精神保健福祉士の面接対策!上手な志望動機の書き方・パターン別の例文を紹介
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「精神保健福祉士の面接ってどんなことを聞かれる?」
「苦手な面接に合格するための対策を知りたい」
このような悩みはありませんか?
本記事では、精神保健福祉士の面接でよく聞かれる質問やその対策、志望動機の考え方を解説します。この記事を読めば、精神保健福祉士の面接に向けた準備ができ、自信をもって本番に臨めるでしょう。
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1.精神保健福祉士の面接ではどんなことを聞かれるの?
精神保健福祉士の面接でされる質問は、他の一般的な就職・転職面接と変わりません。
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- この事業所に応募した理由(志望動機)
- 精神保健福祉士の仕事を選んだ理由
- 前職を退職した理由
- 逆質問
このような質問を通して採用担当者は、「事業所にマッチしている人材か」「すぐに辞めてしまわないか」などを確認しようとしています。特に志望動機は「求める人材を把握しているか」「どんなキャリアビジョンを描いているのか」「どんな強みをもっているか」など多くのことがわかります。
以下では、精神保健福祉士の面接でよく聞かれる質問に対しての回答例をみていきましょう。
自己PR
精神保健福祉士の仕事は、精神的な障がいを抱える人の対応をするため、「人柄」や「コミュニケーション力」を重視した面接が行われます。過去を振り返り、その性格やスキルがどのように職場で活かせるか、具体的なエピソードを添えて伝えることが大切です。
【回答例】
「私の強みは、利用者様一人ひとりに寄り添いながら信頼関係を築くことができるコミュニケーション力です。前職では精神科病院で5年間勤務してきました。さまざまな状況に置かれている利用者様やご家族と関わり、個人に合わせた支援に力を入れてきました。他の医療スタッフや関係機関との連携を円滑に進めるための調整役も担い、事業所全体で支援する体制を構築した経験があります。結果として、利用者様やご家族からの満足度も上がり、職場の雰囲気が明るくなったり、離職率の低下にもつながったりしました。」
この事業所に応募した理由
いわゆる志望動機です。詳しくは後述していますが「なぜ他の事業所ではなく、その職場を選んだのか」を伝えます。その事業所を選んだ理由について、具体的なエピソードを交えて伝えると、説得力が増すでしょう。
回答例については、パターン別の志望動機例を後述しているのでそちらを参考にしてください。
精神保健福祉士という仕事を選んだ理由
人の心に関わる仕事は、精神保健福祉士以外にもさまざまあります。その仕事でなくてはならない理由を簡潔かつ明確に伝えることが大切です。
その仕事でなくてはならない理由を見つけるためには、精神保健福祉士の仕事への理解が欠かせません。精神保健福祉士がどのような仕事で、社会にどのように貢献しているのかを調べ、仕事への理解を深めておきましょう。
【回答例】
「私が精神保健福祉士を志望する理由は、精神障がいをもつ方を1人でも多く助けたいという思いからです。私自身、大学時代にうつ病を患い、精神的に苦しい時期を過ごしました。その際に、周囲の支えと精神科の先生のおかげで回復することができました。この経験から、同じように精神的な苦痛を抱える方々の力になりたいという思いが芽生えました。精神保健福祉士として、利用者様の心に寄り添い、充実した生活を送る手助けをしたいと思っています。」
前職を退職した理由
前職の退職理由を面接官が質問する理由は、「応募者がすぐに辞めないか」を見極めるためです。例えば、「前職は給料が低かったため退職しました」と言ってしまうと、面接官に「給料が高い職場を見つけたらすぐに辞めるのでは?」という不信感を与えてしまいます。
愚痴や不満で終わるのではなく、状況を具体的に説明しつつポジティブな姿勢と熱意を伝えることが大切です。
【回答例】
「精神保健福祉士の資格を取得しましたが、前職では評価される環境ではなかったため、退職を決意しました。御施設では、個人の実績や保有資格に応じて評価する体制が整っていると伺いました。これまでの経験や資格を活かしながら、活躍していきたいと思っています。」
逆質問
面接の最後に、「なにか質問はありますか?」と聞かれることがあります。逆質問をする理由としては、「採用後のギャップをなくすため」「志望度の高さを見る」などが挙げられます。
事前にいくつか質問できるように用意しておきましょう。「特にありません」と答えてしまうと、「志望度が低い」と思われる可能性があります。
【回答例】
「業務の1日の流れを教えてください。」
「資格支援制度について、詳しく教えてください。」
「職場の男女比や年齢層を教えてください。」
2.どんな人材が求められているの?
前述したとおり、面接を通して採用担当者は「精神保健福祉士という仕事を志した理由」「困難に直面しても辞めない人物かどうか」などを確認しています。どんな人材が求められているかを知ることで、その人物像に合わせた面接対策が可能です。
精神保健福祉士に求められる人材は以下のとおりです。
- コミュニケーション能力・共感力が高い
- 忍耐強く・粘り強い
- 客観的な視点と倫理的な判断力を持っている
- 自己研鑽を怠らない
- チームワークを大切にする
それぞれ解説します。
コミュニケーション能力・共感力が高い
精神保健福祉士は、精神に障がい・病を抱える方やそのご家族などの相談に応じるため、コミュニケーション能力と共感力の高さは必須です。中には、自分の気持ちをうまく伝えられない方も少なくありません。
相手の気持ちに寄り添いながらも、どのような悩みを抱えているのか深いところまで理解する力が求められます。偏見や固定観念で対応すると、客観的な視点を持つことができず、適切な支援を提供できなくなります。
そのため、相談者の悩みを解決するには、コミュニケーション力と共感力の高さが求められるでしょう。
忍耐強く・粘り強い
精神保健福祉士の仕事は、忍耐強さや粘り強さが求められます。精神的な障がい、病を抱える人の支援には時間がかかる場合が多く、支援を続けても社会復帰が難しい場合もあります。
時には暴言を吐かれたり、何も話してくれなかったりすることもあるでしょう。そのため、長い時間がかかっても最後まで支援を続ける忍耐強さ、解決に導く粘り強さが求められます。
客観的な視点と倫理的な判断力を持っている
精神保健福祉士の仕事には、客観的な視点と倫理的な判断力が必要です。前述したとおり、精神保健福祉士は共感力が求められる仕事ですが、自分自身がツラくなることもあります。相手の感情に流されて客観的な視点を失えば、本人の自立を妨げたり、後にトラブルに発展したりするケースも多いです。
本人のことを思って過剰な支援をした結果、逆効果になってしまう恐れがあります。自分の考えを伝えつつ、倫理的な判断力をもって利用者様に支援できているか振り返る視点も重要です。
自己研鑽を怠らない
精神保健福祉士として長く活躍するためには、自己研鑽を怠ってはなりません。精神医学や心理学など幅広い知識が求められる仕事です。
また、時代の変化とともに制度も改正されるため、適切な支援を行うためにも知識のアップデートは欠かせません。精神保健福祉士が行う学習方法は以下のとおりです。
- 研修に参加する
- 本を読む
- 上司から指導を受ける
- 学会などで発表し、実践から得たものを言語化する
これらを自発的に、常に学び続けられる人が、精神保健福祉士には求められます。
チームワークを大切にする
精神保健福祉士の仕事には、チームワークも欠かせません。心の病や障がいにアプローチするためには、医師や看護師、臨床心理士などすべてのスタッフがチームを作り支援します。
時には、精神保健福祉士が他の医療機関や福祉施設、行政機関に協力を要請したり、調整役を担ったりすることもあるでしょう。チーム全体で情報を共有しながら各専門分野の知識とスキルを活かすことで、利用者様に質の高い支援を提供できます。
そのため、他の職種と協力し合い、課題解決に向けて業務を進められる人が求められるでしょう。
スカウトサービス登録はこちら3.志望動機の考え方と例文紹介
精神保健福祉士は、介護福祉士や社会福祉士に比べてまだ認知度が低い職種です。精神保健福祉士を目指したきっかけを踏まえて志望動機を作ることで、より熱意を伝えられます。
ここでは、志望動機の考え方と例文を紹介します。
精神保健福祉士の志望動機の考え方
精神保健福祉士の面接に限らず、志望動機は採用担当者が重視する質問項目です。精神保健福祉士の志望動機を作成する際は、以下のような点を意識することが大切です。
- なぜ、精神保健福祉士の仕事を選んだのか
- なぜ、他ではなくこの事業所を選んだのか
- これまでの経験や将来のビジョン
上記のポイントを意識しながら、具体的なエピソードを交えて考える必要があります。印象に残る志望動機を作成するためには、まずは応募先の業務内容や治療方針、理念などを理解しましょう。
精神保健福祉士の志望動機のNG例
どの事業所にでも当てはまるような志望動機はNGです。事業所が志望動機から確認したいのは、応募者の志望度や熱意だからです。
どこでも通用しそうな志望動機を話してしまうと、「この事業所でなくてもいいのでは?」「すぐに退職しそう」と捉えられてしまう恐れがあります。例えば、以下のような志望動機は避けるべきです。
「御院の理念に共感しました」
「御院で成長したいと思ったからです」
「御院は他の病院より待遇が良かったからです」
このように漠然とした志望動機になってしまう理由は、「応募先の研究が足りていない」からです。応募先の業界や志望企業の理解を深め、理念や治療方針に合わせた志望動機を作成しましょう。
精神保健福祉士の志望動機の例文
ここでは、精神保健福祉士の就業先として多い、医療機関や福祉施設、行政機関に分けて志望動機の例文を紹介します。
【医療機関の志望動機例】
「私が御院を志望した理由は、身体拘束ゼロを目指しているという理念に共感したからです。精神保健福祉士として、利用者様の尊厳を守りつつ支援することが重要だと考えています。前職では、精神科病院で4年間相談援助業務を担当してきました。もちろん、前職でも利用者様の尊厳を守りながら治療環境に努めてきました。しかし、暴力や自傷行為を防ぐために拘束的な介入方法をしてきたのも事実です。御院の身体拘束ゼロを目指す取り組みに参加し、利用者様にとってよりよい支援を提供し、社会復帰をサポートしたいと考えています。」
【福祉施設の志望動機例】
「私が御施設を志望した理由は、10年後・20年後のなりたい自分を思い描ける職場という点に興味を惹かれたからです。具体的には、研修や評価制度と連動したキャリアアップのシステムが体系化されており、従業員一人ひとりが長期的なキャリアビジョンを描ける職場環境に大変魅力を感じました。私自身、前職では障害者施設で相談援助業務を行っており、精神保健福祉士としてもっとキャリアアップしたいと思っているところでした。御施設でなら、チームと協力しながら、利用者様の生活の質向上に貢献し、自分自身も成長していけると考えております。」
【行政機関の志望動機例】
「私が御事業所を志望した理由は、子どもたちが健全に成長する支援に興味をもったからです。私は精神科病院で5年間勤務した経験があります。その中でさまざまな背景を持つ利用者様とご家族の支援を行ってきましたが、特に子どもへの支援体制の必要性を痛感しました。御事業所では、これまでの経験を活かし、困難な状況にある子どもたちやその家族に対して適切な支援を提供したいと考えています。特に、子どもたちが安心して過ごせる環境を整えるための計画立案や、関係機関との連携強化に力を入れたいと思います。御事業所で働くことで、子どもたちの未来を支える重要な役割を担いたいと考えております。」
スカウトサービス登録はこちら4.精神保健福祉士の面接対策
精神保健福祉士の面接で大切なのは、質問に対する準備だけでなく、基本的なマナーや身だしなみも含まれます。第一印象が重要な精神保健福祉士の面接においては、身だしなみやマナーは押さえておきましょう。
身だしなみ
最低限の身だしなみを整えることは、精神保健福祉士の面接では必須条件です。精神保健福祉士の就業先は、医療機関や福祉施設、行政機関など特に清潔感が求められます。
面接時の服装は、黒やグレー、紺などの無難な色のスーツがベストです。
髪が長い場合はきれいにまとめて、色も黒や茶などの暗めの色をおすすめします。また、医療機関や福祉施設の場合、爪や指のケアをこまめにしておくことで、清潔感をアピールできるでしょう。
面接時のマナー
精神保健福祉士の面接では、マナーも大切です。いくら質問に対して適切な回答をしたとしても、マナーがなければ不採用につながる可能性もあります。
面接時のNGマナーは以下のとおりです。
- 遅刻は論外・早すぎる到着もNG
- 挨拶をしない
- 声が小さい
- タバコや香水の匂いが強い
- 服装がだらしない・清潔感がない
- 正しい言葉遣いができていない
- 表情が暗い
- スマホの電源をOFFにしていない
どれも基本的なことですが、細かい部分を意識するだけで採用担当者に与える印象はよくなります。
スカウトサービス登録はこちら5.まとめ
精神保健福祉士の面接で聞かれる質問は、一般的な面接と内容は変わりません。具体的には、以下のような質問が挙げられます。
- 自己PR
- この事業所に応募した理由(志望動機)
- 精神保健福祉士の仕事を選んだ理由
- 前職を退職した理由
- 逆質問
これらの質問に的確に回答するためには、自己分析と応募先の業務内容や理念などを深く理解するのが大切です。コメディカルドットコムでは、精神保健福祉士の転職活動に役立つ情報を発信しています。そちらもぜひ参考にしてください。
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