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病院の待ち時間が長い理由は?クレームが来た場合の対処法も解説

  • 更新日
投稿者:小松 和貴

病院のクレームでもっとも多いのは「待ち時間の長さ」です。「予約を入れたにもかかわらず長時間待たされた」という経験もあるのではないでしょうか。

病院の待ち時間が長くなれば、患者様のイライラが募り、受診をあきらめて帰る方もいらっしゃいます。病院側としては、患者満足度を向上して「信頼できる病院」として認知されたいはずです。

本記事では、病院の待ち時間が長くなる理由と、クレームがきたときの対処法を解説します。この記事を読めば、病院の待ち時間を少しでも短縮する方法がわかり、万が一クレームがきても、スムーズに対応できるようになるでしょう。

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1.病院の待ち時間が長くなりがちな理由は?

病院の待ち時間が長くなる理由は、以下のとおりです。

  • 患者数が多い
  • 急患が入る場合がある
  • 検査等の結果が出るまでに時間がかかる
  • 電話対応におわれている場合がある

一つずつ解説します。

患者数が多い

そもそも患者数が多いと、待ち時間は長くなってしまいます。特に大学病院は1日の来院数が多く、重症度や緊急度の高い患者様も多いです。当然ながら1人あたりにかける診察、治療時間も長くなります。

「どうせ同じ医療費なら、大きい病院で診てもらいたい」という患者様も少なくありません。そのため、ちょっとした体調不良や怪我でも大きな病院を受診し、外来が混み合って待ち時間が長くなります。

また、小さなクリニックの場合でも、特に皮膚科は待ち時間が長い傾向があります。皮膚の疾患は見た目に現れて気づきやすく、年齢にかかわらず罹患するため、患者数が多くなるのです。

急患が入る場合がある

救急医療を必要とする「急患」が入ると、待ち時間が長くなります。「予約したにもかかわらず長時間待たされた」といった場合は、この急患が入った可能性が高いです。

急患というと、大きな病院を想像するかもしれませんが、小規模なクリニックや小児科でも病状によっては順番が前後することがあります。症状が重い患者様を優先して、診察・治療を行うのは当然のことです。

とはいえ、事情を知らない患者様にとってはストレスになります。そのため、診察の順番が前後することがわかった時点で患者様に伝えると、クレームを未然に防げるでしょう。

検査等の結果が出るまでに時間がかかる

検査結果が出るまでに時間がかかることも、待ち時間が長くなる理由の一つです。たとえば、採血結果の待ち時間は長くなる傾向があります。血液検査は、遠心分離機にかけてから測定装置に乗せて結果が出るまで、30分〜1時間程度かかります。

検査の結果が出た人は、改めて診察室に呼ばれて説明を受けるため、なかなか順番が進みません。また、予約時間に遅れた患者様がいた場合は、順番が前後してしまうケースもあるでしょう。そのため、予約時間にかかわらず、検査結果の待ち時間が長くなります。

電話対応におわれている場合がある

待ち時間が長くなるのは、スタッフが電話対応に追われている可能性があります。ネット予約に対応していないクリニックの場合では、電話で来院予約の対応をするため、会計などの受付が進まないことも多いです。

また、予防接種やインフルエンザなどが流行する時期は、問い合わせの電話や来院数が増加します。その結果、電話対応をしながら来院患者様の対応も進めなければならず、業務に遅れが生じ、待ち時間にも影響してしまうのです。

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2.予約をしたら病院の待ち時間は短くなる?

予約なしよりも、予約をした方が病院の待ち時間は短縮されます。しかし、予約時間はあくまでも目安です。

前述したとおり、急患が入ったり患者数が多かったりすると、予約をしても待たされる場合もあります。そのため、医療機関側としても予約時間どおりに診察が行えるかは保証できません。

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3.病院の待ち時間が長くてクレームが来たら?

では万が一、病院の待ち時間によってクレームが発生した場合、どのような対応をすればよいのでしょうか。ここでは、クレームに対する適切な対処法とNG例を解説します。

患者さんの話を最後まで聞く

まずは患者様の話を最後まで聞き、謝罪することが大切です。クレームを軽く聞き流したり、患者様の発言に対して否定したりしてしまうと、状況を悪化させます。

ただし、クレームの内容に関しての事実確認は必要です。事実確認をせずに、クレームをされた患者様を優遇してしまうと、他の患者様からのクレームにもつながります。まずは患者様に寄り添い、謝罪しながらも傾聴する姿勢を崩さないことが重要です。

わかるなら残りの待ち時間を教える

病院の待ち時間に対してクレームが来た場合、残りの待ち時間を伝えるようにしましょう。体調が悪い患者様にとって待ち時間は、身体的にも精神的にも負担が大きいはずです。「いつまで待てばいいのだろう」という、待ち時間がわからないことでのストレスもあります。

そのため、待ち時間を可視化して伝えるのが大切です。待ち時間の目安がわかる場合は、「お待たせして申し訳ございません。あと〇〇分程度でご案内できます。」といったように、謝罪の気持ちも一緒に伝えるのがよいでしょう。

やってはいけない対処法

患者様のクレーム対応でやってはいけない対処法があります。それが以下の3つです。

  • 話を聞かず無視をする
  • 「お待ちください」など同じことしか言わない
  • 「順番ですからお待ちください」と迷惑そうな態度をとる

患者様のクレームを無視するのは当然NGです。無視とまではいかなくても、患者様の発言を否定するのもやってはいけません。

また、「お待ちください」と同じことしか言わない対応も患者様の怒りを増幅させます。いつまで待てばいいのか、目安の時間を伝えることが大切です。

忙しいからといって、迷惑そうな態度をとるのも避けましょう。看護師も忙しいなかクレーム対応しなければならないため、イライラする気持ちもわかります。しかし、このような対応で患者様が逆上し、さらに大きなトラブルに発展する可能性もあります。

クレームが続く場合は病院全体で対処法を考える

待ち時間の長さによるクレームが続く場合は、病院全体で対処法を考えることが大切です。対処法を考えるためにも、普段からクレームの内容をスタッフ間で共有しておくとよいでしょう。

これまでに発生したクレームの内容を精査し、対応方法などをスタッフ同士で意見を出し合うのも大切です。話し合いの結果をもとに、クレーム対応のマニュアルを作成しておくと、院内で一貫性のある対応が可能になるでしょう。

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4.病院の待ち時間はスタッフの努力で短くできる?

病院の待ち時間を短縮する方法としてよく挙げられるのが、診療予約システムや自動精算機、オンライン診療の導入です。とはいえ、導入コストや医療スタッフのITリテラシー不足が課題としてあります。ここでは、スタッフの努力次第で病院の待ち時間を短縮できるかどうかについて解説します。

短縮できる場合もある

病院の待ち時間は、スタッフの努力次第で短縮できる可能性は十分あります。大切なのは、病院やクリニックの受付から会計までのプロセスを見直し、改善の余地があるかを検討することです。

たとえば、スタッフの業務を分担・整理することが挙げられます。スタッフがバラバラの役割で業務を行うと、作業も非効率です。一人ひとりスタッフの業務を確認し、忙しいときは業務を分担すれば、待ち時間も短縮できるでしょう。

待ち時間を快適に過ごしてもらえる工夫をする

待合室を快適に過ごしてもらう工夫をするのも、待ち時間短縮のひとつの方法です。病院の待ち時間は居心地が悪く、何もすることがありません。そのような状況では、どうしても時間の流れがゆっくりに感じてしまいます。

待ち時間を快適にするために、以下のようなものを設置する病院やクリニックが多いです。

  • 漫画や雑誌、テレビ
  • ウォーターサーバー
  • 座り心地のよいソファ
  • Wi-Fi環境
  • キッズルームの設置

待合室の環境を充実させることで、良い口コミにも繋がりやすくなります。待ち時間を短縮するのが難しい病院やクリニックは、上記のようなものを取り入れ、待合室を快適に過ごしてもらうのもよい方法でしょう。

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5.まとめ:病院の待ち時間でクレームが来たら対処法も考えよう

待ち時間の長さは、患者様のクレームにつながります。そのため、待ち時間を短縮する工夫と、万が一クレームがきても適切に対処をすることが大切です。

クレームを受けた際は、患者様の話を最後まで聞く必要があります。そのうえで事実確認を行い、お詫びの言葉を発することが重要です。しかし、より重要なのはクレームが発生しない環境に近づけることです。

業務の効率化を図ったり、待合室の環境を快適にしたりすることで、クレームの発生を軽減できます。院内の環境を今一度見直し、できる対策から実践してみてはいかがでしょうか。

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