理学療法士によくある退職理由とは?伝え方など転職時に気を付けるポイントを紹介
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理学療法士は、機能訓練などリハビリ関連の職場でスペシャリストとして活躍しています。しかし、職場の良し悪しはもちろん、理学療法士特有のストレスなどが理由で退職する人も一定数いるのは事実です。
今回の記事では、理学療法士特有の悩みや転職時の注意点などを詳しく紹介していきます。
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1.理学療法士のよくある退職理由は?
ここでは、理学療法士の退職理由として一般的なものを5つピックアップして、それぞれ紹介していきます。
体力的または精神的につらい
リハビリや機能訓練などで体を使うことが多いため、一般的なオフィスワーカーと比べると身体的負担は大きいです。また、リハビリの対象者は、身体的だけではなく精神的なケアも必要な人が少なくなく、身体・精神両面における負担が大きくなります。
介護施設に勤務している場合は、ジェネレーションギャップなどで会話が噛み合わずコミュニケーションが取りづらいということもあるでしょう。
給与が上がらない
給与が上がらないというのも、退職理由として非常に多いです。以下は、理学療法士の他に作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士も含めた、年代・性別の平均給与額になります。
所定内給与額 | 年間賞与その他特別給与額 | 平均年齢 | |
理学療法士 | 293,800円/月 | 749,400円 | 35.1歳 |
全産業 | 307,400円/月 | 875,500円 | 43.4歳 |
平均年齢 | 所定内給与額 | 年間賞与その他特別給与額 |
20~24歳 | 238,000円 | 363,400円 |
25~29歳 | 253,500円 | 660,200円 |
30~34歳 | 249,400円 | 766,500円 |
35~39歳 | 299,600円 | 834,300円 |
40~44歳 | 334,600円 | 908,000円 |
45~49歳 | 355,200円 | 929,200円 |
50~54歳 | 378,300円 | 838,100円 |
55~59歳 | 387,400円 | 1,235,800円 |
60~64歳 | 386,200円 | 455,300円 |
65~69歳 | 244,200円 | 552,300円 |
平均年齢 | 所定内給与額 | 年間賞与その他特別給与額 |
20~24歳 | 236,000円 | 341,700円 |
25~29歳 | 248,300円 | 605,600円 |
30~34歳 | 267,200円 | 562,100円 |
35~39歳 | 279,600円 | 684,600円 |
40~44歳 | 298,700円 | 868,200円 |
45~49歳 | 318,900円 | 904,100円 |
50~54歳 | 340,000円 | 1,168,100円 |
55~59歳 | 355,500円 | 1,097,000円 |
60~64歳 | 294,300円 | 744,900円 |
65~69歳 | 261,500円 | 400,000円 |
全産業累計での平均給与額は、賞与含めて約456万円です。それに対して理学療法士の平均年収は約427万円に留まっており、実際の数字として低いのがわかります。年功序列で昇給は見込めますが、上がり幅は低いので、実務と給与が見合わないと感じる方は多いでしょう。
今後のキャリアに不安がある
資格や専門スキルを身に付けることで、キャリアアップは可能です。ただし、現場でのスキルだけでは、キャリアアップが難しい面もあります。給与と同様に長期間、同じ事業所で勤続することなども必要になってくるため、余裕が持てるようになるまで時間がかかるでしょう。そのため、今後のキャリアへの不安を理由に、転職を考える方は少なくありません。
人間関係
どの職場でも必ず発生するのが、人間関係に関する悩みです。個人的な好き嫌いは仕方なく、予防するのはなかなか難しいところがあります。また何か問題が発生したときに、自分の潔白が主張できない環境だと、一方的に悪者になってしまう可能性もあるでしょう。そうなると、働くこと自体が嫌になってしまい、退職せざるを得なくなる状況も考えられます。
ワークライフバランス
給与が多い、もしくは給与は少ないが休みがしっかり取れるのであれば、我慢できる場合もあるでしょう。しかし、給料が少なくて休みも少ない場合は、不満が募っていくだけです。特に人手不足の小規模な事業所では、不規則なシフトなどで体調を崩してしまうことはよくあります。
スカウトサービス登録はこちら2.転職はするべきか
仕事がつらくなったらすぐに辞めるのは、後から後悔する可能性があります。なぜなら、転職回数が多かったり、在籍年数が少なかったりすると、次の職場で採用されづらくなる可能性があるからです。だからといって、いつまでもつらいのを我慢する必要はありません。転職を考えるようになった場合は、自分の中で一定の基準を決めておくといいです。
たとえば、30歳までに給料が25万円を超えなかったら辞める、半年経っても職場の人間関係が改善されなかったら辞めるなどと決めておきましょう。基準を決めておくことで、ラインを超えたときに転職に踏み切りやすくなります。以下の内容を、一つの基準として定めるのもおすすめです。
3年を目安に考えよう
1か所の事業所に長く留まれないと、転職する際に志望先の担当者にマイナスのイメージを持たれてしまう可能性があります。耐えられるのであれば、3年は勤務しましょう。1年目は一通りの業務をこなせるように、2年目は独り立ちできるように、3年目には新人の教育ができるようにと決めておくのがおすすめです。一人前として認められる基準は3年目ということが多く、新人の教育までできるようになれば、転職する際の選択肢の幅も広がります。
退職・転職の基準は?
もっとも明確なのは、体調に明らかな影響がでているかどうかです。「疲れているのに眠れない」「食欲がない」「脱力感がある」など、精神的なものから来る症状も多いので注意しましょう。ただ、体調に異変が出てからではもう遅いということもあるので、異変が出る前に明確なアクションを取ることができるのが一番良いです。
また、人間関係の理不尽なトラブルも基準の一つです。いじめやパワハラなど、自分以外が原因の理不尽なトラブルは、簡単には改善されません。体調などに影響はなくても、職場における自分への悪評につながることも考えられるので、対処できないと感じたときはすぐに行動に移すのも大切です。
スカウトサービス登録はこちら3.退職理由の考え方
ここでは、転職志望先の面接で退職理由を、書面もしくは口頭で回答する際の書き方・考え方を注意点と併せて紹介していきます。
NGなものを紹介
「仕事がきつかった」「患者とうまくいかなかった」など、後ろ向きな内容をそのまま伝えるのは避けたほうが無難です。伝えるにしても、やむを得ない事情などと絡めて伝えるようにしましょう。
給与が低い・休みが取れない・残業が多いなどといった理由も避けたほうがいいでしょう。転職先でも同様の不満を持つかもしれないと思われて、長く働くことが期待できない対象と見られてしまう可能性があります。
自分本位の内容だけでは納得してもらえません。現職の業務で培ってきたスキルがあれば、どういったかたちで転職先に貢献できるかが大事です。自分のメリットではなく、相手のメリットを伝えるようにしましょう。
具体的な書き方のポイント
ネガティブな理由でも、ポジティブな言葉に言い換えることでそのまま理由として使うことができます。
以前勤務していた施設は職員の入れ替わりが激しく、一人ひとりの利用者に対して丁寧な処置ができませんでした。規模が大きいこともあり、流れ作業のようになってしまうことに、自分の中ではモヤモヤとした気持ちがありました。その経験から、私は大規模な施設で多くの利用者に関わるよりも、小規模で一人ひとりに向き合った処置を行うことが、もともと志していたものだと思い至り志望しました。
「~ができない」のようなネガティブな表現ではなく「~がしたいから」と変えることで、ポジティブな内容になります。また、ネガティブな思いに理由を述べることで納得感を出すことが可能です。
自分が今後やりたいことにも触れられるとより良い
転職先にいいイメージを与えるには、今後自分がやりたいことを伝えるのが大事です。その転職先でなければいけない理由も付け加えると、さらにいいイメージを与えられます。志望動機とも被る可能性があるので、その場合は志望動機としても使っても問題ありません。
地域の高齢者が自立して、元気になっていく姿を見ることができると感じました。私が最初に理学療法士を志したきっかけは、自宅に住んでいた祖母がお世話になっていた理学療法士に感銘を受けたからです。その理学療法士の方と同じように、一人でも多くの地域の高齢者を笑顔にしたいと思いました。該当地域でもっとも規模の大きい介護施設である貴施設であれば、それが実現できると思い志望させていただきました。
自分の実現したいことを具体的に述べつつ、そのために転職先が適しているという部分を明確にすることで、転職先への意欲を伝えられる内容になります。
スカウトサービス登録はこちら4.現職場へ退職を申し出るときには
ここでは、退職までに必要な手順を紹介していきます。
退職意思があることを伝える
まずは退職の意志があるということを伝えるのが大事です。「退職願」を書いて意志を伝えるのもいいでしょう。「退職願」は意志を伝えるものなので「退職届」とは異なります。少なくとも退職の1~2ヶ月前に、会社側に意思を伝えるのが一般的です。最初に伝える相手は、直属の上司がいいでしょう。
退職届を提出する
退職の意志が受理されたら、正式な書類を作成します。決められた書式はありませんが、一般的な書式はあるので、下記のリンクから確認してみてください。「退職届」は直属の上司に渡します。確実に受け取ってもらう必要があるので、不在だからといってデスクに置いておいたり、同僚に頼んだりするのは避けましょう。また、口頭でも退職時期について伝えておいた方がいいです。
退職願・退職届の書き方|退職の意思を上手く伝える方法とは
勤務する職場を辞める決断をしたら会社に対して退職の意向を伝えることになりますが、その際に使用するのが退職願・退職届です。
詳細を見る5.退職理由は準備をすれば難しくない
転職の意志が固まったら、志望動機と合わせて準備していきましょう。退職はハードルが高く、なかなか決心がつかない方は多いです。言葉にするのも配慮が必要なので、面倒だと感じることもあります。ただし、要所を抑えておけばそこまで難しいことではありません。退職の意志が固ければ、そこまで苦労せず実行できるはずです。
転職を検討している方は、今回の記事の内容を参考に行動に移してみてください。
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よくある質問
②給与が上がらない
③今後のキャリアに不安がある
④人間関係
⑤ワークライフバランス
「仕事がきつかった」「患者とうまくいかなかった」など、後ろ向きな内容をそのまま伝えるのは避けたほうが無難です。伝えるにしても、やむを得ない事情などと絡めて伝えるようにしましょう。
③現職場への悪口
給与が低い・休みが取れない・残業が多いなどといった理由も避けたほうがいいでしょう。転職先でも同様の不満を持つかもしれないと思われて、長く働くことが期待できない対象と見られてしまう可能性があります。
④自分だけのメリットしかない
自分本位の内容だけでは納得してもらえません。現職の業務で培ってきたスキルがあれば、どういったかたちで転職先に貢献できるかが大事です。自分のメリットではなく、相手のメリットを伝えるようにしましょう。