわたる福祉サービスを提供しており、グループ全体で質の高い情報やノウハウの共有、職員教育といったスケールメリットを生かして運営しています。
施設の特徴をお聞かせください。
当施設は、花と緑あふれる総合福祉ゾーン「しあわせの村」に隣接する施設で、一部ショートステイも受け入れています。2017年に前身の「ひよどり台ホーム」から業務を引き継ぎ、従来型多床室(4人部屋)を40床とユニット型個室を60床、計100室をそなえています。
最近、新しく建てられた施設はユニット型が主流のため、両方が混在している施設は少ないのですが、介護の初心者にとって、よい学びの場になっています。
介護の初心者にとって、よい学びの場とは?
ユニット型個室の場合は、同じフロアに10名前後のグループが2つあり、5~6人の介護職員がそれぞれのグループのケアにあたります。つまりご利用者様お一人お一人に寄り添ったケアが可能です。
一方、多床室の場合は5~6人の介護職員が集まり、効率良く業務を分担してケアします。近くに同僚や先輩がいるため、何か困ったことがあっても相談しやすく、すぐに助けてもらえるのが利点です。
当施設では未経験の方には、まず担当についてもらい、ベテラン職員の仕事ぶりを見たり、指導してもらったりしながら、業務に慣れてもらいます。
一人前になったら、多床室かユニット型個室かどちらか選べるのも、当施設のいいところです。つねに近くに仲間がいる多床室がいい職員もいれば、利用者様一人ひとりに対して深く関わることができるユニット型個室がいいという職員もいますからね。
2.資格取得は入職後でも可。思いやりのある心と仕事への意欲を大切にしたい。
現在働いている職員の職種や人数を教えてください。
全職員含めると約100名弱になります。そのうち、介護職員は70~80名ほど。ほかに看護師、栄養士、機能訓練士、事務職員などが在籍しており、外部からはケアマネージャーや相談員、部屋の片付けや掃除、リネン交換などをしてくれる生活サポーターの方々に来てもらっています。
仕事がきちんと分業されているため、それぞれ専門の仕事に集中できるのがいいところ。とくに新人のときは覚えることが多いため、こうしたサポート体制はひじょうに助かっていると思いますよ。
今回、募集する介護士には、どんな資格が必要になりますか?
確かに初任者研修や実務者研修、介護福祉士など、資格は持っていたほうがいいです。入職後に指導する際、スムーズですし、時間もさほどかかりません。しかし、資格や経験のみが評価のポイントかというと、そうではありません。あくまでも人柄や仕事への姿勢、意欲が当施設とマッチするかしないかが重要だと考えています。
利用者様に対しては職員側の価値観を押しつけず、対等の立場で接し、その方の思いをくみ取ることができる方に来てもらいたいですね。
あとは、ここでの仕事は看護師、ケアマネ、機能訓練士など多職種と連携することが多く、ご家族とも頻繁に連絡を取り合いますので、協調性のある方を優先したいです。
未経験でも入職後の研修で一人前になれますか?
もちろん、大丈夫です。これまでにも未経験の方はたくさんいましたので、ご安心を。
1年目は新任職員研修を実施し、当グループの理念や方針を理解するとともに、基本的な介護技術、知識を身につけてもらいます。最初の1か月は毎週1回、その後は3~6か月ごとに研修がありますので、そこで学びながら徐々に業務に慣れていってください。
現在はコロナ禍の影響が残っていて、Zoomを使うことが多いのですが、グループ内のほかの施設の指導員や同僚との交流の場にもなっており、その後の仕事を円滑に行うためのネットワークをつくりにも有効です。
3.職員の小さな声にも耳を傾け、働きやすい職場環境に
勤務サイクルや年間休暇日数について教えてください。
当施設の夜勤は16時から翌朝10時までのロング夜勤と、22時から翌朝7時30分までのショート夜勤でまわしています。プライベートの都合で遅めに出勤したいとか、体力的にしんどいときなど柔軟に対応できるので、職員からは好評です。
休みは年間113日。今年度からは、ひよどりホーム独自に「リフレッシュ休暇」を導入しました。コロナ禍で人的にも時間的にも厳しい時期がありましたが、最近はそのときの反省を踏まえて「休めるときは休みましょう」という考え方が広まって、3連休、5連休を積極的に取ろうという方向に。休みも仕事のうちと考えて、ゆっくり休み、プライベートも充実させるよう、施設側からも働きかけています。
「リフレッシュ休暇」の導入はグループ内で初の試み。実施にあたってご苦労はありましたか?
基本的に就業規則や制度はグループ全体で統一されているため、「リフレッシュ休暇」の導入はイレギュラーでした。きっかけは、定期的に行っている面談で、職員から上がった「連休がほしい」「気兼ねなく有給を取りたい」という要望です。主任や上層部も、コロナ禍でみんな一生懸命がんばっていたことを知っているだけに、「ぜひとも実現させたい」という気運が高まったのです。その思いに応えるように介護リーダーも積極的に勤務調整を手伝ってくれ、また介護ロボットや介護ソフトの活用が進み、「リフレッシュ休暇」制度をスタートさせることができました。
介護用ロボットの活用やDX化を進めているそうですが、具体的に教えてください。
介護職員のなかには介護用リフトがあっても抱きかかえたほうが早いと判断して使わない人もいます。しかし、抱える介助は体力的にひじょうに負担が大きく、腰痛やけがのリスクが付きもの。そこで、当施設では機能訓練指導員が利用者をアセスメントし、対象となる方には使用するように徹底しました。現在は施設内に介護用リフトを4台設置しており、各フロアで積極的に使用するようにしています。
あとは介護ソフトの「ケアカルテ」も業務の軽減に大いに役立っています。このソフトは、介護記録だけでなく、ケアプランや介護支援計画、アセスメントシート、入居までの経緯など、さまざまな情報を一元化することができるため、事務処理がずいぶんラクになりました。情報共有も簡単で、とても便利です。
キャリアアップのチャンスはありますか?
「やすらぎ福祉会」は、介護資格の一つである実務者研修の実施施設として指定されています。職員は自身の職場で研修が受けられ、その日は出勤扱いなうえに費用も施設持ち。実務者研修修了後3年の経験を積めば、介護福祉士の受験資格も得られます。また、医療系の資格として喀痰吸引等研修も推奨しており、こちらも施設側が高額な費用を負担しています。当施設もグループも、全面的に職員のキャリアアップを応援していますので、ぜひこの制度を活用して、さまざまなスキルを自分のものにしてください。
昇進・昇格についてはいかがですか?
フロアリーダーや主任、室長などには昇進試験があり、さらに実績や経験、指導力、そしてマネジメント能力が総合的に評価されます。
理想的なキャリアステップとしては、入社後3年までに実務者研修、喀痰吸引等研修を修了し、リーダーに昇格。5年以降はどんどん経験を積みながら、相談員や管理職など、なりたい役職をめざしてほしいですね。
4.介護の仕事を通して人の温かさを知り、人生経験も積んでいます
介護の仕事を通しての喜び、楽しみは、どんなときに感じますか?
介護職は大変ですが、それだけやりがいのある仕事です。自分が支援した結果が目に見える形で現れると感無量になりますし、利用者様の笑顔や元気な姿を見ると心から嬉しくなります。また、人生の先輩と多く接するわけですから、人間としての学びを多く得られているように感じます。
楽しい場面は・・・・今、月1回のカレーの日が楽しみです。職員が施設の裏手の畑でナスやトマト、さつまいもなどの野菜を栽培しているのですが、入居しているご利用者様たちがこの野菜をたっぷり使ってカレーをつくってくれるんですね。包丁が使えない方はすりおろし器を使うなどして、みんなで調理を楽しんでおられます。そのカレーがおいしいんですよ(笑)。
今後の目標や計画についてお聞かせください。
当施設では、今後さらに介護ロボットやデジタル技術を導入して、介護業務をもっと効率的でスマートなものにしていきたいと考えています。また現在、とくに若手の育成に力を入れています。現場の仕事とマネジメントを両立できるフロアリーダーを育てるため、やりがいをもって取り組んでくれる方に入職してほしいと願っています。
特別養護老人ホーム ひよどりホームへのご応募を、ぜひご検討ください。