保育士とは?資格の取り方や就業先について徹底解説!
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一生涯使える資格として人気がある「保育士」。保育士になるためには国家資格である「保育士資格」が必要です。
しかし、どのようなステップを踏めば保育士資格を取得できるのか、知らない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、保育士になるための方法や、資格取得後の就業先について詳しく解説していきます。保育士資格とよく混同されやすい幼稚園教諭との違いについても触れていますので、ぜひ参考にしてください。
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目次
2.幼稚園教諭との違いは?
3.保育士資格を取得するには?
4.保育士試験について
5.地域限定保育士とは?
6.就業先の例
7.保育士になるメリット
8.保育士に向いている性格・適性
9.ピアノは必須?保育士に求められるスキルとは?
10.まとめ
1.保育士とは?
そもそも、保育士とはどのような資格なのでしょうか。ここでは、保育士資格の基本情報や保育士の仕事内容について詳しく解説していきます。
保育士の基本情報
保育士資格は、平成15年11月29日より施行された国家資格です。一昔前までは、「保母」や「保父」などと呼ばれていました。"保育"という言葉には、養護と教育を一体的に行う営みという根源的な意味があります。
法的には児童福祉法第18条において、「保育士とは、保育士の登録を受け、保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者をいう。(児童福祉法第18条の4)」と規定されています。
これは要約すると、「保育を行う上で専門的な知識や技術が必要となると同時に、保護者への支援ができる専門性も求められている」という意味であると読み取れるでしょう。
乳幼児期の保育は子どもの人生における人格形成に大きく影響するため、ただ子どもが好きというだけでは働くことができません。そのため、国家資格の取得が義務付けられているのです。なお、保育士試験の受験には年齢の上限がないため、何歳からでも目指すことができます。
保育士の仕事内容
保育士の仕事内容は、0〜6歳の未就学児を預かり、保護者の代わりに子育てを行うことです。
具体的には、
・食事や排泄など身のまわりの世話
・一緒に散歩や外遊び
・お遊戯の実施
・読み聞かせ
上記の4つなどを年齢に合わせて行っていきます。また、このような子どもたちと直接的に関わる仕事だけではありません。
・子どもの様子を記録した保育日誌などの作成
・保護者に子どもの様子を報告
・その他機関との連携
上記3つのような、その他業務も非常に幅広いです。この他にも、遠足などの際には子どもたちを事故から守ったり、些細な体調変化にも気を配ったりなど、本当に様々な仕事が存在しています。
そのため、表向きは華やかに見えても責任は重く、精神的にも体力的にもハードな仕事と言えるでしょう。
保育士の仕事内容とは?1日の流れやメリットなども解説!
保育士とは、乳児〜小学校就学までの子どもを預かり、保育・教育をする仕事のことです。
詳細を見る保育士は何歳からなれる?
保育士の資格取得に年齢制限はありません。ただ、受験資格に学歴や実務経験年数の規定があるので、基本的に20歳以上から取得できます。
受験資格については4.保育士試験についてで詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
保育士の定年は?
保育士の定年は公立保育園と私立保育園によって異なります。
公立保育園の定年は60歳です。公立保育園の保育士は地方公務員の位置付けですので、再雇用制度が65歳まで適用となります。定年を迎えても制度により保育士として働くことが可能です。
また、2021年に国家公務員の定年を65歳へ引き上げる改正国家公務員法が成立したので、今後公立保育園の保育士の定年は65歳に伸びることが決定しています。
ただ、一気に65歳まで定年が伸びるわけではなく、2023年度から31年度まで2年ごとに1歳ずつ上がっていく予定ですので、そのあたりは念頭に置いておく必要があるでしょう。
出典:人事院「定年・再任用」
私立保育園の定年は各保育園によって異なりますが、公立保育園と同様に定年を60歳とし、希望すれば再雇用制度として65歳まで働くことができるとしている保育園が多いです。
私立保育園は公立保育園とは異なり、経営母体によって定年も異なるので、近年では60歳以上の雇用も積極的に行っている私立保育園もあります。
そのため、60歳以上で保育士として現場で働きたいと考える方は、私立保育園を勤務先の候補に入れるのもおすすめです。
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2.幼稚園教諭との違いは?
保育士資格とよく混同されやすいものとして、幼稚園教諭が挙げられます。両者の違いを分かりやすく表にまとめると、以下のようになるでしょう。
保育士 | 幼稚園教諭 | |
資格の違い | 保育士資格 | 幼稚園教諭免許 |
管轄の違い | 厚生労働省 | 文部科学省 |
保育を行う対象 | 0~6歳の乳児・幼児 | 3~6歳の幼児のみ |
目的の違い | 乳児・幼児を保育し、基本的な生活習慣を養う | 年齢にふさわしい環境で幼児を教育し、小学校への就学に備える |
働く環境 | 保育園・児童養護施設・乳児院など | 幼稚園など |
1日の保育時間 | 8時間を基準(延長もあり) | 4時間を基準(時間外に預かり保育を行う園もある) |
両者は未就学児を世話するという点では同じです。しかし、管轄が保育士の場合は厚生労働省、幼稚園教諭は文部科学省となっており、位置付けが異なります。また、保育を行う対象年齢も保育士は0〜6歳、幼稚園教諭は3〜6歳と違いがあるのです。さらに、目的や働く職場も異なるため、それぞれの違いについて把握しておきましょう。
なお、保育士もしくは幼稚園教諭の資格を有し、一定の実務経験がある場合、もう一方の資格取得に必要な単位の一部について免除を受けられる「幼保特例制度」が2024年度末までの期間で実施されています。
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3.保育士資格を取得するには?
保育士になるためには、まず保育士資格を取得しなければなりません。ただ、具体的な取得方法について理解されていない方も多いのではないでしょうか。ここでは、保育士資格の取得方法について詳しく解説していきます。
保育士資格を取得する2つの方法
結論からお話しすると、保育士資格を取得するためには次の2つの方法があります。
1.指定保育士養成施設から資格取得を目指す方法
2.保育士試験合格から資格取得を目指す方法
1つ目は、「指定保育士養成施設から資格取得を目指す方法」です。厚生労働大臣によって指定された"指定保育士養成施設"という学校、もしくは大学・短大・専門学校などの施設において資格取得に必要な科目を履修すれば、卒業と同時に資格を取得できます。
この方法で資格を取得する場合、2年制から4年制まで期間に幅があるのが特徴です。高校卒業後の進路として保育士を目指したいとお考えの方は、この方法がおすすめと言えるでしょう。
2つ目は、保育士試験を受験し、合格する方法です。年に2回実施される保育士試験に合格することで、保育士資格を取得することができます。この方法は受験資格を満たす必要があるものの、社会人から保育士を目指す人でも資格取得ができる方法です。
指定保育士養成施設以外の学校を卒業した方でも保育士資格取得が狙えるため、どのような方でも資格取得を目指すことができます。
以下では、それぞれの方法についてさらに詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
指定保育士養成施設から資格取得を目指す方法
指定保育士養成施設から資格取得を目指す方法では、
・大学(4年制)
・短期大学(2年制)
・専門学校(2年制/3年制)
上記3つなどの施設に入り、必要な科目を理由することで保育士資格を取得できます。施設は全国に668ヶ所(令和4年4月1日時点 参考:指定保育士養成施設一覧あり、こちらの方法では卒業することで保育士試験を受験せずに資格取得が可能です。
施設ごとに期間を選べるのも特徴の一つで、2年〜4年制の中から選択することができます。短期大学や専門学校においては最短期間である2年制となっており、短い期間で保育の知識や技術に特化して学習ができるのが魅力です。
短期間に学習することにより、他の施設よりも費用を抑えて資格取得が行えます。3年制や4年制の施設では、幼児教育や子どもの心理学など、保育士として働く上で必要な知識を幅広く学習可能です。短期集中型の2年制施設と比較すると、より深く学べるのが特徴と言えるでしょう。
また、学校で学ぶことができるのは座学だけではなく、実際に保育士として働く実習もあり、より実践的な学びを得ることもできます。中には通信教育や夜間学部を設定している学校もあるため、働きながら資格取得を行いたい場合は、こうした学校を利用すると良いでしょう。
なお、指定保育士養成施設の中には「保育士」と「幼稚園教諭」の資格を一緒に取得できる学校もあります。
保育士試験合格から資格取得を目指す方法
続いて、保育士試験合格から資格取得を目指す方法についてです。保育士試験は年に2回(前期・後期)に実施されており、試験に合格すれば資格を取得することができます。受験資格を満たすことで、誰でも保育士を目指すことができる方法です。(受験資格については下記4.保育士試験についてで詳しく説明しています。)
上記で解説した指定保育士養成施設からの保育士資格取得を目指す場合、最短でも2年程度の期間が必要となります。その点、保育士試験合格からの取得であれば1年以内に資格取得も可能であるのが魅力と言えるでしょう。
中には独学だけではなく、通信講座の受講やスクールに通い、試験合格を目指される方もいます。効率よく学習すれば、最短半年程度で資格取得も可能です。なるべく早く資格を取得したい方は、こちらの方法が望ましいでしょう。
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4.保育士試験について
上記では、保育士試験についてお話ししましたが、その概要について気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、その具体的な情報について解説します。
保育士試験の受験資格
まず、保育士試験の受験資格についてです。保育士試験の受験資格については、以下のようになっています。
- 大学(短大含)卒業した者:2年以上在籍(62単位以上取得者等)
- 児童福祉施設で実務経験2年以上かつ総勤務時間数2,880時間以上従事した者
- 幼稚園教諭免許状あり(筆記試験のみ・実技試験免除)
- 知事による受験資格認定:実務経験※5年以上(高校卒業者は実務経験2年以上)
※対象施設:認可外保育施設・学童クラブ・放課後等デイサービス・院内保育など
試験内容
試験内容は、筆記試験と実技試験の2つが行われます。それぞれの概要は以下の通りです。
筆記試験は以下の8科目が実施されます。
1.保育原理
2.教育原理及び社会的養護
3.子ども家庭福祉
4.社会福祉
5.保育の心理学
6.子どもの保健
7.子どもの食と栄養
8.保育実習理論
マークシート形式による実施で、100点満点のうち、60点(6割)以上の得点で合格です。
ただし、上記のうち「2.教育原理及び社会的養護」については各分野50点満点となり、それぞれ30点以上の取得で合格となります。なお、合格した科目についてはその年を含め、3年間の有効期間が認められています。
続いて、実技試験です。実技試験については、以下の3分野の中から希望する2分野を選択することができます。
1.音楽に関する技術
2.造形に関する技術
3.言語に関する技術
先述した筆記試験の科目を全て合格すると、実技試験に進むことが可能です。
実技試験には明確な合格基準が公表されていませんが、1分野50点満点中30点以上得点することで合格となります。(得点は合格通知で確認できるが、その点数の根拠や減点分の理由については通知されない)
試験日程
保育士試験の日程ですが、筆記試験・実技試験ともに以下のようになっています。
・筆記試験・・・前期:4月 後期:10月
・実技試験・・・前期:6月 後期:12月
2016年より年2回の保育士試験実施となり、資格を取得する機会が増えました。
過去5年間の受験者数・合格者数の推移
過去5年間の受験者数ですが、以下のようになっています。
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2017年 | 62,555人 | 13,511人 | 21.60% |
2018年 | 68,388人 | 13,500人 | 19.74% |
2019年 | 77,076人 | 18,330人 | 23.78% |
2020年 | 44,914人 | 10,890人 | 24.25% |
2021年 | 83,175人 | 16,600人 | 19.95% |
例年の合格率は20%台となっており、この数字だけ見ても誰でも取得できる資格ではないと言えるでしょう。実技試験の合格率は例年80〜90%前後と高いものの、学科試験の合格率が低く総合的な合格率も低くなっています。
20%という合格率の低さは筆記試験全ての科目で6割以上の得点を獲得しなければならないことが要因していると言えます。保育士試験からの取得を狙う場合、徹底した対策を行う必要があるでしょう。
保育士試験|試験の流れや受験資格、難易度について解説
保育士になるために、保育士試験を受験して国家資格である「保育士資格」を取得しようと考えている方は多いでしょう。
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5.地域限定保育士とは?
地域限定保育士は、2015年に成立した「国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律」によって設けられた資格です。
地域限定保育士とは、一定期間特定の地域でのみ働ける保育士のことを言います。通常の保育士は地域問わず働けますが、地域限定保育士は一定期間(3年間)特定の地域のみでしか働けません。ただし、地域限定保育士として自治体に登録してから3年経過すれば、4年目以降からは全国で働けるようになります。
現在(2022年時点)試験を実施している自治体は以下の通りです。
- 神奈川県
- 千葉県成田市
- 大阪府
- 沖縄県
- 宮城県仙台市
試験を実施する自治体は、年度ごとに異なります。今後、試験を実施する自治体は増えることが予想されるので、現在地域限定保育士を目指しているが、自分が住む自治体では試験が実施されていないという方も、ぜひ毎回実施の有無をチェックしてみてください。
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6.就業先の例
実際に保育士資格を取得すると、どのような場所で働くことになるのでしょうか。ここでは、資格取得後の就職先事例について紹介していきます。
保育園・保育所
まず、最も代表的な就職先が保育園や保育所です。多くの人が保育士の就職先というと想像する場所ではないでしょうか。保育園・保育所は厚生労働省が管轄しており、0〜6歳までの子どもが対象となっています。公立もしくは私立、認可もしくは認可外(認証)に分類され、その種類もさまざまです。
保育園や保育所では、食事や排泄、着替えなどの身の回りのお世話をしながら、子どもの心身を保護することが重要な使命とされています。ただ、こうした子どもに対する直接的な関わりだけではなく、保健所とのコミュニケーションも非常に重要です。
業務内容も多岐にわたるため、忙しいものの非常にやりがいのある就職先と言えるでしょう。
こども園
こども園とは、これまで文部科学省が管轄していた"幼稚園"と、厚生労働省が管轄していた"保育園"を一体化させ、「教育と保育」を融合させた施設を表します。内部では幼稚園コースと保育園コースに分かれていることが多いです。
こども園では、保育士資格と幼稚園教諭免状の両方を持っていることが求められる傾向にあります。特に、幼児一体型と呼ばれるこども園では、両方を取得していることが必須であるため、事前に注意しましょう。
なお、令和6年までは保育士資格を保有し、保育士として「3年かつ4320時間の勤務経験」があれば幼稚園教諭の免許が取得できる特例措置があります。そのため、こども園に就職を検討している方は、令和6年までに特例措置を利用して幼稚園教諭の免許も取得しておくのがおすすめです。
病児保育室(病棟保育室)
病児保育室とは、病気や怪我などで入院している子どもたちの保育を行う施設です。病児保健室で働く保育士のことを、病児保育士や病棟保育士と呼びます。(医療保育士と呼ばれることもある)
よく混同される職種として、院内保育士がありますが、これは院内の子どもを対象として働いている医師や看護師を指す言葉であるため、病児保育士とは異なります。病児保育室で働く場合、小児科病棟で勤務するケースが多く、対象年齢は0〜18歳と非常に幅広いです。
病棟内で働くことになりますが、医療行為は行いません。ただし、保育時間中は保育している子どもたちの病状を把握し、緊急時には適切な処置や保育、介助が求められます。
そのため、医療行為は行わないものの、最低限の医療知識は身につけておく必要があるでしょう。なお、2007年には「医療保育士」という認定資格が日本医療保育学会より発行されるようになりました。
企業内保育所
企業内保育所は、働いている従業員の子どもを保育するために企業内に設けられた施設を表します。保育所に自分の子どもが入ることができず復職できない従業員のため、福利厚生の一環として提供されることが多いです。
企業内保育所は、基本的に企業の営業時間のみ保育を行います。一般的な保育園とは異なり、保育時間が企業の営業時間により変わるのが特徴です。通常の企業であれば、土日休みであることが多いため、保育士も休日が取りやすいというメリットがあります。
また、一般の保育所よりも季節行事が少なく、行事に対する準備や残業などが発生しにくいのも魅力です。働きやすさを重視したい方にはおすすめと言えるでしょう。0〜3歳程度の子どもが多く、どちらかというと小規模保育園に近い傾向にあります。
福祉施設
児童福祉施設も保育士の就職先の一つです。ただし、福祉施設といってもその種類は幅広く、主に以下のような施設が挙げられます。
18歳未満の子どもを育てている母子家庭の方や、特別な事情があって離婚できない方など、母子家庭に準じている女性が子どもと一緒に利用可能な施設のことを指します。入所している母子に対し、心身の生活を安定させるためのアドバイスや支援を提供することが求められます。
仕事内容としては、下記3点などが挙げられます。
- 入所者の生活支援・相談支援
- 子どもへの学習支援
- 自立に向けた支援(身元保証人確保対策など)
保護者がいない子どもや、日常生活において虐待された子どもを受け入れ、生活を行うための環境を提供する施設のことを指します。また、学習指導や生活指導も行います。
仕事内容としては、下記4点などが挙げられます。
- 着替えや食事、睡眠など基本的な生活の手助け
- 生活に必要な物の購入
- 行事や普段の遊びについて企画する
- 職員間の情報を共有するための資料を制作する
概ね満1歳未満の乳児を受け入れ、養育を行う施設のことを指します。勤務地によっては、育児相談窓口や子育ての支援など、地域に根ざした支援の役割を担うこともあります。
仕事内容としては、下記3点などが挙げられます。
- 乳児への授乳・おむつ交換など、身の回りの援助
- 生活に必要な物の購入
- 職員間の情報を共有するための資料を制作する
身体・知的または精神障がいを持っている児童を支援するための施設のことを指します。子どもたちの保護や生活するための訓練、自立支援を行います。
仕事内容としては、下記3点などが挙げられます。
- 学習指導や生活訓練
- 入浴や就寝などのの生活介助
- 見回りや事務作業(資料制作等)
なお、上記でご紹介した福祉施設はあくまでも一部であり、このほかにも助産施設や児童発達支援センター、児童心理治療施設など、保育士として活躍できる福祉施設は多数存在しています。
放課後等デイサービス
放課後等デイサービスとは2012年4月に児童福祉法によって位置付けられた福祉サービスです。対象年齢は6〜18歳、利用定員は10名以上となっており、「利用者の自立のために必要な知識の育成」・「コミュニケーションスキル等を習得するための支援」・「創作活動の補助・指導」などを行います。
放課後等デイサービスの業務は、他の保育園や保育所と比較すると幅が広いのが特徴です。基本的に生活力の向上が目的とされているものの、計算や文章力の育成、近年ではプログラミングなど、多様な活動が行われています。
また、学校や自宅までの送り迎えも仕事内容の一つです。そのため、保育士として働く場合には幅広いスキルと経験が求められることになるでしょう。ただし、一人一人にじっくり関われる環境であるため、その分やりがいも大きい職場と言えます。児童福祉や障がい支援に携わりたいとお考えの方にはおすすめの職種です。
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7.保育士になるメリット
ここまで保育士資格について述べてきましたが、そもそも保育士になるメリットは何なのでしょうか。
ここでは、気になる保育士になる代表的なメリットを紹介していきます。
国家資格のため就職・転職に強い
保育士資格はご存知の通り「国家資格」です。保育士試験の合格率は25%以下と資格を持っている人も限られ、人材の希少性が高いことから就職や転職においても有利です。
また昨今、ニュース等で報じられている通り、保育士業界はどこも人手不足に悩まされています。そのため、求人は常に多く出ており、自分の条件にあった職場を見つけやすいこともメリットと言えるでしょう。
子育てに理解のある職場
子育てに理解のある職場で働けるということもメリットとして挙げられるでしょう。そもそも保育所は共働き世帯が働きやすいように子どもを預けたり、子育ての負担を減らすために作られているので、その大変さをよく理解しています。
そのため、出産・子育てなどライフスタイルの変化によって、働き方を変えられたりできるなど、子育て中の職員に対して配慮を得られやすい職場環境であることが多いので、そこが大きなメリットと言えるでしょう。
働き方の自由度が高い
保育士資格は、資格の更新義務や都道府県での制限がありません。そのため、育休からの復帰や転居による勤務先の変更にも柔軟に対応が可能です。
また、保育士資格を持っていれば、働き方も時短パートからフルタイムで働く正社員まで幅広く選ぶことができ、ライフスタイルに合わせた働き方が可能です。働き方の自由度が高いので、自分の望む職場を見つけやすいこともメリットの一つとして挙げられます。
保育士であるメリットとは|幼稚園教諭との違いやデメリットも解説
なりたい職業ランキングで、常に上位にランクインする保育士。子どもから元気をもらったり、日々成長していく姿を近くで見守ることができる職種であると同時に、就職にも転職にも有利な職種です。
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8.保育士に向いている性格・適性
保育士に向いている性格や適性のある人とはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、保育士に向いている人の特徴について解説していきます。
子どもが好きである
まず、大前提として子どもが好きな人が向いていると言えるでしょう。この特徴は保育士になるために必要な基本的資質といえます。必ずしも子ども好きである必要はありませんが、そもそも子どもが嫌いな人には難しい仕事でしょう。
毎日の業務で子ども達と関わることになるため、できれば一人一人と向き合うことができる人が好ましいです。子ども達が成長するために必要な支援を真剣に考えられるような人は、保育士に向いています。
コミュニケーション能力が高い
保育士には、コミュニケーション能力も求められます。子どもたちへのコミュニケーションはもちろん、保護者の方や一緒に働く同僚などとも良好な関係を築かなければなりません。特に、保護者との信頼関係を築くためには、日々の声かけや意思疎通が重要になります。
時には、保護者に対する育児サポートやアドバイスも求められるため、親身になって相談に乗る姿勢が大切です。このように、保育士は多方面でのコミュニケーションスキルが重視される職業と言えるでしょう。
そのため、性別や年齢を問わず、積極的にコミュニケーションを取ることのできる人は保育士に向いています。
体力に自信がある
保育園の子どもたちは、毎日元気いっぱいです。一人だけの面倒であれば問題ないかもしれませんが、日々複数人の子どもたちを相手にしていくためには体力が必要不可欠と言えます。そのため、体力に自信のある方は、保育士としての適性があるでしょう。
また、風邪などを引かないために毎日の体調管理も重要になります。業務の中で子どもをおんぶしたり、抱っこしたりするので、病気だけではなく腰痛などの職業病にも気をつけなければなりません。
このように、子どもたちとの生活は日々体力勝負となる一面もあります。どんなに疲れていても、疲労を顔に出さず、日々の業務を行える方は保育士に向いているでしょう。
子どもの些細な変化に気付くことができる
子どもの些細な変化を感じ取り、適切に褒めてあげられるような人は保育士に向いていると言えます。子どもたちは、毎日の生活の中で少しずつ成長しており、そうした変化を日記帳や連絡帳などに記録するのも、保育士の重要な役割です。
些細な変化に気がつかなければ、子どもの成長についても見落としてしまうでしょう。そのため、子どもに対する観察力があり、日々の小さな成長もチェックできるような人が適しています。
また、成長の様子を保護者に報告することも保育士の大切な仕事です。日々の様子をしっかり報告することで、保護者の信頼獲得につなげることができます。
忍耐力がある
このほかにも、保育士には忍耐力が求められます。長時間子どもと一緒に過ごす仕事はやりがいがある反面、苦労も尽きません。子どもの可愛い部分だけではなく、嫌な部分も目にすることになります。
そのため、それに耐えられる忍耐力も非常に重要です。子どもが間違った行動を取った際には叱るのも大切ですが、子ども自身が聞き入れてくれないこともあります。また、保護者が叱った内容に対して理解を示さないケースもあるでしょう。
こうした理不尽に思えるようなことでも、忍耐強く仕事に向き合うことができる人は、保育士に向いていると言えます。また、なかなか理解を示してくれない場合でも、子どもや保護者が"何を求めているか"を根気強く知ろうとする姿勢も重要です。
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9.ピアノは必須?保育士に求められるスキルとは?
保育士になるにはさまざまなスキルが求められます。その中でも実技試験に含まれる「音楽」「造形」「言語」この3つは特に重要です。
ここでは、試験の内容を踏まえながらどんな対策を行えば良いのか解説していきます。
音楽に関するスキル
実技試験では園児に歌って聴かせることを想定し、課題曲2曲をピアノ、ギター、アコーディオンのいずれかを演奏しながら歌います。評価される点は、歌や演奏の技術だけでなく、歌のイメージをうまく表現し、明るく・楽しく表現できているかです。
保育士になりたいという方の中には、ピアノの技術が必須か気にされる人もいるでしょう。もちろんピアノ演奏は保育が持っておきたいスキルのひとつです。しかし、重要なのは譜面通りに間違えずに弾ける力を見られているわけではありません。子どもたちと一緒に歌いながら演奏することができるかどうかです。
また、以前は保育士がピアノ演奏をするのは当たり前でしたが、ピアノを使用しない園も増えてきています。ピアノの演奏がどうしても苦手という方は、代わりに何ができるのかを考えて伸ばしていくことが重要です。
造形に関するスキル
実技試験では、45分以内で指定されたテーマを絵画で表現します。造形に関するスキルで求められるのは、指定されたテーマの情景や人物を豊かにイメージした描写・色使いができているかどうかです。
絵をうまく描けることはもちろんですが、子どもたちが理解しやすく明るい画風であることが重要です。保育士の仕事では、壁紙作りやお便りの挿絵を描く機会が多いです。ぱっと見て何を表しているのかが伝わる絵になっているかがとても重要です。
造形に苦手意識がある方は、資料や絵本を参考にしながら保育園にあるような遊具や庭園を描く練習からはじめると良いでしょう。
言語に関するスキル
実技試験では、3歳児20人クラスの子どもたちに対して3分間のお話をすることを想定し、4つの課題から1つを選択し、子どもたちが集中して聴けるようにお話をします。お話や絵本や人形などの道具を使用せず、素話で行わなければなりません。
声の出し方や、表現上の技術、幼児に対する話し方ができているかが試験では求められます。3歳の園児がどうしたら興味を持ってくれるのか、お話にアレンジを加えたり、身振りや手振り、表情を工夫して話すことが重要となります。また、目線や声の大きさも重要です。
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10.まとめ
今回の記事では、保育士の概要や資格の取り方、就業先などについて解説しました。保育士を目指すには2つの方法があり、働きながらでも目指すことができます。保育士資格を取得すればライフスタイルの変化にも対応可能で、生涯にわたって役立つ資格と言えるでしょう。
保育士は忍耐力やコミュニケーション能力など幅広いスキルが求められるものの、非常にやりがいのある職種となっています。日々子どもたちと関わる機会が多いため、子どもが好きな人には最適な仕事です。
また、近年では保育園や保育士の数が足りておらず、今後も需要が高まることが予想されます。資格を取得すると、保育園や保育所だけではなく様々な場所で活かすことができるのも魅力です。
幅広い働き方の中から、自分らしく働ける職場を見つけることができるでしょう。保育士資格に興味がある人はぜひ資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
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