作業療法士の給料は？【年収・月給・ボーナス】年齢別データや収入アップの方法

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1.作業療法士の給料は？

作業療法士の月給、年間賞与（ボーナス）、年収を様々な視点から見ていきましょう。

作業療法士の平均年収は432万円

厚生労働省の「令和５年賃金構造基本統計調査」によると、作業療法士の平均年収は432万円です。内訳は以下の通りです。

月給	年間賞与	年収
30万900円	71万4,400円	432万5,200円

国税庁「令和４年分 民間給与実態統計調査」によると全産業の平均年収は458万円でした。比較すると、作業療法士の平均年収は全産業平均よりやや低いと言えます。

出典：厚生労働省「令和５年賃金構造基本統計調査」

出典：国税庁「令和４年分 民間給与実態統計調査」

男女別の作業療法士の給料

次に男女別の作業療法士の給料データを紹介します。

性別	月給	年間賞与	年収
男性	31万5,300円	73万7,400円	452万1,000円
女性	28万4,000円	68万7,100円	409万5,100円

年収を比べると男性の方が約40万円ほど高くなっています。考えられる理由の1つに、女性は結婚や出産に合わせて一度仕事を離れるケースが多いことが挙げられます。

年齢別の作業療法士の給料

続いて年代別の給料データを男女別に紹介します。

年齢層	月給	年間賞与	年収
20～24歳	25万9,600円	36万7,800円	348万3,000円
25～29歳	28万800円	65万3,000円	402万2,600円
30～34歳	30万2,300円	77万1,100円	439万8,700円
35～39歳	33万800円	85万800円	482万400円
40～44歳	35万1,900円	84万9,000円	507万1,800円
45～49歳	35万7,300円	80万5,300円	509万2,900円
50～54歳	34万7,000円	78万5,200円	494万9,200円
55～59歳	43万9,000円	111万8,100円	638万6,100円
60～64歳	35万6,500円	122万8,500円	550万6,500円
65～69歳	41万9,700円	10万1,500円	513万7,900円
70歳以上	25万9,200円	57万600円	368万1,000円

年齢層	月給	年間賞与	年収
20～24歳	24万4,600円	41万8,600円	335万3,800円
25～29歳	25万8,800円	60万800円	370万6,400円
30～34歳	27万4,200円	61万9,500円	390万9,900円
35～39歳	28万9,800円	67万1,800円	414万9,400円
40～44歳	29万7,600円	78万1,000円	435万2,200円
45～49歳	33万3,600円	101万5,200円	501万8,400円
50～54歳	33万5,100円	98万6,100円	500万7,300円
55～59歳	35万4,400円	108万1,700円	533万4,500円
60～64歳	35万7,700円	67万9,600円	497万2,000円
65～69歳	16万7,700円	76万円	277万2,400円
70歳以上	データなし	データなし	データなし

年齢を重ねると共に作業療法士の給与額は上がっていきます。男女ともにピークは55～59歳で、男性の場合は年収600万円を超えます。男性の作業療法士には、70歳以上でも現役で活躍している方がいるようです。

経験年数別の作業療法士の給料

続いて経験年数別の給料データを紹介します。

経験年数	所定内給与額	年間賞与
0年	24万8,600円	7万7,000円
1～4年	25万4,100円	63万8,200円
5～9年	27万7,400円	68万7,700円
10～14年	30万6,300円	79万7,800円
15年以上	33万8,500円	95万2,900円

経験年数を重ねると共に月収と賞与支給額が上がっています。特に経験年数10年以上から賞与の上がり幅が大きくなります。これは経験を重ねて管理職になる人が増えることが要因と考えられます。

事業所規模別の作業療法士の給料

最後に事業所規模別の給料データを紹介します。

事業所規模	月給	年間賞与	年収
1,000人以上	29万7,700円	84万2,800円	441万5,200円
100人～999人	29万7,700円	69万4,000円	426万6,400円
10～99人	31万6,500円	56万3,600円	436万1,600円

規模の大きい事業所ほど年間賞与が高い傾向があります。一方で月給は規模の小さい事業所が一番高い結果となりました。年収ベースで見ると規模による金額の違いはさほど大きくないことが分かります。「規模が大きいほど年収が高い」とは、一概には言えません。

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2.作業療法士の地域別給料

引き続き厚生労働省「令和５年賃金構造基本統計調査」から、作業療法士の都道府県別の給料データを紹介します。年収が一番高かったのは、滋賀県（473万円）でした。

出典：厚生労働省「令和５年賃金構造基本統計調査」

北海道・東北地方

都道府県	月給	年間賞与	年収
北海道	28万2,900円	71万5,200円	411万円
青森県	27万6,600円	56万1,000円	388万200円
岩手県	28万6,400円	101万1,000円	444万7,800円
宮城県	27万4,000円	72万3,500円	401万1,500円
秋田県	31万4,200円	93万1,600円	470万2,000円
山形県	28万7,800円	90万0,800円	435万4,400円
福島県	30万1,400円	85万5,300円	447万2,100円

岩手県の100万円超えの年間賞与が目立ちますが、年収で見ると秋田県が高い結果となりました。隣接する秋田県と青森県で80万円近く年収が違うのは興味深いですね。

関東地方

都道府県	月給	年間賞与	年収
茨城県	32万5,500円	79万7,500円	470万3,500円
栃木県	32万1,400円	76万3,500円	462万300円
群馬県	30万200円	77万4,500円	437万6,900円
埼玉県	31万7,500円	65万6,200円	446万6,200円
千葉県	30万9,400円	70万9,700円	442万2,500円
東京都	31万4,700円	67万400円	444万6,800円
神奈川県	30万5,900円	63万2,200円	430万3,000円

いずれも月給30万円を超えていて、年間賞与は60～80万円の間に収まっています。他の地方と比較すると年収のばらつきが少ないです。

中部地方

都道府県	月給	年間賞与	年収
新潟県	27万9,400円	71万8,700円	407万1,500円
富山県	31万300円	80万7,900円	453万1,500円
石川県	29万7,600円	95万7,900円	452万9,100円
福井県	28万4,000円	84万7,400円	425万5,400円
山梨県	32万3,700円	58万600円	446万5,000円
長野県	28万3,100円	79万200円	418万7,400円
岐阜県	29万3,900円	92万1,600円	444万8,400円
静岡県	31万9,900円	55万4,100円	439万2,900円
愛知県	31万5,200円	73万9,500円	452万1,900円

富山県、石川県、愛知県が年収450万円を超えほぼ横並びです。月給は山梨県が唯一32万円を超えています。東京都や神奈川県に隣接している為、水準が引き上げられているのかもしれません。

関西地方

都道府県	月給	年間賞与	年収
三重県	30万8,700円	77万7,100円	448万1,500円
滋賀県	32万600円	88万6,200円	473万3,400円
京都府	29万2,300円	72万100円	422万7,700円
大阪府	31万6,500円	71万3,700円	451万1,700円
兵庫県	29万8,700円	80万3,400円	438万7,800円
奈良県	32万2,100円	68万6,400円	455万1,600円
和歌山県	30万5,800円	66万8,700円	433万8,300円

滋賀県の年収が関西地方の中で頭一つ抜けて高いです。滋賀県以外は、関東地方に次いで年収のばらつきが少なく見えます。

中国・四国地方

都道府県	月給	年間賞与	年収
鳥取県	28万2,800円	78万4,900円	417万8,500円
島根県	29万1,100円	79万8,500円	429万1,700円
岡山県	30万3,300円	89万2,000円	453万1,600円
広島県	29万5,200円	70万6,400円	424万8,800円
山口県	29万7,000円	91万4,300円	447万8,300円
徳島県	28万3,100円	79万200円	418万7,400円
香川県	30万7,800円	62万3,800円	431万7,400円
愛媛県	30万3,200円	79万3,500円	443万1,900円
高知県	27万9,800円	80万6,200円	416万3,800円

岡山県が唯一年収450万円を超えています。比較すると四国より中国地方の方が、年収水準は高いです。

九州・沖縄地方

都道府県	月給	年間賞与	年収
福岡県	31万300円	62万1,600円	434万5,200円
佐賀県	29万3,300円	64万6,900円	416万6,500円
長崎県	25万4,500円	68万300円	373万4,300円
熊本県	27万1,000円	63万5,900円	388万7,900円
大分県	27万2,400円	67万3,800円	394万2,600円
宮崎県	27万7,400円	63万5,300円	396万4,100円
鹿児島県	29万5,100円	79万7,600円	433万8,800円
沖縄県	30万9,500円	70万4,900円	441万8,900円

他の地方と比べて年収400万円を割る県が多いです。その中で沖縄県は、東京都とほぼ同じ440万円台という結果でした。

作業療法士の年収ランキング全国TOP5

1位	滋賀県	473万3,400円
2位	茨城県	470万3,500円
3位	秋田県	470万2,000円
4位	栃木県	462万300円
5位	奈良県	455万1,600円

「都市部＝年収が高い」というイメージからかけ離れた、少々意外な結果となりました。ただ傾向としては、都市部の方が安定的に給与水準が高いです。地方は年収が高い県と低い県の差が大きく、まさに”ピンキリ”です。1位の滋賀県と最下位の長崎県では、ほぼ100万円の差がつきました。

注意点として、調査年度によって結果は変動します。都道府県によって従事する作業療法士の数や平均年齢が違う為、あくまで参考程度に見るのが良いでしょう。

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3.作業療法士の給料アップの方法

作業療法士が給料アップを図る方法を、具体的に4つ紹介します。

関連資格の取得

作業療法士の仕事に関係のある資格を取得することで、資格手当がもらえたり職場での評価が上がる可能性があります。

• 認定作業療法士
• 専門作業療法士
• 認定訪問療法士
• 呼吸療法認定士

たとえ資格手当がもらえなかった場合でも、資格取得によって得た専門性と知識、そして自信は今後のキャリアに大きく貢献します。条件の良い職場を求めて転職活動する際に、知識やスキルの証明としても役立つでしょう。

特定の役職を目指す

主任や科長など、特定の役職を目指すのも手です。一般職の作業療法士として働くより、管理職の方が給料が高くなります。年収アップを目指すなら、出世を狙うのが王道です。

ただ特定の役職に就くと、給料が高くなる分仕事の責任も重くなります。他のスタッフの管理や育成、採用面接の担当など業務の幅が広がります。年収を上げることだけでなく、目指していた役職をこなせるか慎重に考えてください。

転職も選択肢

給料が少ない、勤続しても昇給が見込めないと思ったら、転職もおすすめです。環境を変えることで、新たなやりがいを見つけたり、より自分らしく働けるかもしれません。加えて給料が上がれば、言うことなしでしょう。

コメディカルドットコムは会員登録無しで、求人を簡単に探して見ることができます。「転職はまだ考えていないけど、どんな職場があるのか気になる」という人は是非一度使ってみてください。今自分がもらっている給与が、周りと比べて高いのか低いのか調べてみるのもおすすめです。

時間と体力に余裕があれば副業もおすすめ

時間と体力に余裕があれば副業も考えてみましょう。近年は医療機関や介護施設でも、副業を認めるケースがあります。作業療法士の副業として考えられるのは以下です。

• 土日祝の非常勤アルバイトの副業
• ネット関連の副業（ライター・監修・アフィリエイトなど）
• セミナー・通信講座の講師の副業

注意としては副業に注力するあまり、本業の仕事をおろそかにしないようにしましょう。加えて働きすぎて体を壊さないことも大事です。本業や体調に配慮しながら、両立できる副業を探しましょう。

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4.まとめ

作業療法士の平均年収は432万円でした。年齢、経験年数を重ねると共に給与額が上がっていきます。男女ともに55歳～59歳が年収のピークで、男性の場合は638万円でした。

作業療法士の平均年収を都道府県別に見ると、滋賀県の473万円が1位でした。都市部は安定的に給与水準が高い一方、地方はピンキリで年収が高い県と低い県では100万円の差がありました。

給料アップの方法には（1）資格取得（2）昇進、出世（3）転職（4）副業が挙げられます。自分らしい働き方を守りつつ、理想の年収を目指しましょう。

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