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地域薬学ケア専門薬剤師とは?認定要件や目指すメリットについてご紹介!

  • 更新日
投稿者:高田 眞帆

2020年1月に新設された地域薬学ケア専門薬剤師制度。地域医療や介護・福祉において、薬学の専門的な知識と技能をもつスペシャリストとして期待されています。
薬剤師のスキルアップのひとつとして、地域薬学ケア専門薬剤師を検討している方も多いのではないでしょうか。

本記事では、地域薬学ケア専門薬剤師の概要や認定取得の方法、目指すメリットなどを解説します。この記事を読めば、地域薬学ケア専門薬剤師の理解が深まり、自身のキャリアアップについて検討できるようになるでしょう。

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1.地域薬学ケア専門薬剤師とは

地域薬学ケア専門薬剤師とは、地域医療や介護領域において、薬物療法の高度な知識と技術を有すると認められた薬局薬剤師のことです。地域包括ケアなどの地域医療や介護で他職種と協働し、切れ目のない薬学療法を実践する役割があります。

薬機法の改正により、「専門医療機関連携薬局」の施設基準のひとつに、専門性の高い薬剤師の配置が要件として示されています。これを受けて日本医療薬学会は、要件を満たす制度として、2020年1月に地域薬学ケア専門薬剤師制度を発足させました。

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2.地域薬学ケア専門薬剤師になる方法

地域薬学ケア専門薬剤師になるには、実務経験や研修への参加、試験の合格などさまざまなハードルがあります。下記で詳しくみていきましょう。

地域薬学ケア専門薬剤師の認定要件

地域薬学ケア専門薬剤師になるためには、以下の認定要件をすべてクリアしなければなりません。

  1. 薬剤師の実務経験が5年以上あること
  2. 日本医療薬学会の会員を5年以上継続している
  3. 「日本薬剤師研修センター研修認定薬剤師」「日本病院薬剤師会日病薬病院薬学認定薬剤師」「日本薬剤師会・生涯学習支援システム(JPALS)クリニカルラダー5以上」そのほか日本医療薬学会が認めた認定薬剤師のいずれかの認定を受けていること
  4. 地域薬学ケアの5年以上の研修歴を有すること
  5. 薬物療法集中講義などのクレジットを5年で50単位以上取得していること
  6. 薬物療法集中講義に1回以上参加したこと
  7. 日本医療薬学会の年会に1回以上参加したこと
  8. 自ら実施した5年の薬学的管理を行った症例報告50症例(4領域以上の疾患)を提出すること
  9. 学会発表2回以上、または論文発表1回
  10. 専門薬剤師認定試験に合格すること

出典:一般社団法人日本医療薬学会地域薬学ケア専門薬剤師認定制度規程

上記の要件にもあるとおり、5年間の研修が必要です。そのため、最初の地域薬学ケア専門薬剤師が誕生するのは2026年となってしまいます。(正規認定は2028年)

それを受けて日本医療薬学会では、一定の要件を満たした研修希望者には過渡的措置として、「暫定認定」を認めています。暫定認定を受ける方法は後述していますので、そちらを参考にしてください。

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3.地域薬学ケア専門薬剤師(がん)との違い

地域薬学ケア専門薬剤師(がん)は、がん治療も含めた地域医療や介護の領域において、他職種と協働して薬物療法の実践を行います。地域薬学ケア専門薬剤師の要件に加え、副領域として「がん領域」の要件を満たすことで認定されます。

がん患者さんに対し、薬学の専門性を活かして医療機関と連携しつつ、地域の薬局や医療・介護職とも連携するため、地域包括ケアの中心的存在といえるでしょう。

地域薬学ケア専門薬剤師(がん)の認定要件

地域薬学ケア専門薬剤師(がん)の認定要件は、前述した地域薬学ケア専門薬剤師の要件にがん領域が追加されています。地域薬学ケア専門薬剤師との違いは、以下のとおりです。

  1. がん領域の研修ガイドラインに従って、5年以上の研修歴を有する
  2. 薬物療法専門薬剤師集中講義およびがん専門薬剤師集中講座にそれぞれ1回以上参加
  3. 5年間の症例報告50症例+がん領域20症例を提出する
  4. 学会発表2回以上、または論文発表1回(がんに関係したものを含む)
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4.地域薬学ケア専門薬剤師の過渡的措置

地域薬学ケア専門薬剤師になるには、研修を5年以上行う必要があります。正規認定の申請受付が2022年度からなので、専門薬剤師が誕生するのは2028年からです。そこで、一定の要件を満たした研修希望者には、過渡的措置として「暫定認定」を設けました。

暫定措置は2020年〜2027年申請分までです。なお、1回目の更新までに認定要件を満たせなければ、認定資格は消失するので注意しましょう。

暫定認定を受ける方法

暫定認定を受ける方法は以下のとおりです。

  1. 日本薬剤師研修センター・研修認定薬剤師、日本病院薬剤師会・日病薬病院薬学認定薬剤師、日本薬剤師会・生涯学習支援システム(JPALS)・クリニカルラダー5以上のいずれかを有していること
  2. 実務歴が5年以上
  3. 申請時に日本医療薬学会の会員である
  4. 学会発表(筆頭)が1回以上、または論文(筆頭)が1報以上ある
  5. 学会等参加・発表単位を20単位以上取得している
  6. 上記の1から5の条件を全て満たす者、かつ選考を経て理事会で承認された者

なお、地域薬学ケア専門薬剤師(がん)の場合は、上記4の学会発表や論文には、がん領域に焦点を当てた内容が求められるほか、がん専門薬剤師集中講義の受講が必要となります。

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5.地域薬学ケア専門薬剤師になるメリット

地域薬学ケア専門薬剤師になるメリットは以下の3つです。

  • 地域医療に貢献できる
  • 需要が高く重宝される
  • 専門的知識を身に付けられる

地域医療に貢献できる

1つ目のメリットは、地域医療に貢献できる点です。今後の医療現場では、地域医療やチーム医療というワードが重要になってきます。薬局薬剤師は、多職種と連携する会議への出席など地域医療に参加する機会が増えていくと予想されています。

そのため地域薬学ケア専門薬剤師は、今後需要が拡大する地域医療において、第一線で活躍できる人材として重宝されるようになるでしょう。

需要が高く重宝される

2つ目のメリットは、需要が高く重宝される点です。近年、病院薬剤師だけでなく、薬局薬剤師にも薬物療法における高度な知識や技能が求められるようになっています。特にがんや感染症などの専門分野では、治療薬の進歩や患者さんのニーズが多様化してきているため、高度な知識や技能が必要です。

政府が推進する地域包括ケアシステムにおいても、地域医療や介護の領域で高度な薬学ケアに対応できる薬剤師として期待されています。需要が高いということは、薬剤師としての年収を上げることにもつながるでしょう。

専門的知識を身につけられる

3つ目のメリットは、専門的知識を身に付けられる点です。地域薬学ケア専門薬剤師になるためには、5年以上の実務経験や研修参加、学会発表や論文などの厳しい要件をクリアする必要があります。カリキュラムに沿って学んでいくため、その過程で専門的知識を効率的に身につけられるでしょう。

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6.まとめ

地域薬学ケア専門薬剤師は、地域医療や介護領域において、薬物療法の高度な知識と技術をもつと認められた薬局薬剤師です。 取得までに最低でも5年はかかるなど、取得ハードルは高いです。しかし、地域包括ケアの需要拡大とともに重宝されるようになり、取得すれば新たな可能性を広げられます。

また、地域薬学ケア専門薬剤師の認定を取得すると、氏名と所属施設がホームページに掲載されるようになります。薬剤師としてスキルアップを図りたい方や、地域医療に貢献したい方は、資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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