医療事務はきつい?あなたに合った職場環境の見つけ方を解説!
- 更新日
「医療事務として働き始めたものの、思ったよりも辛い…」
「医療事務で再就職を考えているけど、自分に合った職場の見つけ方がわからない…」
このようなお悩みはありませんか?
医療事務は若い人から子育て中の人まで、幅広い方に人気の職業です。しかし実際に働いてみると、良い面から大変な面まで分かることもありますよね。
この記事では、医療事務を辞めたいと思う瞬間や、辞めたいと感じた時の解決方法をご紹介します。医療事務として働きたい・働き続けたいとお考えの方が、最適な職場に出会うきっかけになれば幸いです。
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目次
1.「きつい」と感じる人は多い
医療事務に限らず、働いてみて「思ったよりもきつい」と感じてしまうことも少なくありません。ここでは、医療事務として働いた人がどんな時に「きつい」と感じてしまったのか、例を挙げていきます。
思ったよりも忙しい
医療事務は、一般的な事務職と比べると業務内容が多岐にわたります。
具体的には、
- 受付
- 会計業務
- レセプト業務
- クラーク業務
などさまざまです。加えて、院内の掃除や消毒、備品のチェックや発注などの雑務もこなします。事務とはいえ、外来患者様が比較的多い医療機関や人員体制が十分に整っていない職場では、忙しいと感じる方も多いです。
場合によってはクレーム対応など、予期せぬ状況にも臨機応変に対応する力が求められます。
覚えることが多い
前述したように、医療事務の仕事は多岐にわたります。そのため、覚えることも一般的な事務に比べて多いです。受付や会計、電話応対はもちろんのこと、レセプト業務、電子カルテの操作など医療業界特有の専門知識も覚えなければなりません。
また、医療制度が改正される度に、知識を覚え直す必要があります。診療報酬改定は2年に1回実施され、社会保険制度も頻繁に改定されるため、覚えることが多い点に辛さを感じる方も多いです。
給与水準が低い
医療事務の平均年収は、250万円〜350万円ほどと言われています。
コメディカルドットコム上での、主な都道府県の平均給与は以下の通りです。(※2023年10月時点)
常勤(月給) | パート(時給) | |
東京 | 23.1万円 | 1,342円 |
神奈川 | 22.3万円 | 1,263円 |
埼玉 | 21.7万円 | 1,230円 |
愛知 | 22.1万円 | 1,182円 |
大阪 | 22.0万円 | 1,182円 |
福岡 | 18.5万円 | 1,093円 |
地域や医療機関の規模、雇用形態によって給与差はありますが、他の医療系の職種と比較すると高いとはいえません。
キャリアアップ次第では、高待遇の給与を受け取れる可能性もあります。しかし、責任感の重さや覚えることの多さを考えると、「給与が少ない」と感じる方も多いです。
医療事務の給料は低い?給料アップのための方法を徹底紹介!
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詳細を見る人間関係の悩み
医療機関には、医師・看護師・技術職など、医療事務以外にもさまざまな職種の人が存在しています。チームワークが苦手な人にとっては、「職場にうまく馴染めない」と感じるかもしれません。また、女性が多い職場のため、女性同士の人間関係が苦手という人はストレスを感じるでしょう。
上司や同僚など周囲に相談してもなかなか改善しない場合は、辛い状態を抱えたままその職場で働き続ける必要はありません。転職することも1つの手段です。
責任の重い業務が比較的多い
医療は命に直接関わる職業なので、独特の責任感や緊張感は覚悟しておかなければなりません。患者様の個人情報や体調に関する情報を取り扱い、他人と間違えるなどのミスが許されないプレッシャーもあります。その中で責任の重い業務が多く、ストレスを抱える方も多いです。
また、健康に悩みを抱えた人が来院するため、スタッフは体調管理に気を遣う必要があります。
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2.医療事務として働くメリットはたくさんある
医療事務として働くのは、辛いことばかりではありません。働くメリット・やりがいも多い職業です。この章では、医療事務として働くことのメリットを紹介していきます。
全国どこでも働くことが出来る
医療事務は、病院やクリニック、保健所などで働くことが可能です。これらの医療機関は全国どこにでもあるため、配偶者の転勤や急な引っ越しがあっても職種を変えずに働けます。
医療事務は専門的な知識が必要な分、経験者を求めている医療機関も多いです。そのため、医療事務のスキルや経験があれば、引っ越し先でも採用されやすい点は大きな魅力といえるでしょう。
専門知識や役立つスキルが身につく
医療事務で働けば、一生役立つ専門知識やスキルを身につけられます。一般的な事務とは異なり、医療業界に特化した専門用語やレセプト業務など、他業種では得ることのできない知識が多いからです。医療事務としての専門的なスキルを身につければ、働き口に困ることも少なくなるでしょう。
また、PCの文字入力作業やWord・Excelを用いた業務も多く、仕事を進めていくうえでPCスキルも向上しやすいです。これらの専門知識や役立つスキルを、働きながら身につけられるのはメリットといえるでしょう。
景気に左右されない
医療業界は景気に左右されることがなく、いつの時代・状況でもニーズのある業界です。特に近年は、コロナウイルスの感染拡大により、医療業界のニーズがより高い状況になっていました。
今後の少子高齢化社会も考えると、ニーズが途切れることがないため、1度就職すれば安定して働き続けられる点がメリットです。
人と関わる機会が多い
医療事務は事務処理作業のほか、受付・会計業務も伴い、いわば「医療機関の顔」となる重要な存在といえます。
基本的に、その地域の人が来院するため、通院している患者様に覚えてもらい感謝されることも多いです。例えば、患者様が手続きや会計をする際に、直接「ありがとう」と言ってもらえる機会があります。
「人と関わることが好き」「人の役に立ちたい」という人にとっては、やりがいを感じられる職業といえるでしょう。
キャリアアップ次第で給与を上げることが出来る
医療事務は、キャリアアップ次第で給与が上がりやすい点も魅力です。就職先によっては無資格・未経験でも働くことも可能ですが、より専門的な知識やスキルがあれば給与を上げることもできます。
特に、医療事務資格を持っていると給与は上がりやすいです。代表的な医療事務の資格は以下の4つが挙げられます。
- 医療事務検定試験
- 医事コンピュータ能力技能検定試験
- レセプト点検業務技能検定試験
- 調剤薬局事務検定試験
種類は多数ありますが、いずれも合格率は90%前後であるため、決して狭き門ではありません。
スカウトサービス登録はこちら3.転職する前に整理すべきこと
「メリットがたくさんあるとはいえ、今の職場で働き続ける自信はない…」
このような方は、無理に今の職場で働き続ける必要はありません。先に述べた通り、医療事務としてあなたが活躍できる場所は他にもあるからです。
転職の際は、以下の2つの軸を整理することで、自分に合った職場を見つけやすくなります。
業務が嫌なのか、環境が嫌なのか
今の職場環境だけで、「医療事務は自分に向いていない」と判断するのはもったいないでしょう。
「どうしても医療事務の業務が辛い」という場合は、他の職種で再就職することも1つです。しかし、他業種に再就職する場合は、またイチから業務を覚え直す必要があり、その分の労力も伴います。
「思ったよりも忙しかった」「職場の人間関係が辛い」という悩みは、職種を変えずに働く場所を変えるだけで改善する可能性が大きいです。
「覚えることがたくさんある」という悩みなら、スタッフの人員が整っている環境に身を置くことで、自身の職場環境を改善できるでしょう。
このように、「業務が嫌なのか」「職場環境が辛いのか」を整理することで、次の転職先を探しやすくなります。
働く上で何を求めるか
働くうえで、自分が何を重視するかを明確にしておきましょう。
人によって「働く環境に何を求めるか」は異なるため、一概に「ここが働きやすい!」と万人に言える職場はありません。「週のうち2日はしっかり休みたい」「ゆくゆくは管理職も目指していきたい」など、働く上でこれは譲れないという自分の軸をしっかり持つことが大切です。
ただし、全ての希望を実現できる職場を見つけることが難しい場合もあります。理想の職場を探し続け、「転職先がいつまでも見つからない」といったケースも多いです。そのため、自分の軸をしっかりと整理したら、働くうえで求めることの優先順位をつけましょう。
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4.あなたにとって「働きやすい環境」とは?
人によって「働きやすい環境」は異なりますが、例として以下の項目が挙げられます。
- 良好な人間関係
- スキルアップ・キャリアアップが可能
- しっかり休みを確保出来る
- 日々の頑張りが評価される
ひとつずつ見ていきましょう。
良好な人間関係
働きやすい環境に大きく関わるのが、「良好な人間関係」であるかどうかです。
特に医療事務は多くの人と関わる仕事なので、人間関係が悪い状態ではストレスを抱えたまま仕事をすることになります。良好な人間関係の職場で働くことで、何か悩みが生じた際も相談しやすくなり、働きがいを感じやすくなるでしょう。
スキルアップ・キャリアアップが可能
スキルアップ・キャリアアップがしやすい職場は、働くモチベーションが向上します。
教育制度がどのくらい充実しているのかについても、事前にチェックしておくとよいです。基本的なOJTのみならず、資格取得支援や研修・勉強会の有無を確認することで、入職以降もスキルアップできる環境なのかが知れます。
傾向として、人数体制が比較的多い事業所の場合は、しっかり教育してもらえるケースが多いです。同じ職種のスタッフが何名在籍しているのか、常時何名体制でシフトが組まれているのかについても事前に把握できるとよいでしょう。
しっかり休みを確保できる
しっかりと休みを確保したい場合は、平均よりも年間休日が多い職場を選ぶのがおすすめです。「令和2年就労条件総合調査」によると、医療事務が働く「医療・福祉業界」の平均的な年間休日は112.4日です。中央値としては100~109日が全体の約4割を占めています。
また、月当たりの平均残業時間についても、事前に確認しておきましょう。残業が多い職場環境は「働きやすい環境」とはいえず、モチベーションを維持することも難しくなります。
出典:令和2年就労条件総合調査
日々の頑張りが評価される
給与や賞与など待遇に直結する評価制度は、よく確認しておきましょう。不公平で不明瞭な評価を与える職場では、モチベーションが下がったり、離職につながったりするためです。
評価制度が明確な職場であれば、しっかりと頑張りを評価してもらえます。例えば、
- 賞与の支給実績は何ヶ月分なのか
- 入職1年後の平均昇給率はどのくらいなのか
- 資格を取得した場合手当はあるのか
などは、どのくらい自分に還元されるのかを確かめる指標となるでしょう。
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5.【施設形態別】あなたらしく働ける場所は?
【施設形態別】あなたらしく働ける場所は?
じっくり知識を深めたいなら|病院
知識を深めたい・スキルを向上させたいという方は、病院勤務の医療事務がおすすめです。
病院は医療機関の中で比較的従業員数が多く、人員に余裕があることが多いです。そのため、業務を丁寧に教えてもらえる傾向にあります。また、規模の大きな病院は「受付」「会計」「請求」などの業務が分業化されており、1つの業務を集中して覚えられます。
上記の理由から、病院勤務は比較的ゆっくりとキャリアを積むことが可能です。
幅広い業務に携わりたいなら|クリニック
幅広い業務に携わりながら、知識やスキルを向上させたい方はクリニックがおすすめです。
クリニックの医療事務の仕事は、「受付」「会計」「レセプト業務」など多岐にわたります。これらを少人数でこなすため、知識やスキルの向上スピードも比較的早いです。
また、日祝は休診でお休みになることが多い点も魅力です。他の施設形態に比べ、事業所数が多いため、自宅近く・駅徒歩圏内など、通勤にストレスのない環境を選びやすいでしょう。
接客スキルを磨きたいなら|健診センター
医療事務の職場で接客スキルを磨きたいとお考えであれば、「健診センター」がおすすめです。
健診センターでは、受付や健診データの入力が主な業務です。さらに「予防」のための健康診断を行うため、健康なお客様に対応するのも業務の一つにあります。
会社の定期健診で訪れる人も多く、丁寧な対応が求められるため、「接客経験を活かしたい」「丁寧な対応に自信がある」という人は強みを活かしやすいでしょう。
患者様とより深く関わりたいなら|訪問看護ステーション
患者様とより深く関わって仕事をしたい人は、「訪問看護ステーション」がおすすめです。
業務内容としては、事務所でのみ作業を行うパターンと、訪問に同行し診療補助業務やカルテ記入を行うパターンがあります。訪問スタッフや利用者のスケジュール管理など、訪問看護特有の業務もあるのも特徴です。
訪問看護ステーションの事業所と契約している利用者の対応が主であるため、深い関係性を築けます。
事務職の場合は、土日祝が休みであることが多く、働きやすいのも魅力の一つです。
薬の知識も身につけたいなら|調剤薬局
医薬品などの知識を身につけたい場合は、「調剤薬局」もおすすめです。この場合、「医療事務」ではなく「調剤薬局事務」として従事します。
調剤薬局では、レセプト業務などの医療事務としての業務のほか、薬剤師の業務サポートも行います。薬剤師が必ずいるため、患者様に対する薬の説明が自然と耳に入り、医療事務としての知識だけでなく薬の知識も深まる点はメリットです。
また、医療事務の業務と比較すると、負担の少ない作業が多く、患者様対応の負担も小さいといえるでしょう。
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6.自分に合った職場で働きがいを見出そう
本記事では、医療事務を辞めたいと思う瞬間や、働きやすい職場環境の見つけ方などをご紹介してきました。
働きやすい環境は、人それぞれで異なります。良好な人間関係やしっかり休める職場、日々の頑張りを評価してくれる環境などさまざまです。
「医療事務の仕事が辛い」と感じた際は、「何が負担になっているのか」「働く上で何を重視するのか」を明確にすることが大切です。自分の軸を明確にすることで、あなたにとって「働きやすい職場」を見つけられるでしょう。
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