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【精神保健福祉士平均年収】収入アップを目指せる職場・方法を徹底解説!

  • 更新日
投稿者:小松 和貴

「精神保健福祉士の平均年収が低いって聞くけど本当?」
「年収アップするための方法を知りたい」

このような悩みはありませんか?

精神保健福祉士の平均年収は404万円です。他職種と比較すると、精神保健福祉士の年収はやや低い傾向にあります。

本記事では、精神保健福祉士の具体的な平均年収や収入が高い職場、年収を上げる方法などを解説します。この記事を読めば、精神保健福祉士の年収事情がわかり、給料に関しての不満や悩みを解消できる職場を選べるようになるでしょう。

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1.精神保健福祉士の年収はどれくらい?

公益財団法人社会福祉振興の就労状況調査(令和2年度)結果報告書によると、精神保健福祉士の年収は404万円です。

平均年収 404万円
平均月給 約27.8万円
平均ボーナス 70万円

上記は2019年の精神保健福祉士の平均年収ですが、前回調査時の347万円(2015年)と比較すると、平均年収は57万円高くなっています。

ちなみに、男女別の平均年収は男性が463万円で、前回調査(403万円)と比べて60万円アップ、女性が377万円で前回調査時の321万円より56万円アップしています。
年収が上がっている理由は、日本社会において心の問題を抱えている人が増えており、精神保健福祉士の需要が高まっていることが要因です。

出典:出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査(令和2年度)結果報告書

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2.年代別・経験年数別に見る精神保健福祉士の平均年収

ここでは、年代別・経験年数別で見たときの精神保健福祉士の平均年収をご紹介します。

年代別に見る精神保健福祉士の平均年収

精神保健福祉士の平均年収を年代別で見ると、以下の表のとおりです。

男性

女性

20代

325万円

311万円

30代

420万円

351万円

40代

492万円

399万円

50代

541万円

451万円

60代以上

407万円

321万円

出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査(令和2年度)結果報告書

精神保健福祉士の平均年収は、年齢を重ねるごとに増加傾向にあります。男女ともに、管理職などの役職に就くようになる50代が年収のピークです。
60代以上になると、正規雇用から非正規雇用に変わる人が多いため、平均年収も下がる傾向にあります。

経験年数別に見る精神保健福祉士の平均年収

次に、精神保健福祉士の平均年収を経験年数別で見ていきましょう。

経験年数 平均年収
1年以上3年未満 約313万円
3年以上5年未満 約340万円
5年以上10年未満 約376万円
10年以上15年未満 約399万円
15年以上20年未満 約573万円
20年以上30未満 約559万円
30年以上 約593万円

出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査(令和2年度)結果報告書

精神保健福祉士の年収は、経験年数を積むごとに高くなる傾向があります。経験年数を積むことで、管理職など役職への昇進機会が増えるためです。

単に経験年数を積むだけでなく、資格取得や実績を残していくことが大切です。精神保健福祉士としての市場価値を高めることで、結果的に昇進や昇給のチャンスが増えるでしょう。

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3.職場別に見る精神保健福祉士の平均年収

精神保健福祉士が勤務する職場によっても年収は異なります。中でも年収が高いのは、司法関係と行政関係です。それぞれ就職難易度は高いですが、大幅な年収アップを狙えるでしょう。

医療機関

医療機関における精神保健福祉士の平均年収は396万円です。経験年数で見たときの平均年収は以下の表のとおりです。

経験年数 年収相場
1年以上3年未満 316万円
3年以上5年未満 339万円
5年以上10年未満 380万円
10年以上15年未満 419万円
15年以上20年未満 469万円
20年以上30未満 505万円
30年以上 556万円

精神保健福祉士が活躍できる医療機関は、

  • 精神科病院
  • 精神科診療所
  • 精神科以外の医療機関
  • 有床診療所
  • 無床診療所
  • 訪問看護ステーション
  • その他の医療関係施設

など多岐にわたります。精神保健福祉士の約66.7%が医療機関に勤務しており、就職先として最も多く選ばれている職場です。

医療機関で働く精神保健福祉士は、入退院の調整や精神的な疾患・障がいを抱えている人の生活支援が基本的な仕事です。また、医療と地域生活との調整役としての役割もあります。

医療機関では、職場の規模が大きくなるにつれて年収や福利厚生がよくなることが多いです。

出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査(令和2年度)結果報告書

障害者福祉関係

障害者福祉関係における精神保健福祉士の平均年収は386万円となっています。経験年数で見た場合の年収相場は以下の表のとおりです。

経験年数 年収相場
1年以上3年未満 298万円
3年以上5年未満 320万円
5年以上10年未満 361万円
10年以上15年未満 413万円
15年以上20年未満 461万円
20年以上30未満 514万円
30年以上 571万円

精神保健福祉士が障害者福祉関係で活躍できる場所として、

  • 身体障害者更生相談所
  • 知的障害者更生相談所
  • 障害者支援施設
  • 基幹相談支援センター
  • グループホーム
  • 相談支援事業所
  • 就労支援事業所
  • 地域活動支援センター

などが挙げられます。主な仕事内容は、相談・支援業務です。
具体的には、相談者のケアプラン作成や行政手続きのサポート、入所施設であれば就労に関する日常動作トレーニングなどを行います。

出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査(令和2年度)結果報告書

行政関係

行政関係で働く精神保健福祉士の平均年収は、485万円です。経験年数で見た場合の年収相場は以下の表のとおりです。

経験年数 年収相場
1年以上3年未満 337万円
3年以上5年未満 342万円
5年以上10年未満 390万円
10年以上15年未満 488万円
15年以上20年未満 560万円
20年以上30未満 675万円
30年以上 678万円

精神保健福祉士が行政関係で活躍できる場所は、

  • 保健所
  • 福祉事業所
  • 精神保健福祉センター

などが挙げられます。
行政機関では、心に問題を抱えた人からの相談業務や法律に関する手続き、生活支援を目的としたメンタルヘルスの啓発活動などを行うのが仕事です。

保健所や精神保健福祉センターなどで働く場合、地方公務員の扱いになります。ただし、公務員として働くためには、公務員試験に合格しなければなりません。
公務員として働けば、勤続年数に伴い昇給が見込まれるため、安定した給与が期待できる点が魅力です。

出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査(令和2年度)結果報告書

司法関係

司法関係で働く精神保健福祉士の平均年収は521万円です。今回紹介する職場の中では、年収相場が最も高い傾向にあります。

経験年数 年収相場
1年以上3年未満 373万円
3年以上5年未満 418万円
5年以上10年未満 470万円
10年以上15年未満 590万円
15年以上20年未満 1,342万円
20年以上30未満 729万円
30年以上 555万円

司法関係の就職先には、

  • 保護観察所
  • 更生施設
  • 刑務所

などが挙げられます。
2003年に制定された「心神喪失などの状態で重大な他害行為を行った精神障がい者の医療及び観察に関する法律(医療観察法)」に基づき、精神保健参与員や社会復帰調整官として働くことが多いです。

精神保健参与員は、心神喪失などによって重大な他害行為を行った精神障害者に対し、医療・観察の要否などを決定する仕事です。
社会復帰調整官は、心神喪失などの状態で重大な他害行為を行った人の社会復帰を促進するために生活環境の調整や助言・指導を行います。

出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査(令和2年度)結果報告書

出典:厚生労働省|心神喪失者等医療観察法

教育関係

教育関係に勤務する精神保健福祉士の平均年収は、315万円です。経験年数で見た場合の年収相場は、以下の表のとおりです。

経験年数 年収相場
1年以上3年未満 277万円
3年以上5年未満 291万円
5年以上10年未満 351万円
10年以上15年未満 326万円
15年以上20年未満 630万円
20年以上30未満 370万円
30年以上 600万円

教育関係の職場は、

  • 小学校
  • 中学校
  • 高校

などが挙げられます。近年、精神保健福祉士の需要が高まっている職場の一つです。
教育環境の悪化やいじめ、不登校などさまざまな課題がある中で、精神保健福祉士は子どもやご家族のケアを行います。

また、子どもに対するケアだけでなく、学校の教育体制の見直しや再構築、教員からの相談にも応じるのも仕事の一つです。

出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査(令和2年度)結果報告書

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4.他職種と比較した精神保健福祉士の年収

他の医療職と精神保健福祉士の年収を比較した場合、精神保健福祉士の方が年収は低い傾向にあります。厚生労働省が公表している令和5年賃金構造基本統計調査を参考に、他職種と精神保健福祉士の年収を比較してみましょう。

職種 年収相場
精神保健福祉士 404万円
看護師 約508万円
診療放射線技師 約537万円
臨床検査技師 約508万円
理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,視能訓練士 約432万円
ケアマネージャー 約421万円

精神保健福祉士の年収は年々増加傾向にあるとはいえ、他職種と比較するとまだまだ低いのが実情です。「仕事内容の割に給与が低い」という不満から、離職する人も少なくありません。
年収を上げるためには、次の章で紹介する方法を実践するのがおすすめです。

出典:厚生労働省|令和5年賃金構造基本統計調査

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5.精神保健福祉士が年収アップを目指すには?

精神保健福祉士が年収アップを目指す方法には、主に以下の4つが挙げられます。

  • ダブルライセンスを取る
  • 今の職場で管理職を目指す
  • 成年後見人を目指す
  • 年収の高い職場に転職する

一つずつ見ていきましょう。

ダブルライセンスを取る

ダブルライセンスを取得することで、精神保健福祉士の年収アップを目指せます。精神保健福祉士におすすめの資格は「社会福祉士(ソーシャルワーカー)」です。

精神保健福祉士は精神的な疾患・障がいを抱えた人を対象としていますが、社会福祉士は障がいの有無に関係なくすべての人を対象にしています。社会福祉に関する相談を受けて適切な助言をしたり、サービス関連機関との調整役をこなしたりする仕事です。

社会福祉士の資格を取得すれば、資格手当が別途支給され、年収アップにつながります。また、精神保健福祉士が社会福祉士の試験を受けると、試験の一部科目が免除されるため、取得しやすい点もおすすめする理由です。

今の職場で管理職を目指す

今勤めている職場で経験を積み、管理職を目指すことでも年収アップを実現できます。最も王道で、確実な方法の一つです。
管理職に就くと基本給にプラスして「役職手当」が付与されるため、大幅な収入アップが期待できます。

さらに、管理職に就いた経験があるだけで、転職時に有利になったり待遇の面で優遇されたりするなどのメリットもあります。ただし、管理職に就くためには努力の継続と実績づくりが必須です。

精神保健福祉士のプロフェッショナルとして職場内の信頼を築くことで、管理職に就いて年収アップを目指せるでしょう。

成年後見人を目指す

精神保健福祉士として成年後見人を目指すことで年収アップを図れます。成年後見人とは、認知症や知的障害などの理由で判断能力が低下した人を対象に、詐欺被害などに遭わないように財産等を保護する制度です。

具体的には、本人の不動産や預貯金を管理したり、必要な医療・福祉サービスを受けられるように支援したりします。注意点として、成年後見人は精神保健福祉士の副業にはなりますが、報酬額が労力に見合わない可能性があります。

また、成年後見人になるハードルは高いため、労力と時間がかかる心構えは欠かせません。

年収の高い職場に転職する

条件のよい職場に転職するのも、精神保健福祉士の年収を上げるために効果的な方法です。規模の大きい病院や公務員として勤務できる行政機関は、給料や福利厚生などの待遇面が充実していることも少なくありません。

ただし、行政機関に転職するためには、公務員試験に合格しておく必要があります。転職をすることで年収アップを目指せますが、職場環境や仕事内容などについてもよく確認することをおすすめします。

給料面だけで転職を決意すると、後悔する可能性があるからです。
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6.まとめ

精神保健福祉士の平均年収は404万円です。看護師や臨床検査技師など他職種と比較すると、精神保健福祉士の年収は低い傾向にあります。

精神保健福祉士の年収アップを目指す場合は、

  • ダブルライセンスを取る
  • 今の職場で管理職を目指す
  • 成年後見人を目指す
  • 年収の高い職場に転職する

などの方法がおすすめです。
精神保健福祉士として将来どうなりたいのかを考え、自分に合った方法で年収アップを目指していきましょう。

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URL:https://note.com/2ndlabo/n/n6565a29f667f

2022年4月よりセカンドラボ株式会社に入社。主に病院を中心に医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の営業・採用課題のサポートを行う。

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