第二新卒の看護師がクリニックへ転職する際のポイント
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第二新卒の看護師が転職を考えた時によく言われることで、「第二新卒にはクリニック」は向いていないというものがあります。果たしてそれは真実なのでしょうか?ここでは第二新卒の看護師がクリニックへ転職する際のポイントをお伝えします。
働き始めて3年目、4年目くらいの第二新卒の看護師であれば、誰しもがおぼろげながら転職が頭をよぎると思います。その中でクリニックを転職先の候補として考える人も多くいると思います。ただ、第二新卒にとってクリニックへ転職するのはハードルが高いと思っている、もしくは周囲からそう言われた方もいるでしょう。
クリニックで働きたい人の特徴や第二新卒の看護師がクリニックに向かないと言われる理由、合わせて上手な転職の方法について見ていきたいと思います。
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目次
2.看護師が転職を考えるとき
3.第二新卒の看護師が転職をするときのメリットとデメリット
4.第二新卒の看護師も積極的に採用してくれるクリニック
5.クリニックへ転職する際に気を付けておくべきポイント
6.転職サービスの仕組みを知って有利な転職を
7.最も注意しなければいけない、クリニック転職市場の特徴とは
1.そもそも第二新卒とは?
第二新卒とは、新卒で就職後、短期間で退職し転職活動を行う求職者のことを指します。第二新卒の明確な定義はありませんが、一般的には「学校を卒業後3年以内の者」とする傾向があります。最終学歴によって違いはありますが、目安としては25歳前後の看護師が該当するでしょう。
新人看護師の教育プログラムは3年間のカリキュラムを組んでいるところが多く、3年程度の経験を積んで一人前と捉えられます。第二新卒の看護師は、一人前になる前の看護師というイメージが近いかもしれません。
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2.第二新卒の看護師が転職を考えるとき
第二新卒の看護師が転職を考えるときにはどういった理由があるのでしょうか?転職先を選ぶ際にも、その理由や原因を明確にしておくことが大切です。
第二新卒の看護師が転職を考える原因
- 自分の看護師としての適性への不安
- 自分の看護実践能力への不安
- 健康上の理由(精神的疾患)
- 上司、同僚との人間関係
- 他施設への関心、転職
日本看護協会の「2023年病院看護実態調査」によると、新卒看護師の主な退職理由に上記が指摘されています。第二新卒の看護師の場合も同様に、看護師としての適性や人間関係、メンタル面の問題を理由に転職を考えるケースが多いです。
1年目は先輩看護師がサポートしてくれるため、ミスを未然に防ぐことができていましたが、2年目以降では自分で注意しなければなりません。1年目ではなかったミスが増えるタイミングでもあるため、「自分は看護師に向いていないのでは」や「この職場で働き続けるのは難しいかも…」と考えてしまう人が増えるようです。
一方で転職する理由はネガティブなものだけでなく、「自己実現」「結婚」「出産・育児」などポジティブな理由の場合もあります。自分のやりたい看護を実現する為に、第二新卒のタイミングで他施設に転職する人もいるようです。また病棟からクリニックに転職したいと考える人は、ワークライフバランスを重視する人が多いようです。
クリニックで働くメリット
- 夜勤がない
- 土曜日は午前診のみで終了
- 日曜祝日は休み
- 残業が少ない
- 昼休みが長いので中抜けが出来る
- 夏休み、年末年始の休みが長い
- 仕事量のわりに給与が良い
クリニックは、ベッド数が19床以下の医療機関のことを言います。日勤のみのところが多く、来院する患者さんも風邪や軽いケガなど症状が軽い人がほとんどです。体力的にも精神的にも病棟より負担は軽くなるでしょう。
不規則な仕事で体調を崩してしまう人や、結婚・妊娠・出産などで夜勤ができない人にとって、クリニックは働きやすい職場です。また、たくさんの看護師がいる中で常に仕事に追い立てられるのが精神的に辛い、病棟勤務が向いていないという人にとっても、クリニックでの仕事は魅力的に感じられるのではないでしょうか。
クリニックでは、看護師はバイタルチェックや点滴、採血、注射など医師の補助業務を行います。また、受付や電話対応、備品の在庫管理、院内の清掃などの雑務も医療事務と協力しながら行うのが特徴です。
クリニックで看護師は何するの?仕事内容や給与、働くメリットとは?
プライベートや家庭との両立がしやすいクリニックは看護師の転職先として人気があります。初めてクリニックへの転職を考えている方はその仕事内容や働き方が気になりますよね。
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3.第二新卒の看護師が転職をするときのメリットとデメリット
次に、第二新卒の看護師が転職をする場合に考えられるメリットとデメリットを考えてみましょう。 看護師という職業柄もあり、まだ経験が足りないこの段階での転職は周囲の人たちに反対されることが多いかもしれません。
しかし、たとえ第二新卒とはいえデメリットばかりではありません。むしろ第二新卒ならではのメリットも多く存在します。それを知っておくことで自信を持って転職活動を進めていけるでしょう。
第二新卒のメリット
- 看護師としての基本的な経験があるため1から覚える必要がない
- 医療という特殊な現場に適応している実績がある
- 他院で身につけた独特なクセや、知識が浅いので吸収しやすい
- 年齢が若いので適応力があり成長しやすい
- 社会人としてのマナーを1から教える必要がない
- 体力や元気がある
年齢的な若さはそのまま柔軟性に繋がります。他院での経験や身についてしまったクセなどを持たない第二新卒は、指導する側からすると非常に仕事がしやすいと思われることが多いです。
また、教えることを素直にどんどん吸収できる若い人は、育てがいのある良い人材なので重宝されることも多々あります。その上で医療現場での経験値もあるということは、新卒にはない大きなメリットです。
第二新卒のデメリット
- 看護師としての経験がまだまだ足りない
- 面接官にネガティブな印象を持たれる可能性がある
ある程度基本的な実務を経験してきたといっても、まだ経験が浅いのが第二新卒の特徴です。従って、闇雲に興味があるクリニックを選んだとしてもなかなか思うような結果が出ないでしょう。逆を言えば、抑えるべきポイントはしっかり押さえて、自分に合ったクリニックを選べばしっかり内定を勝ち取ることができます。
では第二新卒の人がクリニックへ転職する際に、何がポイントとなるのでしょうか?
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4.第二新卒の看護師も積極的に採用してくれるクリニック
まずはどのようなクリニックが第二新卒の看護師の方に向いているかご紹介します。「こんなクリニックで働きたい!」という強いこだわりが無い方、参考にしていいただければ幸いです。
比較的大きな医療法人
クリニックを運営している法人の中には、関連施設として介護施設や別のクリニック、訪問看護ステーション等、様々な施設を運営している医療グループも多くあります。
規模が大きければ大きい程、社員の教育に熱心に取り組んでおり、教育マニュアルや制度を整えています。経験面ではベテラン看護師より劣ってしまったとしても、入職後の教育によりカバーできることが多々あります。個人経営のクリニックか医療法人のクリニックか、確認は簡単ですね。
健診系クリニック
健診系のクリニックも第二新卒を積極的に受け入れているケースが多いです。むしろ人事担当からすれば「若い人が欲しい」と漏らす法人も多いです。
経験面でも劣る若い看護師を採用する理由としては「分業ができるということ」と「難しい処置が少ない」ということです。健診クリニックなので採血ができるに越したことはないですが、もし自信が無い方であっても測定業務や撮影の介助業務等、別の業務でも働くことができます。
また、健診系の人事担当がよく言っているのは「愛想がいい人が欲しい」ということです。明るさ、元気良さ、愛嬌は若い方の武器と言えますよね。
ご自身の経験してきた診療科のクリニック
至極当然なことですが、これまで務めてきた病院の診療科を標榜しているクリニックであれば採用に至る可能性はぐっと高まります。
特に眼科や産婦人科、循環器クリニックなど少し専門性が高い分野であればイチから教えるより、その診療科であれば教育も楽です。自身が就業されてきた診療科は単なる経験ではなく強みともいえます。「別の診療科で働きたい」という希望が特に強くないのであれば、同診療科で探し始めてみるのは鉄則ですね。
美容系クリニック
言わずもがなですね。なんといっても若い人が欲しいという分野の筆頭株です。医療分野であることには間違いないですが、それと併せてサービス業の要素も強く持っています。
「美容系の経験がある人が欲しい」という美容系クリニックは少ないので経験で不採用になることは少ないでしょう。また、社員割引で特典も受けることが出来たりと入ってからの嬉しいことも多いのでオススメです。
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5.クリニックへ転職する際に気を付けておくべきポイント
第二新卒の看護師がクリニックで働く上で、闇雲に転職活動をしてもうまくいきません。しっかり対策を立てて採用試験に臨めばおのずと結果はついてくるでしょう。
現職は辞めずに転職活動を行う
クリニックでは、ある程度即戦力となる人材を採用する傾向にあります。第二新卒の場合、転職活動を開始してすぐに内定が出るとは限りません。転職活動が長期化した場合も想定して、働きながら行うことをおすすめします。先に現職の退職を決めてしまうと、経済的なリスクが伴うこともあるので注意が必要です。
転職活動の際のマナー
第二新卒の方であればこれが初めての転職という方がほとんどでしょう。まず何からすればいいの?と迷う方もいると思いますが、まずは人としてのマナーに気を付ければ大丈夫です。「履歴書はキレイに書く」、「面接にはフォーマルな服装で臨む」、「前職の悪口は言わない」等々。当たり前と思った方も多いと思いますが、案外できていない方が多いです。地に足付けてしっかり準備をしていきましょう!
入職前に施設の見学をしっかり行う
実際に入職してみると「思っていたのと違う・・・」、「予想以上に忙しい・・・」、「人間関係がつらい・・・」といったギャップが発生することもあります。できる限り入職する前に見学をさせてもらい、可能であれば現職のスタッフとコミュニケーションを取るようにしましょう。特に院長先生や看護師長、事務長の方に実際お会いして、コミュニケーションを取る事は必須です。
転職する理由にワークライフバランスを推し過ぎない
前述しましたが、クリニックに転職する理由として「ワークライフバランスを重視したいから」という内容が多いです。もちろんクリニック側もそこは織り込み済みですが、面接時や志望動機を書く際にそこを全面に押し出し過ぎるとあまりいい印象は受けません。
譲れないこと(勤務時間やお休みなど)はもちろん伝える必要はありますが、それと併せて「なぜこのクリニックがいいのか?」、「自分の長所のここを活かしたい」等の情報を伝えると好印象です。
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6.転職サービスの仕組みを知って有利な転職を
看護師が転職を考えたときに、まずどんな行動を起こすでしょうか。知人や友人の紹介や地域のクリニックの募集状況を探るということもあるでしょうが、転職サイトの情報を利用するという方が大半ではないでしょうか。しかしこの転職サイト、利用の仕方によっては転職が不利になってしまうということはご存知でしょうか?
人手不足の医療業界において看護師の転職は当然売り手市場ですから、簡単に転職する手段は複数顕在しています。だからこそ初めての転職をより良い結果で終えられるように、転職業界について知っておく必要があります。
そもそも紹介会社を使うとどうなる?
紹介会社(転職エージェント)には、専任コンサルタントの転職アシストがあったり非公開求人を持っているなど、転職を考える人にとって魅力的な要素が並んでいます。確かに自分では探せない求人を紹介してくれたり、面接の日程調整や職場の情報収集、合否の連絡までしてもらえるのは忙しい看護師にとってありがたいことです。
しかし紹介会社を使ったために、本来合格できるかもしれなかった職場に不合格になってしまったということが現実に起きているとしたらどうでしょう。
その理由はクリニック側に発生する採用コストにあります。一般的に紹介業者を使っての採用コストは、転職者の年収の20%~25%程度と言われています。高額な採用コストを避けるために、紹介会社を利用していないクリニックも多く、面接に進む前に敬遠される傾向もあります。どうしても転職したい理由がある場合、紹介業者を使うのはあまり賢い選択とは言えません。
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7.最も注意しなければいけない、クリニック転職市場の特徴とは
まず再認識する必要があるのは、病院や介護施設と異なり、クリニックでの募集枠は動きが非常に激しいということです。
募集をかけるタイミングは基本的に欠員の補充です。働きやすいクリニックほど欠員は出にくいものですし、また一方で、出産・育児・旦那さんの転勤など、急な欠員が生じやすいというのもクリニックの特徴です。
紹介業者に登録したからといって、希望するクリニックに募集枠があるとは限りません。たまたま募集枠があったとしても、応募の意志がクリニックに届く前に枠が埋まってしまうケースもあります。
そこで今回オススメする転職方法が、コメディカルドットコムの利用です。
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小口 紗穂|看護師
セカンドラボ株式会社
東京大学を卒業後、大学病院の病棟看護師として勤務。アレルギー・リウマチ内科、腎臓内分泌内科、心療内科等幅広い領域を担う病棟で従事。
2023年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の営業・採用課題のサポートを行う。また、看護師の経験を生かし、看護師に関連するコンテンツ作成にも従事。