歯科衛生士を辞めたい!よくある理由や辞めた後の選択肢を紹介
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専門学校や大学に通い、念願の歯科衛生士の資格を取得。
憧れの歯科衛生士になっていざ働いてみると、日々の業務や人間関係などに悩むことが多いのではないでしょうか。
さらにストレスを抱えて「歯科衛生士を辞めたい」と、ふと思ったこともあるでしょう。
歯科衛生士の仕事は充実感・やりがいに溢れています。
一方で、仕事量の多さ・責任の重さ・人間関係などを理由に辞めていく歯科衛生士は少なくありません。
そこで、今回は多くの歯科衛生士が辞めたいと感じる理由や離職率などを紹介していきます。
自身の思っている辞めたい理由と比較することで、前を向くきっかけになるといいですね。
また、実際に退職を決意した後の流れや転職先の選択肢についても紹介しますので、ご参考にしてください。
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目次
1.実際歯科衛生士はどれくらい辞めているの?
ここでは、歯科衛生士の離職率や歯科衛生士資格を持っている人のうち、どれくらいの人が実際に歯科衛生士として働いているかを紹介していきます。
歯科衛生士の従事者数
まずは、歯科衛生士としての登録者数・従事者数を見ていきましょう。平成30年時点のデータによると、歯科衛生士登録者数は約28万人、従事者数は約14万人です。 つまり、歯科衛生士として就業していない人は約14万人います。
このデータからわかるように、歯科衛生士の資格を持っていても従事していない人が半数いるということです。
出典:令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況-厚生労働省
歯科衛生士の離職率は高い?
次に、歯科衛生士の離職率についてです。 転職経験の有無・回数は、以下の結果になりました。
・転職経験なし:22.2%
・転職経験あり:76.4%
・転職1回:21.4%
・転職2回以上:55%
また、勤務先別の定着率は以下の通りです。
・歯科検診・保険活動機関:53.1%
・病院:40.0%
・診療所:35.3%
診療所の定着率は35.3%と低く、転職する人の割合が多いことがわかります。 全国に約6万8500医院ある歯科のうち、8割近くを占めているのが診療所です。 働き手が自由に勤務先を選べることが、定着率の低さを招く原因の1つといえそうです。
スカウトサービス登録はこちら2.歯科衛生士のよくある辞めたいと感じる理由
なぜ歯科衛生士は辞めたいと感じるのでしょうか。 ここでは、歯科衛生士が実際に辞めたいと感じる理由を紹介します。
まずは、勤務先を変更する理由の割合を見ていきましょう。
・結婚:29.3%
・経営者との人間関係:29.0%
・出産・育児:28.7%
・給与・待遇の面:22.3%
・仕事内容:22.0%
・勤務形態・勤務時間:19.5%
・仕事内容のレベルアップのため:15.9%
上記のデータから、ライフスタイルの変化や人間関係を理由に辞める人が多く、その次に待遇や仕事内容という理由が多いようです。
次項では以下の離職理由にわけて、詳しく解説していきます。
①ライフスタイルの変化(結婚・出産・育児)
②職場の人間関係
③給与・待遇
④仕事内容(キャリアアップ・レベルアップ)
⑤そもそも歯科衛生士が向いていない
①ライフスタイルの変化
調査によると、結婚を機に辞める人が最も多いという結果になりました。
理由として、居住地が変わり勤務先の変更が必要になる場合や、今後の出産や育児を見据えて、休暇が取りやすい職場に転職する場合などが挙げられます。
とはいえ、中には育児などが理由で正社員(フルタイム)で働く余裕がなく、歯科衛生士として勤務していない人もいるのではないでしょうか。 フルタイムは無理だけど短時間働きたいという人は、パートとして勤務する方法をおすすめします。
②職場の人間関係が悪い
歯科衛生士は基本的に「女性社会」です。 女性ならではの人間関係があり、一旦関係がこじれると修復が難しいですよね。
また、個人経営の歯科医院はスタッフ数が少ないため、1人でも関係の悪いスタッフがいると雰囲気が悪くなり、ストレスに感じることが増えてしまいます。
とはいえ、人間関係のストレスは自分だけでのコントロールは困難というのが実情です。
③給与が安い・待遇が悪い
調査では、仕事量に見合っていない対価と感じている歯科衛生士が多いことがわかりました。
令和3年賃金構造基本統計調査によると、直近10年間のデータでは給与水準が331万円から386万円に推移しており、歯科衛生士の給与は上がってきています。
ただ、全国の平均年収433万円と比較すると歯科衛生士の給与は低い職種である上、個人経営の医院では福利厚生が充実していない所も多いようです。
歯科衛生士の給料は低い?歯科衛生士の給料事情をご紹介!
歯科衛生士といえば、国家資格を有し、歯科医師のサポートを行うことができる職業です。特に女性に人気の職業で、全国で約10万人が歯科衛生士として働いています。しかし、一方で「歯科衛生士の給料は低い」というイメージ
詳細を見る④仕事内容に不満がある
本来、歯科衛生士の仕事は「医師の診療補助・予防処置・保健指導」と定義されています。
しかし、多くの医院では最低限の人員で業務を回しているため、本来医師しかできない治療や行為を歯科衛生士に担当させるなどの、範囲外の仕事を要求される場合があるようです。
また、アシスタント業務しかさせてもらえず、キャリアアップやレベルアップが望めないことに不満を感じている回答もありました。
⑤そもそも歯科衛生士に向いていない
職場環境、労働条件、業務内容などの不満から、そもそも歯科衛生士という職が自分には合っていないと感じる人もいます。 歯科衛生士は、高校を卒業して専門学校に入り資格を取得する人が多い職種です。
実際に就職した後、本当にやりたいことが他にもあると気づく場合もあるでしょう。
スカウトサービス登録はこちら3.歯科衛生士を辞めたいと思ったら考えるべきこと
ここでは、歯科衛生士を辞めたいと思ったときに考えるべきことを紹介していきます。
現在の自分の心情に向き合う
歯科衛生士を辞めたいと思っても、感情的になって勢いで辞めることは決しておすすめしません。
まずは、自分がなぜ辞めたいと考えているのか状況を整理しましょう。 辞めたい理由は職場環境なのか、仕事内容なのか、給与・待遇なのかなど、はっきりさせるさせることが大切です。 自分の心情に向き合い、今の辞めたい理由に改善の余地がある場合は、職場の上司や同僚に相談するといいかもしれません。 自分を客観視すると、これからやるべき行動が見えてくることもあります。
本当に歯科衛生士の仕事を辞めたいのか考える
改めて、歯科衛生士という仕事自体を辞めたいのか考えてみましょう。 なぜなら、今の職場が自分に合わないだけで歯科衛生士の仕事は続けたいという可能性も大いにあるからです。
冷静に考えた上で、どうしても歯科衛生士の仕事が合わずに辞めたいと思った場合は、別の業界への転職を検討するといいですね。
歯科衛生士を辞めるデメリットを考える
歯科衛生士を辞めるデメリットはないかを、考えておくことも重要です。
デメリットが多い場合は一旦立ち止まり、辞める以外の選択肢がないか改めて検討しましょう。 転職回数が多すぎると今後の採用に響くこともあるので、すでに回数が多い人はよりシビアな検討をおすすめします。
もし上記を確認して迷いが生じた場合は、辞めることを一旦ストップし、辞める以外の選択肢がないか改めて検討することも良いでしょう。また、転職回数が多い人は、今後の採用に響くこともあるので、よりシビアに歯科衛生士を辞めるかを検討することをおすすめします。
転職を考える
辞めたい理由が明確化した場合は、実際に転職活動を進めましょう。
歯科衛生士を辞めたい場合は別業界へ転職を、歯科衛生士は続けたいけれど今の職場を辞めたい場合には、他の医院での勤務を検討するといいですね。
転職先の選択肢については下記「5.歯科衛生士を辞めた後の選択肢」で詳しく説明しています。
スカウトサービス登録はこちら4.実際に辞める際の流れ
ここでは、実際に辞めるときの流れを時系列に沿って説明していきます。
実際に退職する時期を検討する
法律上では、2週間前までに退職の意思を伝えていれば退職できます。
一方的な退職も可能ですが、事情をしっかり医院側に伝えた上でタイミングを決定するのが無難といえるでしょう。
ただ、精神的・身体的に不調を感じている場合は時期を考える必要はありません。 身体を優先させることが先決です。
直属の上司に退職の意思を伝える
退職報告は、遅くても1ヶ月前までに行います。 2~3ヶ月前に報告できるとベストですね。
報告する相手は院長や理事長ではなく、直属の上司です。 引き留められるのを防ぐため、退職の相談ではなく報告という形を取りましょう。 「退職を考えていて…」と相談するように伝えるのではなく、「退職します。」と報告する形で断言することで 上司に対してしっかりと医師が固まっていることのアピールになり、引き留められる可能性が低くなります。
退職理由を聞かれたときも、不平不満ではなく前向きな理由を言えば、上司も納得しやすく円満に退職できるでしょう。 また報告の際、不平不満を口にするのは厳禁です。
退職願を提出する
上司に報告し、退職する日程が決まったら退職願を提出します。 退職日の1ヶ月前を目安に提出するのが、一般的です。
退職願・退職届の書き方|退職の意思を上手く伝える方法とは
勤務する職場を辞める決断をしたら会社に対して退職の意向を伝えることになりますが、その際に使用するのが退職願・退職届です。みなさんは
詳細を見る計画的に業務の引き継ぎを行う
円満に退職するための準備を進めます。 周りに迷惑を掛けないよう計画的に進め、引き継ぎは丁寧にしっかりと行うことが大切です。
お世話になった方々へ挨拶をする
退職日当日は、お世話になった他の歯科衛生士や上司などに挨拶をします。 感謝の気持ちを伝え、より円満な退職を心がけましょう。
スカウトサービス登録はこちら5.歯科衛生士を辞めた後の選択肢
ここでは、いまの職場を辞めた後の選択肢について紹介していきます。
歯科衛生士として別の歯科医院に転職する
今の職場に不満があるけれど歯科衛生士の仕事を続けたいと考えている人は、別の歯科医院に転職しましょう。
医院ごとに、待遇や職場環境はさまざまです。 今の職場が合わなくても、自分に合う環境はきっと見つかります。 自分に合った環境で働くことで、パフォーマンスもアップするでしょう。
別の歯科医院への転職を検討の際は、日本最大級の医療福祉転職サイト、コメディカルドットコムに登録して求人を探してみませんか。 スキルアップやキャリアアップを意識している人にもおすすめです。
一般病院に転職する
歯科医院と病院では、仕事内容や条件面で大きく変わる部分があります。 新しいことに挑戦したい人や、より医療的な知識を身につけたい人におすすめの転職先です。
一般病院は口腔外科がメインで、一般歯科から紹介を受けた難しい症例の処置を行います。 また、勤務時間や休暇制度、賞与などの勤務条件が安定しているところが多いのも特徴です。 新たに勉強することも多いですが、スキルアップ・キャリアアップに繋がるでしょう。
異業種へ転職する
歯科衛生士自体を辞めたいと感じている人は、思い切って異業種へ転職するのも方法の1つです。
職種は無数にあるため、無理に歯科衛生士にこだわる必要はありません。 また、歯科衛生士は国家資格なので、ブランクがあっても再就職しやすい職種でもあります。 歯科衛生士として培ったコミュニケーション力を活かしてサービス業に転職したり、事務作業のスキルを活かし事務職へ転職したりなど、方向性はさまざまです。
異業種への転職は、自分がやりたかった新たな職種にチャレンジできるメリットもありますね。
スカウトサービス登録はこちら6.まとめ
今回は歯科衛生士の離職率や、辞めたいと思う理由、また辞めたいと思ったときに考えるべきことなどを紹介しました。
歯科衛生士の7割以上が転職を経験していることからわかるように、仕事を辞めたいと思うのは、決して特別ではありません。今置かれた状況が合わないと感じたり、ストレスが溜まっていると思った場合には、まず自己分析をしてみましょう。
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