理学療法士の面接準備はこれでOK!頻出質問・抑えるべきポイントをご紹介
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リハビリテーションの専門家として知られる「理学療法士」。
実は仕事の幅が広がるにつれて近年人気が上昇中で、2019年の合格者数はなんと1999年の約5倍。したがって希望する職場に就職することも、どんどん難しくなってきています。
そんな中で、納得のいく就職を実現させるためにもっとも大切なのが面接対策です。今回は「事前準備が9割」と言われる理学療法士の面接について、よく訊かれる質問や事前に調べておくべきポイントなどをご紹介します。
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目次
1. まずは情報収集から!
面接の準備として行うべきなのは、何よりもまず志望先の情報収集です。
面接で大事なのは、志望理由に絡めて志望先の特徴や自分なりに感じた志望先の魅力を伝えられるかどうか。自分をアピールすることももちろん大切ですが、病院・施設側の詳しい知識を得て回答の土台にすることで、より志望先への熱意が伝わりやすくなるでしょう。
必ず調べておきたいことと、その調べ方
病院・施設側の情報で特に抑えておさえておきたいのは「①診療科目」「②方針や理念」「③求められている人材」の3つ。
志望先の公式HP、採用HPやパンフレット、求人媒体の募集要項には基本情報が記載されているので必ずチェックしておきましょう。その他にも、WebサイトやSNSメディア等で院長や施設長が発言しているスピーチなども目を通しておくと他の志願者と差がつくアピールポイントが見つけられるかも知れません。
一言に理学療法士と言っても、仕事に就いたあとは極めていきたい専門分野に強くなる必要があります。脳血管疾患、整形外科疾患、循環器疾患、呼吸器疾患など、どんな疾患のリハビリに対応しているか、特徴や疾患ごとのスペシャリスト在籍の有無などを調べましょう。
また、就職後を見据えて、「志望先は自分が希望する専門分野に強いのか?」「専門性を高めていける環境があるのか?」などを確認しておくことが大切です。
病院の方針や一言で伝えられるモットーなどがあれば覚えておきましょう。また、特徴や強みについては、最新の設備をそろえている、各専門分野に特化しているなど志望先が力を入れている事柄を知れるので、必ず確認しておきたいポイントです。
志望する病院施設について理解を深めるには、院長や施設長の発言やスピーチをチェックしておくと良いでしょう。
得意分野や自己アピールを上手に伝えられたとしても、志望先が求める人材を理解していないとミスマッチになってしまいます。それを防ぐためには、志望先の病院施設が求職者に求める、持っていてほしい志や期待する経験、能力、気質などを事前に調べて自分が貢献できるポイントをアピールするのが効果的です。
時間があれば、実際に志望先の施設や近辺を訪問してみたり、働いている人や利用している人に話を聞いてみると思わぬ発見があるでしょう。事前に見学すると、職場環境や雰囲気、通勤の利便性はどうかなど実際に足を運ばないと分からないことを知ることができるのでおすすめです。
スカウトサービス登録はこちら2. 頻出質問とその答え方①自分に関する質問
しっかりと情報を集めたら、次はいよいよ質問対策。
集めた情報をもとに、自分がなぜそこで働きたいのか、そこでどんな業務に貢献できそうかなど、胸を張って質問に応えられるように準備していきましょう。
実は理学療法士の面接における質疑応答では、人柄が重要なチェックポイント。対人でコミュニケーションを重視する職場だからこそ、志望者の性格や人となりがマッチするかは選考において優先順位が高く評価されているようです。
例1:自己紹介
見られるポイント:第一印象、コミュニケーション力
答え方:名前・趣味・経歴などの要素を簡潔に伝える
自己紹介は、自己PRではありません。履歴書との相違がないよう、自分の経歴等を簡潔に1分程度で説明しましょう。あくまで第一印象が見られる場面のため、答える内容よりも態度や話し方などに注意してください。
【回答例】
例2:志望動機はなんですか?
見られるポイント:熱意、職場との親和性
答え方:当たり障りのない文句ではなく、「ココでなければならない理由」を伝える
その職場でしか実現できない想い、経験できない仕事など志望先が力を入れている分野と自分の目標などをリンクして具体的に伝えましょう。
例えば、「回復期リハビリに興味があった」「在宅リハビリに携わりたい」などの志望理由は、”その職場でなければならない必然性”が感じられないためあまり好ましくありません。志望先が大切にしている方針や理念に共感した、職員さんのこんな様子に感銘を受けたなど、事前に集めた情報を生かした答え方ができると好印象につながります。
【回答例】
【例文あり】理学療法士の志望動機のコツ|希望先や境遇別に紹介!
面接時に求められるマナーは思いの外多いです。気を使うところですが、社会人であれば誰もが求められることばかり。…
詳細を見る例3:自己PR
見られるポイント:人間性、活躍してくれそうかどうか
答え方:仕事で生かせそうな自分の強みを論理立てて、エピソードなどを通じて具体的に伝える
話すときの構成としては、
1. 自分の長所・強みの紹介
2. 長所や強みが仕事で役に立った経験
3. 志望先での強みの活かし方・活かせそうな理由
という順序で話すと、簡潔にどんな業務に貢献できそうか採用側もイメージしやすくなります。
また、「素直で明るい」「気配りができる」「心遣いがある」など人柄が伝わるエピソードがあると、患者さんとの距離が近くコミュニケーションを必要とする現場で重宝される人材になれるでしょう。
【回答例】
他に想定される質問
休日の過ごし方など、あなた自身をよく知るための質問も聞かれることがあります。
この場合、理学療法士としてのあなたよりもあなた自身について素直な答えが求められるでしょう。
また、変則的な質問として対人援助職という仕事柄ゆえの質問もあるようです。
「ストレス発散方法はありますか」「最近イラッとしたことはありますか」「苦手なタイプはいますか」など、近い距離で患者さんと向き合う仕事ならではのセルフコントロールやストレスマネジメントに関する質問が想定されます。ネガティブな回答でおわらないように改善策を用意すると良いでしょう。
いずれの質問も答え方に正解はありませんが、素直に自分なりの回答を伝えることが大切です。
スカウトサービス登録はこちら3. 頻出質問とその答え方②「これまで」に関する質問
例1:現在の職場を退職する理由を教えてください。
見られるポイント:長く働いてくれそうかどうか
答え方:「あくまでポジティブに」。
前職の退職理由は必ず聞かれる質問と言っても過言ではありません。
もちろん正直に話すことは大切なことですが、ネガティブな内容を含むのであれば、説明には十分注意したうえ、改善策や誠意を合わせて伝えるようにしましょう。
【回答例】
例2:患者が苦戦していた時のこと、その状況にどう対応したかを教えてください。
見られるポイント:思いやり、ストレス耐性、柔軟性
答え方:経験を踏まえて、具体的に答える
たとえば「目標を細分化し、ゆるやかにステップアップできるよう目標と期間を見直した」、「気落ちする患者様を励まし、どんな困難が生じているかをともに考えた」など、具体的なエピソードや経験を踏まえて話しましょう。
【回答例】
他に想定される質問
「例2」を含め、患者様とのエピソードにまつわる質問は理学療法士の面接ではよく聞かれます。「印象的な患者様とのエピソードを教えてください。」など仕事をしていて嬉しかったことや、仕事において努力してきたことを尋ねられたら、自分が向き合ってきた経験について話しましょう。
その他、「Aさんはケガで歩けなくなりました。二度と歩けないかも知れない難しいケガです。あなたならどう声をかけますか。」などの質問には、最適な回答というものは存在しませんが自分なりの答えを準備しておくと良いでしょう。
スカウトサービス登録はこちら4. 頻出質問とその答え方③「これから」に関する質問
例1:キャリアプランを教えてください。
見られるポイント:職場への関心、職場との親和性、長く働いてくれそうかどうか
答え方:「こんな理学療法士になりたいので、ここでこのような経験を積みたい」。
自分がどのような理学療法士をめざしているか、そのために志望先でどのような経験を積みたいか。それを筋道立てて、具体的に答えましょう。
注意したいのは、あくまでも「培った経験を生かして志望先にこんな形で貢献したい」という形でまとめること。「独立したい」「より大きな施設へ移りたい」といった内容は、長く働いてもらえないかも、と思われやすいため基本的に避けましょう。
【回答例】
例2:どの分野の教育や研修を受けたいと思いますか?
見られるポイント:向上心、自己分析力
答え方:自分の弱みと、その克服への展望を答える
仕事をする上で、自分の弱みをきちんと把握していること、その克服にむけて努力することはとても重要です。
その姿勢が伝わるよう、①自分にはどんな弱みがあり、②それにはどのような原因があり、③その克服にはどの分野の教育や研修が必要と考えているか、を具体的に答える。
【回答例】
5. 頻出質問とその答え方④理学療法士ならではの質問
例1:理学療法士の仕事をしている理由は何ですか?
見られるポイント:熱意、職場との親和性、業務の理解度
答え方:素直に自分の思いの丈を伝えれば基本はOK
ただ、待遇や自分都合な動機が原動力の人より、対人援助に魅力を感じている人の方が丁寧な仕事をしてくれそう、長く働いてくれそうと好印象を与えます。
また業務への理解度を示すためには、一般的によく聞くような人の役に立ちたいなどの回答より「理学療法士ならでは」の理由が答えられるとよいでしょう。
【回答例】
例2:患者の治療計画を立てる時はどんな手順を踏みますか?
見られるポイント:職場との親和性、業務の理解度、仕事への真摯さ
答え方:「患者第一」の心構えを示す
この質問で最低限アピールしたいのは「患者第一」の心構え。それを踏まえて、患者の個人目標を設定する、設備を把握して無理のないメニューを組み立てるなど、自分の経験を振り返りながら業務と真剣に向き合ってきたことが伝えられるとさらに好印象です。
【回答例】
6. その他の質問
例:何か質問はありますか?
見られるポイント:熱意、職場への関心など
答え方:すぐに調べてわかる内容はNG
公式ページを見たら掲載されているすぐに調べてわかる内容を聞くのは避けてください。もちろん「特にありません」と何も質問しないのも印象としては良くありません。
職場への関心や熱意をアピールする最後の機会なので、職員に期待することや今後予定している取り組みなど、志望先への興味が伝わる質問がおすすめです。
他に想定される質問
勤務条件についての質問は必ず対策準備しておくのをおすすめします。例えば残業はできるかや土日祝の出勤など、もし難しいようであれば前もって伝えておくと就職後のミスマッチが減らせます。
その場かぎりの建前で終わらないように、あなたと志望先でともに勤務条件に合意することが大前提です。
スカウトサービス登録はこちら7. 転職面接と新卒採用面接の違い
面接の質問内容を見て「新卒とそんなに変わらないな」と感じた方もいるでしょう。しかし、転職面接と新卒面接は似て非なるもの。同じような心構えでは挑めないため注意が必要です。
ここでは 転職面接と新卒採用面接、それぞれの特徴と違いを紹介していきます。準備して臨むことができれば良い結果につながりますので参考にしてください。
求められている人材の違い
新卒採用面接で求められている人材は「数年後に活躍を期待できる人」です。仕事をしていく中でさまざまなことを吸収し、成長していくポテンシャルがある人材が重宝されます。
対して転職面接で求められている人材は「即戦力となる人」です。すでに社会に出た経験がある転職者は、すぐに適応して現場で活躍できる人材が重宝されます。スキルや強みと一緒に、新しい職場のルールや社風に適応できる柔軟性を備えていることをアピールすると良いでしょう。
質問の傾向の違い
新卒採用の面接では、性格やパーソナリティに関する質問や、学生時代に取り組んだことなどが主な質問です。これは新卒採用では主にコミュニケーション能力や適応力、社会性、忍耐力など汎用性の高いスキルが求められるためです。
対して転職採用の面接では職務履歴や前の職場についてなど、現場経験に関する質問が重視される傾向があります。汎用性の高いスキルはもちろん、社会人としてしっかりとした考え方を持っているか、前職で身につけたスキルや強みはあるかがアピールポイントになります。
求められるマナーのレベルの違い
新卒採用面接では、態度、姿勢、最低限の敬語が問題なく使えるかなどが見られるに留まります。
対して転職時の採用面接では、一般常識やビジネスマナーなど社会人としての基礎が身についているかどうかが見られます。結論ファーストな話し方だけでなく、聞き手への相槌の打ち方、尊敬語と謙譲語の使い分けなど、より細やかな心配りが求められるでしょう。
スカウトサービス登録はこちら8. 新卒・中途ともに重視されるポイント
上記の内容とは逆に、新卒採用でも中途採用でも共通して重視されるポイントももちろんあります。
熱意
熱意を伝えることは、面接に臨むうえで最も重要なポイントと言っても過言ではありません。
他の職業ではなく理学療法士でありたい理由、他の職場ではなくそこで働きたい理由などを具体的に伝えることで、長く働きたい、成長していきたいというポジティブな姿勢で面接に臨んでいることをアピールしましょう。
主体性
指示を待つばかりではなく、自ら状況を見て積極的に動けるがどうかという主体性も社会人には求められます。
前職や学生時代についてのエピソードを話す機会が与えられた場合は、何かにチャレンジした経験や、自ら考えて行動した経験などを話すと好印象につながるでしょう。
協調性・コミュニケーション力
理学療法士の仕事はとにかく、患者様から始まり職場の人ともいかに滑らかにコミュニケーションがとれるかが重要。
面接では、面接官の話にうなずくなどして話を聞く態度をとること、そして相手の話を最後までしっかり聞いてから話すなどを心がけることで「気持ちよく対話ができる相手」であると印象を持ってもらえます。
身だしなみ
新卒・中途を問わず、身だしなみももちろん大切なポイントです。スーツにシワがある、サイズが合っていない、靴が汚れている、カバンがカジュアルすぎる、ほこりが目立つ、前髪が目にかかっているなどの抜け目があると、たとえ些細なものであっても大きくイメージを下げてしまう可能性も。
第一印象で損をしないために、以下の記事でしっかり身だしなみをチェックしておきましょう。
面接の時に企業から見られている服装はココ!面接マナーについて徹底解説!
面接時に求められるマナーは思いの外多いです。気を使うところですが、社会人であれば誰もが求められることばかり。…
詳細を見る9. まとめ
いかがでしたでしょうか。冒頭でもお伝えした通り面接は「事前準備が9割」。しかし逆に言えば、自信をもてるまでしっかり丁寧に準備をすれば、本番もきっとうまくいきます。志望先の情報収集を行い、自分自身と向き合いながら質問への答えを考えてみてください。
練習の仕方としては、話している内容を録音して確認したり、面接官役の誰かを相手に実際に話をしてみたりするのもおすすめです。
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もちろん、面接前日や出発前の身だしなみチェックも忘れずに。皆さんの転職活動がうまくいくことを祈っています。
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よくある質問
熱意を伝えることは、面接に臨むうえで最も重要なポイントと言っても過言ではありません。他の職業ではなく理学療法士でありたい理由、他の職場ではなくそこで働きたい理由などを具体的に伝えることで、長く働きたい、成長していきたいというポジティブな姿勢で面接に臨んでいることをアピールしましょう。
【主体性】
指示を待つばかりではなく、自ら状況を見て積極的に動けるがどうかという主体性も社会人には求められます。前職や学生時代についてのエピソードを話す機会が与えられた場合は、何かにチャレンジした経験や、自ら考えて行動した経験などを話すと好印象につながるでしょう。
【協調性・コミュニケーション力】
理学療法士の仕事はとにかく、患者様から始まり職場の人ともいかに滑らかにコミュニケーションがとれるかが重要。面接では、面接官の話にうなずくなどして話を聞く態度をとること、そして相手の話を最後までしっかり聞いてから話すなどを心がけることで「気持ちよく対話ができる相手」であると印象を持ってもらえます。
【身だしなみ】
新卒・中途を問わず、身だしなみももちろん大切なポイントです。スーツにシワがある、サイズが合っていない、靴が汚れている、カバンがカジュアルすぎる、ほこりが目立つ、前髪が目にかかっているなどの抜け目があると、たとえ些細なものであっても大きくイメージを下げてしまう可能性も。