有料老人ホームの仕事内容は?給料・メリット・向いている人の特徴が分かる!
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「有料老人ホーム」一度は耳にしたことがある言葉。でも実際、「有料老人ホームってどんな施設なんだろう?」「どんなことをしてるんだろう?」と疑問に思っている方も多いんじゃないでしょうか。今回は有料老人ホームでの仕事内容や1日の流れ、働くメリット、向いている人について紹介していきます。
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目次
2.有料老人ホームの仕事内容と介護職員の役割
3.施設形態ごとの仕事内容
4.1日の仕事の流れ
5.有料老人ホームと特別養護老人ホームでの仕事内容の違い
6.有料老人ホームの給料はどれくらい?
7.有料老人ホームで働くメリット・デメリット
8.有料老人ホームで働くのに向いている人の特徴は?
9.有料老人ホームで働きたいならまずは求人をチェック!
1.有料老人ホームとは
有料老人ホームとは、入居している高齢者に対して、食事・介護の提供、清掃・入浴などの生活介助、健康管理などを提供している施設の事です。
有料老人ホームは、高齢者が安心して暮らせる住まいと、必要な介護や生活支援サービスの提供を目的としています。有料老人ホームは、24時間365日介護サービスを提供しています。利用する高齢者だけでなく、高齢者の家族の負担も軽減されるので今後も高齢化社会の進展に伴い、その需要はますます高まっていくと考えられるでしょう。
提供するサービスによって、「介護付き有料老人ホーム」、「住宅型有料老人ホーム」、「健康型有料老人ホーム」の3種類の施設形態に分かれます。
介護付き有料老人ホーム
入居対象者は、自立している方から要介護の方など施設によって様々です。24時間体制で介護職員が常駐して、食事や入浴などの介助や生活支援サービスを提供しています。
一定の設備・人員・運営基準をもとにして「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設を「介護付き有料老人ホーム」といいます。主に民間企業が運営しているため、施設によってサービスの幅や料金が異なるのが特徴です。入居者さんからの多様なニーズに対応出来るよう、設備や人員体制を充実させている施設が多い傾向にあります。
住宅型有料老人ホーム
入居対象者は、自立から軽度の要介護状態の方までです。介護度が低く、見守りや生活相談・生活支援のみで、介護サービスの提供はありません。よって、入居者さんが介護サービスを受けたいときは、個別で外部の訪問介護サービスなどを利用する必要があります。
中には、訪問介護事業所やデイサービスを併設して、入居者さんが在宅サービスを受けやすいよう配慮されている施設もあります。
健康型有料老人ホーム
入居対象者は、自立した方です。身の回りの事は自分でこなせる元気な方が入居しているため、提供しているのは家事のサポートや食事などになります。
入居者さんの元気な状態を維持するために、ジムや温浴施設などの設備を充実させていたり、レクリエーションを盛んに実施している施設が多いです。入居者さんが要支援・要介護状態になり、介護サービスが必要になった場合は退去しなければなりません。
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2.有料老人ホームの仕事内容と介護職員の役割
有料老人ホームにおける介護職の仕事内容
有料老人ホームでの主な仕事内容は入居者さんの介護・生活支援が中心で、具体的な仕事は以下の通りです。
- 食事介助
- 身体介助
- 入浴介助
- 家事援助
- レクリエーション企画・実施
また、夜勤や緊急時の対応も行います。有料老人ホームは主に民間企業が運営しているため、費用やサービスの内容は施設によって異なります。
食事介助とは咀嚼や嚥下機能の低下、または握力の低下などの理由で、ひとりで食事をすることが困難な人を手伝う介助のことを指します。食事介助ではきちんと食事をして栄養をとり、誤嚥などを起こさないようにするためのサポートが重要です。
食べ物を口に入れてから咀嚼・嚥下するまでの食べるという行為そのものをサポートすることはもちろん、栄養管理や食べるときの姿勢の調整、食事の時間管理なども食事介助をする上で欠かせません。
食事をおいしく食べることは日々の楽しみや生きがいに繋がります。ただ、食事介助では命にかかわる事故が起きてしまうこともあるので、適切な食事介助を学ぶ必要があります。
身体介助とは、生活するうえで必要な「起き上がる」「座る」「歩く」といった動作が難しい人のために行う介助のことを指します。身体介助では入居者さんの身体に直接触れて介助を行うため、力作業になることもあります。
自立支援が目的のため、自分でできることはサポートは控え、介助が必要な部分をサポートすることが大切です。
入浴介助は麻痺がある方や、寝たきりの状態の方など、一人で入浴が困難な人のために行う介助のことを指します。入浴介助の目的は「身体を清潔に保つこと」「感染症を予防すること」「身体状態をチェックすること」「入浴でリラックスしていただくこと」の大きく分けて4点です。
入浴介助はサポートする上でプライバシーに配慮することが必要不可欠です。また、十分な知識やスキルがない状態での介助は、事故につながる危険もあります。適切な入浴介助を学んだ上でサポートにあたりましょう。
家事援助は掃除や調理など、利用者さんがどうしても一人でできない家事部分のサポートを指します。 家事援助では利用者さんが一人で出来ない部分をサポートし、生活が成り立つように支援することがポイントです。
有料老人ホームにおける介護職の役割
有料老人ホームでの仕事内容をみていきました。有料老人ホームにおける介護職員の役割は大きく分けて以下の3つとなります。
- 身体介助
- 生活援助
- レクリエーションの実施・企画
介護職員は、入居者の生活を支える重要な役割を担っています。身体介助や生活支援を通して、入居者が安全で快適に過ごせるようにサポートします。また、相談対応を通じて、入居者の心身の健康や生活の質を向上させるための支援も行います。
介護職員は利用者の健康状態や生活状況を把握し、必要に応じて看護師や医師に連絡するなどの役割も担います。利用者と家族の間の橋渡し役として、円滑なコミュニケーションを図ることも大切です。
介護職員は、利用者の心身を支え、充実した生活を送れるようにサポートする重要な役割を担っていると言えるでしょう。
有料老人ホームの大きな特徴
有料老人ホームの大きな特徴として、入居の対象となるのは「自立している方から要介護の方まで」施設によって様々です。そのため、入居者さんひとり一人に合わせて個別のきめ細やかなサービスを提供しなければいけません。
このように多様なニーズに応えるために設備や人員、教育体制などを充実させる傾向があり、運営する企業によってどこに重きを置いているのか特色が異なってきます。では、詳しい仕事内容について施設形態ごとに紹介していきます。
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3.施設形態ごとの仕事内容
介護付き有料老人ホームの仕事内容
入居対象が介護を必要とする方が多いため、食事介助・入浴介助・排せつ介助・更衣介助などの身体介助がメインとなります。また、食事の配膳や片付け、環境整備、ベッドメイキングなどの家事援助も行います。施設によっては、医療機関を受診する際の送迎や付き添いを行うこともあります。
住宅型有料老人ホームの仕事内容
家事援助がメインです。対象が軽度要介護レベルの方になるため、直接的な介護業務を行うケースは少ないでしょう。食事の配膳や片付け、環境整備、レクリエーションなどを行います。入居者が外部の介護サービスを利用する場合は、送迎や付き添いなども行います。介護サービス事業所が併設されている場合は、事業所の介護職員を兼務し介護業務を行うこともあります。
健康型有料老人ホームの仕事内容
健康型有料老人ホームの場合、直接的な介護業務を行うことがほとんどありません。食事の配膳や片付け、環境整備、レクリエーションなどがメインとなります。レクリエーションを盛んに実施している施設が多いため、レクの企画や準備などの割合が多くなるでしょう。
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4.一日の仕事の流れ
【日勤】
08:30 | 出勤・申し送り |
09:00 | 入居者バイタルチェック・入浴介助・排泄介助 |
12:00 | 昼食準備・食事介助 |
13:00 | レクリエーション・イベント・リハビリの実施 |
15:00 | お茶タイム |
16:00 | 記録作成・申し送り・会議資料まとめ |
17:30 | 退勤 |
【夜勤】
17:30 | 出勤・申し送り |
18:00 | 夕食の準備・食事介助・後片付け |
20:00 | 就寝準備・排泄介助 |
21:00 | 消灯 |
22:00 | 夜間の見回り |
01:00 | 休憩時間・仮眠 |
03:00 | 夜間の見回り |
05:00 | 起床準備 |
07:00 | 朝食の準備・食事介助・後片付け |
08:00 | 記録作成・申し送り |
08:30 | 退勤 |
介護付き有料老人ホームにおける日勤・夜勤の2交代制での一般的な仕事のスケジュールです。勤務形態として、日勤・夜勤の2交代制または、早番・遅番・夜勤の3交代制を取り入れている事が多いようです。
ただ、細かい仕事内容はその施設ごとに特色があります。特にレクリエーションは、お花見や夏祭り、クリスマス、おもちつきなどの四季に合わせたイベント、合唱や体操、お散歩・バス旅行などの外出活動など多種多様です。
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5.有料老人ホームと特別養護老人ホームでの仕事内容の違い
「有料老人ホーム」と「特別養護老人ホーム」、どちらも高齢者の方が入居する介護施設という部分は同じで、仕事内容に関しては大きな違いはありません。しかし、特養の場合は要介護度3以上と介護度の高い入居者さんが多く、業務内容として身体介護の占める割合が高くなります。
一方で有料老人ホームの場合は入居の条件が施設ごとで異なるため、要介護度が3に満たない方、比較的自立した方も入居出来る施設では身体介護の業務の比重が少ないようなケースもあります。また、特別養護老人ホームや介護老人保健施設では定員50名を超える大規模な施設が多いですが、有料老人ホームでは、50名を超える大型の施設は少ないため、より入居者さんに合わせたケアを実施する事が可能です。
特養は社会福祉法人や自治体が運営する公的施設であるのに対して、有料老人ホームは運営母体が民間企業である場合も多く、サービスに対しての満足度を重視してレクリエーションに力を入れていたり、コンシェルジュのようなサポートサービスを提供していたりと本来の介護業務のイメージと少し変わった働き方やスキルが求められることもあります。
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6.有料老人ホームの給料はどれくらい?
厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)で働く介護職員の平均給与は、常勤で313,920円。介護職員全体の平均給与は、常勤で317,540円であるため、全体の平均よりやや低めであることが分かります。
ただ、持っている資格によってさらなる手当や企業独自の福利厚生によって給与アップする可能性があるので実際に求人を見て、どんな福利厚生があるのかチェックするのもおすすめです。
施設名 |
常勤平均給与額 |
パート平均給与額 |
有料老人ホーム |
313,920円 |
139,960円 |
介護老人福祉施設(特養) |
348,040円 |
141,740円 |
介護老人保健施設(老健) |
339,040円 |
138,660円 |
訪問介護事業所 |
315,170円 |
107,310円 |
小規模多機能型居宅介護 |
287,970円 |
125,800円 |
介護職の平均 |
317,540円 |
121,000円 |
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7.有料老人ホームで働くメリット・デメリット
メリット①経験が積める、スキルアップができる
入居者さんが自立した方から要介護度の方まで幅広い対象となっているのでそれぞれにあわせたサービスを提供する事が求められます。また、ゆとりを持って人員配置をしている施設では、入居者さんひとり一人に対してよりきめ細やかな個別のケアが実施出来ます。
自分の求める経験が積むことのできる施設を選択すれば、スキルアップにも繋がるでしょう。独自の取り組みを行っている施設であれば、その職場ならではの経験も積むことが出来るでしょう。
メリット②企業独自の人事制度・福利厚生が充実
有料老人ホームは教育制度や資格取得支援制度・キャリアアップ制度などの福利厚生を充実させている施設が多い傾向があります。介護職員として働きながら、初任者研修・実務者研修・介護福祉士の資格を取得できます。将来的にケアマネージャーや社会福祉士などの資格取得に繋がるステップアップを目指しやすいのが有料老人ホームで働くメリットです。
また、大手企業が運営している場合は特にサービスの質向上のため、職場環境が整っている事が多いです。企業独自の休暇制度の導入や子育て世代の職員をサポートするために託児施設を併設する事業所があります。
メリット③ホスピタリティの精神が身につく
有料老人ホームは特養などの公的機関より入居費用が高めに設定されている事が多いです。その分質の高いサービスの提供が求められ、一般的な介護業務だけでなく言葉遣いや立ち居振る舞いといったマナーや、ホスピタリティの精神を身に付けることができます。
デメリット①業務が多岐にわたる
入居者さんの要介護度が幅広いということは、求められる業務が幅広いということでもあります。何をどのくらいの距離感でサポートすればよいのか、ひとりひとりの状態に合わせて調整する必要があるため、慣れるまでは大変さを感じるかもしれません。
また施設にもよりますが、生活援助として居室の清掃や衣類の洗濯まで介護職員が担当する場合もあります。特に住宅型有料老人ホームなどでは、併設の訪問介護ステーションに所属し、一般的な訪問介護と変わらない広い視野でのサービス提供が求められることも多いです。これらに加えてレクリエーションの企画・実行などが課されるため、素早い切り替えが求められるでしょう。
デメリット②スキルアップ、収入アップが難しい
健康型老人ホームや住宅型有料老人ホームで介護業務が発生しない職員として働く場合、「経験を積んでスキルアップしたい」という方にとっては物足りないでしょう。
また住宅型有料老人ホームなどは介護保険サービスではないため、処遇改善加算の対象にならず、特養などと比較すると給与が少ない傾向にあります。
ただ職場は同じでも、例えば住宅型有料老人ホームに附属している訪問介護スタッフとして働く場合はスキル、収入ともにアップが期待できます。実情としては介護業務を行うスタッフとしての求人がほとんどなので、このようなデメリットを感じることは少ないと考えられますが、念のため応募する前に仕事内容をしっかり確認しましょう。
デメリット③接客・接遇のスキルが求められる場合も
有料老人ホームは入居費などの自由度が高く、施設によってコンセプトは様々。中には高級老人ホームとして、利用者さんにホテル暮らしのような充実感を提供する施設もあります。そのようなところでは、介護職員としてのスキルだけではなく、言葉遣いや振舞い、表情といった接客・接遇のスキルが求められます。
施設にいる間は常に気が抜けないため大変と感じる人もいる一方で、介護だけではない方法で入居者さんに笑顔を届けられることにやりがいを感じる人もいるようです。また高級老人ホームには入居者さんの要介護度が低い所や、清掃が行き届いた綺麗な所が多いというメリットもあります。
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8.有料老人ホームで働くのに向いている人の特徴は?
経験やスキルを習得したい人
入居者さんの対象が幅広くそれぞれに対応した業務をこなす必要があるため、業務の幅も広がり様々な経験を積むことが出来ます。入居者さんひとり一人に合った個別のケアを実施出来るよう自分なりに学んで実践していく事で、質の高い介護スキルを身に付けられるようになります。
人とコミュニケーションを取るのが好きな人
入居者さんと一対一で向き合う時間が多いので、人とコミュニケーションを取る事が好きな方や入居者さんのその日の体調や気分を汲み取って接していける方が求められます。入居者さんの中には、スタッフとの会話や交流を楽しみにしている方もいられるので、積極的にコミュニケーションをとる事が大切です。
細かい気配りができる人
入居者さんひとり1人に対して個別のケアを実施するので、性格や個性などをよく把握してサービスを提供する必要があります。「入居者さんが何を求めていて、それに対して何をしてあげられるか」をしっかり考えて接していく事で、より良い介護を提供出来るようになります。
チームで協力して働ける人
施設には介護職以外にも看護師やケアマネージャー、理学療法士などの様々な役職のスタッフが在籍しています。他職種と連携して業務を進める事で満足度の高いサービスの提供が可能になります。
充実した職場環境で働きたい人
企業独自の人事制度や福利厚生があるので、資格取得支援制度や託児所併設などのより自分にあった職場環境で働けます。特に大手の企業が運営している場合は、サービス向上のために教育制度や職場環境を整えて、スタッフのスキルアップをサポートしてくれる事が多いです。介護の職場で長く勤めてキャリアを積みたいと考えている方におすすめです。
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9.有料老人ホームで働きたいならまずは求人をチェック!
有料老人ホームは、「食事・介護の提供」、「清掃・入浴などの生活介助」、「健康管理」などを提供している介護施設です。有料老人ホームのメリットとして民間企業が運営しているため、福利厚生が充実している施設が多いです。働きながら資格取得のサポートを受けられたり、独自の特別休暇があったり、子育て支援が充実していたりと企業によって様々な特徴があります。
求人を探す際は、給与や待遇だけでなく、職場環境や雰囲気、仕事内容をチェックすることをおすすめします。様々な視点で求人を探すことでミスマッチを防ぎ、新しい環境でやりがいを持って働く事が出来ます。
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