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生活支援員の仕事がきついと感じてしまう理由と悩みへの対処法

  • 更新日
投稿者:柳 遥乃

「生活支援員の仕事がつらいけど、どうしたらいいのか分からない…」
「私は生活支援員に向いていないのかな…」
「生活支援員って何でこんなにきついの?」

こんな悩みや疑問はありませんか?

この記事では、生活支援員の仕事がきついと感じてしまう理由と対処法について解説します。生活支援員の仕事を続けるメリットデメリット、また転職を検討する場合のポイントも紹介します。今後の働き方やキャリアを考える参考にしてください。

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1.生活支援員・指導員がきついと感じやすい理由とは?

生活支援員がきついと感じやすい理由は、以下の4つです。

  • 体力を使う業務や夜勤もある
  • 人間関係に悩む
  • 給与が低い
  • 汚いと感じる業務もある

一つずつ解説します。

体力を使う業務や夜勤もある

生活支援員の仕事がきつい理由は、業務内容や夜勤などの体力面です。生活支援員の仕事内容は、障がいを抱えている方の入浴介助や排泄介助、食事介助など生活全般のサポートを行います。

勤務中は1日中動き回ることが多く、体力の消耗が激しい仕事です。施設によっては夜勤に入ることもあります。夜勤に入ることで生活リズムが崩れ、慢性的な疲れを感じる方も少なくありません。体力がない方や、休日にうまくリフレッシュできない方は体力的にきついと感じやすいでしょう。

人間関係に悩む

生活支援員に限った話ではありませんが、人間関係の悩みによる精神的なつらさもあります。生活支援員は、利用者さんやそのご家族、他職種など多くの方とコミュニケーションを取る仕事です。

利用者さんやご家族とのやり取りでトラブルがあると、クレームや暴言などに発展するケースもあります。また、同じように同僚や先輩と揉めて、職場の空気が悪くなるケースも少なくありません。人間関係のつらさに耐えられず、転職する方も多いです。

給与が低い

生活支援員の仕事内容と給与が見合っておらず、「きつい」と感じることがあります。厚生労働省が公表している「障害福祉サービス等従事者の平均給与額等の状況」によると、生活支援員(常勤)の平均年収は390万円でした。これは、基本給+手当+一時金により算出された金額です。

夜勤回数の多さや保有資格、働く地域などによっても給与に違いはありますが、仕事と給料のバランスに納得していない方も少なくありません。そのため、給料に不満がある場合は、資格取得や転職などで給料を上げていくのがおすすめです。

出典:厚生労働省|障害福祉サービス等従事者の平均給与額等の状況(p79)

汚いと感じる業務もある

生活支援員の仕事内容には、おむつ交換や排泄介助も含まれています。他人の排泄物や吐しゃ物の対応をした際に、「きつい」と感じるようです。対応時は手袋をするものの、触れたり目にしたりすることに抵抗を感じる方も少なくありません。

排泄物を見慣れる職員もいれば、何度対応しても慣れない職員もいます。そのため、おむつ交換や排泄介助が理由で退職する方も多いです。特に潔癖症の方にとっては、きつい仕事といえるでしょう。

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2.それでも生活支援員を続けるメリットとは?

前述のとおり、生活支援員の仕事は「きつい」と感じる場面があります。しかし、仕事を続けることで、得られるメリットも多いです。ここでは、生活支援員を続けるメリットを4つ解説します。

利用者との関わり

生活支援員を続けるメリットの1つは、利用者さんとの関わりから生まれるやりがいが挙げられます。生活支援員がサポートする方は、主に身体や知能、精神に障がいをもつ方です。

たとえば、うまくコミュニケーションが取れない方でもアプローチ方法を工夫した結果、笑顔を見られたときはやりがいを感じます。普段から利用者さんに寄り添い、サポートしていれば、利用者さんやそのご家族から感謝の言葉をもらえることも多いです。

生活支援員を続けると「人の役に立っている」というやりがいや楽しさを見出せるでしょう。

社会貢献

生活支援員は社会貢献度の高い仕事です。高齢者人口の増加によって障害者人口も増えており、生活支援員の需要も高くなっています。制度改正が定期的に行われるほど、社会から強く求められている職業なのです。

生活支援員は、さまざまな障がいを持つ方の自立支援や社会復帰を支援するため、社会貢献ができます。支援している利用者さんの就職が決まったり、今までできなかったことができたりしたときの喜びは大きく、大きな達成感を得られるでしょう。

働きやすい職場も多い

生活支援員が働く職場は、「きつい」「大変」といったイメージもありますが、中には働きやすい職場もあります。生活支援員においては、以下のような職場が当てはまるでしょう。

  • 夜勤がない職場
  • 人間関係が良好で風通しが良い
  • 介護業務がなく、身体的な負担が少ない
  • 資格支援制度や教育制度が整っている

これらの職場で働くことで、生活支援員として働くメリットがあります。たとえば、日勤のみの職場であれば、プライベートの予定が立てやすく、身体的な負担も大きくありません。
介護業務をできるだけ避けたい場合は、就労移行支援事業所などで働くのがよいでしょう。

スキルアップにつながる

生活支援員を続けて経験を積めば、スキルアップにつながります。幅広い年代の症状を支援できるため、その経験を活かしてキャリアアップを目指すことが可能です。

例えば、施設の管理者やケアマネージャーなどにキャリアアップすれば、大幅な給与アップも期待できます。介護・福祉業界でスキルアップやキャリアアップを目指している方は、生活支援員の経験が必ず役に立つでしょう。

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3.生活支援員が「きつい」を乗り越えるための対処法

生活支援員の仕事が「きつい」と感じたときは、その感情を放置せず、できるだけ早めに対処することが大切です。ここでは、おすすめの対処法を6つ解説します。

まずはしっかりと体調管理!

生活支援員の仕事を続けるためには、しっかりと体調管理をすることが重要です。仕事でベストなパフォーマンスを発揮するためには、元気な身体と心が欠かせません。

たしかに、生活支援員は肉体的にも精神的にもきつい場面があります。しかし、そのストレスから夜遅くまで起きてスマホを見たり、食生活が乱れたりすると、体調不良にもつながりやすいです。

不規則な生活が続くと疲れもとれず、常に仕事がきつい状態が続きます。まずは毎日の生活で睡眠・食事・運動の基本的なことを心がけて、しっかりと体調管理をするようにしましょう。

ストレス解消法を見つける

生活支援員の仕事を乗り越えるために、自分なりのストレス解消法を見つけるのもおすすめです。ストレスを抱えたまま仕事を続けると、心身に不調をきたす恐れがあります。ストレス解消法は人それぞれなので、自分に合う方法を見つけてください。

例えば、

  • 友人や職場の仲間たちと趣味を楽しむ
  • 運動してストレス発散する
  • 旅行にいく
  • しっかりと休息をとる
  • 好きなものを食べる

などが挙げられます。いくつかストレス解消法を持っておくと、休みの日にリフレッシュして仕事を迎えられるでしょう。

職場の人とコミュニケーションを取る

生活支援員が「きつい」と感じたときは1人で抱えず、上司や同僚とコミュニケーションを取るのがおすすめです。職場の人とコミュニケーションを取ることで、同じ悩みを共有できるかもしれません。

同業種だからこそ理解できる悩みがあります。自分の悩みを話すだけで、状況が好転することも少なくありません。また、職場の人とのコミュニケーションで悩みが解決しない場合は、仕事を辞める判断材料にもなります。

転職を決断する前に、一度職場の人とコミュニケーションを重ねてみるのがおすすめです。

目標を持つ

目標を持つことで、今のきつい状況を乗り越えられるかもしれません。仕事の目標を持つことで、モチベーションを維持しやすくなります。決められた仕事や与えられた仕事をただ毎日こなすだけでは、達成感も得づらいでしょう。

目標が思いつかない場合は、スキルアップにつながる目標を設定してみてはいかがでしょうか。たとえば、以下のようなものが挙げられます。

  • 資格取得を目指す
  • リーダーや管理職などの役職を目指す
  • 他分野の仕事に挑戦してみる

目標を意識しながら仕事に取り組めば、きつい状況も下積み期間と捉えることができるかもしれません。

職場環境を変える

生活支援員の仕事がきつい場合は、思い切って職場環境を変えるのも選択肢の1つです。転職には、職場だけを変える転職や他の介護・福祉業に転職、他業種に転職する選択肢があります。

生活支援員の経験やスキルを活かせる職種であれば、即戦力として転職で有利になるでしょう。ただし、やみくもに転職するのではなく、「なぜ転職したいのか」「転職先ではその悩みを解決できるか」を明確にするのが大切です。

福祉・医療業界への転職を検討する場合は、日本最大級の医療福祉の転職サイト「コメディカルドットコム」をおすすめします。さまざまな条件で求人検索できるので、一度求人をチェックしてみてはいかがでしょうか。

職種を変えるのも選択肢

生活支援員の仕事がきつくて向いていないと感じた場合は、職種を変えるのも選択肢の1つです。生活支援員の仕事の中には、おむつ交換や排泄介助があります。
そのため、生活支援員の仕事をどうしても続けられないと感じる方もいらっしゃるでしょう。

これまでの経験を活かして、同じ福祉業界に転職したり、思い切って新たな業界にチャレンジしたりするのもよい選択です。
次章では、生活支援員の向き不向きやデメリット、将来性の4つの観点から職種変更の判断基準を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

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4.生活支援員に向いている人の特徴

ここでは、生活支援員に向いている人の特徴を解説します。具体的には以下の4つです。

  • 傾聴力、コミュニケーション能力がある
  • 責任感がある
  • 体力がある
  • 冷静に対処できる

一つずつ解説します。

傾聴力、コミュニケーション能力がある

生活支援員は、利用者さんやそのご家族、他の職員など、さまざまな方とコミュニケーションを取る仕事です。そのため、誰とでもコミュニケーションを取れる能力が欠かせません。

ただコミュニケーションを取るだけでなく、利用者さんやご家族のニーズや悩みを引き出す「傾聴力」も必要です。信頼関係のうえで成り立つ仕事でもあるため、適切なコミュニケーションが取れていないとトラブルに発展します。

利用者さんの中には、コミュニケーションを上手く取れない方もいらっしゃるでしょう。そういった状況でも、最後まで諦めずにコミュニケーションを取れる方が生活支援員に向いています。

責任感がある

生活支援員は人の人生に大きく関わる仕事なので、責任感がある人が求められます。ただ入浴や排泄、食事介助などを行えばいいわけではありません。介助中に何かトラブルがあれば、生活支援員が責任をもって対応する場面もあります。

たとえば、介助中に起きたトラブルを他人のせいにしたり、言い訳ばかりしたりする人は、周りからの信頼も薄いでしょう。どのような状況でも、最後までやり遂げる責任感の強さは、生活支援員を続けるために必要な特徴です。

体力がある

体力に自信がある人も、生活支援員に向いています。入浴介助や排泄介助、移乗介助などは特に体力が必要な業務です。中には自分よりも体重のある利用者さんの対応をしなければなりません。

とはいえ、体力に自信がない方でも、勤務を重ねるごとについていきます。実際に、生活支援員や介護職の中には、50代、60代の方も多く活躍しています。1日中動き回ることも多いので、最低限の筋力や持久力は身につけておきましょう。

冷静に対処できる

生活支援員の仕事を続けるためには、どのような状況でも冷静に対処できる力が求められます。利用者さんの中には、突然暴れ出したりパニックになったりする方も少なくありません。

そこで自分も慌ててしまうと、事態はさらに悪化するでしょう。冷静に対応するのはもちろん、状況を瞬時に把握して、適切な支援内容で対処できる力が必要です。

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5.生活支援員に向いていない人の特徴

次に、生活支援員に向いていない人の特徴を解説します。具体的には以下の3つです。

  • 報連相ができない
  • 業務の優先順位が付けられない
  • 共感能力が無い

一つずつ解説します。

報連相ができない

報連相(報告・連絡・相談)ができない人は、生活支援員の仕事を続けるのがきついと感じるかもしれません。生活支援員の仕事は、多職種と連携して行うため、利用者さんの情報や問題をチームで共有してケアの質を上げる必要があります。

報連相を怠ったことで、重大な事故につながるケースも少なくありません。報連相ができないということは、コミュニケーションやチームワークも苦手と判断できるので、働きにくさを感じるでしょう。

業務の優先順位が付けられない

生活支援員はさまざまな業務をこなすため、優先順位がつけられない方はストレスを抱えることになります。支援する方は主に身体や精神に障がいを持つ方なので、相手のペースに合わせると、業務が時間通りに終わらないことも多いです。

しかし、自分の業務を優先して利用者さんの対応を後回しにすると、ケアの質が悪くなる難しさもあります。業務の緊急度や重要度を見極める力がなければ、余裕をもって利用者さんの対応ができません。

自分の業務を優先して仕事をしたい方にとっては、生活支援員の仕事は続けられないでしょう。

共感能力が無い

生活支援員の仕事を円滑に進めるためには、共感力が必須です。利用者さんは、自分の話をちゃんと聴いて共感してくれる人を信頼します。

共感力が足りず、自分の考えを押し付ける方は生活支援員の仕事に向いていません。自分と違う意見を受け入れられない方や、人に関心を持てない方は、生活支援員の仕事を続けるのが困難でしょう。

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6.生活支援員を続けるデメリット

ここでは、生活支援員の仕事を続けることで負担になる点を3つ解説します。

1名配置だと業務の負担が大きい

規模の小さい施設や事業所では、生活支援員が1名しか配置されていないことも少なくありません。業務中に疑問点や悩みがあっても相談できない環境なので、そこはデメリットといえます。

また、1人で夜勤業務を行わなければならない勤務先も多いです。夜勤は急変や災害などの緊急時に、いかに冷静に対応できるかが求められます。
1名配置の職場は、1人で黙々と業務を進めることが好きな人には向いていますが、そうでない人にとっては仕事を続けるのがきつくなるでしょう。

夜勤あり/介護兼業だと体力を使う

介護サービスを提供する施設で働く場合は、夜勤や介護業務が発生します。生活支援員の業務内容は多岐にわたり、相談業務や生活支援、就労支援などもこなさなければなりません。

これらの業務と介護業務を兼務していると、時間内に終わらず残業になってしまうことも多いです。施設によっては生活支援員が1名配置の場合もあり、同じ職種に相談できない大変さもあります。

幅広い業務を経験してスキルアップはできますが、業務量が増えるとそれだけ体力的な負担も大きいです。

利用者/家族のクレーム対応がある

利用者さんやご家族がサービスに不満を感じた場合、クレームにつながる可能性があります。丁寧に説明・謝罪すれば納得してもらえるケースもありますが、中には理不尽なクレーム対応にも応じなければなりません。

施設で起こる理不尽なクレームのなかには、

  • 大声を出して威圧する
  • 過剰なサービスを要求される
  • 身体的・精神的な暴力を受ける

などが挙げられます。生活支援員にはどのような状況でも真摯に向き合い、適切なコミュニケーションを取ることが求められるでしょう。クレーム対応で疲弊し、生活支援員の仕事を続けられないと判断する方も少なくありません。

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7.生活支援員の将来性

生活支援員の仕事を続けるべきか迷っている方は、将来性も考慮してみてください。結論からお伝えすると、生活支援員は今後も需要がある仕事です。以下で詳しく解説します。

生活支援員は今後も需要がある

生活支援員は将来性のある仕事です。その理由は以下の3つが挙げられます。

  • AIに代替できない仕事
  • 高齢者人口の増加により、求人数が増え続ける
  • 処遇改善制度により、今後も給与アップが期待できる

今後、介護・福祉業界にもロボットやIT・AIが普及していくと考えられていますが、共感を示せるのは人間だけです。少子高齢化が進む日本においては、需要がなくなることはないでしょう。高齢化が進めば介護・福祉業界の人手不足は深刻になり、求人数も増加します。

政府も処遇改善制度などにより、介護職の給与アップを図っていますが、まだまだ人手不足の状態です。今後も処遇改善が行われる可能性はあるので、生活支援員の給与も上がると考えられます。

このような理由から、生活支援員は将来性のある仕事だといえるでしょう。

ケアマネや施設管理者等キャリアアップも可能

生活支援員の仕事内容は相談業務や就労支援、介護業務など多岐にわたります。幅広い知識やスキルを身につけられる生活支援員だからこそ、キャリアアップの道も豊富です。
例えば、ケアマネージャーや施設管理者、社会福祉士、介護福祉士などが挙げられます。

施設管理者は施設を統括するポジションです。そのため、年収500万円以上の高待遇の求人も少なくありません。生活支援員は幅広い業務を経験できることから、ケアマネや施設管理者などキャリアアップの選択肢も多く、将来性の高い職種といえるでしょう。

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8.生活支援員を辞めたいと感じたときの対処法

生活支援員の仕事を続けていくなかで、「辞めたい」と感じることもあるかと思います。しかし、すぐに辞める決断をするのはおすすめしません。自分の行動次第で辞めたいと思った原因を改善・解決できる可能性があるからです。
ここでは、生活支援員を辞めたいと感じたときの対処法を解説します。

上司や同僚に相談する

まずは、生活支援員を辞めたいと思った原因を明確にし、上司や同僚に相談するのがおすすめです。同じ職場の人に相談することで、その悩みが改善・解決する方向に向かうかもしれません。

たとえば、「残業を減らしてほしい」「業務範囲が広すぎて体力的にきつい」「〇〇さんの暴言に精神的に辛くなっている」など、具体的な内容を伝えることが大切です。施設側も辞めてほしくないと思っているので、早急に解決・アドバイスしてくれる可能性があります。

生活支援員の仕事を辞めたいと感じたときは、1人で抱え込まず、まずは上司や同僚に相談してみましょう。

家族や友人に相談する

職場の人に相談しづらい状況の場合、家族や友人に相談するのもおすすめです。何よりも大切なのは、1人で抱え込まないことです。家族や友人に仕事の悩みを話すだけで、心が軽くなることもあります。

また、誰かに相談すれば自分の考えや行動を整理するきっかけにもなります。自分の考えや行動を振り返ることで、次にすべき行動が見えてくるでしょう。

やりがいや好きなところを考える

生活支援員の仕事を辞めたいと思ったとき、やりがいや好きなところを考えてみてください。生活支援員のやりがいは、「利用者さんやご家族から感謝される」「社会貢献できる」「スキルアップにつながる」などがあります。

仕事に慣れてくると、楽しさや好きなところよりも嫌なことばかりに目がいきがち。しかし、一度初心にかえって、生活支援員の魅力ややりがいを改めて考えてみてはいかがでしょうか。仕事へのモチベーションを取り戻せるかもしれません。

転職する

前述した対処法を試しても解決されない場合は、転職をおすすめします。ただし、「仕事が辛いから転職する」「今の職場に不満があるから転職する」など、目的が曖昧なまま転職はしないでください。転職先で同じ悩みを抱える可能性が高くなります。

まずは、「転職によって何を実現したいのか」といった転職の軸を明確にすることが大切です。たとえば、給料や職場環境、業務内容、勤務時間、制度、キャリアアップなど条件をすべて挙げてみましょう。

そのうえで情報収集を徹底的に行い、自分に合った企業を見極めます。なんとなくで転職するのではなく、しっかり軸をもって転職するようにしましょう。

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9.生活支援員から転職できる職種

「自分には生活支援員の仕事は合わないかも」と思った場合、知識と経験を活かして別の職種に転職するのも選択肢のひとつです。ここでは、生活支援員から転職を目指せる職種を解説します。

社会福祉士・精神保健福祉士資格を取得する

社会福祉士または精神保健福祉士資格の取得を目指す際に、生活支援員の経験は役立ちます。精神保健福祉士と社会福祉士は、どちらも相談業務が主な業務なので、生活支援員に共通する部分も多いです。

2つの違いを簡単にみていきましょう。

社会福祉士

精神保健福祉士

支援対象者

高齢者や障害者、児童、など幅広い方を対象

精神に障がいを抱えている方を対象

仕事内容

相談、連携・調整、支援

相談、連携・調整、支援

勤務先

病院、学校、児童相談所、高齢者施設、障がい者施設など

精神科病院、地域の保健所、障害者福祉施設、就労支援施設など

合格率

60〜70%

30%前後

資格取得までの最短期間

4年

4年

社会福祉士と精神保健福祉士の受験資格に「相談援助業務4年+一般養成施設1年以上」があります。生活支援員として相談援助業務に携わっている人は、この条件に当てはまるため、比較的目指しやすい職種です。

ケアマネジャー資格を取得する

ケアマネジャー(介護支援専門員)は、利用者さんが介護保険サービスを受けるためのケアプランの作成を行う仕事です。ほかにも、サービス事業所と高齢者の間に立ち、調整役としての役割も求められます。

生活支援員とは違い、介護業務や夜勤がないため、体力的な辛さを感じている方にはおすすめです。ケアマネになるには、介護支援専門員実務研修受講試験に合格する必要があります。

受験資格は以下のとおりです。

  • 国家資格にもとづく業務に通算5年以上従事している
  • 施設などで相談援助業務に通算5年以上従事している

上記の相談援助業務の条件に生活支援員は含まれていないため、生活相談員や支援相談員に転職して5年以上、相談援助業務を経験する必要があります。

介護職に戻る

生活支援員から介護職に戻る選択肢もあります。生活支援員の仕事は介護業務や生活支援、相談業務、就労支援などさまざまです。幅広い仕事をこなすよりも、介護に集中して働きたい方にはおすすめです。

また、介護職で働くと、介護福祉士を目指せます。実務者研修の修了と介護業務を3年以上経験することで、介護福祉士国家試験の受験資格が得られます。

生活支援員としての業務実績も受験資格の対象になるため、取得しやすい資格です。
資格取得により、生活支援員より給料が向上することも期待できるでしょう。

職業指導員として転職する

生活支援員の経験を活かして職業指導員に転職する選択肢です。生活支援員は障がいを抱える方の生活面をサポートするのが主な仕事ですが、職業指導員は障がいを抱える方の就労・就職支援を行います。

たとえば、パソコンや園芸、木工などのスキルを利用者さんの適性に応じて選択し、訓練します。介護業務はほとんどないため、生活支援員の仕事が体力的に辛いと感じる方にはおすすめです。

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10.生活支援員として転職する際のポイント

ここでは、生活支援員が転職する際に注意すべきポイントを解説します。

介護業務の有無

転職先で介護業務が発生するのか、作業支援などに特化した職場なのかを確認しましょう。生活支援員を募集している職場の多くは、介護業務が発生します。しかしなかには、パソコン操作やプログラミングなどを指導・訓練する職場もあります。

生活支援員として転職する場合、自分がどのような業務を担当したいのか明確にしましょう。これまで生活支援員の介護業務につらさを感じていた方が、転職先でも介護業務に従事すると、転職先で後悔する可能性があります。

生活支援員の業務範囲をしっかり確認してから転職先を決めましょう。

施設形態

働く施設形態によって生活支援員の業務内容は変わります。自分が希望する仕事とミスマッチがないように、施設形態について確認することが大切です。

生活支援員の職場と主な仕事内容は以下のとおりです。

施設形態 主な仕事内容
グループホーム 身体介護、日常生活の支援など
障害者支援施設 身体介護、相談業務、連携・調整など
就労継続支援(A・B型)事業所 健康管理の指導や生活相談、作業の指導など
就労移行支援事業所 適性に応じた職場の開拓、就職後の職場定着サポート、相談業務、指導業務など

上記のとおり、施設形態によって業務は大きく異なります。介護業務を避けたい方は、就労継続支援(A・B型)事業所や就労移行支援事業所を選ぶとよいでしょう。

年間休日や残業時間等の働き方

生活支援員として転職する際は、その職場の年間休日や残業時間などの労働条件をチェックしておきましょう。職場によっては残業が発生したり、年間休日が少なかったりします。

生活支援員の業務範囲は多岐にわたるため、時間内に業務が終わらず、残業することも少なくありません。また、会議や研修などは勤務時間外なのか、緊急時の連絡の有無なども確認しておくと、働きやすさを見極められます。

求人から情報が得られない場合は、面接時に残業の有無や残業の平均時間などを確認するとよいです。また、可能であれば職場見学に行き、働くイメージを掴んでおくことをおすすめします。

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11.まとめ

生活支援員の仕事がきついと言われる理由は、

  • 体力を使う業務や夜勤もある
  • 人間関係に悩む
  • 給与が低い
  • 汚いと感じる業務もある

などが挙げられます。こう見ると、「きつそうな仕事だな」と思われるかもしれませんが、働きやすい職場も多いです。また、生活支援員の仕事は多岐にわたり、幅広い年代の方を支援するので、スキルアップにもつながります。

今後、生活支援員の需要がますます高まり、処遇改善制度により給料アップも期待できます。福祉・介護の業界で働きたい方は、ぜひ一度求人をチェックしてみてください。

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セカンドラボ株式会社

URL:https://www.2ndlabo.co.jp/

2022年5月よりセカンドラボ株式会社に入社。主にクリニックを中心に医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の採用課題のサポートを行う。

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