【例文あり】臨床検査技師の職務経歴書の書き方|例文やコツ紹介
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臨床検査技師の方が転職活動をするときには、職務経歴書の提出を求められることが少なくありません。しかし職務経歴書は新卒の就職活動では基本的に記載しないため、どのような書類なのかイメージが難しい方も多いのではないでしょうか。
この記事では、職務経歴書について記載する項目や記入するコツ、記載の際の注意点などをわかりやすく説明します。臨床検査技師向けの例文も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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目次
1.職務経歴書とは自分を紹介する書類
職務経歴書とは、自分がどういう場所でどのような経験を積んできたのかを応募先に理解してもらうための書類です。臨床検査技師としてどのようなことができるか、応募先に就職したらどのようなことで役に立てるかPRするための書類でもあります。応募先に対して自己紹介を行い、自分に関するパンフレットの役割を果たす重要な書類です。
特に指定がなければフォーマットは自由で、A4用紙2枚程度で必要事項をわかりやすく記載し、作成します。また、職務経歴書とともに転職活動の際に必要となる書類として「履歴書」があります。どちらも自分のことを記入するという点では同じです。しかし記載内容に関しては異なりますので、それぞれの違いについて確認しましょう。
履歴書と職務経歴書の違い
履歴書はプロフィールなどの条件面を伝え、職務経歴書はスキルや自己PRなどを伝える書類です。履歴書はある程度フォーマットが決まっており、学歴や資格、住所などの個人情報などを記載します。また、自筆でわかりやすい書類を作成することができるかどうかを応募先が判断する材料でもあります。
職務経歴書は今までの仕事が応募先の業務にどのように役に立つか、仕事に対する意欲などをPRする書類です。記載内容はある程度定まっていますが、A4の用紙1〜2枚に自分で作成する必要があります。職務経歴書の提出を求められた場合は見やすく、わかりやすい書類を作成することが大切です。
スカウトサービス登録はこちら2.職務経歴書の作成準備
職務経歴書の作成は、用紙サイズは基本的にA4で作成し、多くても2枚以内に納めましょう。パソコン、手書きどちらで作成してもかまいませんが、パソコンスキルを必要とする職場も増えてきているため、ある程度のスキルがあると証明できるようパソコンで作成することをおすすめします。
職務経歴書を書く前に考えること
職務経歴書を書き出す前に、自分のキャリアを振り返り、経験やスキルが応募先でどう生かせるのかを考えましょう。
キャリアの振り返りは、自分の経験やアピールできるポイントをピックアップして考えます。あわせて、これまで勤務した施設について規模や検体数、スタッフ数などを確認しましょう。「どのくらいの規模の施設」で、「どのような業務」を担当して「どのような結果・実績を得たのか」を具体的に挙げることが必要になるためです。
応募先で自分のスキルがどのように生かせるのかを考えるには、応募先のホームページや求人要項を確認します。そして自分が募集とマッチしている人材であるか、どのように貢献できるかをじっくり考えることが大切です。
職務経歴書の形式
職務経歴書の形式は「編年体式」と「キャリア式」の2つが一般的です。「編年体式」は、これまでの職務経歴を時系列で記載する最も一般的な形式です。転職回数が少なく、実働経験が少ない臨床検査技師に適しています。時系列で確認できるためキャリアの過程が伝わりやすく、採用担当者が読みやすいのが特徴です。
キャリア式は、過去に携わった業務内容ごとにまとめて記載する形式です。アピールできる豊富な経験がある方にはおすすめな方式です。アピールしたいカテゴリー順に優先度をつけて伝えることができますが、あまり一般的な方法ではありません。
臨床検査技師の場合、転職毎にそこまで大きく業務内容が大きく変わるというケースは少ないかと思うので、「編年体式」で作成していくのがおすすめです。
スカウトサービス登録はこちら3.臨床検査技師の職務経歴書に書くべき項目と例文
職務経歴書には基本的に以下の4項目を記載します。
- 職務要約
- 職務経歴
- 保有資格
- 自己PR
それぞれの詳しい説明と、臨床検査技師の方向けの例文をご紹介します。
職務要約
職務要約は、これまでの経歴について5行程度でまとめる項目です。施設形態や就業期間・仕事内容などを時系列で簡単に記載しましょう。具体的な内容は次の「職務経歴」に書くため、職務要約ではポイントを絞ることが重要です。
資格取得後、〇〇病院の検査科で6年間入院患者や通院患者を対象に各種検査業務に従事いたしました。生理学検査は超音波検査・心電図・肺機能検査・脳波検査などを行い、検体検査では生化学検査・血液検査・輸血検査の経験があります。また採血業務も担当していました。
職務経歴
職務経歴書には以下の項目をまとめます。
- 経験職種:臨床検査技師以外にも従事した業務があれば記入
- 勤務期間:いつからいつまで勤務していたか
- 雇用形態:正社員やパートタイムなど
- 勤務先:施設形態・配属先・施設規模(人数)など
- 業務内容:具体的に行ったことやその成果
○○病院 20XX年0X月~現在
所属:〇〇検査科
施設規模:病床200床
人員:職員数〇人(うち検査スタッフ数〇人)
所在地:〇〇県△△市
業務内容:臨床検査技師として下記検査業務に従事。
【生理機能検査】
・心電図:10~20件/日
・肺機能検査
・脳波検査
・採血:20~30件/日
【検体検査】
・一般検査:70~100件/日
・血液検査:15~30件/日
・生化学検査:20~25件/日
保有資格
保有資格には、臨床検査技師の資格だけでなく運転免許などを含めて保有している資格を記載します。取得年月日も記載するとより丁寧な印象を与えることが可能です。資格の名称は省略せず、「普通自動車第一種運転免許」、「普通自動車第二種運転免許(AT限定)」のように正式名称で書きましょう。
・普通自動車第一種運転免許(20XX年XX月)
・臨床検査技師国家資格(20XX年XX月)
自己PR
自己PRでは、今までの経験や実績から得た強みをアピールします。応募先の企業に入社した場合にどのような活躍ができるのかを伝えると効果的です。またキャリアアップなど、今後の目標を記載することで熱意のある自己PRにまとめることができるでしょう。
私は現在、勤務している病院で対応している検査業務全般を実施しています。新卒時から経験した検査は必ず振り返りを行い、確実に自分の技術にするよう尽力して参りました。貴院でも同様に、培ってきた経験をもとにできる業務をもとに即戦力として働くことが可能です。また、初めての業務に関しても積極的に学ぶ姿勢で、院内の業務に早い段階で貢献できるよう尽力いたします。
現在はリーダー業務にも携わっているため、スタッフ間の連携をはじめとしたコミュニケーション能力にも自信があります。円滑なコミュニケーションによって、ヒューマンエラーを減少させ、トラブルの際も即座に対応を行ってきた実績があります。今後もさらにリーダーシップに磨きをかけ、働きやすい環境作りのために尽力しながら勤務を行っていきたいです。
私は検査にいらっしゃる患者さんに対して、接遇の意識をもった応対を心がけてきました。正確な検査だけではなく、応対の仕方によって患者さんの不安を和らげることも、検査技師が提供できる立派なサービスのひとつだと私は考えています。
自分自身、健康診断の際はよほど体に異常がないと思っていてもどこか少し緊張してしまいます。ましてやお年寄りの方などは、私よりも大きな不安を抱えて検査にいらっしゃるのではないかと思い、言葉選びひとつ、話し方ひとつで少しでも患者さんの不安を和らげられるよう、常に最良の接し方を模索してきました。
その成果として前職では、毎年いらっしゃるご近所のおばあちゃんに「ここでの検査は○○さんがいるから安心なの」といったお言葉を頂くこともありました。
御社においても患者さんの不安を和らげる応対を心がけることで、検査にいらっしゃる方だけではなく、検査の現場全体の活性化へと貢献していきたいです。
広い視野で丁寧な検査を遂行できるところが自分の長所であると考えています。
新卒で入職した病院では効率的な検査が第一とされ、私自身も多くの検査を担当してきました。特にエコー検査に関しては様々な症例を通じてスキルを磨くことができた反面、効率ばかりを重視することが患者さんの重大な異変を見落としてしまうことにもつながるのではないかという不安がありました。
その経験を踏まえ、転職したクリニックでは、ひとりひとりの検査に丁寧に、広い視野で向き合うことを心がけてきました。結果として、たとえば頸動脈エコーの検査時に脳梗塞へつながりそうな血栓を発見するなどして、患者さんの重症化を防げたことが何度もありました。
御社では効率的に検査を行う経験、丁寧に診断を行う経験の両方を生かして、より検査技師として抜け目ない業務の遂行をめざしたいです。
4.臨床検査技師の職務経歴書を作成するときの注意点
臨床検査技師の職務経歴書を作成するときは、以下の点に注意が必要です。
- 略語は使わない
- 箇条書きは短い言葉でまとめる
- A4用紙2枚までに納める
- 退職理由は定型文で書く
- 修正液を使わない
うっかり忘れてしまう方が多い項目ですので、それぞれについて詳しく説明します。
略語は使わない
職務経歴書には略語を使わず、具体的で正しい表記で書くようにしましょう。
職務経歴書は正確性を求められる書類です。臨床検査技師を「MT」などと書きたくなりますが、正式名称で記載しましょう。また、独特の用語や略語は勤務先によって異なる場合もあるため、どこでも広く使われている単語を用いて誰にでもわかるように書く必要があります。
箇条書きは短い言葉でまとめる
職務経歴書のなかで箇条書きを用いる場合は、短い言葉でまとめましょう。「です」や「ます」という言葉は入れず、わかりやすく短い言葉で表現することが大切です。項目ごとの見出しもなるべくシンプルに、短くまとめることでパッと見たときでもわかりやすい書類になります。
A4用紙2枚までに納める
職務経歴書は特に枚数の指定がない場合でも、A4の用紙で2枚にまとめるのがベストです。1枚だと自己PRを書くスペースがやや足りず、3枚以上になると冗長で内容がつかみにくくなります。
自己PRについ力が入ってしまうかもしれませんが、長すぎる職務経歴書は採用担当者にも敬遠されるリスクがあります。事実を簡潔にまとめ、重要なポイントに絞ってわかりやすく書き上げることが大切です。また、用紙はビジネスで一般的に用いられるA4サイズの物を用いましょう。
退職理由は定型文で記載する
職務経歴書には詳しい退職理由を書く必要はなく、「一身上の都合により退職」など定型文を記載します。
採用担当者は、退職理由よりも臨床検査技師としてこれまで積み重ねてきたキャリアを重視する傾向があります。従って詳しい退職理由を書く必要はなく、自己都合ならば「一身上の都合により」、契約期間終了ならば「契約期間満了につき」と書くのが基本です。また、勤務先の倒産や経営不振が理由のリストラの場合は「勤務先都合」と書きます。
育児や介護などで長期間のブランクがある場合は、必要に応じて理由を記入しましょう。
修正液を使わない
手書きの職務経歴書で書き間違えたときは修正液は使用せず、基本的には書き直しを行います。修正液を使ってしまうと見栄えが悪くなるだけでなく、応募者本人が行った修正なのか判断が難しく、文書としての信憑性が下がるためです。
新しい用紙に書き直すのが最善ですが、書き損じが1箇所でやむを得ない場合は二重線を引いて訂正印で訂正する方法もあります。職務経歴書は指定がなければ手書きで記載する決まりはありませんので、すでに触れている内容ですが、パソコンで作成することがおすすめです。
職務経歴書とは?履歴書との違いや作成方法と書く際の注意点
転職には履歴書と一緒に職務経歴書というものが必要です。今までの経験や、転職理由の整合性などを確認するために提出するものになります。
詳細を見る5.職務経歴書をじっくり作成することで面接にも活かそう
職務経歴書は、臨床検査技師としてのこれまでの仕事やできることを振り返って記入していく書類です。履歴書同様に採用担当に目を通してもらい、合否を判断してもらうための材料となります。
職務経歴書を詳しく書くことで、臨床検査技師としての自分をしっかり把握することができます。慣れていないと作成は難しいかもしれませんが、しっかり作成することで転職活動の強力な武器になるのです。
自己分析を行い、応募先で求められている人材に自分がどのようにマッチするかを考えながらじっくり作成しましょう。
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