オンコール勤務とは?手当や業務内容から向いている人まで解説
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オンコールありの職場で働いている、またはこれから働きたいと思っているものの、待遇に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。オンコールは勤務時間外の対応を必要とするため、プライベートが圧迫されることも考えられます。
本記事では一般的なオンコールについての解説をしつつ、向いている人と向いていない人の特徴もご紹介します。これからのオンコールとの関わり方を知ることができ、いま抱えている不安を払拭する記事になっています。
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目次
2.オンコールがある職場
3.オンコールの時の過ごし方
4.オンコール勤務の頻度
5.オンコール手当の金額
6.オンコールのやりがい
7.オンコールに向いている人、向いていない人
8.オンコールあり・なしの求人をチェック
1.オンコールとは?
オンコールとは、病院や看護師が常駐していない介護施設などで緊急を要する際、すぐに対応ができるように待機する勤務形態のことです。緊急時に駆けつけられるように、基本的には自宅などの職場外で待機することになります。施設や病院によっては、オンコール用の携帯電話が用意されており、待機中は常に持っていなければいけないケースもあります。
また、夜勤や当直勤務とは異なり、待機中は勤務時間外ですので、その間に給料は発生しません。代わりに、「オンコール手当」が支給されます。
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2.オンコールがある職場
ここでは、どのような職場でオンコール勤務が採用されているのかを紹介します。
・オペ室(手術室)
・特別養護老人ホームなどの介護施設
・訪問看護ステーション
職場によってオンコールの頻度・回数や対応方法に特徴や違いがありますが、そのオンコール対応の違いを事前に知ることで、働いたときのギャップをなくせるでしょう。
オペ室(手術室)
オペ室では患者の急変によって急遽、増員が必要になる場合があります。その際に、勤務時間外の急患で緊急手術になればオンコール対応をおこないます。また、手術・施術が終わった後も器械の洗浄や掃除などの作業が伴うケースもあるようです。
基本的にオンコールは夜間や休日に交代で担当することになるため、仮に出動となった場合も普段よりも少ない人数での対応が求められるケースもあります。そのため知識や経験はもちろんのこと、少ないスタッフで協力して対応することが大事になります。
特別養護老人ホームなどの介護施設
特別養護老人ホームなどの入所施設では24時間体制で入所者のケアを行っていますが、必ずしも看護師が常駐する必要はなく、特に小規模の介護施設では最低限の人数で稼働させるためオンコールが採用されていることが多いです。
介護施設でオンコール勤務を行う場合、夜勤の介護士からの問い合わせ、相談事に対応します。他の職場と異なる点は、電話があっても必ずしも出勤するとは限らず、電話で指示をして終わることもあります。
また、公益社団法人 日本看護協会が出している「特別養護老人ホーム・介護老人保健施設における看護職員実態調査報告書」によると、オンコール待機中の電話対応回数の平均が、
- 特別養護老人ホーム:2.4回/月
- 介護老人保健施設:1.0回/月
となっており、オンコール待機中に出勤した回数はそれぞれ「0回」と回答した施設が多い結果となっています。
訪問看護ステーション
訪問看護ステーションにおいては、利用者やそのご家族が安心して生活できるようにオンコールを採用しているケースが多いです。必ずしも訪問する必要はなく、多くの場合、利用者やご家族からの相談の電話に対応します。ただし、それまで訪問を重ねた患者の急変の場合は、緊急で訪問したり看取りの場に立ち会ったりすることがあります。
医療依存度の高い利用者や1人暮らしの利用者や多い場合は、オンコールの頻度や実際に訪問する回数が多くなる傾向があります。緊急の訪問での対応を行った場合は通常のオンコール手当に加えて、別途手当が支給されるケースが多くなっています。
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3.オンコールの時の過ごし方
自宅などで待機するオンコールですが、何も気にせず過ごしていいわけではありません。ここで説明する以下のオンコール待機時の注意点を理解し、自身がオンコール勤務に向いているかの判断材料にしてください。
・すぐに電話に出られるよう準備しておく
・職場まで30分で移動できる範囲にいる
・飲酒などの判断能力が損なわれる行為を避ける
一つずつ詳しく見ていきましょう。
すぐに電話に出られるよう準備しておく
オンコール待機中は、いつでも電話に出られるように準備しておきます。そのためには、肌身離さず携帯電話を持っておくか、コールに気付く距離に置いておくことが必要です。
また、普段マナーモードやサイレントモードにしている方は、電話に気付くように設定しておかなければなりません。端末の充電が切れてしまって電話を受けることが出来なかったということがないように、充電の残量にも注意しましょう。施設や病院によってはオンコール専用の携帯電話が支給されるので、扱い慣れていない場合は、操作方法を覚えておく必要があります。
職場まで30分で移動できる範囲にいる
オンコール待機中の外出について特に制限がかけられているわけではありませんが、緊急時の対応に備えて職場までおおよそ30分で移動できる距離にいることが求められるでしょう。職場や自宅から遠く離れるような外出は推奨されません。電話口の対応で済むことが多い施設や病院でも、万が一の場合を考えて、自宅待機する心がけは必要です。
飲酒などの判断能力が損なわれる行為を避ける
オンコール時に、医療行為の重要な判断が求められることがあるので、飲酒などの判断能力が損なわれる行為は避けなければいけません。飲酒をした状態で職員に間違った指示を与えてしまうと、そこから重大な事故に繋がる恐れがあるため注意が必要です。
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4.オンコール勤務の頻度
オンコール勤務の頻度は、職場にオンコール対応可能な看護師が何名在籍しているかによって変わってきます。 以下の、施設ごとの平均的な勤務回数を参考にしてください。
・訪問看護:4~8回/月
・特別養護老人ホーム:5~10回/月
現在オンコール勤務をされている方は、自身の職場待遇と比較して差があるでしょうか。職場が1人体制か2人体制かによっても頻度は変わりますが、特別養護老人ホームの場合は配置されている看護師の人数が少ないため、当番の回数がやや多い傾向にあります。
オンコール勤務の際に実際どの程度電話が鳴るかどうかは施設ごとに違いがありますが、入院や入所している方の特徴によって多い少ないの違いがある傾向にあります。転職先がどの程度オンコール勤務があるのか不安な方は、面接時などに事前に確認してみるといいでしょう。
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5.オンコール手当の金額
「自分が働いている職場の待遇は相場に合っているのかな」と不安に思う方もいらっしゃると思います。一般的な病院や介護施設では1,000〜2,000円/回、訪問看護ステーションでは、1,000〜3,000円/回が相場です。オンコールの呼び出しで緊急時に出勤したときは、時間外の時給制、または定額の手当が支給されます。
自身の職場待遇と比較して、上記の相場と差があったでしょうか。オンコール勤務は体力的にも精神的にも大変なことがあるので、十分な手当を支給してくれる施設や病院を選ぶことが大切です。
参照:特別養護老人ホーム・介護老人保健施設に おける看護職員実態調査 報告書(公益社団法人 日本看護協会 )
訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に 関する調査研究事業 報告書(一般社団法人 全国訪問看護事業協会)
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6.オンコールのやりがい
オンコール勤務は手当が支給されることにメリットがありますが、それ以外にもメリットややりがいもあります。緊急を要する手術や容体変化、看取りなど、さまざまな場面で本当に人手が必要になったときに対応することができます。そういった経験をしておくと、何を優先して行動すべきか、対応はどのようにすればいいのかがわかるようになり、スキルアップにも繋がるでしょう。
オンコール勤務は肉体的、精神的にも大変ですので、良いイメージを持っている方は少ないかもしれません。しかし、対応できたときの達成感は大きく、やりがいを感じることができます。
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7.オンコールに向いている人、向いていない人
オンコールに向いている人
オンコールに向いている人は、以下のような特徴があります。
・勤務時間外の呼び出しに抵抗がない
・飲酒や遠出を控えることに抵抗がない
・責任感が強い
上記の項目に当てはまる方は、オンコール勤務に向いているでしょう。オンコール待機のときは、いつ電話が鳴ってもいいように行動しなければなりません。基本的には普段通りの過ごし方でも問題ないですが、飲酒や遠出は控える必要があるので、抵抗がない方が向いています。
また、電話が鳴って指示を求められたときでも常に冷静で、かつ的確な指示を与える責任があるため、責任感が求められます。
オンコールに向いていない人
オンコールに向いていない人は、以下の特徴があります。
・プライベートの時間をきちんと確保したい
・子育てや介護などで急な対応が難しい
オンコールの待機中は、職場から離れた場所へ出かけることができず、自宅にいなければならないことが多いです。常に携帯電話をそばに置いておく必要があるので、せっかくの休日でも気が休まらないことがあります。プライベートのときは、好きなことをして仕事のことを考えたくないという方には向いていないでしょう。
また、子育てや介護などで忙しく、急な出勤や電話対応が難しい方には、オンコールを採用している職場はおすすめしません。
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8.オンコールあり・なしの求人をチェック
オンコールは、施設や病院などで緊急を要する際、すぐに看護師が対応ができるようにしておく勤務形態のことです。オンコールの待機中に電話が鳴れば、すぐに出勤しなければいけないというイメージがありますが、必ずしも出勤するとは限りません。
電話での対応で済む場合もあれば、緊急を要する際は出勤して対応します。オンコールの待機中に連絡がないことも多いです。待機するだけで手当が支給される点には魅力を感じる方もいらっしゃるでしょう。しかし、飲酒や外出は控えなければいけないため、プライベートの時間を確保するのは難しいデメリットもあります。
まずは、自身がオンコールに向いているか向いていないかを見極めましょう。向いていると感じた方、オンコールの勤務に抵抗がない方は職場の選択肢が広がるでしょう。オンコールの対応が難しいと感じた方も、オンコールがないことをPRした求人もありますので、様々な求人の条件を見比べながら、自身に合った職場を探してみてください。
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よくある質問
・オンコール・オペ室(手術室)
・特別養護老人ホームなどの介護施設
・訪問看護ステーション
職場によってオンコールの頻度・回数や対応方法に特徴や違いがありますが、そのオンコール対応の違いを事前に知ることで、働いたときのギャップをなくせるでしょう。
・勤務時間外の呼び出しに抵抗がない
・飲酒や遠出を控えることに抵抗がない
・責任感が強い
上記の項目に当てはまる方は、オンコール勤務に向いているでしょう。オンコール待機のときは、いつ電話が鳴ってもいいように行動しなければなりません。 基本的には普段通りの過ごし方でも問題ないですが、飲酒や遠出は控える必要があるので、抵抗がない方が向いています。また、電話が鳴って指示を求められたときでも常に冷静で、かつ的確な指示を与える責任があるため、責任感が求められます。
小口 紗穂|看護師
セカンドラボ株式会社
東京大学を卒業後、大学病院の病棟看護師として勤務。アレルギー・リウマチ内科、腎臓内分泌内科、心療内科等幅広い領域を担う病棟で従事。
2023年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の営業・採用課題のサポートを行う。また、看護師の経験を生かし、看護師に関連するコンテンツ作成にも従事。