未経験で介護職に転職は大変?辛いと言われる理由や転職活動のコツを解説
- 更新日

「経験がないのに大丈夫だろうか」「40代からでも挑戦できるのだろうか」
介護の仕事に興味があるものの、転職が不安な人もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、未経験から介護職を目指す際にありがちな不安要素とその解消方法を解説していきます。介護職としてのやりがいや求人を探す際のポイントにも触れていますので、これから介護職に挑戦したいという方はぜひ参考にしてください。
- スカウト経由で内定率2.3倍!
- 希望に合った求人”だけ”を厳選してお届け!
目次
介護未経験者にありがちな不安
未経験の介護職が辛いと言われる理由
未経験者でも大丈夫!介護の仕事の魅力とやりがい
介護職に向いている方の特徴4つ
介護職未経験でもすぐにできる仕事
未経験で介護職に転職する際に知っておくべき基礎知識
介護職未経験の方が働きやすい職場のポイント
介護職未経験でも大丈夫!転職活動のポイント3つ
未経験者が介護職に興味を持ったきっかけは?
まとめ
そもそも未経験でも介護職に転職はできる?
結論から言うと、未経験からでも介護職に転職することは可能です! 実際、多くの介護施設が、未経験者を積極的に採用しています。
介護の仕事は、一人で行うのではなく、チームで協力して進める仕事です。そのため、先輩スタッフや同僚から丁寧に仕事を教えてもらう機会が多く、未経験からでも安心してスタートできます。
実際にコメディカルドットコムでも、多くの未経験者が介護職への転職を叶えています。
介護未経験者にありがちな不安
介護業界へ転職を考えるとき、なにかと不安を覚えることがあるかもしれません。未経験であれば、わからないことが多いのも当然です。しかし、不安に思う要素を整理していけば、それほど深刻に考える必要はありません。
この項では、未経験で介護業界へ転職する際にありがちな不安要素と対応策を解説します。
未経験で介護職は辛いって聞くけど大丈夫?
大丈夫です!確かに仕事を始めてすぐは、覚えることが多く辛いと感じる人がいるかもしれません。ただ、これは多くの人が経験する悩みであり、また介護の仕事に限ったものではありません。焦らず着実に経験を積んでいくことで、できることが増えて悩みは減っていきます。
未経験から始めた方は、イメージしていた介護の仕事と実際の仕事のギャップを感じることがあります。不安がある方は施設見学を行い、現場の様子や働く人々の声をしっかりと聞いておくといいでしょう。
なぜ未経験の介護職が辛いと言われるか、その理由については、後ほど詳しく解説します。
本当に資格がなくても大丈夫?
大丈夫です!資格がなくても介護職としてキャリアを始めることが可能です。資格不問で求人募集をかけている施設も多いです。
ただ一点知っておいて欲しいのは、2024年4月から法律が変わり、無資格で介護職を始めた人は採用後1年以内に「認知症介護基礎研修」という研修を受講しないといけなくなりました。詳しくは下の記事で解説しているので、気になった方は併せてご覧ください。

介護職は無資格だと働けなくなる?資格なしでできることや仕事内容を解説
介護職は無資格や未経験でも採用され働くことができる職種です。実際に介護の仕事を始めてみたいと思っているのに、「資
詳細を見る給与が低いイメージがあるけど本当?
介護職は給与が低いというイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。しかし、実際にはそれほど低いわけではありません。介護職の給与水準は社会的に広く知られていないため、誤解を受けているのです。
厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、施設介護員の平均年収は352.8万円となっており、他業種と比べて特別低いというわけではないことがわかります。
職種 |
年収 |
施設介護員 |
352.8万円 |
接客担当(ホテル・旅館) |
320.1万円 |
飲食チェーン店店員 |
317.2万円 |
ホールスタッフ(レストラン) |
317.2万円 |
衣料品販売 |
354.8万円 |
この表からわかるように、未経験でも介護職の年収が他の接客業と比較して低いわけではないのです。さらに給与アップを図る場合には、資格取得がおすすめです。
夜勤は何をするの?
介護職には夜勤のある職場が多く、未経験の方は気になるかもしれません。夜勤の主な業務内容は、業務引継ぎや夜間の見守り・ナースコール対応となります。夜勤体制は、次のような交代制度が一般的です。
2交代制
日勤 |
夜勤 |
08:30~17:30 |
17:00~9:00 |
3交代制
日勤 |
準夜勤 |
深夜勤 |
08:00~17:00 |
17:00~23:00 |
23:00~08:00 |
夜勤の回数は職場によって異なりますが、月平均で4〜5回程度割り当てられる場合が多いようです。ただ、転職してすぐに夜勤に入るケースは少なく、日勤で業務を一通り経験したあと、やり方を覚えて慣れてから夜勤を始めるのが一般的でしょう。
もし、夜勤に不安を感じる方は、一人夜勤にならない職員配置の手厚い職場がおすすめです。また、デイサービスやデイケアなど日勤のみの介護職場を検討してみるのも良いでしょう。

【介護職夜勤】働き方の特徴や辛い時の対処法、求人で抑えるべき点を紹介!
介護職の頭を悩ませることが多い「夜勤」。体力的にきついため避けたいが、一方で収入面も心配と考えている方も多いと思
詳細を見る年齢制限はある?40代・50代でも大丈夫?
大丈夫です!介護業界は若い方の職場と思われる方もいるかもしれません。しかし、実際には20〜60代と幅広い年代の人が活躍しています。介護業界は慢性的な人手不足のため、40代未経験でも転職可能だからです。職員のほとんどが40代以上という施設も珍しくありません。
利用者の介助のため、ある程度の体力は必要ですが、最近では介護ロボットや補助機器の導入が進んでいます。そのため、身体的な負担が軽くなっていることも、幅広い年代の方が活躍している要因と言えるでしょう。
また、サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームなど、要介護度が低く自立した利用者が多い施設であれば、身体的な負担はそれほど大きくありません。
体力面については人によって変わってくるので、不安を感じるようであれば、入職の際に施設と相談しながら決めていきましょう。職員の年齢、性別などに応じて職務を加減しているという事業所も多くあります。
女性が多い印象があるけど男性でも採用される?
介護業界には女性が多い印象があり、男性は採用されにくいのではないかと思う方もいらっしゃるでしょう。たしかに、介護職に女性の方が多いのは事実です。しかし介護業界に女性が多い主な理由は、男性が求められていないからではなく、先述の給与水準などを理由に介護業界で求職する男性が少ないからだと言われています。
ただ近年は政府の後押しもあり、介護職員の待遇は処遇改善手当の支給などを通じて着実に良くなってきています。
また、男性だからこそ貢献できる仕事もあります。たとえば男性入所者の介護。ほとんどの介護施設では女性の入所者が約7割と言われていますが、体が大きく、体重も重い3割の男性入所者の介護は、女性職員にとっては大変な場合があります。
さらに施設では、利用者から職員へのセクシャルハラスメントが起こってしまうこともあります。その静止・抑制のためにも、現場に男性職員がいることは大きな助けになります。
また、介護資格を取得してキャリアアップする男性スタッフも増えてきています。そのため、男性であっても介護職で活躍できる可能性はとても高いです。
介護の仕事を覚えるのは大変?
どんな職場でも、新しい仕事を覚えていくのは大変なことです。しかし介護業界は、むしろ新しく働く人に対しては親切な業界であるといえるでしょう。
その理由は先述のとおり、資格取得支援制度や研修制度が充実している法人が多いからです。人手不足の業界とあって、人材を育成するための制度はかなり充実しています。たとえば資格取得にかかる費用を全額負担してくれる、勤務時間扱いで研修が受けられる、などをはじめとして、自社運営の介護スクールで資格取得がめざせる法人や、資格取得に対して褒賞金を支給している法人などもあります。
着実にスキルを身につけて手に職をつけたい、管理職をめざしたいなど、成長志向の強い人には、実は介護業界はおすすめの業界なのです。
介護職は休日が少ないって本当?
介護職に対し、休日が少ないというイメージをお持ちの方も多いかもしれません。しかし最近では、年間休日の多い職場もどんどん増えています。実際にコメディカルドットコムにも、年間休日120日以上の介護求人が3,000件以上掲載されています。
また年間休日が少ないように見えても、その代わりに1日の実働時間が7~7.5時間と少ない職場もあります。一方で1日の実働時間が長い代わりに週休3日制を導入しているといった職場も。ライフスタイルに合わせて働き方を選べるのは、嬉しいポイントですよね。
スカウトサービス登録はこちら
未経験の介護職が辛いと言われる理由
なぜ未経験の介護職が辛いと言われるのか、主な理由を3つ説明します。
夜勤などで生活リズムが崩れるから
老人ホームなど入居型の介護施設では、夜勤を含めたシフト制になるため、月に何回か夜勤をすることになります。夜勤に加えて早番や遅番を行う職場もあり、生活リズムが崩れやすいのは確かです。
しかし、デイサービスなど通所型の介護事業所は日中のみのサービスで夜勤はありません。求人によっては入居型の介護施設でも夜勤なしの募集があります。夜勤が辛そうということがネックであれば、夜勤のない職場を選びましょう。
給料は決して高い業界ではないから
これには反論の余地がありません。介護職の年収は全業種の平均よりやや低い水準です。
高齢化が進み介護職の需要は高まる一方なのに対して、業界として給与が高くないことは長らく問題視されています。
ただ知っておいて欲しいのは、国レベルで介護職の給料を上げようという施策が取られています。「介護処遇改善手当」をはじめ、賃上げ施策が継続的に行われていて、介護職の給料は上昇傾向にあります。
排泄介助や入浴介助など、慣れるまでに時間がかかるから
介護職の仕事には、利用者の排泄介助や入浴介助があります。排泄介助、とりわけオムツ交換は汚れ仕事というイメージがつきものです。
はじめのうちは抵抗を感じる人は多いと思いますが皆が通る道です。徐々に慣れていくものなので安心してください。
未経験者でも大丈夫!介護の仕事の魅力とやりがい

介護職は需要が高いことに加え、メリットも多い職種となります。介護業界独特の高い求人需要が魅力的なうえに、人とのコミュニケーションにやりがいを感じることも多いです。この項では、介護の仕事の魅力とやりがいを紹介します。
需要が高く、将来性がある
介護職の魅力の一つに、職を失うリスクが少ない点があります。介護業界は慢性的な人手不足のため、今後も需要が高まることが予想されます。2025年には介護士が約34万人不足するという試算もあり、今後も需要は高いままでしょう。
また、介護業界は景気に左右されにくいという特徴があります。景気が悪くなっても介護は必要とされるので、求人数が安定しているのです。
さらに、介護施設は都市部・郊外問わず全国各地にあり、利用者が順番待ちで長く待機している状態が続いています。 そのため、一度スキルを身に付ければ全国どこでも介護士として活躍することができるので、職を失うリスクが極めて低いのが魅力のひとつです。
性別・年齢問わずさまざまな求人がある
介護業界は、体力的にきついイメージがありますが、実は性別や年齢を問わず働きやすい職種です。職場によっては日勤のみや夜勤専従などの求人もあり、ライフスタイルに合わせた働き方が実現できます。
車いすやベッドからの移乗介護など重労働があるので、「力が弱かったり、年齢が高かったりすると長く続けられないのでは?」と、心配な方もいらっしゃるかもしれません。
しかし近年では、介護ロボットや補助機器が導入されているので、力の弱い女性や中高年の方でも安心して働ける環境が整っています。さらに、施設長など管理職になれば、実務よりもマネジメント能力が求められるので身体的負担はさらに少なくなります。心身ともに健康であれば、60代以降でも活躍することが十分可能と言えます。
未経験でも資格取得でキャリアアップできる
介護関連の資格はさまざまで、資格を取得することで段階的に知識を身に付けていくことができます。介護職の一般的なキャリアパスは以下の通りです。
■介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護士の入門とされる資格です。無資格・未経験で介護を始める方は、最初に取得することをおすすめします。取得には130時間の研修が必要ですが、介護の基礎的な知識や技術を学ぶことができるからです。
また、「初任者研修終了」を応募要件としている事業所もあるため、資格を取得することで転職時に有利になります。
さらに、無資格と給料を比較した場合、約30万円の年収アップが見込めるのも大きな特徴です。受講要件がなく、誰でも取得することができるので、まずは介護職員初任者研修の取得を目指してみてはいかがでしょうか。
■介護福祉士実務者研修
介護職員初任者研修を取得した方は、「介護福祉士実務者研修」を取得することで、次に解説する「介護福祉士」の受験資格を満たせるようになります。高度な技術を学ぶため、取得には450時間の研修が必要です。ただし、介護職員初任者研修を取得した者は130時間分が免除されます。
介護福祉士実務者研修を持っていると、訪問介護事業所のサービス提供責任者になることが可能です。給料面で見ると、無資格と比較して約30万円の年収アップが見込めます。
■介護福祉士
介護福祉士は、介護職で唯一の国家資格です。取得方法は、実務経験と研修から取得する方法と養成施設から取得する方法の2種類があります。実務経験から取得する場合は、3年以上の実務経験と実務者研修の取得が必須です。
介護福祉士を持っておくと、現場業務だけでなくマネジメントなどの業務に携わることもできます。実務者研修修了者と比較すると約30万円、無資格では約60万円の年収アップが見込めます。

【介護福祉士の基礎知識】資格取得方法やメリット、おすすめの職場とは?
介護福祉分野唯一の国家資格である「介護福祉士」。介護需要が高まっている現在、介護のスペシャリストとして現場のニー
詳細を見る無資格から介護を始めた場合、「初任者研修」「実務者研修」「介護福祉士」の順に資格取得を目指すのが一般的なキャリアプランとなります。介護福祉士を取得した後のキャリアパスとしては「認定介護福祉士」や「ケアマネジャー」があります。
■認定介護福祉士
認定介護福祉士は、介護福祉士としての実務経験5年と600時間の研修受講が必須の難関資格です。
介護福祉士の上位資格でもあるので、業務内容はリーダー教育やサービス管理など幅が広がります。難関資格でもあり、有資格者人数が少ないためデータはありませんが、給与面でも優遇される可能性が高い資格です。
■ケアマネジャー(介護支援専門員)
ケアマネジャーは介護を必要とする方が、適切な介護サービスを受けられるように、ケアプラン(サービス計画書)の作成や介護事業者との調整が業務になります。
ケアマネジャーの資格を取得するには、介護福祉士や生活相談員など特定職種での実務経験が5年以上必要です。年1回の試験に合格し、研修を受講することで資格を取得できます。介護福祉士と比較しても、約45万円の年収アップが見込める資格です。
利用者やご家族から感謝される仕事
介護の仕事のやりがいは、なんといっても利用者やそのご家族から感謝の気持ちを伝えられることです。人の役に立ちたいという思いで介護職になったのであれば、なおさらやりがいがありモチベーションもアップするでしょう。
施設では、リハビリによってこれまで利用者ができなかったことができるようになったり、小さなことでも状態に変化があったりします。このような体験をして感謝をされると、介護の仕事をして良かったという気持ちになるのです。
スカウトサービス登録はこちら
介護職に向いている方の特徴4つ
介護業界は慢性的な人手不足で、常に新たな人材を求めています。そのため、比較的就職しやすい業界であると言えるでしょう。とは言うものの、介護職に向いていないのに就職してしまうと、日々の業務が苦痛になる可能性もあります。
そうした事態にならないためにも、適性を判断することは大切です。この項では、介護の仕事が向いているタイプを解説します。
人と関わることが好きな人
介護の職場は、利用者やそのご家族・同僚など多くの人と関わることが多いです。普段の業務では、コミュニケーションを通じて利用者と信頼関係を構築することが求められます。
ご家族に安心してもらう関係性も必要です。また、スタッフ間でも良好な人間関係が構築できれば業務が円滑に進みます。いろいろな方と接する機会が多いので、人と関わるのが好きな人に向いている職種でしょう。
気配りができる人
介護の職場ではさまざまな状態の利用者と接することになるので、利用者の小さな変化や相手の求めることに気付ける能力が必要です。
利用者の中には病気や障害で意思を伝えることが難しい人や、スタッフに遠慮してしまい必要なことを伝えられない人もいます。そのような場合、介護者が積極的にコミュニケーションを取り、利用者の意図を察する必要があるでしょう。
また、入浴・排せつ介助時は利用者のプライバシーへの配慮が必要です。さらに、判断ミスが事故に繋がる可能性があるので、視野を広く持って転倒などの事故を未然に防ぐことが求められます。まさに、気配りや目配りが求められる職種と言えるでしょう。
気持ちの切り替えが早い人
介護の職場は身体的・精神的にストレスを感じることも多く、離職率が高い傾向にあります。ストレスの原因は、職場での人間関係や利用者や家族とのトラブル、給与などの待遇面などさまざまです。
そのため、職場でストレスが溜まることがあっても、プライベートで上手く発散し前向きに仕事に取り組める人が向いています。
明確なキャリアアップを見込める業界で働きたい人
業界によっては、「年功序列でのキャリアアップで望みがない」「将来的にキャリアアップしても給料が上がらない」などで頭を抱えている方もいらっしゃるでしょう。
介護業界は、年功序列でのキャリアアップではなく、保有資格に合わせて業務の幅が広がり給与もアップしていくため、明確な目標を持って仕事に臨むことができます。明確な目標を持って、それに向かって頑張りたいと思う方にはおすすめの業界です
スカウトサービス登録はこちら
介護職未経験でもすぐにできる仕事
介護職未経験でもすぐにできる仕事はいくつかあります。
利用者の顔と名前を覚えること
利用者の顔と名前を覚えることは、介護の質を高め、利用者との信頼関係を築く上で大切なステップです。利用者の名前をきちんと呼んでコミュニケーションを取ることは、想像以上に重要です。
また、他のスタッフと情報共有をスムーズに進めていく上でも必須となるので、まずは顔と名前を一致させることから取り組みましょう。
介護福祉士の指示による身体介助
身体介護は利用者の体に直接触って行う介助を指します。例えば、入浴時の衣類の着脱と浴室での介助や、ベッドで寝ている利用者さんの体位交換などが挙げられます。
本来、資格を所持していないと身体介護は実施することはできませんが、介護施設内の場合、介護福祉士の指示のもとであれば身体介護を実施することができます。
生活援助
生活援助は、食事の準備や片付け、清掃、洗濯、買い物などの利用者に触れないサポートを指します。こちらは未経験の方でも問題なく実施できます。
介護事務
介護業界の知識が無い場合でも、事務職からの転職などPCスキルがある際には、事務業務を任されることがあります。介護事務の仕事内容は、介護報酬などの請求業務や電話対応、来客対応などが挙げられます。
介護施設では、1日毎と月単位で行う事務業務が大方決まっており、未経験からでも仕事が覚えやすいです。
介護事務としての求人も出ていますが、事務専任として募集していることは少ない為、興味がある場合は応募時や面接時に相談してみるといいでしょう。
未経験で介護職に転職する際に知っておくべき基礎知識
介護サービスの種類や働き方など、最低限押さえておいた方がいいことをまとめました。
介護業界の3つの事業形態
介護業界にはそれぞれ違う目的や特徴を持った様々なサービスがあります。大きく分類すると入居系・訪問系・通所系に分けることができます。それぞれ見ていきましょう。
入居系はその名の通り、利用者様が施設に入居する介護サービスを指します。代表的な施設は以下の通りです。
- 介護老人保健施設(通称:老健)
- 特別養護老人ホーム(通称:特養)
- 有料老人ホーム
- グループホーム
入居系の中でも違いがあります。例えば、老健はリハビリを行い自宅に戻ることを目的としていますが、特養は「終の住処」とも言われ最後の時を迎えるまで安心して暮らせることを目的としています。
入居系は24時間対応が必要となるので、夜勤や土日祝の出勤がある職場がほとんどです。
通所系は、デイサービスとデイケアの2つの形態があります。
どちらも普段自宅で生活している高齢者を対象に、日帰りで施設に通って頂きサービスを提供します。通常、施設のスタッフが車で利用者の送迎を行います。
通所系は、日中のサービスなので基本的に夜勤はありません。また日曜を固定で休みにしている事業所が多いです。
デイサービス |
デイケア |
|
---|---|---|
主な目的 |
日常生活の支援 |
身体機能・認知機能の改善と維持 |
サービス |
入浴、食事、レクリエーション |
医師による診察、健康管理、リハビリ |
特徴 |
リーズナブルで利用しやすい |
専門的なリハビリを提供 |
訪問介護事業所が訪問系のサービスです。「ヘルパーステーション」とも言われます。自宅で暮らす高齢者を対象に、ホームヘルパーがお家に訪問して介護サービスを提供します。
ホームヘルパーとして働く場合は、介護系の資格が必須となります。入居系・通所系と違い、スタッフが1人で利用者宅を訪問し身体介護を行う為です。
訪問系は基本的に日中のサービスが多いです。登録制の求人があり、週1日・1時間から働ける事業所もあります。
介護職の勤務形態はシフト制が基本
介護職の勤務形態は日勤や夜勤を含むシフト制が基本になります。勤務する施設によって勤務時間は異なりますが、代表的なシフト制を紹介します。
日勤 08:30~17:30(休憩1時間、実働8時間勤務)
夜勤 17:00~翌日09:00(休憩2時間、実働14時間勤務)
24時間を2つのシフトに分けて勤務するので「2交代」と呼ばれます。介護施設の8割以上は2交代制を導入していると言われています。
夜勤の勤務時間は長いですが、夜勤明けとその翌日は基本的にお休みとなります。
早番 06:00~15:00(休憩1時間、実働8時間勤務)
遅番 14:00~22:00(休憩1時間、実働8時間勤務)
夜勤 21:30~翌日06:30(休憩時間1時間、実働8時間)
2交代と違い1日を早番・遅番・夜勤の3つに分けます。勤務時間が均等になる代わりに、始業時間がバラバラとなります。
介護職は雇用形態もさまざま
介護職の現場には様々な雇用形態のスタッフがいます。
具体的には正社員、契約社員、パート・アルバイト、派遣社員の4つが挙げられます。
正社員は安定した雇用形態で、福利厚生や昇進の機会がある一方で、残業があったり責任も伴います。契約社員は一定期間の契約で働き、更新の可能性がありますが、正社員と待遇が異なる場合が多いです。
パート・アルバイトは柔軟な勤務時間が特徴で、家庭や介護と両立しやすいですが、待遇や福利厚生が限られています。派遣社員は他の企業から派遣されて働く形態で、契約期間が定められ、雇用の安定性が低い場合もあります。
介護職未経験の方が働きやすい職場のポイント

介護業界は上記でも解説したように魅力もやりがいもある職種です。ただし、なるべく働きやすい職場に転職するためにも、いくつかのポイントを押さえなければなりません。
そこで、以下では未経験の方が求人を探す際に押さえておきたい、"働きやすい職場選びのポイント"について解説します。
教育制度が整っている
介護業界がはじめての場合、教育制度が整っている職場がおすすめです。職場でキャリアアップ制度が整っていると、自身の習熟度が理解できてモチベーションアップにもつながるからです。また、キャリアアップにより介護士として成長できるだけでなく、給与のアップも期待できます。
もしも教育制度が十分でないと、介護士として成長できないためにモチベーションが下がることになるかもしれません。特に人手不足が顕著な職場は、人材育成まで手が回っていないことが多いです。こうした職場では日々の業務に追われ、成長の機会が無くなる恐れがあります。そのため、なるべく避けた方が良いでしょう。
職場の人間関係が良好
働きやすい職場のポイントのひとつに、良好な人間関係があります。人間関係がうまくいっていれば分からないことを質問しやすく、アドバイスを求めやすいというメリットがあります。逆に職員同士がギスギスしていると雰囲気が悪く、質問があっても聞きにくいため業務も捗りません。
職場の人間関係は求人票に書かれていることを鵜呑みにせず、実際に面接や施設見学を通じて確認することが大事です。 また、見学の際にスタッフ間の仲が良くても利用者に横柄な態度を取っているように感じたら、そのような職場は避けたほうが良いでしょう。

介護士の人間関係の悩みとは?悩みの原因や解決策、良い職場の見分け方も解説
皆さんは介護の仕事をしている中で人間関係に悩みを抱えた経験はありますか?仕事をしていくうえで、周囲とギスギスしな
詳細を見る資格取得支援を行っている
介護業務が未経験の場合、初任者研修や介護福祉士などの資格取得を支援する職場がおすすめです。資格の取得は、給与アップや介護士としてのキャリアアップにつながります。
目の前の業務に明け暮れている職場は、余裕がなく雰囲気が悪いことも多いです。一方、教育や資格支援に力を入れている職場はスタッフの質が高く、安心して勤務できる職場と言えます。こうしたポイントも、職選びの際にはぜひチェックしましょう。
規模の大きい施設
規模の小さい施設の場合、即戦力として働ける人を採用したいと思っています。未経験で規模の小さい施設に入ってしまうと、人手不足から十分な指導を受けることができない可能性があります。
施設規模が大きいと、人員に余裕があるので教育担当が付いて指導をしてくれたり、新人研修や定期的な研修があり、働きながら介護の知識をアップデートしていくことができます。業務も簡単なことから成長に合わせて、できることから任されていくことが多いので未経験の方におすすめの職場と言えるでしょう。
スカウトサービス登録はこちら
介護職未経験でも大丈夫!転職活動のポイント3つ
介護職未経験の方が、転職を成功させる為のポイントを解説します。
未経験・無資格歓迎の職場を探す
介護業界では多くの求人が出されていて、未経験から育てていこうという職場もある一方で、即戦力の経験者を募集しているところもあります。求人内容をよく見て、「経験不問」「未経験者も歓迎」「初めての方もOK」といった記載を探しましょう。
ちなみにコメディカルドットコムでは、「未経験可」という特徴から条件を絞って求人検索することができます。
資格取得支援をしている職場を探す
資格取得支援をしている職場は、スタッフの教育を重視していて、未経験からでも働きやすいです。
また働きながら資格を取得することで、キャリアアップやスキルアップが望めます。これから先、長く介護職として働きたいという方は、資格取得支援をしている職場が特におすすめです。
介護職への志望理由を明確にする
介護業界外からの転職の場合、「なぜ介護職を選んだのか」と面接時に聞かれます。本気で介護職としてキャリアチェンジしたいのか、採用担当者は見極めたいからです。
介護職を目指したきっかけや応募先でどういったキャリアを積んでいきたいか、志望理由を明確に答えられるようにしましょう。
未経験者が介護職に興味を持ったきっかけは?
介護職に興味を持つきっかけは様々です。
ハローワークで紹介された
ハローワークに介護業界への転職を勧められて興味を持つ人がいます。ここまで見てきたように、介護職は無資格・未経験から転職できる為、全く別業界で働いていた人も介護職を勧められることがあるようです。
ちなみにハローワークでは、「職業訓練(ハロートレーニング)」を活用することで、無料で「介護職員初任者研修」を受講することができます。資格を取得することで介護業界への転職が有利になります。
知り合いに介護職の人がいた
親や親戚、友人に介護職がいて話を聞き興味を持つきっかけになることがあります。実際に働いている人の生の声を聞いて、介護職の魅力ややりがいに惹かれることがあるようです。
友人に自分が勤務している介護施設で一緒に働かないかと誘われる人もいます。こういった誘いは、介護業界では珍しくないことです。介護職はチームワークが重要であり、信頼できる友人と一緒に働くことで、より良い職場環境を築けると考える人がいます。
親の介護を通じて興味が湧いた
30代以降の方では、親の介護をきっかけに介護業界に興味を持つ人がいます。自身が介護を行わない場合でも、親が入居している施設の介護スタッフや訪問ヘルパーとの関わりから興味を持つことがあります。
介護職として働くことはプライベートでの介護でも大いに役立つため、親が高齢になる将来を見据えて、事前に介護の知識や経験を身に付けたいと考える人もいます。
需要が高いと聞いて志望度が上がった
事実、高齢化が進む中で介護職の需要は高まる一方です。
また一度介護職として資格やスキルを身につければ、年齢を重ねても長期的に働くことができます。介護職の将来的な需要や安定性に惹かれて他業界から転職を考える人も多いです。
まとめ
介護の仕事は非常に需要が高く、未経験でも挑戦できる職種です。年齢や性別に関係なく始められるので、40代からスタートする人も少なくありません。利用者のそのご家族から感謝されることも多く、やりがいの大きい仕事です。
教育制度や資格支援制度の整った職場での仕事は、モチベーションも高まり、介護士としてのキャリアアップも可能です。 気になる方は、思い切って介護の仕事をスタートしてみてはいかがでしょうか。
事業所からスカウトがくる!
- スカウト経由で内定率2.3倍!
- 希望に合った求人”だけ”を厳選してお届け!


よくある質問
無資格・未経験でも採用されるか不安に思われる方もいますが、介護職は未経験でも十分はじめられる仕事です。介護業界では利用者の増加が見込まれているため、それに対応する介護職員のニーズは高く、未経験でも積極的に採用を行う施設が多くなっています。
また、介護の現場では利用者とのコミュニケーション能力が求められるので、飲食業や接客業の経験を活かすこともできるのです。介護施設で行う仕事は、資格がなく未経験でも行えるものが多いです。
介護業界は若い方の職場と思われる方もいるかもしれません。 しかし、実際には20〜60代と幅広い年代の人が活躍しています。 介護業界は慢性的な人手不足のため、40代未経験でも転職可能だからです。 職員のほとんどが40代以上という施設も珍しくありません。
利用者の介助のため、ある程度の体力は必要ですが、最近では介護ロボットや補助機器の導入が進んでいます。そのため、身体的な負担が軽くなっていることも、幅広い年代の方が活躍している要因と言えるでしょう。
また、介護度が低く自立した利用者が多い施設であれば、身体的な負担はそれほど大きくありません。体力面については人によって変わってくるので、不安を感じるようであれば、入職の際に施設と相談しながら決めていきましょう。
半年~1年ほどで一通りの業務に慣れ、仕事に自信を持てるようになるでしょう。