40代から看護師を目指せる?就職後の注意点・40代看護師の平均給与も紹介
- 更新日
40代から未経験の職種へ転職すると、採用されにくかったり、給与が低かったりする可能性があります。しかし、人手不足が叫ばれる看護師において、40代での転職はどのようなどのような環境なのか気になるところです。また、40代で新人看護師として働けるのでしょうか。
本記事では、40代から看護師を目指す方法や、就職後の注意点・平均給与などについて詳しくご紹介します。
- スカウト経由で内定率2.3倍!
- 希望に合った求人”だけ”を厳選してお届け!
- 「就業応援制度」で最大50,000円進呈
目次
1.40代から看護師を目指す方法
40代になると子育ても中盤に差し掛かり、高校や大学などの学費がかさみます。安定した収入を目指し、看護師を目指す方もいらっしゃるでしょう。家事や育児、仕事との両立が難しい中で、看護師の勉強をするのは大変です。40代から看護師を目指すにはいくつかのルートがあるので、それぞれの特長やおすすめの方法についてご紹介します。
40代から目指す場合は看護専門学校がおすすめ
40代から看護師を目指すなら、看護専門学校がおすすめです。看護専門学校は、看護技術を短期間で学べるようにカリキュラムが組まれており、スケジュールは過密です。短期間で看護師の資格を取得したい方に向いています。実習も5か月間ほどあるため、実践的な看護技術を身に付けられるでしょう。
准看護師を目指す2年制と、看護師を目指す3年制の2種類があり、看護師になりたい場合は3年制に通うことになります。また、看護専門学校は、大学や短大よりも学校数が多く、近場で通いやすいのが魅力です。学費は1年間で100万円ほどが相場で、3年制に通うと300万円ほど必要になる計算です。看護専門学校の入学者における40代の割合は、1.8%ほどになります。
看護系大学に入学する
40代から看護師を目指すルートとして、看護系大学に入学する方法もあります。大学は4年制であるため、卒業までに時間がかかります。看護技術だけでなく実習も行われるほか、一般教養の講義が行われるのも特徴です。また、次の要件を満たしていると、大学3年目に編入できる場合があります。
- 短期大学を卒業した人
- 高等専門学校を卒業した人
- 専修学校の専門課程を修了した人
- 修業年限が2年以上、その他の文部科学大臣が定める基準の高等学校専攻科を修了した人
看護師資格だけでなく、保健師や助産師の受験資格を得られる大学もあり、看護師と保健師資格など2つの資格を取得することも可能です。看護系大学の学費は、国立か私立かなどによっても違ってきます。一般的な相場としては、4年間で300万円~700万円ほどです。看護系大学の入学者は20代が最も多く、40代は少ない傾向があります。看護師の資格だけでなく、一般教養やそのほかの資格も取得したい人に向いています。
看護短期大学に入学する
40代から看護師を目指すルートとして、看護短期大学に入学する方法もあります。看護短期大学は、短期とはいえ3年間通う必要があります。また、看護技術だけでなく、一般教養の講義も多いのが特徴です。看護大学よりは一般教養の時間は少なく、効率的に看護師の資格を取得できますが、全国に14校しかありません。居住地によっては他県まで通わねばならず、交通費など費用もかさんでしまうでしょう。
3年間で看護師の資格取得を目指すなら、看護専門学校の方がおすすめです。看護短期大学の学費は、初年度は150万円ほど、2年目と3年目は75万円ほどが相場なので、3年で300万円ほどとなる計算です。40代の入学者も、少ない傾向があります。看護師資格とともに、一般教養も身に付けたい人に向いています。
まずは准看護師を目指す方法も
40代から看護師を目指すルートとして、まずは准看護師を目指す方法もあります。准看護師の資格は、准看護学校に2年通うことが必要です。その後、看護専門学校に2年~3年通い、看護師の資格を取得できます。准看護師から始めるメリットは、子育てをしながらでも通いやすいことです。通常の講義は昼から夕方までで、朝から夕方まで通うのは実習期間のみです。
准看護師の資格を取得後に看護専門学校に通う場合、朝から夕方までフルタイムの2年制か、昼から夕方までの3年制か選択できます。学費は1年間で100万円が相場なので、準看護学校2年+看護専門学校2年なら400万円、準看護学校2年+看護専門学校3年なら500万円ほどかかります。準看護学校は40代の入学者も多く、全体の17%ほどです。また、2年制の看護専門学校においても、40代の入学者は40%ほどを占めます。
スカウトサービス登録はこちら2.40代から看護師を目指すメリット・デメリット
40代から看護師を目指すのは、遅すぎると感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、40代から看護師を目指すのには、メリットとデメリットの両方があります。看護師を目指す前に、どのようなメリット・デメリットがあるのか知っておくことは大事です。
40代から看護師を目指すメリット
40代は人生経験もそれなりに積んでおり、対応力や判断力が培われているのがメリットです。それを看護師の仕事にも活かし、活躍できます。40代から看護師を目指すと、次のメリットがあります。
40代から看護師を目指すメリットは、社会人の経験を仕事に活かせることです。看護師の仕事は、医師をはじめとする医療従事者はもちろん、患者さんやその家族ともコミュニケーションを取らねばなりません。複数の職種を経験してきた人は、取引先や顧客などの対応を通してある程度のコミュニケーション能力を培っているため、良好な関係性を築けます。20代の新卒看護師と比較して、スムーズな対応ができるはずです。
40代から看護師を目指すメリットは、再就職しやすいこともあげられます。看護師は全国的に不足しているため、就職先となじめなかった場合でも、すぐに次の職場が見つけられます。看護師の就職先は病院だけでなく、訪問介護やデイサービスなど選択肢も豊富です。フルタイムだけでなくパートタイムで働くことも可能なので、60代、70代になっても、ライフステージに合わせた働き方ができます。
40代から看護師を目指すメリットは、やりがいがあることです。一般的な職業の場合、お客さんから直接お礼を言われる機会はなかなかありません。しかし、看護師は患者さんと直接的なコミュニケーションを取るため、お礼を言われたり、感謝されたりして役立っていることを実感できます。健康を支える手伝いができるため、やりがいを持てます。
40代から看護師を目指すデメリット
40代から看護師を目指すメリットはあるものの、デメリットも存在します。40代から看護師を目指すデメリットは、次の4つがあげられます。
40代から看護師を目指すデメリットは、体力的な負担があることです。看護師の仕事は、患者さんの体位を変えたり、夜勤があったりなど、体力勝負な側面があります。これまで9時から5時までの事務仕事をしていた人は、体力的な負担が大きくなります。とくに、夜勤は生活リズムが崩れるため、慣れるまでに時間がかかるかもしれません。夜勤に体がついていかない場合は、夜勤のない職場への転職も検討してください。
40代から看護師を目指すデメリットは、職場によっては家庭との両立が難しい場合もあることです。小さい子どもがいると、急な発熱で仕事を休むケースもよくあります。夜勤の際に、子どもを預かってくれる場所が見つからないこともあるかもしれません。病院内に託児所を設置しているなど、福利厚生が充実している職場もあるため、子育て中の人は事前に確認することをおすすめします。
40代から看護師を目指すデメリットは、人間関係が難しいケースもあることです。看護師の職場は女性が多いため、一般企業から看護師になった場合は特殊な環境に感じるかもしれません。女性同士は嫉妬も起きやすく、これまでに培ってきたビジネススキル、コミュニケーションスキルなどに嫉妬されることもあります。慣れるまでは、居心地の悪さを感じることもあるでしょう。
40代から看護師を目指すデメリットは、新卒看護師よりも風当たりの強いケースがあることです。同じ新人看護師であっても、20代と40代では同僚の対応が異なることもあります。新卒看護師は新米だからと大目に見られることでも、40代の新人看護師は見た目もベテラン感があるため、周りからのハードルも高くなります。初歩的なこともできないのかと責められ、落ち込んでしまうかもしれません。ストレスがたまらないよう、気を付ける必要があるでしょう。
スカウトサービス登録はこちら3.40代新人看護師の就職は難しい?
新人看護師というと20代のイメージがあるため、40代新人看護師の就職は難しいと考える人も多いでしょう。しかし、40代新人看護師だからといって、必ずしも就職で苦労するわけではありません。雇用対策法によっても、人材募集における年齢制限は禁止しています。そのため、20代であっても40代であっても、年齢にかかわらず応募できます。50代の新人看護師が、就職した事例もあるほどです。
ただし、新人看護師の場合は、40代よりも20代の方が有利な傾向にあります。20代の方が新しい環境への適応力や対応力が高いと判断されるため、どうしても20代の方が優遇されてしまうのです。とくに、大学病院や先進医療を扱う医療現場においては、その傾向が強くなります。経験のない40代の看護師は、敬遠されるかもしれません。
しかしながら、医療現場が求めているのは、長期的に安定して働ける人材です。40代は結婚や出産を終えて、長く働き続けられる世代でもあるため重宝さます。これまで働いてきたキャリアや、結婚や出産、子育てから培った経験を仕事に活かせるとアピールできれば、採用面接で好印象を与えられます。看護師として働く意欲を見せることで、40代新人看護師でも活躍できる場を見つけられるでしょう。
スカウトサービス登録はこちら4.40代新人看護師が就職後に気を付けたいポイント
40代新人看護師が就職した後は、仕事面はもちろん、人間関係において困惑する状況も出てきます。いくつかのポイントに気を付けることで、仕事や人間関係での悩みも軽減されるでしょう。
同期が若い
40代新人看護師が就職後に気を付けたいポイントは、同期が若いことです。新人として採用される看護師は、20代がほとんどです。そのため、同期との間に年齢的ギャップがあるのは、覚悟しておかねばなりません。年齢差があるにもかかわらず、気さくに接してくれる同期もいますが、コミュニケーションが取りづらいと感じるかもしれません。
通常、同期の団結力は強く、困った時に助け合える存在となるため、若い同期に溶け込む努力をすることが大切です。自分から積極的に話しかけるなど、歩み寄りの姿勢を持つことが重要になります。
上司や先輩が年下
40代新人看護師が就職後に気を付けたいポイントは、上司や先輩が年下のケースがあることです。新卒で就職した看護師が着実にキャリアアップしていくと、30台で役職に就くことも少なくありません。40代で新人看護師として採用されると、上司や先輩が年下のケースが多いでしょう。年下の上司や先輩が気を使い、厳しく指導してくれないこともあります。
また、上司や先輩が年下だと、仕事に関する疑問を聞いたり、悩みを相談したりしにくいかもしれません。しかし、職場になじみよいパフォーマンスをするためには、年齢にとらわれず職場の上司・先輩として敬う必要があります。仕事の時は、看護師の経験値を軸にした関係性を心掛ければ、職場での人間関係を構築しやすいはずです。
新しいことがなかなか覚えられない
40代新人看護師が就職後に気を付けたいポイントは、新しいことがなかなか覚えられないことです。40代は20代と比較すると記憶力も衰えているため、覚えが悪くなってしまいます。医療は日々進歩しており、新しい知識を覚える場面はたくさんあります。そのため、20代の同期と比較して、自分の物覚えの悪さに落ち込むことがあるかもしれません。覚えられない場合は落ち込むのでなく、自分なりに努力をしてみましょう。
実践すべき方法としては、新しく覚えることが生じたら、メモを活用することです。また、段階的に覚えていったり、一日の終わりに振り返ったりするのも効果的です。そのほか、先輩看護師にアドバイスを求めると、悩みが軽くなるほか、先輩との関係性も密にできるでしょう。
スカウトサービス登録はこちら5.40代新人看護師におすすめの勤務先
看護師の仕事内容は、職場によって大きく変わります。40代新人看護師におすすめの勤務先としては、クリニックと病院があげられます。
クリニック
クリニックは一般的に緊急対応や重篤患者が少なく、精神的・身体的なストレスが少ない勤務先です。40代は体力的な負担が大きいと働きづらいため、比較的穏やかな環境で働ける点は重要なポイントになります。40代新人看護師にクリニックがおすすめの勤務先なのは、次の理由です。
40代は体力的にも少し衰える年齢であるため、夜勤がある職場で長期間働き続けるのは難しいかもしれません。クリニックは無床のところも多く、夜勤がないので働きやすいでしょう。夜勤があると、不規則な生活になり体調を崩すこともあります。無床クリニックなら、夜勤もなく体力的にも安心して働けます。
クリニックは病院に比べて規模が小さく、業務の流れも落ち着いているため、新人看護師にとっては学びやすい環境です。看護業務に慣れていない段階でも、ゆっくりとしたペースで基本スキルを習得できます。急に高度な技術を求められることが少ないため、焦らず基礎を固められるでしょう。
また、医師や他のスタッフとの距離が近く、わからないことや確認したいことをすぐに聞ける環境が整っています。新人看護師にとって、このような近しいコミュニケーションは、学びやすさと安心感をもたらし、基本スキルを確実に習得する助けになります。
クリニックは、週休二日制で18時頃には終わるところも多いので、子育てや家庭との両立をしやすい勤務先です。定時での帰宅がしやすく、子どもの保育園や学校とのスケジュール調整がしやすいでしょう。急変や緊急対応が少ないため、予定外の残業や急な呼び出しが少ないのも特徴です。突発的な業務が発生しにくく、家庭のスケジュールに合わせて仕事の計画が立てられます。
病院
病院は、看護師としてのキャリアを積んでいくのに適しています。40代新人看護師に病院がおすすめの勤務先なのは、次の理由です。
40代で看護師を目指す理由が収入アップであった場合、病院は適切な勤務先です。夜勤があれば手当がつくため、経験年数が浅くてもがっつり稼げます。夜勤の回数を増やすことで、短期間で収入を増やせるため、効率的に稼げます。子どもの学費を貯めたいなど目的がある場合は、スケジュールを調整すると良いでしょう。
また、夜勤のある病院は看護師の不足していることが多く、待遇が良いケースも多くなっています。給与や夜勤手当だけでなく、福利厚生が充実していることもあります。40代の新人看護師であっても、病院によっては夜勤をこなすことで非常に安定した収入を得られるでしょう。
病院には、内科や外科、小児科、産婦人科など多くの診療科があります。そのため、さまざまな分野の医療知識や看護技術を幅広く学べるのが利点です。40代で看護師と得意分野に気づけます。病院で多様な診療科を経験することで、自分に最も合った診療科や患者ケアのスタイルを見つけ、長期的なキャリア形成に役立てられます。色々なスキルを身に付けることで、将来的に転職する際の強みにもなるでしょう。
病院はさまざまな医療職スタッフが在籍しており、学ぶ機会が多い勤務先です。また、患者の病態や治療内容が多様なため、急性期から慢性期、終末期までさまざまなケアを学べます。新人であっても、年齢を問わず幅広い知識とスキルを習得できる環境が整っています。
最新の医療技術や治療法が導入されることも多く、知識を習得する機会が豊富です。これにより、40代であっても常に成長し続け、専門性を高められます。キャリアパスも多様に用意されており、専門看護師や認定看護師、管理職への道も目指せるのも特徴です。40代での看護師でも、意欲次第で自分に合ったキャリアを築けるでしょう。
病院は、在籍看護師の数が多いと、比較的休みが取りやすい勤務先です。とくに大病院では、看護師の人数が充実しているため、休暇を取る際も他のスタッフとの調整がしやすくなります。子どもが熱を出したなど突発的な場合も、代替スタッフを確保しやすい体制が整っています。40代の新人看護師であっても、チーム全体でシフトを補い合うため、必要な休暇を確保しやすいでしょう。
スカウトサービス登録はこちら6.40代看護師の給与相場
40代看護師の給与相場は、次の通りです。
平均月給 |
平均賞与 |
|
40~44歳 |
35.7万円 |
92.3万円 |
45~49歳 |
37.4万円 |
102.2万円 |
40代看護師の給与相場は、年収にすると40歳~44歳が522万円、45歳~49歳が564.1万円となります。この給与レンジは、全職種で比較すると平均よりも高い部類です。全職種平均の40代の年収相場は、40歳~44歳が423.8万円、45歳~49歳が431.7万円となります。看護師の方が100万円ほど年収が高いという統計結果も出ており、看護師は一般的に見ても比較的給与の高い職業といえるでしょう。
ただし、40代新人看護師が、40代の看護師の平均的な給与をもらえるとは限りません。看護師の仕事は経験によって給与が上がっていくため、新人看護師は40代であっても新卒と同等の給与となるのが一般的です。20代の看護師の平均年収は20歳~24歳が400.3万円、25歳~29歳が477万円であるため、40代新人看護師の給与は20代と同等になるでしょう。
また、40代はさまざまなライフステージの人が混在する年代であるため、状況によって求める給与が異なります。看護師は夜勤を増やすなどすると給与もアップするため、給与の高さにフォーカスするなら夜勤を増やし収入アップが目指せます。また、家庭と両立しながら安定した収入を得たい場合は、夜勤のない勤務先を選び仕事と家庭のバランスを取りながら働くと良いでしょう。
スカウトサービス登録はこちら7.まとめ
40代で看護師を目指すのは、決して遅くありません。近年はシニア世代でも仕事をバリバリ頑張る人も増えており、手に職を付けておくことで将来的にも安心です。看護師の資格は一度取得すれば、一生使い続けられます。パートとして働くにしても、事務仕事や接客業よりも高い時給がもらえるでしょう。
夜勤がないクリニックや託児所のある病院など、勤務先を選べば、子育て中でも看護師として活躍できます。看護師専門学校に通ったり、准看護師からスタートしたりと、看護師になるルートも複数あるので、転職の選択肢の1つとして検討してみてください。
事業所からスカウトがくる!
- スカウト経由で内定率2.3倍!
- 希望に合った求人”だけ”を厳選してお届け!
- 「就業応援制度」で最大50,000円進呈