職員の8割が子育て中・子育て経験者◎職場全体で子育てを応援｜社会医療法人藤本育成会 大分こども病院

1.子育て中・子育て経験者が8割、院内保育も充実

子育て中の方や子育て経験者が職員の8割ほどを占めているため、職場全体に子育てを応援する雰囲気があり、子育て経験者が積極的に夜勤や日曜・祝日の勤務を引き受けているそうです。こども病院ならではの、院内保育や病児保育も充実しているため、子どもを預けながらの勤務も安心してできます。

大分こども病院の特徴や雰囲気を教えてください。

須藤看護部長：

大分こども病院は、「こどもとその家族の健康と幸せのために奉仕する」という理念を掲げている、小児科専門の救急病院です。院内にはお子さんがたくさんいますので、笑い声や泣き声もよく聞こえ、にぎやかな病院です。

こども病院ですので、職員は子ども好きな者ばかりですが、病気のお子さんに接する以上、ただ好きというだけではなく、お子さんの不安を取り除き、笑顔でお家に帰ってもらえるよう、職種を越えて病院全体で協力しています。職員も子育て中の方や子育て経験者が8割ほどいますので、子育て経験を生かしながら、お子さんと親御さんの気持ちに寄り添った医療を提供しています。

当院は24時間救急体制をとっています。入院患者の7割は夜間の緊急入院のため、忙しさもありますが、職員の働きやすさを重視しており、出産や育児休暇を経た後も必ず安心して復帰していただけます。

働きやすい環境づくりの秘訣はなんでしょうか。

須藤看護部長：

20～60代まで、幅広い年代の職員が働いていますが、子育てを終えた職員が子育て中の職員をサポートする形で、夜勤や日曜日や祝日の勤務を多めに引き受けてくれています。

とはいえ、子育て中の職員が日曜日や祝日に出勤することもあります。平日と違って保育園や学童に預けられないという場合でも、当院に勤務している医療保育士が院内で子どもの保育をする体制も整えています。子ども同士はすぐに仲良くなりますし、職員は皆、同僚の子どもは自分の子どものように接して積極的に声もかけていますから、日曜や祝日に出勤する場合も、お子さんを安心して預け、やりがいをもって働いていただくことができます。

ほかにも、院内に病児保育室があるので、お子さんが風邪をひいて保育園に行けない場合にも預けていただけます。小児科の医師や看護師、病児保育専門士という資格を取得したスタッフが丁寧にお子さんの健康状態をみています。

2.子どもの就学前は、深夜勤は免除

夜勤や日曜、祝日の勤務は職員間でどのように調整していますか。

須藤看護部長：

看護部では、休みの希望は100%通しています。とくに、PTA活動、お子さんの習い事や試合といった、お子さんに関わることに関しては優先度を高くして休みの希望を聞いています。優先度としては冠婚葬祭が1番ですが、2番目がお子さんに関する都合ですね。

もちろん、旅行などプライベートの希望も尊重し、できる限り要望に応えています。どうしても日曜日や祝日に休み希望が重なった場合は、子育てを終えた世代の職員が積極的に勤務に入ってくれています。こうした職員も、自分が子育てをしていたときには上の世代に助けてもらっていましたし、今、子育てをしている職員も子育てが落ち着いたときには、次の世代のために協力するであろうという良い循環が生まれているのではないかと思います。

子育てでは、育休明け、子どもが小学校に入学した後、中学校に入学した後、など段階によって状況も異なってきますよね。時期や状況に応じた配慮はどのようにしていますか。

須藤看護部長：

お子さんが3歳になるまで時短勤務は可能です。もちろん3歳を過ぎたとしても、保育園に預けられる時間に制限がある場合も、時短勤務はできます。そのほか、お子さんが小学校に入学するまでは午前0～9時の深夜勤は免除されます。

ただ、「深夜帯の方が、子どもが寝ているので仕事がしやすい」といった本人の希望があれば、深夜勤に入っていただくこともあります。それぞれの職員の意向に沿った形で、夜勤を調整しています。

どのような方に入職してほしいですか。

須藤看護部長：

大分こども病院では、特に看護補助者を求めています。この看護補助者をメディカル・アシスタント（以下MA）と名称を変えて、雑務的なイメージを一新させて医療スタッフの一員として、やりがいと使命感のある職種への位置づけに考えています。

業務内容は、従来の環境整備やベットメーキングなど、患者様に直接関わらない業務が中心でした。小児科では、入院する患児とご家族が看護の対象です。患児の日常生活援助を行い、ご家族の負担軽減をはかるべく業務拡大を図ります。

たとえば、付き添っているご家族が疲れていれば、患児を安全にお預かりして、ご家族には休息をしていただく。また、ひとり入院されている患児には、MAが食事介助や入浴介助、そばに寄り添い安心を与えての寝かしつけをしていただくなどです。

看護師と協働して、患児とご家族が安心して入院生活が送れるよう過ごすために必要な職種です。