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職務経歴書とは?履歴書との違いや作成方法と書く際の注意点

  • 更新日
投稿者:小松 和貴

転職には履歴書と一緒に職務経歴書というものが必要です。
今までの経験や、転職理由の整合性などを確認するために提出するものになります。
面接官が評価する内容であれば、転職を有利にも進められる重要なものです。
その書き方はどうすれば良いのか?例と併せてご紹介しています。

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1.履歴書と職務経歴書の違い

転職の場合は、履歴書とは別に職務経歴書が必要になります。一見同じような内容の書類だと思われがちですが、それぞれに役割があります。

・履歴書
学歴や受験資格の有無、通勤時間や希望の給与といった条件面を確認します。また、自筆でわかりやすい書類を作成することが出来るかどうかも見ます。

・職務経歴書
今まで関わってきた仕事内容が、これからの仕事に役立つ内容か、また仕事に対してどれくらい意欲があるか、転職理由に整合性はあるかなどを確認するために提出します。

上記のような違いがあります。特に専門職の場合、希望の職場で今までの経験を生かせるかをアピールできます。同じ専門職でも職場の規模によって仕事内容は変わってきますので、例えば大きな組織で働いていた場合は、作業が細分化されていたり、逆にいろいろな業務に携わらなければならなかったケースなど、どういった違いがあったかを明確に伝えることが、採用者に魅力を伝える説得力になります。

そういった履歴書では書けなかった詳しい業務内容についてを、職務経歴書は補えるのです。また大きなメリットとして、作成することは大変ですが、一度しっかりとしたものを作ってしまえば、直近の転職だけではなく、入力項目を増やすだけでその後も継続して使うことができます。じっくり考えながら採用の際に評価されるような職務経歴書を書き、転職に役立つものを考えていきましょう。

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2.職務経歴書の書き方の基本

採用は履歴書、職務経歴書の内容と面接での印象で決まります。ですから職務経歴書を記入する場合は、面接で聞かれそうなことを想定して書くことを意識しましょう。職務経歴書は今まで従事してきた仕事内容についての理解を深めるためのものですから、それぞれの職場での仕事内容はなるべく詳細に記入することが求められます。

また新しい職場で望まれている業務と関連のある仕事内容については、強くアピールすることが大切です。具体的な内容であるほど、説得力のある職務経歴書になります。自分の従事していた業務内容だけでなく、今まで勤務してきた医療機関の規模や具体的な医療の内容なども忘れずに書くようにしましょう。

職務経歴書を作成した際には一通り書き終わったあとで、じっくりと読み直すことも大切です。自分の書いた職務経歴書を客観的な目で読み、自分が採用する側だったらどう思うのかを考えてる必要があります。職務経歴書は特に決まったフォームはありませんので、自分なりの工夫をして読みやすくわかりやすい内容のものを作り上げましょう。

まず今までの経歴を整理する

職務経歴書を作成するときに、最初に行うことは自分のこれまでの経歴を整理することです。すでに履歴書を作成済みの人は、その内容に沿って職務経歴書を作成します。具体的な表現の仕方は下記のような内容となっています。

・医療機関名、病床数などのデータ
・従事してきた部門、診療科など
・新人教育経験
・研修や発表会などの参加実績
・部門の立ち上げ実績
・今後のキャリアプラン

履歴書では〇〇病院と記入しますが、職務経歴書にはこれまで勤務してきた医療機関の名前だけでなく病院全体の病床数や詳しい診療科目も忘れずに記入しましょう。例えばこれまでの勤務内容が病棟勤務であれば、勤務していた診療科・部門だけでなく自分が担当していた病棟の病床数なども記入すると読む人はイメージしやすいでしょう。

医療系の場合、資格や技術などは医療に関するものだけでなく、PCスキルを持っていることなども評価の対象となります。医療機関でも、PCを使った事務処理は必要な場面も多いからです。その際、使うことの出来るソフト名などを明記することで、よりわかりやすい職務経歴書となります。

研修や教育の経験も加える

新人の研修や教育の経験がある人は、そのことも詳しく記入しましょう。新人教育の方法や内容の他に、教育していた新人の人数や部署・チームの人数やその結果なども記入するようにします。新人教育の結果については具体的な数値を用いて説得力のある表現をします。

転職の際マネジメント経験は高く評価されることも多いので、自分の能力を上手にアピールすることでより良い印象を面接官に与えましょう。

立ち上げの経験があれば詳細に掲載しよう

またこれまでの職場で新しい部門の立ち上げに参加した経験も、高く評価されます。詳しい業務内容だけでなく、それが結果的にどのような功績をあげることができたのかを記入するとより効果的な職務経歴書となるでしょう。

また転職をすることで自分はこれからどのようなキャリアを積み上げていきたいのか、ということを明確にすることも必要です。 ただ漠然と転職するのではなく、明確な目標を掲げることによってより説得力のある職務経歴書となります。

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3.職務経歴書の構成

今までの職歴を整理し終わったら、次にわかりやすい職務経歴書を書くために大切な構成を考えます。例えば下記のような要領で構成を考えましょう。

・職務要約
・職務経歴
・資格
・自己PR

今まで自分が働いてきた経験を簡単な文章にまとめることを職務要約といいます。職務要約は、一番はじめに書くことをおすすめします。今までの職歴を簡単にまとめ、転職に至った過程を表現するのです。
例を挙げてみましょう。

【例】 〇〇短期大学を卒業後、事務職についていましたが長く働くことが出来る専門職につきたいと思い、23歳で看護師養成の専門学校に入学しました。専門学校を卒業後は、看護師として幅広い経験を積みたいと思い総合病院に勤務しました。

総合病院でいくつかの部門で看護業務につく傍ら、在宅医療に興味を持ち在宅医療を専門としている一般の病院に転職しました。

長すぎず短すぎずに書くという点がポイントです。
次に職歴ですが、履歴書には書ききれなかった詳細を記入します。

【例】
20○○年4月~20○○年3月
医療法人社団〇〇会 〇〇病院
・療養病棟(〇〇○床)

【担当業務】
・食事、入浴、排泄介助などの日常生活支援
・バイタルチェック
・医師の指示による医療処置
・計画、報告書作成
・他職種連携
・新人教育
など

基本的な看護業務として、入院患者様への日常生活支援やバイタルチェックなど基本的な業務を一通り経験しています。夜勤帯の勤務も可能です。
また3年目より看護スタッフ内でリーダー職を務め、外部のリーダー研修を自主的に受講し、全職員が勤務する環境を整えられるように尽力しました。その結果、退職率を10%減少させる事ができました。
日勤帯から夜勤帯の実務はもちろんのこと、看護スタッフを統括する立場としても貴院における業務で貢献いたします。

上記のように、履歴書に〇〇病院勤務と記入した場合は、その病院がどれくらいの規模の病院か診療科目はどういったものだったかを具体的に記入します。今までの勤務先について詳しく説明することで、採用担当者に経歴を納得してもらいましょう。

資格に関してはこれまでに取得した資格だけでなく、受講した研修や実習も具体的に記入する必要があります。また、一見医療とは関係ないようなPCスキルも十分に評価の対象となりますので、忘れずに。

自己PRを記入する際には、これからどのように仕事と関わっていきたいかという仕事に対する熱意も大事です。自分自身の長所を上手にアピールして共感してもらえるような内容になっているか、特にキャリアアップの希望などを具体的に書くことで、説得力のある自己PRを目指しましょう。

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4.作成の際の注意点

職務経歴書を書く際には下記の点に注意します。

・一人称の使い方
・職場特有の用語や略語の使用
・箇条書きの部分に「です」「ます」を使用
・書類が3頁以上になる場合
・退職理由の詳細
・手書きの場合

職務経歴書は履歴書と違い、文章で表現することが求められます。その際に一人称の使い過ぎには十分に気をつけましょう。一人称を使いすぎると客観性に乏しい文章になってしまうからです。あまり自分を強調しすぎないように気を付ける必要があります。

略語は使わない

正確性を求められる履歴書や職務経歴書では、今までの職場でよく使われていた用語や略語は正式の呼び方で書くようにする必要があります。

独特の用語や略語は勤務先によって違ってくる場合もありますので、なるべく避けましょう。具体的な表記で、わかりやすく箇条書きを入れることで、効果的な職務経歴書が出来上がります。

箇条書きの場合の注意

箇条書きの場合、注意しなければならないことは、「です」や「ます」という言葉は入れないようにすることです。わかりやすくできるだけ短い言葉で表現する必要があります。箇条書きのタイトルは簡潔にしましょう

長くてもA4用紙2枚分に収める

職務経歴書のボリュームは、長くてもA4用紙2枚分に収めるようにしましょう。相手によく理解してもらおうという気持ちは理解できますが、冗長な職務経歴書は採用担当者に敬遠されがちです。

退職理由にはネガティブな言葉を使わない

職歴が多い人の場合、職務経歴書で一番書きにくい部分は退職理由の詳細でしょう。もっとも無難な記入の仕方は、「一身上の都合により退職」という定型文です。一身上の都合というのは、「家族の仕事のための引っ越し」や、「親族の介護」といった、自己都合で退職する場合に使われます。
採用担当者は極端に職歴が多くなければ、退職理由よりもこれまで積み重ねてきたキャリアを重視する傾向がありますので定型文を書くだけで十分です。

また長期間仕事から離れていた場合は、その理由が育児や親の介護であれば正当な理由になりますので、その旨を記入しておきましょう。勤務先の都合により退職した場合も、勤務先の倒産や経営不振によるリストラなどの理由は勤務先都合という表現をします。

一般に転職というとマイナスな印象を持ってしまう人もいますが、キャリアアップのための転職など、自分の将来のことを考えた前向きな転職の場合はネガティブな印象を持たれることは少ないはずです。

手書きの職務経歴書は修正液を使わない

最後に手書きの職務経歴書を書く際の注意です。職務経歴書で修正液を使うことは避けましょう。職務経歴書の用紙は市販されていますので、市販されているものを利用すると記入が楽になります。

他にもWEBからダウンロードすることもできますので、プリンターがある場合はダウンロードした用紙を利用することもできます。 応募先によっては、手書きの場合PCスキルがないのでは、と思われてしまうこともあります。

しかし医療関係の仕事では、PCスキルが必要ない場合もありますので手書きの職務経歴書でも気にすることはありません。手書きの職務経歴書を書く際には履歴書同様、相手に伝わりやすい丁寧な書き方が要求されますのでその点は十分気をつけましょう。

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5.まとめ

職務経歴書は履歴書同様、転職する際の大切な書類です。履歴書と違い職務経歴書は形式が決まっていません。構成やレイアウトに工夫を凝らすことによって、自分の強みや長所をアピールすることが出来るのです。

職務経歴書を書くにあたっては、自分が仕事に対して何を求めているかを確認するとともに、自分の強みはなにか、長所は何かを考えてみましょう。

また、仕事をする上での明確な目標や目的があるかどうかも考える必要があります。目的や目標が定まっていれば、自分の納得の行く転職は成功するでしょう。良い職場に巡り合うためには、骨を惜しまず細かく自分自身をアピールすることです。同じ経歴でも職務経歴書の書き方次第で、先方の受け取るイメージは変わってきます。

特に最初に書類選考がある職場の場合、履歴書や職務経歴書が決め手となりますので慎重に職務経歴書を作成することが求められます。より効果的な職務経歴書を書くことで、より良い転職を実現しましょう。

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