看護師の当直業務とは?夜勤との違いを解説
- 更新日
「当直と夜勤の違いがイマイチ理解できない」
「当直と夜勤、どちらが負担なく楽に働ける?」
「看護師が当直で働ける職場を知りたい」
このような悩みはありませんか?
「当直」と「夜勤」を混同して使う方もいらっしゃいますが、2つには明確な違いがあります。違いを知っておかなければ、転職する際に労働条件や給与に関して認識のズレが生じるかもしれません。
本記事では看護師の当直について、夜勤との違いや当直勤務がある職場などを解説します。この記事を読めば当直について理解が深まり、自分に合った働き方を見つける際の参考になるでしょう。
- スカウト経由で内定率2.3倍!
- 希望に合った求人”だけ”を厳選してお届け!
- 「就業応援制度」で最大50,000円進呈
1.看護師の当直業務と夜勤の違い
看護師の当直と夜勤の大きな違いは、「法定労働時間に含まれるか含まれないか」です。当直は通常の勤務時間外に交代制・当番制で働くことを指し、夜勤は深夜帯に「労働時間」として実際に働くことをいいます。
ここでは、もう少し理解を深めるために、それぞれの定義について解説します。
当直の定義
当直とは、夜間や休日などの勤務時間外に、シフト交代制・当番制で待機する働き方のことです。当直のなかでも、日中に待機する当直を「日直」、夜間に泊まりがけで待機することを「宿直」といいます。
当直の大きな特徴は、夜勤のような通常業務は行わないことです。労働基準法で定められている「法定労働時間の週40時間」に含まれません。そのため、当直は実際に業務を行うのではなく、緊急時の対応に備えて待機している状態になります。
夜勤の定義
夜勤は勤務先に泊まって深夜労働をすることです。労働基準法第37条には「午後10時から午前5時まで」が深夜労働の時間と定義されています。「午後10時から午前5時まで」の時間には、25%以上の割増賃金を支払う義務があります。
「緊急時に備えて待機する」当直とは異なり、夜勤は実際に通常業務を行うのが特徴です。そのため、夜勤は週40時間の法定労働時間内に含まれています。
ちなみに、看護師の夜勤シフトは勤務先によって異なりますが、2交代制と3交代制のいずれかです。2交代制は日勤と夜勤の2つに分けられ、3交代制は日勤・準夜勤・深夜勤に分けられます。
スカウトサービス登録はこちら2.当直の業務内容やルールを解説
看護師が働く病院や介護施設では、従業員が当直を行う場合、労働基準監督署の許可が必要です。ここでは、当直の業務内容や許可基準のルールについて解説します。
当直では通常業務は行わない
当直は、「緊急時の対応に備えて待機する人員」なので、通常業務は行えません。労働基準法によって以下のように定められています。
「常態として、ほとんど労働をする必要のない勤務のみを認めるものであり、定期的巡視、緊急の文書又は電話の収受、非常事態に備えての待機等を目的とするものに限って許可の対象となります。」
つまり、当直は巡回や緊急の文書または電話の対応、非常事態に備えての待機などの業務しか行えないということです。
出典:厚生労働省|断続的な宿直又は日直勤務に従事する者の労働時間等に関する規定の適用除外許可申請について
宿日直手当は賃金の3分の1以上
当直に入る方には、「宿日直手当」が支給されます。宿日直手当は、当直を担当する従業員の1日平均給料額の3分の1以上です。
前述した厚生労働省の同資料によると、宿日直手当の金額が基準額を満たしているか確認するための計算方法を以下のように示しています。
宿日直手当額=宿日直勤務総員数の1ヶ月所定内賃金額合計÷(1ヶ月所定労働日数×宿日直勤務総員数×3)
1回の当直で支給される手当のうち、非課税となるのは4,000円までです。
当直は週1回までしか原則として認められない
原則として、宿直業務は週1回、日直業務は月1回までしか認められていません。ただし、事業所に勤務する18歳以上のすべての従業員が当直に入っても人材不足になる場合は、週1回以上の宿直、月1回以上の日直が認められる場合があります。
夜勤の場合は、週40時間の法定労働時間を超えなければ上限回数はありません。
睡眠設備を備えた施設でないと当直は不可
労働基準監督署から当直の許可を得るためには、事業所に睡眠設備を整える必要があります。仮眠室や宿直室を設置し、許可申請時に設備の概要がわかる見取り図や写真などを提出しなければなりません。
スカウトサービス登録はこちら3.看護師の当直業務がある施設は?
看護師の当直業務がある施設は、病院または介護施設、福祉施設です。病棟勤務は夜勤がほとんどなので、ここでは介護施設と福祉施設について解説します。
当直勤務のある職場を探したい場合は、「当直勤務」と明記されている求人票を探しましょう。
介護施設
介護施設の当直では、定期巡回や体位変換、急変時の対応に備えた待機などが業務内容です。利用者さんの身体介護や生活援助などの通常業務を行うことはありません。利用者さんの身体状態や要介護度によっては、夜間の安否確認も重要な業務の一つです。
福祉施設
福祉施設には、障害者支援施設や児童福祉施設などがあります。当直者は少人数の入所児や障がい者に対して、夜尿起こしやおむつ交換、検温などの介助業務を行うことが多いです。
ただし、業務内容は軽度かつ短時間の作業に限ります。そのため、夜間における児童の生活指導や起床時の着衣指導などの通常業務は行いません。
スカウトサービス登録はこちら4.まとめ:夜勤と当直の違いを理解しよう
看護師の夜勤は通常業務を行えますが、当直は緊急時の対応に備えて待機する勤務形態です。そのため、当直は巡回や電話対応、検温など負担の少ない業務しか行えません。
夜間勤務がある職場に転職する場合は、夜勤と当直の違いを理解しておきましょう。
事業所からスカウトがくる!
- スカウト経由で内定率2.3倍!
- 希望に合った求人”だけ”を厳選してお届け!
- 「就業応援制度」で最大50,000円進呈