保育士のストレス5選|ストレスの原因や具体的な対処法を解説
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保育士の働く環境は独特なものであり、それが原因となり保育士の仕事はストレスを感じやすくなります。
今回は保育園を例に、ストレス発生の原因や対処法について詳しく解説していきます。今ストレスを抱えている保育士や原因を知りたい方、また今から保育士を目指す方はしっかり把握しておき、対策できるようにしましょう。
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1.保育士によくあるストレス5選
一般的に、保育士は「好きな子供を相手に仕事をしている」「やりがいが大きそう」といったポジティブなイメージを持たれる傾向にあります。
しかしながら、その独特な環境により、ストレスを感じながら働いている保育士は少なくありません。保育士によくあるストレスとしては以下5つが挙げられます。
- 人間関係
- 勤務時間が長くなりがち
- とても忙しい
- 理不尽なクレーム
- 体力の消耗が激しい
人間関係
保育士によくあるストレスの1つ目は、「人間関係」です。 東京都福祉保健局の調査によると、ストレスの原因の一位になっており、職場選択時に重視する項目としても、勤務地に次ぐ2位という結果です。
保育園という狭い環境で密に関係を築くため、苦手な人などがいた場合にストレスを感じてしまうかもしれません。また、今では男性保育士も増えてきていますが、まだまだ女性の保育士が多い現状です。
女性同士のいざこざやドロドロとした関係が発生しやすいのです。派閥争いや先輩職員への気遣い、ひどい場合はパワハラやいじめなどがあることも報告されているほどとなっています。
勤務時間が長くなりがち
保育士によくあるストレスの2つ目は、「勤務時間が長くなりがち」なことです。 親世代も共働きが一般的となり、その他様々な事情から、園児の居残りが発生することが常態化しており、勤務時間が定時以降に伸びることも珍しくありません。
また、保育士の仕事は、子供のお世話だけではなく、日誌の記入や書類作成などの事務作業、イベントや必要道具の準備など多岐にわたります。
終わらなければ、残って仕事をしたり持ち帰って仕事をしたりする保育士もおり、総じて勤務時間が長くなってしまう傾向にあるのです。
とても忙しい
保育士によくあるストレスの3つ目は、「とても忙しい」ことです。
前に述べたところと被る部分ではありますが、業務量が多いゆえ、かなり忙しい仕事です。また、最近は通常の保育だけでなく、早朝保育や夜間保育などを行う事業所も増えてきており、通常の時間以外にもシフトに入る必要があるなど、その多忙さが強いストレスになっているようです。
理不尽なクレーム
保育士によくあるストレスの4つ目は、「理不尽なクレーム」です。 保育士は子供の対応だけではなく、保護者との良好なコミュニケーション、関係づくりも求められるでしょう。理不尽な要望やクレームを入れる保護者もいるため、保護者対応がストレスになっている保育士も多くいるようです。
実際、東京都福祉保健局の調査でも、保育士を辞めたい理由において、「保護者対応の大変さ」が13位にランクインしています。
直接問題があったわけではない保護者からもクレームが入ったり、些細なことで躍起になる保護者もいたりして、立場上理不尽な叱りを受けることも多いです。
体力の消耗が激しい
保育士によくあるストレスの5つ目は、「体力の消耗が激しい」ことです。 保育士の仕事は、園児と視点を合わせるためかがんだり、時には園児や荷物を抱えたりすることも多くあり、肉体的な側面もあります。
幼児を長時間抱えなければならない場合などには、かなり体力を消耗するでしょう。元気に動き回る子供の対応は慣れが必要になりますし、連日ともなれば体力も求められる部分は大きいです。結果体の疲労感が蓄積し、ストレスになるケースもあります。
スカウトサービス登録はこちら2.ストレスを感じる原因はどうして発生する?
保育士のよくあるストレスを見てきましたが、何故これらのストレスが発生するのでしょうか。その環境的な要因としては、主に以下5つが挙げられます。
- 閉鎖的な勤務環境
- 常に人手が不足している
- 誤解されやすい立場
- 低い給料
- 責任感の重さ
閉鎖的な勤務環境
保育士がストレスを感じる原因の1つ目は、「閉鎖的な勤務環境」であることです。もちろん場所によって状況は大きく異なりますが、保育園は少ない人たちと密に関係を築く場合が多いでしょう。
保育園の勤務人数は保育士2名が最低人員であり、地域に密着した園では極少人数で業務を負担する可能性があります。ともに勤務する人と良い関係性を築くことができないと、人間関係にストレスを大きく感じることになります。
さらに、厚生労働省の資料によれば、保育士は女性比率が95%以上となっており、職場に女性が多くなりがちなことも要因の一つです。
女性同士のいざこざが起きてしまう可能性がある上、結婚・出産・育休などライフステージの変化が顕著になりやすいため、勤務環境に問題が起こりやすくなってしまいます。
常に人手が不足している
保育士がストレスを感じる原因の2つ目は、「常に人手が不足している」ことです。 保育士養成施設の卒業者のうち、約半数が保育園に勤務しないと言われており、保育園で働くことを避ける人が増えていることがうかがえます。
また、勤務年数5年未満で退職する人員も多く、早期退職の傾向が顕著になっているのです。このような理由もあって人手不足が問題になっており、実際に厚生労働省のデータを見ても人員不足の傾向が明らかになっています。
新規職員が少ないということもあり、在籍職員に業務が集中してしまうので、ストレスを感じやすい環境になっているのでしょう。
誤解されやすい立場
保育士がストレスを感じる原因の3つ目は、「誤解されやすい立場」であることです。 保育士は基本的に乳幼児を相手にしますが、乳幼児はまだ理屈が分からないこともあるため、感情的な思考になったり、思わぬ勘違いをしたりすることもあります。
保育士側の意図しない形で保護者に発言などが伝わってしまうことも多く、理不尽なクレームにつながってしまう場合もあるでしょう。
さらに、保護者のクレームには園長など上司が対応するケースが多く、現場以外のところで事実とズレた報告となることもあります。
誤解されやすく、理不尽さを感じやすい立場であることがストレスにつながってしまうのです。
低い給料
保育士がストレスを感じる原因の4つ目は、「低い給料」であることです。国税庁の「令和2年分民間給与実態統計調査」を見ると、全職種の平均年収は433.1万円となっています。
対して、「令和3年賃金構造基本統計調査」によれば、保育士の平均年収は382.2万円と単純な比較で低くなってしまっているのが実情です。
地域差や夜勤帯勤務のある職種などもあるため、一概には言えませんが、業務量や仕事の大変さに対し、給与の低さを感じる保育士は少なくありません。
しかし、現時点では低いものの、処遇改善の整備なども進んでいるため今後上がる可能性もあります。
責任感の重さ
保育士がストレスを感じる原因の5つ目は、「責任感の重さ」です。乳幼児の面倒を見るというのは、予想以上に大変なうえ精神を使います。
ドアや門の開閉、棚の転倒や子供同士のいさかいなど、気を付けることを上げるとキリがなく、小さなミスが重大な事故につながる可能性もあるでしょう。
近年は小さな子供の事故が明るみに出るようなこともあり、保護者からの目も厳しくなっています。大事なお子さんを預かっており、細かな気遣いをする必要がある状況で、精神的な疲労が蓄積してしまう人も多いのです。
スカウトサービス登録はこちら3.ストレスを感じたときの対処法
保育士の仕事環境では、ストレスにつながりうる要素が多くあります。現状やりがいを持って仕事をできていても、常に前向きに働けるとは限りません。
また、現状ストレスを抱えている人も多くいるでしょう。ストレスを感じたときの対処法を3つ紹介するので、チェックしてみてください。
発散できる趣味を見つける
ストレスを感じた際、対処法の1つ目は「発散できる趣味を見つける」ことです。仕事が忙しいと、なかなか趣味の時間や好きなことをする時間を取れていないという人も多いのではないでしょうか。
思い切って新しいことに挑戦してみるなど、ストレスを発散できる娯楽や趣味を見つけることは大変有効です。
休みの日を使って、ジョギングやフィットネスなど体を動かす、カラオケで歌う、映画で感情をあらわにする、ドライブに出かけるなど、試してみると良いでしょう。
発散できる趣味を見つけて、塞ぎ込まないようにすることが重要です。
先輩や同僚に相談する
ストレスを感じたときの対処法の2つ目は、「先輩や同僚に相談する」ことです。職場内に信頼できる相手や本音で相談できる人はいるでしょうか。
人間関係が原因の場合は相談しづらいかと思いますが、同じ職場で相談しやすい相手を見つけることは大切です。同じ環境で働く相手ならば、悩みを共感してもらいやすかったり、有益なアドバイスをもらえたりする可能性があります。
キャリアがあれば別ですが、勤続することが保育士の今後には重要であり、そのうえで職場内に信頼できる相手がいるのは心強いでしょう。
場合によっては、後輩でも愚痴を聞いてもらうだけでもストレス解消に有効です。
一度休むことも大事
最後に、ストレスを感じたときは、無理せず一度休むことも大事です。ストレスを抱えたまま無理に働き続けると、うつ病になったり体にも不調をきたしたりするリスクがあります。
一度休んで距離を置くことで、単純に体も休まりますし、リラックスできて多少の回復が望めるでしょう。心に余裕がないと、責任感の大きな幼児の世話は難しいため、まずは自分のコンディションを整えたいところです。
また、休みが必須なほどストレスを抱えた状況ということを園全体に理解してもらうことで、環境が改善するという可能性もあるかもしれません。
休んでみても改善が見られない場合は、転職も視野に入れましょう。
4.ストレスとの付き合い方が保育士を長く続けるコツ
ここまで解説してきた通り、保育士は早期退職も多く、ストレスが溜まる要因も多い環境であり、長く働き続けるには工夫が必要です。
人間関係をはじめとして、業務以外の問題でもストレスが溜まる要因は多くあり、どうやってストレスと付き合っていくかが長く続ける秘訣になります。
もしうまくいかなければ、職場を変えるのも一つの手段です。転職を検討している人は、まずはどんな求人があるのか見てみると良いでしょう。
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よくある質問
・人間関係
・勤務時間が長くなりがち
・とても忙しい
・理不尽なクレーム
・体力の消耗が激しい
ストレスを感じた際、対処法の1つ目は「発散できる趣味を見つける」ことです。仕事が忙しいと、なかなか趣味の時間や好きなことをする時間を取れていないという人も多いのではないでしょうか。思い切って新しいことに挑戦してみるなど、ストレスを発散できる娯楽や趣味を見つけることは大変有効です。
休みの日を使って、ジョギングやフィットネスなど体を動かす、カラオケで歌う、映画で感情をあらわにする、ドライブに出かけるなど、試してみると良いでしょう。発散できる趣味を見つけて、塞ぎ込まないようにすることが重要です。
【先輩や同僚に相談する】
ストレスを感じたときの対処法の2つ目は、「先輩や同僚に相談する」ことです。職場内に信頼できる相手や本音で相談できる人はいるでしょうか。
人間関係が原因の場合は相談しづらいかと思いますが、同じ職場で相談しやすい相手を見つけることは大切です。同じ環境で働く相手ならば、悩みを共感してもらいやすかったり、有益なアドバイスをもらえたりする可能性があります。
キャリアがあれば別ですが、勤続することが保育士の今後には重要であり、そのうえで職場内に信頼できる相手がいるのは心強いでしょう。場合によっては、後輩でも愚痴を聞いてもらうだけでもストレス解消に有効です。
【一度休むことも大事】
最後に、ストレスを感じたときは、無理せず一度休むことも大事です。ストレスを抱えたまま無理に働き続けると、うつ病になったり体にも不調をきたしたりするリスクがあります。一度休んで距離を置くことで、単純に体も休まりますし、リラックスできて多少の回復が望めるでしょう。心に余裕がないと、責任感の大きな幼児の世話は難しいため、まずは自分のコンディションを整えたいところです。
また、休みが必須なほどストレスを抱えた状況ということを園全体に理解してもらうことで、環境が改善するという可能性もあるかもしれません。休んでみても改善が見られない場合は、転職も視野に入れましょう。