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社会福祉主事任用資格とは?誰でも取れる?取得方法や仕事内容を解説!

  • 更新日
投稿者:加藤 直也

「社会福祉主事任用資格ってどんな資格?」
「社会福祉主事任用資格は誰でも取れる?」
「取得する意味はない?」
このような悩みはありませんか?

本記事では、社会福祉主事任用資格の概要や取得方法、仕事内容や給与事情などを解説します。この記事を読めば、社会福祉主事任用資格について理解が深まり、目指すべきかの判断材料になるでしょう。

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1.社会福祉主事任用資格の概要

社会福祉主事任用資格とは、福祉事務所の公務員として、高齢者や障がい者を支援する際に必要となる資格です。「社会福祉主事」に就くために必要な資格ともいえます。
社会福祉主事は、生活保護法や児童福祉法などの対象者への相談援助業務や、相談者と福祉サービスの提供者をつなぐ役割を担います。

「主事」「任用資格」とは?

「主事」「任用資格」の意味は、以下のとおりです。

  • 主事:地方公務員においての一般社員を指す
  • 任用資格:公務員が特定の職業・職位に任用されるときに必要となる資格

社会福祉主事に任用されるために必要な資格を「社会福祉主事任用資格」といいます。しかし、通常の資格とは違い任用資格は、ただ取得するだけでは社会福祉主事を名乗ることはできません。

資格取得後に地方公務員試験に合格し、実際に福祉事務所などに配属されることではじめて、「社会福祉主事」として活動できます。

社会福祉士との違い

社会福祉士と任用資格は、資格の種類が異なります。社会福祉士は「国家資格」です。資格を取得した時点で「社会福祉士」として名乗ることができます。

一方で社会福祉主事任用資格は、取得しただけでは効力を発揮しません。取得後に公務員試験をクリアし、実際に配属されてから「社会福祉主事」と名乗ることができます。

また、社会福祉士の資格を取得している場合、無条件で社会福祉主事任用資格を得られます。社会福祉主事任用資格の上位資格が社会福祉士とも言えるため、キャリアアップのために社会福祉士を目指す方も多いです。

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2.社会福祉主事任用資格を取得する5つの方法

通常の資格取得ルートとは違い、社会福祉主事任用資格を取得するための試験はありません。以下の5つの方法で取得できます。

  • 大学・短大で指定科目を履修し卒業する
  • 指定の通信教育課程を修了する
  • 都道府県の講習会で指定科目を修了する
  • 社会福祉主事養成機関で指定の科目を修了し卒業する
  • 指定の国家資格を取得する

一つずつ見ていきましょう。

取得方法①大学・短大で指定科目を履修し卒業する

大学や短期大学(専門学校は除く)において、厚生労働大臣が指定する科目のうち3つ以上を履修して卒業することで資格を取得できます。大学や短大が福祉系でなくても、カリキュラムのなかに社会福祉に関する科目があればOKです。

以下が指定科目です。

【社会福祉に関する科目】

社会福祉概論、社会保障論、社会福祉行政論、公的扶助論、身体障害者福祉論、老人福祉論、児童福祉論、家庭福祉論、知的障害者福祉論、精神障害者保健福祉論、社会学、心理学、社会福祉施設経営論、社会福祉援助技術論、社会福祉事業史、地域福祉論、保育理論、社会福祉調査論、医学一般、看護学、公衆衛生学、栄養学、家政学、倫理学、教育学、経済学、経済政策、社会政策、法学、民法、行政法、医療社会事業論、リハビリテーション論、介護概論

ただし、指定科目の名称は過去に何度も変更されています。そのため、卒業年によっては上記に当てはまる科目がないかもしれません。

そこで、下記の厚生労働省のHPにある「社会福祉主事指定科目読み替え検索システム(試行版)」を使います。卒業年度と履修した科目を入力することで、指定科目かどうかの検索が可能です。

出典:厚生労働省|ページ9:社会福祉主事任用資格の取得方法

取得方法②指定の通信教育課程を修了する

中央福祉学院の社会福祉主事資格認定通信課程または、日本社会事業大学の通信教育科を終了することで、任用資格を取得できます。通信教育のメリットは、働きながらでも資格取得を目指せる点です。

最短1年で取得できます。ただし、誰でも受講できるわけではありません。受講資格やスクーリング日程があるため、あらかじめ公式HPなどを確認しておきましょう。

出典:中央福祉学院|社会福祉主事資格認定通信課程

出典:日本社会事業大学|通信教育科

取得方法③都道府県の講習会で指定科目を修了する

都道府県などの自治体が行う講習会で、指定科目(19科目・279時間)を修了することで取得できるルートもあります。自治体によっては実施されていないため、確認が必要です。
東京都の例では、中央福祉学院が運営する「社会福祉主事資格認定通信課程」に申し込みができます。

出典:東京都福祉局|資格認定講習について

取得方法④社会福祉主事養成機関で指定の科目を修了し卒業する

社会福祉主事養成機関で、指定の科目(22科目・1,500時間)を修了し卒業することで取得できます。このルートでは、養成機関に2年以上通学しなければなりません。

しかし、メリットもあります。養成機関を卒業し、相談援助業務を2年以上経験すれば、精神保健福祉士や社会福祉士などの国家資格の受験資格を得られます。

また、養成機関には夜間や通信課程もあるため、働きながら学習できるのも魅力といえるでしょう。
全国にある社会福祉主事養成施設は、以下の厚生労働省のページを参考にしてください。

出典:社会福祉主事養成施設一覧

取得方法⑤指定の国家資格を取得する

社会福祉士や精神保健福祉士などの国家資格を取得することで、社会福祉主事任用資格を得られます。ただし、社会福祉士や精神保健福祉士は国家資格なので、資格取得の難易度も高いです。無資格から目指す場合は、最短でも4年はかかります。

社会福祉士や精神保健福祉士は、社会福祉主事任用資格の上位資格の位置付けです。そのため、任用資格の取得を目指して、社会福祉士や精神保健福祉士の資格を取得する方はほとんどいません。

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3.社会福祉主事任用資格の証明方法

社会福祉主事任用資格は、通常の資格とは違い、「資格証明書」は発行されません。証明するには、大学や短大の成績証明書・卒業証明書、養成機関や通信教育課程の場合は修了証明書を提出します。

上記の証明書を発行する場合は、卒業した大学や短大に問い合わせて取り寄せます。一部の大学では、履修した科目のうち指定科目のみを記載した「履修証明書」を発行してくれる場合もあるため、確認してみましょう。

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4.社会福祉主事の働き方

社会福祉主事は、公務員として行政機関である社会福祉事務所などで働くことが多いです。都道府県や市の福祉事務所には、社会福祉主事を必ず配置する義務があります。(福祉事務所のない町村は任意)

社会福祉主事の主な働き方は以下のとおりです。

職種 主な業務内容
福祉事務所の相談員 生活受給者やひとり親家庭など、すべての福祉サービスの相談受付や指導、助言などを行う
福祉事務所の現業員(ケースワーカー) 相談を受けて生活保護申請や福祉サービスなどをつなげる
福祉事務所の査察指導員(スーパーバイザー) 生活保護の申請書を確認、面接などを行う。ケースワーカーの指導・監督も担当する
知的障害者福祉司 障がい区分の判定や療育手帳の発行などを行う
身体障害者福祉司 障がい区分の判定や相談などの支援を行う
児童福祉司 不登校や虐待などの相談受付、支援を行う

令和6年4月の時点で、全国の福祉事務所は1,244ヶ所、うち都道府県が203、市は742ヶ所あります。そのため、福祉事務所の求人数はそれほど多くはありません。

しかし、民間の福祉施設に転職する際に、社会福祉主事任用資格を持っていれば優遇されることが多いです。幅広い働き方を実現できるのが、社会福祉主事任用資格の魅力といえるでしょう。

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5.社会福祉主事の給与

福祉事務所などに従事する社会福祉主事は、地方公務員の「一般職」または「福祉職」として採用されます。給料は公務員給与規定に則った額が支払われます。

総務省が公表している「第5表 職種別職員の平均給与額」によると、一般行政職の平均給与額は40.1万円、福祉職が34.2万円です。
他の福祉職と比較してみましょう。厚生労働省と公益財団法人のデータを参考にみてみます。

社会福祉主事(一般行政職) 40.1万円(各種手当含む)
社会福祉主事(福祉職) 34.2万円(各種手当含む)
介護支援専門員(ケアマネージャー) 29.7万円
精神保健福祉士 33.6万円
社会福祉士 33.5万円

出典:総務省|第5表 職種別職員の平均給与額

出典:厚生労働省|令和5年賃金構造基本統計調査

出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター|精神保健福祉士就労状況調査実施結果報告書

出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター|社会福祉士就労状況調査実施結果報告書

社会福祉主事任用資格の上位資格にあたる、精神保健福祉士や社会福祉士よりも、社会福祉主事の給与は高い傾向にあります。これは、公務員の諸手当の種類が多く、手厚いことが要因として考えられるでしょう。

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6.社会福祉士主事として働くメリット

社会福祉主事として働くメリットは以下のとおりです。

  • 公務員として安定して働くことが出来る
  • 様々な職場で働ける
  • 比較的取得しやすい資格である
  • キャリアアップに向けて実務経験を積める

一つずつ解説します。

公務員として安定して働くことが出来る

社会福祉主事として働くメリットは、公務員として安定した働き方ができる点です。社会福祉主事任用資格を取得した後、公務員試験をクリアし、行政機関の福祉事務所などに配属されれば、公務員として働けます。

公務員はさまざまな諸手当が支給されるため、給与も高い傾向にあります。安定した職に就きたいと考えている方は、社会福祉主事として働くメリットは大きいでしょう。

様々な職場で働ける

社会福祉主事任用資格を持っていると、さまざまな職場で働けます。社会福祉主事として行政機関で働く以外にも、特別養護老人ホームなどで施設長を目指すことも可能です。

また、生活相談員や生活指導員などの福祉職へ転職する際にも、社会福祉主事任用資格は優遇されることが多いです。そのため、幅広い働き方を実現できるのが、社会福祉主事の魅力といえるでしょう。

比較的取得しやすい資格である

社会福祉主事任用資格は1年程度で取得できるため、比較的取得しやすい資格です。現在、社会人として働いている方でも通信教育課程で学べば、働きながら資格取得を目指せます。

同じ相談業務を行う社会福祉士や精神保健福祉士は、大学卒業や養成校2年+相談援助業務を2年経験し、国家試験に合格しなければなりません。そのため、他の福祉系の資格と比べても、取得しやすいのは大きなメリットです。

キャリアアップに向けて実務経験を積める

社会福祉主事任用資格は、さまざまなキャリアアップの道を開くために役立つ資格です。資格取得後、2年以上相談業務を経験し、短期養成機関などに通えば、社会福祉士の受験資格を得られます。

また、特別養護老人ホームの施設長に必要な要件に、「社会福祉主事任用資格」が含まれています。特養の施設長になれば、大幅な給与アップも期待できるでしょう。

さらに、児童発達支援管理責任者やサービス管理責任者になるための実務経験を積めるなど、任用資格はキャリアアップに役立つ資格といえます。

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7.まとめ

社会福祉主事任用資格は、社会福祉主事に就くために必要となる資格です。資格を持っているだけでは効力がなく、公務員試験に合格し、福祉事務所などに配属されることで、社会福祉主事を名乗ることができます。

また、相談援助業務を2年以上経験すると、社会福祉士資格の受験資格を一部満たすことができ、キャリアアップを目指せます。今後さらに高齢化社会が進むことを考えると、社会福祉主事の需要はますます高まるでしょう。

社会福祉主事は、行政機関や福祉施設など活躍の場が多岐にわたります。介護・福祉業界に興味のある方はぜひ目指してみてください。

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セカンドラボ株式会社

URL:https://note.com/2ndlabo/n/n56335bc8255e

2017年にセカンドラボ株式会社に入社。介護施設を担当する部門に配属され営業に従事。その後チームリーダーに就任。現在は事業部の統括的な立場でメンバーのマネジメントに関わる業務を主に担う。その他広報やコンテンツマーケティング等の業務も担当。

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