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介護士の転職回数|多くても採用したいと思わせるコツとは?

  • 更新日
投稿者:小松 和貴

「転職回数が多いから面接で不利なのかも…」と考えている方は多いのではないでしょうか。これまでの転職回数は実際に面接官が気にしているポイントですが、その多さもアピールの仕方次第では、「採用したい」と面接官に思わせることが可能です。

今回は、介護士の転職回数に関する疑問について解説していきます。面接時のアピールすべき考え方についても説明するので、最後までお読みください。

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目次



1.転職回数が多いと不利になりやすい?

転職回数が多いと面接で不利になりやすいと言われます。それでは、何回転職していると多いと思われるのでしょうか。


採用の現場では、20代で3〜4回以上、30代で4〜5回以上の転職をしている場合は、一般的に見て転職回数が多いと判断されるようです。


しかし、介護業界は慢性的な人手不足のため、転職回数の多さはそんなに不利にならないケースが多くなっています。そのため、必要以上に気にすることはありませんが、短期間の離職を繰り返していると「長続きしない」「忍耐力がない」といった悪い印象を持たれてしまう恐れがあるかもしれません。


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2.介護業界はどうして離職率が高い?

介護業界は転職が多いということは、業界に関係する人であれば感じる人が多いでしょう。なぜ離職率が高いのか、その原因について見ていきます。


体力的なキツさ

介護の現場は、体力的にキツい業務が多いです。施設の利用者が車いすやベッドを利用している場合、移乗介護には力仕事が求められます。実際に介護者は立ち仕事や中腰の機会が多く、腰痛で悩むことが多くなっていることはデータからも明らかです。


厚生労働省の調査によれば、介護を含む保健衛生業で業務上発生した疾病のうち、災害性腰痛の割合は27.8%となっています。これはここ数年の特殊事情である新型コロナウイルス感染症の影響を除けば、最も大きな業務上疾病であることは一目瞭然です。


業務上疾病(全体)災害性腰痛新型コロナウイルスり患
保健衛生業(介護含む)6,969件1,944件(27.8%)4,578件(65.5%)

出典:厚生労働省「業務上疾病発生状況等調査(令和2年)」


また、夜勤のある職場では、不規則なシフトで生活リズムが崩れるという悩みを抱えている人もいるため、年齢を重ねるにつれて体力的なきつさを感じることが大きくなります。


人間関係の悩み

介護の現場では、要介護状態の利用者だけでなく施設職員など幅広い年代の同僚がいるため、価値観の相違で衝突が起こりやすい傾向にあります。また、利用者の家族との関わりもあるため人間関係が複雑で悩むこともあるでしょう。必然的に対人関係に気を遣うことが多くなるため、人間関係で悩む人は多いようです。

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将来の見通しが立てにくい

介護業界は他の業種に比べて給料水準が低く、社会的な評価も受けにくい環境にあります。介護職員の給与を、近隣水準の職種と比較すると次のとおりです。


職種所定内給与額(千円)男女計
介護職員(医療・福祉施設等)239.8
保育士245.8
訪問介護従事者245.8
栄養士245.6
歯科衛生士244.9
電話応接事務員242.6
バス運転者241.3
販売店員241.1
農林漁業従事者238.7
居住施設・ビル等管理人237.6
飲食物調理従事者233.2
美容サービス・浴場従事者(美容師を除く)232.6
その他の保安職業従事者230.3
飲食物給仕従事者227.9

出典:厚生労働省「労働統計要覧ーE賃金」


介護職は給与が低いことに加え、業務の過酷さは理解されつつも社会的な認知度はまだまだ低い状態にあります。このほか転職回数も多いため、経済的に将来的な見通しが立たず不安を抱える人が少なくありません。特に女性は、家庭や子育てとの両立に不安を抱えやすい傾向にあります。


理想と現実のギャップ

介護士になる動機には、「高齢の方のお世話が好き」「感謝されることが好き」という理由が多くみられます。しかし、実際に介護の職に携わると、自分が理想とする介護と現実問題として提供できる介護のギャップに悩むこともあるでしょう。その結果、思った通りに働くことができず辛いと感じ、職場を離れてしまう人もいます。


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3.転職回数を無駄に増やさないためには

介護士の転職に転職回数の多さはそれほど重要ではないと述べました。しかし、面接で誤解を与える可能性があるのも事実です。今後、無駄な転職を繰り返さないためにどうしたら良いか、3つのポイントを紹介します。これからの転職活動を行う際にも役立つ考え方なので、ぜひ押さえてください。


自分の転職の軸をはっきりさせる

理由がはっきりしないまま転職活動をするのは避けましょう。焦ってなんとなく転職したいからといって、新しい職場を選んではいけません。まず、現在の職場で不満な点と自分が転職に求めているものは何なのかはっきりさせるべきです。


人によって重視するポイントはさまざまで、優先事項が人間関係であったり給料であったり、やりがいであったりします。 転職を行う際の軸をはっきりさせて、その中でも優先順位をつけかなえられる職場を探すことが大切です。


施設の特徴を知る

介護施設には様々な種類があります。転職活動を始める前に、まず施設ごとの特徴を知り、施設が自分と本当に合っているか確認する作業が必要です。


例えば、自分が一番重視する要素をはっきりさせないまま転職すると、次のようなミスマッチを起こす可能性があります。


1.不規則な勤務がしたくないのに、夜勤がある職場を選ぶ

2.レクリエーションが苦手なのに、レクリエーションが多いデイサービスを選ぶ


これまで、同じ施設形態や雇用形態でずっと悩みを抱えてきたのであれば、施設形態を思い切って変えてみることも一つの方法でしょう。介護施設ごとの概要を知りたい方は次の記事も読んでみましょう。


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働く上での目標を定める

介護の現場で黙々と忙しい毎日をこなすだけでは、モチベーションの低下を招き、また転職することになるかもしれません。 働く上で目標を定めることで、業務をこなすだけの状態から脱することができます。


認定介護福祉士やケアマネージャーなどの資格を取得してスキルアップを図ったり、昇進・昇給の材料としたりするなど、働くモチベーションをあげる目標を定めることで日々の気持ちの持ち方も改善するはずです。忙しい中でも、目標を持って日々を過ごしましょう。


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4.転職回数が多くても採用したいと思わせるには?

介護士の転職に転職回数は重視されないことは繰り返し述べてきましたが、面接官によっては理由を聞いてくることがあります。転職回数が多くなってしまっても採用したいと思わせることは可能なので、面接でアピールできるポイントを3点紹介します。


ポジティブな転職理由を説明

転職回数が多い理由を聞かれた場合は、それぞれの転職理由を説明する必要があります。それがネガティブな理由だったとしても、そのまま伝えると不平不満と取られてしまうでしょう。ネガティブな理由も裏返せばポジティブな理由になるので、伝え方を工夫してみます。


職場への不満は、仕事に対する理想や思い入れに言い換えるとよいです。給与に不満がある場合は「給料が低いから嫌だ」ではなく「自分の能力を正当に評価してほしい」などと、仕事内容への不満は「やりたいケアができないから」ではなく、「自分の取得している、より有効的なケアを実施したい」などと表現しましょう。


くれぐれも、自己中心的な愚痴っぽい言い方にならないよう注意してください。


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経験・スキルのアピール

介護現場では、日々関わる人や発生するケースが多いため、さまざまな経験を積むことができます。転職回数が多い人は、特にこういう経験を豊富に積んできたはずです。それぞれの職場で「こういったスキルを習得できた」と説明できると評価も高くなります。


資格やスキルのアピールだけではなく、具体的に業務改善したエピソードを交えることで説得力が高まるのです。また、介護では対人関係が重視されるので、コミュニケーションスキルや接客業の経験は評価を得やすくなります。


長く働けることをアピール

面接で採用担当者は、採用することで職場にプラスになる上で長く働ける人を採用したいと考えています。短期の転職をされると、業務の継続性や職員教育の面でも職場にとってもマイナスだからです。


面接では、転職先でどのようなキャリアアップを考えているか説明できると、長期で勤務できるイメージを持ってもらいやすくなります。短期的視点ではなく、長期的に転職後のキャリアアップを考えていることをアピールしましょう。


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5.転職回数が多い場合の志望動機・自己PRとは?

転職回数が多い場合は、履歴書で志望動機を書いたり、面接で質問された際に回答したりする際にどんな点に気を付ければ良いのでしょうか。実際の志望動機や自己PRの例を紹介しながら、どのような点に気を付けると良いか解説していきます。


【例文1】介護職で転職回数が多いケース

私は、これまで特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、デイサービス、訪問介護と介護職として様々な職場を経験してきました。それぞれの職場で利用者と関わることで、さまざまな利用者の状態に合わせた介護を経験することができ、これまで介護スキルを高めてきました。


これまで培ってきたスキルや経験を貴施設でなら活かせると考え、志望しました。今後は介護福祉士の資格取得を目指しているので、貴施設での勤務の中で資格取得し、ゆくゆくはユニットリーダーなどに就き、キャリアアップを目指していければと考えています。


【例文2】異業種で転職回数が多いケース

私はこれまで接客業や事務、製造業など多くの業界での勤務経験があり、これまでに培った経験を貴施設ならば活かせると思い、志望しました。接客業では、多くの方と接し、コミュニケーションスキルやホスピタリティを学び、事務はマルチタスクに対応する力、製造業ではチームワークや忍耐力を養ってきました。


介護の業界は初めてですが、これまでの経験で身につけてきたものを存分に活かし、資格取得にもチャレンジしながら、介護技術を磨いていきたいと考えています。


2つの例文でアピールしているポイントは、次の3つです。


  • これまでのキャリアに一貫性がある
  • これまでの経験やスキルを活かせる
  • 長期間の勤続意志

このように転職回数の多さがマイナスではなく、転職先の職場においてプラスになることを強調しましょう。


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6.転職回数が多くても自信をもって転職活動しよう

転職回数が多いことは介護業界では珍しいことではありません。自信を持って転職活動ができます。たしかに、短期の転職を繰り返しているとマイナスに捉えられることもありますが、これまで培ってきた経験をうまくアピールできればマイナス要素もプラス要素になり得ます。


ただし、せっかく転職活動を行うのであれば、無駄な転職を繰り返さないことも考えましょう。 そのためには、何を優先するのか、転職に対する自分の中の「軸」を整理して、長く勤めるためにはどうすべきか整理しておくと役に立ちます。しっかり整理して、前向きに自信をもって転職活動に取り組みましょう。


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よくある質問

転職回数が多いと不利になりやすいのは本当ですか?
採用の現場では、20代で3〜4回以上、30代で4〜5回以上の転職をしている場合は、一般的に見て転職回数が多いと判断されるようです。


しかし、介護業界は慢性的な人手不足のため、転職回数の多さはそんなに不利にならないケースが多くなっています。そのため、必要以上に気にすることはありませんが、短期間の離職を繰り返していると「長続きしない」「忍耐力がない」といった悪い印象を持たれてしまう恐れがあるかもしれません。
転職回数が多くても採用したいと思わせるにはどうしたら良いですか?
介護士の転職に転職回数は重視されないことは繰り返し述べてきましたが、面接官によっては理由を聞いてくることがあります。転職回数が多くなってしまっても採用したいと思わせることは可能なので、面接でアピールできる以下3点を意識しましょう。

①ポジティブな転職理由を説明
②経験・スキルのアピール
③長く働けることをアピール


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URL:https://note.com/2ndlabo/n/n6565a29f667f

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