【看護師が取るべきプラスの資格一覧】キャリアアップに役立つ資格を分野ごとに紹介!
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キャリアアップしたい、でもどのようにすれば良いかわからないと悩んでいる看護師はいませんか?
キャリアアップするためのアプローチは、いろいろとあります。
その中でも今回紹介する関連資格の取得を目指すのも選択肢の一つです。
ここでは看護師がキャリアアップする際におすすめの資格をピックアップしてみました。
これまでのキャリアや得意分野、興味のあるジャンルをベースにどの資格を取得すべきか、判断材料に活用してください。
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- 希望に合った求人”だけ”を厳選してお届け!
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目次
1.看護師のキャリアアップにおすすめの資格
看護師としてキャリアアップしたいと思っている人のために、おすすめの資格について紹介します。
認定看護師や専門看護師のような上級資格の取得を目指すのはおすすめです。
また保健師や助産師、ケアマネージャーなど関連する資格を取得して活躍できるフィールドを広げる方法もあります。
認定看護師
役割 | 実践、指導、相談 |
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分野 | 19の分野(改正後) |
登録者数 | 23,567人(2024年8月時点) |
教育 | 800時間程度 |
かかる費用 | 約100万円 |
合格率 | 約90% |
日本看護協会が認定している資格です。
まず受験条件を満たさなければなりません。
看護経験が5年以上と認定看護師教育600~800時間分のカリキュラムを修了して、初めて受験資格が得られます。
取得することで、一定以上のキャリアを有し、なおかつ高い専門性を有していることの証明になります。
さらに認定看護師として後輩の看護師の指導など、責任あるポジションで活躍することも可能です。
資格手当をはじめとして、昇給も期待できるでしょう。
ただし看護経験5年以上を有し、一定時間の勉強が必要です。
これから認定看護師を目指すのであれば、取得までに時間がかかる点も留意してください。
また仕事をしながら勉強を進めていくのは、大変です。
専門看護師
役割 | 実践、相談、調整、倫理調整、教育、研究 |
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分野 | 14の専門看護分野 |
登録者数 | 3,244人(2024年8月時点) |
教育 | 看護系大学院修士課程で所定の単位取得 |
かかる費用 | 約200万円 |
合格率 | 約78% |
専門看護師も上級資格の一つで、複雑な問題を抱えている患者さんやその家族に対して高水準の看護ケアを提供するために設置されました。
14分野の中で専門看護師の認定を行っています。
先ほど紹介した認定看護師とは、その役割が若干異なります。
認定看護師はより良い看護を提供することが主な役割です。
一方専門看護師は、患者さんとその家族の抱えている問題を総合的に把握して解決するのが主要な目的になります。
専門看護師の資格を取得すれば、自信をもって看護活動できるのはメリットです。
専門看護師の資格を取得すれば、特定の分野で高い専門性を有していることが証明されます。
自分の提供したい看護サービスが提供できるでしょう。
専門看護師になれば、認定看護師と同様に、昇進や昇格などの待遇向上が期待できます。
約3割の医療施設が優遇措置を採用していると言われているほどです。
専門看護師取得の注意点として、時間がかかる点は留意してください。
実務経験が5年以上あるほかにも看護系大学院の修士課程を修了しなければなりません。
2~3年修士課程を修了するまでに時間がかかると思ってください。
保健師
役割 | 健康診断の実施、健康相談、環境改善の立案・実施 |
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分野 | 予防医療 |
登録者数 | 60,299人(2022年末時点) |
教育 | 保育士養成学校で所定の単位取得 |
かかる費用 | 100~700万円 |
合格率 | 90%前後 |
保健師の資格を取得することで、活躍できるフィールドが広がるでしょう。
看護師はけがや病気した患者さんの治療が主な役割です。
一方保健師は病気やけがの予防を目的とした活動が中心になります。
保健師の場合、予防医療が中心なので老若男女誰もが対象で活動できます。
またけがや病気を未然に防ぎ、人々の健康を維持するのは社会的役割も大きいでしょう。
医療機関以外にも行政機関や学校、民間企業などいろいろな職場が選択肢に入ってくるのも保健師の魅力です。
保健師になると業務量が多くなる可能性のあることも留意してください。
たとえば役所や保健所で勤務する場合、住民からの問い合わせに対応しなければなりません。
また資料作成を数多くこなす可能性があり、長時間残業を強いられる可能性もあります。
就業先を選定する際には、慎重に吟味する必要があります。
助産師
役割 | 助産、保健指導 |
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分野 | 産婦人科 |
登録者数 | 38,063人(2022年時点) |
教育 | 助産師養成所で所定の単位取得 |
かかる費用 | 70~250万円 |
合格率 | 約99% |
助産師とは妊婦さんから新生児を育てるお母さんまで、出産や育児のサポートをするのが主な役割です。
出産のサポートだけでなく保健指導や乳児、乳房ケアなども担当します。
産婦人科系のキャリアを持っていて、これからも出産や育児に関する仕事をしたいと思っている看護師にはおすすめです。
そのやりがいとしてよく言われるのは、生命の誕生に立ち会える点です。
出産は家族にとって大きなイベントの一つで、それに携われるのは大きなやりがいになるでしょう。
また給料アップを希望する看護師も、資格取得はおすすめです。
通常の看護師にはできない助産行為が行えるので、看護師よりも高収入になる可能性が高いわけです。
一方で出産の際に流産や死産になってしまう恐れがあります。
生命の失われる場面にも立ち会わなければならないので、精神的なタフさが求められると思ってください。
ケアマネジャー
役割 | ケアプランの作成、連絡、調整 |
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分野 | 介護保険分野 |
登録者数 | 3,244人(2024年8月時点) |
教育 | 実務経験5年以上もしくは筆記試験に合格の上介護支援専門員実務研修を修了 |
かかる費用 | 4~6万円 |
合格率 | 約20% |
ケアマネージャーは介護保険のスペシャリストと認定された資格です。
要介護者や要支援者ができるだけ自立した生活を送るために、それぞれの状態に合わせたケアプランを策定するのが主な役割です。
プランを実施するために、関係各機関との連絡や調整を行うこともあります。
ケアマネージャーは利用者や家族の話を聞き、プランを作成していく仕事です。
直接利用者の話を聞き、プラン策定するので力になっていることが実感できます。
利用者や家族から直接感謝されることも多く、そこに魅力を感じている人も多いようです。
ケアマネージャーのデメリットとして、5年ごとの更新がある点に留意してください。
しかも更新時には更新費用がかかります。
また仕事内容の割には給料が低いという不満の声もしばしば聞かれます。
2.医療・救急分野で活躍したい看護師におすすめの資格
今後医療・救急分野でキャリアアップしたいと思っている看護師は、以下で紹介する資格の取得を目指すのがおすすめです。
医療・救急分野に関連する資格は、数多くあります。
その中でも以下のうちいずれかの資格を取得しておけば、転職する際にアピールポイントになるでしょう。
ACLSプロバイダー
ACLSとは「Advanced Cardiovascular Life Support」の略称です。
日本語に訳すと「二次心肺蘇生法」です。
成人が心停止を起こした際に、二次救命処置をするために必要な知識やスキルを持っていることを証明できる資格になります。
ACLSプロバイダーコースを修了すれば、国際ライセンスカードが交付されます。
心停止や心拍再開直後の処置について学習できるコースです。
その他にも徐脈や頻拍に関する知識、脳卒中や急性冠症候群の治療に関するスキルアップも可能です。
心停止などひっ迫した状態に冷静に対応できるスキルを獲得したいと思っている看護師にはおすすめです。
参照:ACLSプロバイダーコース|資格取得なら日本ACLS協会
BLSヘルスケアプロバイダー
BLSとは心停止後の救命の基礎です。
老若男女関係なく、質の高い心肺蘇生法を行うためのスキルがあることを証明できる資格です。
BLSヘルスケアプロバイダーコースを受講し、カリキュラムを修了すれば資格取得できます。
要救助者が一人の場合だけでなく、複数いる場合でも効率的に心肺蘇生する方法について学習します。
さらに心停止の認識から救急対応システムへの通報まで、スピーディーに行うスキルについても学習できるのもおすすめポイントです。
心停止の救助者が目の前にいても、冷静に自信をもって正しい処置が行えるでしょう。
参照:BLSプロバイダーコース|資格取得なら日本ACLS協会
PALSプロバイダー
PALSプロバイダーとは、主に小児患者の呼吸器系や心血管の緊急事態が発生したときに正しく処置できることを認定する資格です。
心停止になった場合の対処法についても、学習できます。
PALSプロバイダーコースを受講し、カリキュラム修了したら資格取得が可能です。
カリキュラムだけでなく、受講の前準備やスキルステーション、シミュレーションケースなども実施しています。
これらのプログラムに参加することで呼吸器系の緊急事態やショック状態、心肺停止を正しく認識し、的確に対処するスキルがマスターできます。
看護師をはじめとした医療系従事者のほかにも、医療系学校に通っている学生にもおすすめの資格です。
参照:PALSプロバイダーコース|資格取得なら日本ACLS協会
3学会合同呼吸療法認定士
3学会合同呼吸療法認定士とは一般社団法人の日本胸部外科学会と日本呼吸器学会、公益社団法人の日本麻酔科学会の3学会が合同で主催している資格です。
高齢化社会が進む日本では、患者の高齢化も進んでいます。
その中で重症患者管理が重視され、その中でも大きな柱の一つになっているのが呼吸療法です。
3学会合同呼吸療法認定士は呼吸療法についてマスターし、呼吸管理をおこなえる医療従事者の育成が主要な目的です。
1996年から認定試験が実施され、60~70%の合格率で推移しています。
2023年末の段階で、61,730人の有資格者がいます。
3学会合同呼吸療法認定士の認定試験を受けるためには認定講習会を受講しなければなりません。
認定会を受講するためには、一定の実務経験が必要です。
看護師の場合、2年以上の実務経験が必要になるので注意してください。
参照:医療従事者向け講習会・試験|公益財団法人 医療機器センター
消化器内視鏡技師
消化器内視鏡技師とは日本消化器内視鏡学会が1980年から開始した認定資格です。
内視鏡に関する専門知識やスキルを有する人材育成が目的として、制定されました。
内視鏡に関するすべての業務に関して、高いスキルを有することが認められます。
機器の準備や管理、検査や治療の介助、患者さんへのケアなど幅広い業務に携れます。
内視鏡チームのキャリアを持っている人、これからかかわりたいと思っている看護師向けの資格です。
消化器内視鏡技師の需要は、今後高止まりすると見られています。
がんを部位別に見ると、消化器系の割合が高いので、早期発見・早期治療のために内視鏡治療は重視されているからです。
消化器内視鏡技師の認定試験を受けるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
専門医のいる内視鏡室で2年以上の実務経験を有していること、直近1年間の消化器内視鏡の介助100症例以上あることなどです。
そのうえで、一定回数の学会や講習会に参加しなければなりません。
参照:消化器内視鏡技師認定試験
終末期ケア専門士
終末期ケア専門士とは臨床ケアのスペシャリストを認定するための資格です。
日本終末期ケア協会の認定する資格で、エビデンスに基づくケアの実践が目的です。
患者や利用者の最も近くで支える役割を担い、看護師などの医療職のほかにも介護職の方も受験しています。
オリジナルのカリキュラム内容を策定しているのが、大きな特徴です。
またWeb講習会も実施していて、テキストの内容をよりわかりやすく解説しているので理解も進むでしょう。
病院だけでなく在宅で終末期ケアを希望する人もいるでしょう。
終末期ケアに関して高い専門性を身につけたいと思っているのであれば、おすすめの資格です。
栄養サポートチーム専門療法士
栄養サポートチーム専門療法士は低栄養状態の患者さんを対象に、栄養管理を実施するための専門資格です。
栄養サポートチームは英語で「Nutrition Support Team」と言うため、「NST専門療法士」と呼ばれることもあります。
管理栄養士や薬剤師、臨床検査技師のほかにも看護師で取得を目指す方も見られます。
栄養サポートチーム専門療法士の資格がなくても、栄養療法を行うこと自体は可能です。
しかし資格取得すれば、豊富な知識やスキルを持っていることを証明できます。
よって自信を持って栄養管理の役割を全うできるでしょう。
栄養サポートチーム専門療法士の受験資格を得るためには、管理栄養士として5年以上の実務経験が必要です。
そのうえで日本静脈経腸栄養学会の主催するセミナーや学会などに参加して、所定の単位を取得します。
最後に認定教育施設での実地修練を修了して、受験資格が得られます。
リンパ浮腫セラピスト
リンパ浮腫セラピストとはリンパ浮腫療法士認定機構が認定している資格です。
リンパ浮腫患者さんに対して、医師の指示に基づくリンパドレナージや治療を実施する人のことです。
治療法は多岐にわたります。
弾性包帯や弾性着衣を使った圧迫療法やその状態での運動療法が主体です。
その他にも必要に応じてスキンケアをはじめ、日常生活で注意すべきことなど指導を実施する場合もあるでしょう。
2024年時点で1,000名以上のセラピストが全国で活躍していると言われています。
リンパ浮腫外来における中心的な役割を担っています。
しかし一方でリンパ浮腫に対して、正しい知識や的確なスキルで対応できる人材はまだ少ないようです。
看護師がキャリアアップするために資格取得しておいて損はないでしょう。
参照:リンパ浮腫療法士 WEBサイト|資格取得、セミナー案内、受験案内
医療環境管理士
医療環境管理士は日本医療環境福祉検定協会という内閣府認可のNPO法人が主催する資格です。
医療現場における感染予防対策に関する専門知識やスキルを持っていることが証明できます。
感染対策のスペシャリストと証明できる資格です。
具体的には感染予防体制の構築や職員に対して感染症に関する教育を担当します。
また製薬会社や清掃管理会社など、医療機関に出入りする人たちとも連携して対応することもあるでしょう。
医療環境管理士の仕事は一人で完結できるものではありません。
得た知識を周囲にも周知徹底させなければ、完璧な感染症予防対策は講じられません。
新型コロナの世界的な流行で、感染症対策への注目度は上がってきています。
感染症のスペシャリストの証明できる資格を持っていれば、転職の際に有利に働くかもしれません。
ただし医療環境管理士を主催している医療福祉検定協会は、2019年に事業活動を停止したという話もあります。
今後医療環境管理士の資格試験が実施されるのか、不透明なところがあるのでその点も留意してください。
参照:医療環境管理士は廃止!日本医療福祉検定協会閉鎖で看護師のキャリアアップ資格2つに幕 | 看護NAVI
学会認定自己輸血看護師
学会認定自己輸血看護師とは文字通り、自己血輸血に関する高い専門知識やスキルを持った看護師を対象に認定している資格です。
自己血輸血とは他人ではなく、自分の血液を輸血する医療行為のことです。
あらかじめ患者さんから血液を採取して保存しておき、手術などで輸血が必要になったときに使用します。
学会認定自己輸血看護師の試験を受けるためには、多岐にわたる条件を満たさなければなりません。
まず日本自己血輸血学会もしくは日本輸血・細胞治療学会の会員になってください。
そのうえで、2年以上の臨床経験を有している必要があります。
その中で自己血輸血業務の実務経験が1年以上、実施症例の30例以上あることが条件です。
日本自己血輸血学会教育セミナーもしくは、自己血輸血看護師制度協議会の指定するセミナーを受講しなければなりません。
また所属している医療機関に日本自己血輸血学会もしくは、日本輸血・細胞治療学会の会員医師のいることも条件です。
ただしこれまでの合格率を見てみると、ほぼ100%です。
受験資格さえクリアできれば、資格取得できる可能性は極めて高いと思ってください。
3.介護・福祉分野で活躍したい看護師におすすめの資格
高齢化社会が進んでいる現在、介護や福祉分野の人材不足が懸念されています。
その中で、介護や福祉分野で今後キャリアアップしたいと思っている看護師もいるでしょう。
もしそうであれば、関連する資格を取得しておくと転職先も見つけやすくなるはずです。
看護師が取得しておきたい、介護・福祉分野のおすすめ資格についてここではいくつかピックアップしてみました。
介護福祉士
介護福祉士とは社会福祉士及び介護福祉士法に基づき制定されている国家資格です。
身体もしくは精神上に何らかの障害を抱えている人に必要に応じた介護を行うのが主な役割です。
さまざまな生活行為や生活動作のサポートをする専門家として認定された資格になります。
介護福祉士になれば、特別養護老人ホームや社会福祉施設でも活躍できるでしょう。
ホームヘルパーとして、利用者の自宅を訪問して介助する場合もあります。
在宅療養の場合、普段家族が介護を担当している場合もあるでしょう。
その場合家族に対して専門家の観点から指導したり、介護に関する悩みの相談に乗ったりすることもあります。
看護師から介護福祉士になるためにはいくつかルートがあって、まずは指定養成施設を卒業したうえで国家試験に合格する方法です。
また介護などに従事し、3年以上の実務経験があれば、受験資格が発生します。
国家試験に合格すれば、介護福祉士の資格取得が可能です。
参照:[介護福祉士国家試験]:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター
社会福祉士
看護師の中には、社会福祉士とのダブルライセンスでキャリアアップを狙う方も結構います。
社会福祉士とは1987年に制定された国家資格で、福祉の相談援助に対応した資格です。
日常生活で何らかの問題を抱えている人の相談に乗り、専門知識を生かして必要な支援や助言をするのが主な役割です。
社会福祉士が相談を受ける対象は、幅広いと思ってください。
高齢者や障がい者のほかにも子どもや低所得者の相談に乗る場合もあります。
社会福祉士の資格を取得すると、病院以外で活躍できるでしょう。
実際、福祉や介護、公的機関、教育機関などさまざまな職場で活躍しています。
社会福祉士の資格を取得するためには、国家試験に合格する必要があります。
また国家試験の受験資格を得るためには、一定の条件を満たさないといけないので注意してください。
看護師の場合、4年制の大学もしくは3年制の短期大学を卒業しているでしょう。
4年制の大学を卒業しているのであれば、追加条件なしで受験できます。
3年制の短期大学を卒業しているのであれば、1年以上の相談援助業務の実務経験が必要です。
参照:[社会福祉士国家試験]:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター
精神保健福祉士
精神保健福祉士とは、精神障がい者をサポートするための資格です。
精神病棟でこれまで勤務してきた、精神疾患のケアを希望する看護師にとっては取得がおすすめです。
精神疾患や心の病を抱えている患者さんに向き合って、自立した日常生活や社会復帰のためのサポートをします。
具体的には患者さんの特性や人間性、課題を分析します。
そして課題解決のためのアドバイスや情報提供していくまでが一連の流れです。
精神障がい者を対象にした施設もあるので、必要に応じて連携をとる場合もあります。
精神保健福祉士の登録者数は、2024年7月末時点で108,635人です。
心の病も世間に広く認識されていますし、いつ自分が精神疾患に罹患するかわかりません。
そのような事情もあって、精神保健福祉士への需要は高く推移しているわけです。
参照:[精神保健福祉士国家試験]:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター
認知症ケア専門士
認知症ケア専門士は、認知症ケアに関する高い専門性とスキルを持っている人に付与される資格です。
日本認知症ケア学会の認定する資格になります。
認知症ケア専門士の試験を受けるためには、認知症ケアに関する3年以上の実務経験が必要です。
認定試験は2段階で実施されます。
第1次試験はWeb試験で、第2次試験は論述試験です。
第1次試験はパソコンなどでインターネットに接続した状態で受験します。
認知症ケアの基礎から各論、社会資源などに関する問題が200題出題されます。
五者択一式の問題で、4分野70%以上の正答率で合格です。
「認知症ケア標準テキスト」で紹介されている内容が出題されると思ってください。
第2次試験は、認知症ケアの事例が出題されるのでそれに対する論述をしてください。
第1次試験の合格者が対象で、一定期間内であれば過去に第1次試験に合格していれば、1次試験免除でいきなり2次試験に進出も可能です。
介護予防運動指導員
介護予防運動指導員とは、高齢者を対象にして筋力アップのための運動や食事に関する指導を行うための資格です。
寝たきりなど要介護状態にならないための予防や生活の質を向上させることが目的です。
高齢者がいつまでも自立した生活を送るための専門家だと考えてください。
具体的には、高齢者それぞれに合わせてプログラムを策定します。
無理のない範囲での軽い運動や筋トレなどの指導を行います。
場合によっては、医療や福祉関係の期間と連携してプログラムを実践することもあるかもしれません。
また自分が策定したプログラムの分析をし、必要に応じて改善する場合もあります。
介護予防運動指導員になるためには、東京都健康長寿医療センターの指定するスクールに通学して、「介護予防運動指導員養成研究」を修了してください。
こちらの研修を受講するには条件があって、看護師のような医療関連の国家資格を有していれば受講可能です。
所定のカリキュラムを修了すれば、最後に修了試験があるのでこちらに合格すれば資格取得できます。
参照:介護予防運動指導員養成事業について|介護予防主任運動指導員・介護予防運動指導員養成事業|地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター研究所
福祉住環境コーディネーター
福祉住環境コーディネーターとは、要介護者や障がい者が安全で快適に生活できる住環境のプロデュースを行う人です。
1999年に東京商工会議所が公的資格としてスタートさせ、2022年3月時点で約65万人の合格者を輩出しています。
住環境を整備するためには、医師やケアマネージャーと建築士など建設業者の協力が不可欠です。
その架け橋的な役割を担うのが、福祉住環境コーディネーターです。
福祉住環境コーディネーターには1~3級の資格があります。
実務に生かしたければ、2級以上の資格取得を目標にしてください。
福祉住環境コーディネーターの資格試験に受験資格はなく、いきなり2級や1級試験にチャレンジできます。
合格率は2級試験で40~60%台と年度によって上下動しています。
一方1級試験は例年10%台で推移しているので、難易度は高いと言えるでしょう。
しかしその分1級資格を取得すれば、転職する際の有力な武器になり得ます。
参照:東京商工会議所検定サイト | 福祉住環境コーディネーター検定試験
4.カウンセリング分野で活躍したい看護師におすすめの資格
看護師の中には、カウンセリング関係で活躍している人も見られます。
もしカウンセリング業界で今後活動していきたいと思っているのであれば、以下で紹介する資格を取得すると良いでしょう。
以下で紹介する資格の中には、特定の分野の専門的な資格もあります。
今後のキャリアプランを十分検討して、それに見合った資格取得を目指してください。
臨床心理士
臨床心理士は、心の問題に関する専門知識やスキルを持っていることが証明できる資格です。
臨床心理学をベースにして、人々の心の問題に関してアプローチするスペシャリストです。
具体的には心に問題を抱えている人に面談や心理テストを実施することで問題を分析します。
問題を特定したら、臨床心理学の専門知識や技法を駆使して、心の回復援助を行います。
必要に応じて医療スタッフなど専門家と連携して、患者さんの社会復帰のサポートを行う場合もあるでしょう。
医療機関のほかにもスクールカウンセラーとして学校や児童相談所で勤務する場合もあります。
また民間企業に在籍したり、フリーランスとして活躍している臨床心理士も多いようです。
臨床心理士は1988年に制定された資格です。
2024年4月1日時点で、41,883名の有資格者がいます。
参照:臨床心理士とは | 公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会
体外受精コーディネーター
体外受精コーディネーターとは日本不妊カウンセリング学会の認定する資格です。
不妊治療の一つである体外受精の専門家であることを証明できる資格と言えます。
不妊に悩むカップルを対象に、不妊治療に関するカウンセリングや体外受精をはじめとした治療に関する情報を提供するのが主な役割です。
産婦人科や不妊治療に特化したクリニックに勤務している看護師などが資格取得を目指しています。
体外受精コーディネーターになるためには資格審査を受けて、合格しなければなりません。
資格審査を受けるには条件があって、日本不妊カウンセリング学会の会員になってください。
そのうえで不妊カウンセラーや体外受精コーディネーター養成講座の3回受講が必須です。
臨床経験は条件として指定されていません。
体外受精コーディネーターを取得すれば、体外受精に関する専門的な知識が身につきます。
不妊治療に特化したART施設などでは重宝する存在になるでしょう。
参照:日本不妊カウンセリング学会 / 不妊カウンセラー・体外受精コーディネーターとは
チャイルドカウンセラー
チャイルドカウンセラーは日本能力開発推進協会が認定している資格です。
子どもの心のケアについて専門知識を持っていることが認定され、子どもの問題に関するスペシャリストという立ち位置です。
保育園をはじめとした子ども関係の施設で勤務するだけでなく、フリーランスで活動している人も見られます。
子どものケアに関する分野でキャリアアップしたいと思っている看護師には、おすすめの資格です。
チャイルドカウンセラーになるためには、まず認定教育機関で所定のカリキュラムを修了する必要があります。
そのうえで試験に合格して、晴れて資格取得できます。
チャイルドカウンセラーの合格率は70%以上です。
よってカリキュラムを受けて、きちんと試験対策すれば合格できる可能性は高いでしょう。
いじめ問題などで心に問題を抱えている子どもは少なくないので、チャイルドカウンセラー資格取得者への需要は高く推移しています。
参照:JADP認定チャイルドカウンセラー® | 日本能力開発推進協会 (JADP)
シニアピアカウンセラー
シニアピアカウンセラーは一般社団法人の日本能力開発推進協会の認定する資格です。
高齢者に対するコミュニケーションやカウンセリング能力を有していることの証明になる資格です。
高齢者とその家族をサポートすることで円滑にコミュニケーションをとり、信頼関係を構築する役割があります。
協会の指定するカリキュラムを終了後に試験を受けて、合格すれば資格取得できます。
試験は在宅での受験が可能です。
合否基準は70%以上の得点率で、判定は試験1か月後に通知されると思ってください。
少子高齢化の進んでいる日本では、高齢者ケアが今後ますます大切になってくるでしょう。
高齢者の中には認知症を発症していたり、気難しい人がいたりするもののです。
そのような人とうまくコミュニケーションをとるためには、シニアピアカウンセラーで専門的な学習をする必要もあります。
参照:シニアピアカウンセラー資格 | 日本能力開発推進協会 (JADP)
産業カウンセラー
産業カウンセラーは日本産業カウンセラー協会の認定する民間資格です。
メンタルヘルス対策やキャリア開発、職場における人間関係開発の3つの領域を主に担当します。
相談室で従業員の話を聞いたり、職場における研修をおこなったりすることで、従業員の問題の解決をお手伝いする職種です。
従業員が健康的に働ける組織づくりを進めることで、組織に貢献していきます。
民間企業のほかにも国や自治体などで活躍している人も少なくありません。
産業カウンセラーの試験には受験資格があります。
産業カウンセラー養成講座を修了、もしくは大学院で指定の専攻を修了することが条件です。
五肢択一形式のマークシート方式が60問出題されます。
例年合格率は60%台後半から70%台前半なので、きちんと試験対策すれば合格できるでしょう。
参照:産業カウンセラー試験
5.看護師がプラスの資格を取得するメリット
看護師が関連する資格を取得することで、さまざまなメリットが期待できます。
自らのキャリアアップにつながりますし、自分の待遇改善の可能性も高まります。
ここで主なメリットについて見ていくので、なぜダブルライセンスを目指すべきか確認するために以下の内容を読み進めてください。
看護師としてキャリアアップできる
プラスアルファの資格を取得することで、キャリアアップできます。
厳密に言えばキャリアの幅が広がるので、今後のキャリアパスの選択肢が増えるわけです。
たとえば介護系の資格を取得すれば、介護施設で今後キャリアアップを目指せるでしょう。
また社会福祉士の資格を取得すれば、病院で看護師としてだけでなく医療ソーシャルワーカーとして活動することも可能です。
キャリアの選択肢が広がれば、活躍の場も増やせるでしょう。
自分の思うようなキャリアプランを構築でき、日々の仕事にやりがいが感じられるはずです。
知識・スキルを深めることができる
看護師だけで対応できる知識には限りがあります。
そこでダブルライセンスを取得すれば、関連資格に関わる知識もマスターできます。
たとえば3学会合同呼吸療法認定士やBLSヘルスケアプロバイダーなどの資格を取得すれば、救命措置に関する知識が身につくでしょう。
看護師免許だけでは身につけられない、専門性の高い知識やスキルをマスターしたければプラスアルファの資格取得を目指すのも一考です。
スキルアップすることで、周囲からも一目置かれる看護師になれます。
さまざまな作業を任せられる優秀な人材と、現場でも評価されるでしょう。
収入アップに繋がる
看護師にプラスの関連資格を取得することで、収入アップが期待できるのも主なメリットの一つです。
資格によっては、資格手当のつく可能性もあるからです。
毎年資格手当が基本給に上乗せされれば、年収の大幅なアップも十分期待できます。
また難易度の高い資格を取得すれば、管理職など責任ある立場に昇格する可能性も出てきます。
昇進すれば、その役職に合わせて給料アップするでしょう。
このように関連資格を取得することで、収入アップなど待遇が手厚くなるかもしれません。
転職が有利になる
看護師プラス関連資格を取得することで、転職でも有利になりやすくなります。
看護師と関連資格があれば、より幅広い専門性を持った優秀な人材であると判断されるからです。
取得する資格によってまちまちですが、医療機関のほかにも行政機関や保育園、民間企業、介護施設への転職も可能です。
転職先の選択肢が増えることで、高収入などより良い条件で仕事のできる職場も探しやすくなります。
また施設によっては、配置基準で特定の資格を持っている人がいないといけないケースもあります。
もしダブルライセンスで両方とも設置基準に該当している場合、1人で2つの基準をクリアできるので重宝するでしょう。
6.まとめ
看護師としてキャリアアップを考えているのであれば、関連する資格取得するのは一考です。
特定の分野でより高い専門性を持っているとして、評価も上がるでしょう。
たとえ今の職場では無理でも、転職でダブルライセンスは高く評価されるのでより良い条件の職場が見つけられるでしょう。
また関連資格を取得するために勉強することで、看護師としての知識やスキルを深められます。
スキルアップを目指したいと思っているのであれば、関連資格の取得を目指しましょう。
今後のキャリアプランを十分検討のうえ、それにマッチした資格取得を検討してください。
事業所からスカウトがくる!
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