看護師転職サイトの祝い金は廃止!2025年4月から求人サイトの祝い金も原則禁止に
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「祝い金が禁止されるって本当?」
「なんで祝い金が禁止になるの?」
このような疑問についてズバリお答えします。
2025年4月から法改正により、求人サイトの祝い金が原則禁止されます!
既に紹介会社や転職エージェントの祝い金は禁止されているので、
祝い金は全面禁止になると言えます。
この記事では、祝い金制度のこれまでと規制の流れ、祝い金が禁止となった理由、祝い金がなくなるメリットや影響について解説します。
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目次
2025年4月より求人サイトなどの祝い金は原則禁止に
2025年4月1日から、職業安定法の改正により、募集情報等提供事業者(求人サイトなど)による就職お祝い金の提供が原則禁止されます。
既に職業紹介事業者(転職エージェントなど)の祝い金は2021年4月に禁止されているので、規制の対象が広がります。
つまり、「転職サイト・求人サイトによる祝い金は全面禁止になる」と言えるでしょう。
コメディカルドットコムの就業応援制度も終了
コメディカルドットコムでは、2020年6月より「就業応援制度」を実施していました。
コメディカルドットコムを利用し、就職・転職を行った医療介護従事者に最大5万円の応援金を支給する制度です。
祝い金の禁止に伴い、2025年1月末に就業応援制度は終了となりました。
採用企業が独自に行う祝い金は禁止されていない
転職サイト・求人サイトによる祝い金は全面禁止となる一方で、企業が自社の採用活動の一環として、就職者に祝い金を独自で支給することは禁止されていません。
例えば、病院HPの採用情報やハローワーク求人票にある「入職お祝い金50万円支給」や「直接応募された方に支度金30万円プレゼント」といった内容は、現状問題ないということです。
ただ将来的に、法改正によって禁止されたり金額の制限が設けられる可能性はゼロではありません。
祝い金制度のこれまでと規制の流れ
祝い金制度の歴史を簡単に振り返ってみます。
2000年代後半:祝い金制度が人材紹介業界で普及し始める
祝い金制度は、看護師転職サイトや転職エージェントを通して転職を成功させた方に対し、「祝い金」としてお金を支給するものです。2000年代後半に人材紹介業界で普及し始めました。
有名な看護師転職サイトの例を挙げると、「ナースJJ」が「看護師応援プロジェクト」として友達紹介や転職レポートを書いたユーザーに、35万円の高額祝い金を支給していました。
他にも祝い金がもらえたサイトには、レバウェル看護(レバレジーズ)、マイナビ看護、ナース人材バンク(ナース専科)、看護roo!(クイック)などがあります。
2021年4月:職業紹介事業者の祝い金が禁止に
2021年4月の法改正により、職業紹介事業(転職サイトなど)の祝い金制度は禁止されました。
一部の業者が紹介手数料を稼ぐために、「また転職したら祝い金を支給しますよ」と求職者に対して短期間の転職を勧めるケースが問題視されていたからです。これを受けて、上で挙げた看護師転職サイトは祝い金制度を廃止しました。
2025年1月:職業紹介事業の許可条件に「祝い金禁止」を追加
職業紹介事業者の祝い金は2021年4月に禁止されましたが、残念なことに違反する事業者が後を絶ちませんでした。その為、厚生労働省は2025年から規制を強化することにしました。
これにより祝い金禁止を守らない業者は、職業紹介事業ができなくなりました。
2025年4月:募集情報等提供事業者の祝い金制度も禁止に
2025年4月の法改正により、募集情報等提供事業者(求人サイトなど)の祝い金も原則禁止となりました。
これを受けて、コメディカルドットコムの就業応援制度も終了しました。他の求人サイトでは、ジョブメドレーの勤続支援金やバイトルPROのHappyボーナス(バイトルPRO支給)が終了となりました。
祝い金が禁止された理由とは?
祝い金が禁止された主な3つの理由を紹介します。
1.祝い金を目的にした短期間の離職を防ぐため
祝い金を口実に短期間の転職を勧める紹介業者と、高額な祝い金に惹かれて転職を繰り返す労働者の双方が問題となっていました。
採用する企業にとっては、採用コストの無駄遣いとなるだけでなく、組織の安定運営が難しくなってしまいます。
祝い金の禁止は、このような短絡的な転職を抑制して、雇用の安定化を図ることを目的としています。
2.求人サイトの不正利用の防止
紹介事業者の祝い金が禁止となった後も、求職者が複数の求人サイトに登録して祝い金を受け取ろうとする不正利用が横行しました。
その結果採用した企業が、1人の採用者に対して複数の求人サイトから費用を請求される問題が発生しました。不正利用する求職者だけでなく、それを黙認する求人サイト側の対応も問題視されました。
このような不正行為を防ぎ、より公正な労働市場の形成を目指すのが2つ目の理由です。
3.人材サービスの品質向上
人材サービスにとって、祝い金は求職者を引き付ける強力な手段でした。
本来はサービスの質や求人情報の充実度で競争すべきところ、祝い金の金額を競い合うことで、人材サービス間の健全な競争が阻害されていたと言えます。
祝い金の禁止により、各人材サービスは自社のサービスの質を高め、求人情報を充実化させる必要があります。その結果、業界全体のサービス品質向上につながると期待されています。
求職者視点で祝い金がなくなるメリットはある?
「祝い金がなくなってしまうなんて…」とガッカリされた方もいると思います。一見、金銭的なお得感が無くなる祝い金の禁止は、求職者にとってデメリットしかないように感じるかもしれません。
祝い金がなくなるメリットもちゃんとありますので、紹介していきます。
1.転職の目的を見失わなくなる
今までは、転職活動を進めていく中で、転職の目的がいつの間にか祝い金を貰うことになってしまう人がいました。
転職を決意するきっかけが別にあったとしても、高額な祝い金につい惹かれてしまうという訳です。
祝い金がなくなることで、お金につられて転職をしてしまうリスクがなくなります。
自身のキャリアプランや成長を叶えるためなど、目的に沿った転職がしやすくなると言えるでしょう。
2.キャリアサポートや求人情報が充実した人材サービスを選べる
これまで転職サイト・求人サイトを選ぶ際に、祝い金の有無や貰える金額の違いが気になってしまう人が多かったと思います。
祝い金がなくなることで、求人数や求人情報の質、サポート内容やスカウト機能など、サービスをきちんと吟味することができるようになります。
また業者側は、祝い金以外の部分でアピールポイントを作る必要があるので、サービス自体の質の向上が期待できます。
その結果、自分に合ったサービスが選びやすくなることで、希望の転職が叶う可能性が高まると考えられます。
まとめ
2025年4月より法改正で求人サイトの祝い金が原則禁止となります。既に職業紹介事業者の祝い金は禁止されているので、転職サイト・求人サイトの祝い金は全面禁止となります。
祝い金が禁止される理由は、祝い金を目的とした短期間の転職と不正利用を防ぎ、人材サービスが健全にサービスの質向上に取り組めるようにするためです。
祝い金がなくなることで、求職者はお金に惑わされず、自分が本当に求める転職を叶えやすくなるでしょう。
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