【臨床検査技師の面接対策】質問と回答例・志望動機の伝え方を解説
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臨床検査技師として転職をする際、面接は避けては通れません。「どんなことを聞かれるのだろうか」と不安を感じている人も少なくないでしょう。
面接は採否を決める重要な時間です。事前準備をしっかり行うことで、自分のことを最大限アピールできます。
この記事では、臨床検査技師の面接でよく聞かれる質問と、その回答例や応募先に応じた志望動機の答え方を紹介しています。
これから、面接を控えている方は参考にしてみてください。
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1.臨床検査技師の面接でよく聞かれる質問と回答例
臨床検査技師の面接でよく聞かれる質問と回答例を紹介していきます。
面接は事前準備が一番重要です。臨床検査技師の面接では、一般的な質問から医療業界特有の質問があるので、しっかりと覚えておきましょう。
これまでのご経歴を詳しく教えてください
資格職の場合、これまでの経歴を聞かれるケースは多いです。職務経歴書に沿って具体的なエピソードを織り交ぜて伝えましょう。検査数など具体的な数字を伝えると、採用担当者も業務のイメージがしやすくなります。
【回答例】大学卒業後、臨床検査技師として〇〇床の〇〇総合病院で5年間勤務しました。
中央臨床検査科に配属され、検査業務では一般検査・生化学・血清、生理検査では心電図・脳波・頸部エコーなどの経験を積みました。エコーでは、CEAを受けた術後患者の確認検査からドックまで幅広く担当したことがあります。
その他にも、マニュアル作成や新人育成も担当していました。
その後は、より多くの検査を経験するため、現在の〇〇検査センターに就職しました。
生化学検査、血液検査などを1日平均〇件程行なっています。正確で迅速なデータを算出するために効率性を重視して業務に取り組んでいます。
最新の機器を導入することが多かったため、みずから学ぶ姿勢が身に付き、最近では勉強会や研修にも積極的に参加しています。
臨床検査技師になろうと思った理由を教えてください
この質問も、資格職特有です。基本的には、新卒の頃の面接で答えた内容で問題ありません。 他の職種ではなく、なぜ臨床検査技師なのかを伝えるようにしましょう。
目指すきっかけになったエピソードなどがあれば、そのことも伝えましょう。
【回答例】子供の頃、親の付き添いで病院に行くことが多く、病院で働く人に憧れていました。
小学生の頃は看護師になりたいと考えていましたが、中学生の頃に母親に癌が見つかりました。幸い、早期発見できたため今は完治しています。そのときに初めて、臨床検査技師という職業を知りました。
看護師は、病気やけがをした方の看護をするのが仕事です。一方で、臨床検査技師は病気の予防や早期発見するのが仕事です。病気を未然に防ぐところに魅力を感じ、臨床検査技師を目指すようになりました。
働くうえで大切にしていることを教えてください
これは、人柄や仕事観を知るための質問です。医療従事者として大切にしていることや、実際の業務で心がけていることを答えるようにしましょう。
応募先の理念と、自身が大事にしていることの共通点を見つけられると良いです。
【回答例】「患者さまを思いやる心」を大切にしています。
現職の健診センターには、年齢や性別問わず多くの方が来院します。混雑時は、待ち時間が長くなることも少なくありません。待ち時間が長くなってしまったときは、必ず一声かけるようにしています。
特に気を付けているのは採血の時で、採血が苦手な方の不安を少しでも取り除けるように、積極的にコミュニケーションを取るようにしています。
臨床検査技師としてどのようなキャリアを考えていますか
これは、将来のビジョンが明確かどうかを知るための質問です。自身で思い描いているキャリアプランを伝えましょう。
「マネジメント業務に興味がある」「専門性を高めたい」などと伝えるといいです。目指している資格があれば、そのこともしっかり伝えてください。
【回答例】これまで、病院やクリニックで生理機能検査を行ってきました。循環器での勤務が長いため、循環器領域の超音波検査士の取得を目指しています。
個人の勉強だけでなく、勉強会や研修に参加して知識を深めていきたい考えています。
当院を志望した理由はなんですか
これは、面接でもっとも重要な質問です。「なぜ、この職場が良いのか」「他の職場ではなく、なぜこの職場を選んだのか」の2点を、上手く伝えられると応募に対する熱意が伝わります。
基本的に履歴書にはポジティブな内容を記載し、給与・残業・通勤などの条件や、待遇面に関することは悪い印象を抱かれてしまう可能性があるので書かないようにしてください。
面接で伝える際は、履歴書に書いた志望理由に沿って伝えましょう。
臨床検査技師の職場は病院やクリニック以外にもあります。次の項では施設別の志望動機の例を紹介するので参考にしてください。
スカウトサービス登録はこちら2.就職先別、志望動機の伝え方
臨床検査技師は就職する施設ごとに仕事内容が異なるため、施設ごとに求める人材も違います。
ここでは、施設の特徴と施設ごとの志望動機の例を紹介しますので、参考にしてください。
臨床検査技師の主な就職先は、以下の通りです。
- 病院
- クリニック
- 健診センター
- 臨床検査センター
- 医療機器メーカー
- 治験施設支援機関
病院
病院で働く臨床検査技師は、検体検査と生理機能検査を行います。
患者の検体(血液や尿など)を調べ、異常がないかを調べます。
生理機能検査:超音波・心電図・脳波測定・眼底検査など患者の身体を直接調べ、異常がないかを調べます。
エコーと採血ができる臨床検査技師はニーズが高く、エコー経験は必須の場合が多いです。病院に応募する際は、これらの経験をアピールしましょう。
また、病院では他職種との連携が重要になるため、コミュニケーション能力や協調性も求められます。
【回答例】現在は40床の病院で働いています。技師は2名体制で検体検査、生理機能検査を担当しています。
エコースキルを磨きたいと考えていますが、病院の規模が小さいためエコー件数は1日〇件ほどであり、エコーの検査経験を積むことがあまりできませんでした。
診療科目の多い御院ならば、多くの症例を経験ができると考えており、その中でエコーのスキルを磨いていきたいと考えています。
クリニック
クリニックの場合、検体検査は臨床検査センターに外注していることが多く、主な業務はエコー・心電図・採血となります。少人数のため即戦力を求める傾向にあり、特に腹部・乳腺エコーの需要が高いです。
経験できる症例や件数が病院と比べると少ないため、幅広い経験をしたい方より専門分野を極めたい方に向いています。
【回答例】現在は120床の病院で働いています。循環器・脳神経外科系の患者が多く、心・頸動脈エコー、心電図などの業務を担当しています。
御院は循環器に特化したクリニックなので、心エコーの知識と経験を活かして御院に貢献したいと考えています。
健診センター
健診センターでは、各種健康診断・人間ドックを行います。クリニック同様、主な業務は生理機能検査です。即戦力としての募集がメインで、エコー・心電図・採血の経験は必須です。
一般的な健診センターは健康な人が来るため、経験できる症例は少ないでしょう。採血の件数が多いので、健診センターは予防医学に興味のある方や採血スキルを極めたい方などに向いています。
【回答例】現在はクリニックで働いています。外来数は1日平均40名程で、腹部・乳腺のエコー件数は1日3~5件ほどです。エコースキルを伸ばしたいと考えていますが1日の検査数は多くても8件程です。
1日20件ほどのエコー検査がある、御院でスキルを磨きたいと考えています。
現職ではさまざまな年代の患者さんが来院するため、気持ちよく検査を受けてもらえるように、丁寧な声掛けを心がけています。 現職で身に付けた接遇スキルを活かして、御院で働きたいです。
臨床検査センター
臨床検査センターは、医療機関や健診センターから依頼された検体検査を行う機関です。検査設備を持たないクリニックや、規模の小さい病院の検査を行っています。
検査は検体検査が中心で、全国から検体が集まるので検体検査のスキルを伸ばすことができるでしょう。
検体の数が多いため、迅速かつ正確な検査スキルが求められます。コツコツと集中して仕事に取り組める方に向いている職場とと言えるでしょう。
【回答例】現在は〇〇床の病院の検体検査部門で勤務しています。病院の規模が小さく検査数は少ないです。検査スキルを伸ばすため、検査センターで働きたいと考えています。
免疫分野に関心がありますが、現職では検体の数が少ないので思うようにスキルを伸ばせていません。 免疫分野を得意とする御社で経験を積んでいきたいです。
医療機器メーカー
資格を活かして企業に就職するケースもあります。医療機器メーカーの場合、営業として病院やクリニックに自社の製品の案内やデモンストレーションを実施します。
扱う製品は超音波検査診断機器や検体検査機器などで、臨床検査技師として実際に医療機関で機器を使っていた経験や知識を活かすことができます。
【回答例】現職はクリニックで、心電図やエコー検査など幅広い業務を担当しており、機器のメンテナンスも行っています。
以前、機器を導入した際、医療機器メーカーの方に商品の使い方を丁寧に教えていただきました。 機器について詳しいだけでなく臨床についても詳しく、非常に感銘を受けたのを覚えています。
その頃から、自分も機器と臨床について知識を深め、提案したいと思うようになりました。 臨床経験と実際に機器を使用した経験を活かして、御社で働きたいと考えています。
治験施設支援機関
治験とは、メーカーが開発した医薬品や医療機器を対象の患者や健康な人に使用してもらい、使用後のデータを集めて有効性や安全性を確認する臨床試験のことをいいます。
治験施設支援機関(SMO)は、メーカー(治験依頼者)から治験業務を依頼された医療機関と契約し、治験業務を支援する企業のことです。
治験業務が適切に行われるよう、医療現場と治験依頼者の間に入り、治験をコーディネートする人を治験コーディネーター(CRC)といいます。
【回答例】現職は病院で、検体検査に従事しています。多くの検査値を読んできた経験を活かせると思い、治験コーディネーターを志望しました。
チーム医療に取り組んでいることもあり、コミュニケーション能力には自信があります。医師や看護師と連携し、状況に応じた対応をとることもできます。 御院で、コミュニケーション能力や調整業務の経験を活かしたいと考えています。
3.基本的な面接の流れとマナー
質問の回答が完璧でも、常識やマナーがないと不採用になるケースがあるので注意しましょう。
特に医療機関の場合、面接の内容を重視する傾向が強いです。 応募先の事業所に到着した段階から面接がスタートしていると考えれば、自然と気持ちが引き締まります。
面接時のマナーについて
面接の印象で合否の7割が決まります。改めて、面接時のマナーについて復習しておきましょう。
- 5~10分前には到着できるようにする
- 携帯電話は必ず電源を切っておく
- 身だしなみを整えておく
- 丁寧な言葉遣いを意識する
到着が早すぎても迷惑になってしまうので、5~10分前に着くようにすれば問題ありません。 渋滞や遅延の可能性を考えて面接会場へ向かい、どうしても間に合わない場合は必ず連絡を入れます。
身だしなみや言葉遣いは面接官以外にも見られているので、注意が必要です。 面接時以外(面接に来たことを受付に伝える時・見学時など)でも、立ち振る舞いに気をつけましょう。
面接時の身だしなみについては、下記の記事を参考にしてください。
面接の時に企業から見られている服装はココ!面接マナーについて徹底解説!
面接時に求められるマナーは思いの外多いです。気を使うところですが、社会人であれば誰もが求められることばかり。 面倒であっても、
詳細を見る面接の流れ
面接の基本的な流れは、職種・業種によっての大きな違いはありません。
一般的な面接の内容は次の通りです。
- 自己紹介・自己PR
- 転職理由についての質問
- 志望動機についての質問
- 持っている資格・スキル・いままでの実績
- 面接官への質問(逆質問)
自己紹介や自己PRは必ずあるので、スムーズに答えられるよう準備しておきましょう。
質問に対する回答は、相手の目を見てハキハキと答えます。緊張すると早口になるため、普段よりゆっくり話すことを意識すると良いでしょう。
また、面接の最後には必ず「何か質問はありますか?」と聞かれます。
「特にありません」は印象が良くないため、あらかじめ質問を用意しておくようにしましょう。
調べたら分かること・説明されたこと・待遇に関することは避けて、入職までに準備すべきことや具体的な仕事内容を聞くのが一般的です。
面接時の質問・逆質問については、下記の記事を参考にしてください。
【これで対策は万全】面接における質問・逆質問の攻略法をご紹介!
面接時には人事担当者側からの質問と求職者側から逆質問をする時間があります。人事担当者からの質問の中には少し答えにくい質問もあると思いますが、
詳細を見る見学時のチェックポイント
医療機関では、面接時に見学を行うことが多いです。職場の雰囲気を知る重要な機会であり、自分のイメージとのミスマッチを防ぐためにも、以下の点をしっかり確認しておきましょう。
- 職場の雰囲気
- スタッフ数と担当業務
- 使用している検査機器
職場の雰囲気は、実際に足を運ばないとわかりません。忙しさ・職場の落ち着き具合・スタッフ同士のコミュニケーションなどを見て、自分に合った職場かどうかを確認することが大事です。
また、担当業務が分かれているのか・ローテーションなのかを確認し、検査技師の人数も事前に把握しておくと勤務のイメージがしやすいでしょう。
扱っている機器が、使用したことのある機器なのかも確認しておく必要があります。不安な点がある場合は、積極的に質問するといいです。
「最新式の機器で使いこなせるか心配」など、不安な点が分かれば入職までに準備しておくことができます。
見学も面接の一部だと考えて、見られているという意識を持って立ち振る舞いに注意しましょう。働いている方の邪魔にならないようにすることも大切です。
求人に「見学可」とあっても、社会情勢によっては見学ができないケースがあります。そのため、事前に見学できるかどうかは確認しておきましょう。
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面接の基本的な流れや質問は、職種問わず似ています。資格職の場合は、目指したきっかけや働く上で大切にしていることなどを聞かれることが多いので、しっかり答えられるように事前準備が重要です。
面接は、質問に対する答えだけでなく、立ち振る舞いや身だしなみも見られています。特に、医療機関の場合は清潔感が大切です。
書類や受け答えが完璧でも、他の部分で良い印象を持たれなければ不採用になるケースもあります。
今回の記事の内容を参考に、万全の状態で面接に臨みましょう。
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