看護師3年目はしんどい?よくある悩みや今後のキャリアプランについて解説
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看護師3年目、2年の勤務経験を経て日々の業務にも慣れてきた部分もあり、反対に、未だに緊張する部分もあるかと思います。しかし、立場的・業務的には一つの節目。責任も増してくる3年目を迎える自信がないという人も多いでしょう。
3年目に起こりがちな悩みや転職も視野に入れ始めているすべての看護師が考えておきたいことも紹介します。次のアクションを起こす前にぜひご覧ください。
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目次
2.3年目から新たに任されがちな業務3選
3.3年目はやめたいと思う人も多い?よくある悩みをピックアップ
4.もし職場で悩んでいるならどうすればいい?
5.今後の看護師としてのキャリアプランを考えたら転職するべき?
6.看護師は3年間働いてから動き出すのが吉
1.「3年目」は大きな節目!基本的な看護スキルが求められる
看護師にとって3年目は、一つの大きな節目です。1期下、2期下の後輩が入職してきたことから、若手看護師として見てもらえる最後の年度ともいえるでしょう。3年目ともなれば、ほとんどの看護業務を一通り経験してきたはずです。
周囲からもその成果を当然期待されるので、「知らない」「経験したことがない」という言い訳はもう通用しなくなってきています。また、3年目は看護師としての技量に明確な差がつく時期でもあります。中堅看護師と同じ程度に仕事をこなせる人もいる反面、後輩看護師とそう変わらないと不安を感じている人もいるでしょう。
今の職場では習得できないスキルを習得しようと、ステップアップのために転職を考える人も増えてくる時期でもあります。「今の職場は合わない」と考えて転職を考える人もいると思います。
しかし、転職するのは時期尚早かもしれません。3年目では「十分に経験を積んだ」とも言い難いため、転職先で今までの仕事が適正に評価されず、給与が下がる可能性もあるからです。
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2.3年目から新たに任されがちな業務3選
3年目ともなれば、1年目や2年目には経験しなかった新たな業務が出てくることがあります。しかし、看護師としてのスキルアップには欠かせません。具体的にどのような業務が生じるのか、また、どのようにスキルアップにつながるのか見ていきましょう。
プリセプター業務
先輩として新人看護師の教育係を務める「プリセプター業務」を任されることがあります。プリセプターは新人看護師に業務を教えつつ、悩み相談にも対応しなくてはいけないので、ある程度の経験があり、なおかつ新人看護師と年齢が近い3年目の看護師が選ばれることが多いのです。
プリセプターになったからといって自分が担当する業務が減るわけではないので、大きな負担増となります。とはいえ、プリセプター業務は、スキルアップには欠かせない業務でもあります。
後輩に仕事を教えることにより、自分の看護師スキルの習熟度を見極めるとともに、指導することで看護業務の再認識の機会となるからです。
チームリーダー業務
3年目になると、チームをまとめて目標に向かって進む「チームリーダー業務」を任されることがあります。特に若手看護師が多い職場では、3年目はすでにベテランです。4年目以上の先輩たちはさらに責任ある立場に就いているため、まだ役職がなく、かといってこなせない業務がほとんどない3年目は少人数チームのリーダーにふさわしいといえるでしょう。
リーダー業務も、任されたからといって元々の自分の業務が減るわけではありません。自分の担当はきちんとこなしつつ、リーダー業務が上乗せされるのです。当然今以上に忙しくなるので、つらいと感じるかもしれません。しかもリーダーは役職ではないため、役職手当はつかないことがほとんどです。
しかし、長い目で見れば、リーダー業務は看護師としてのスキルアップには欠かせない業務です。現場単位ではなく病棟単位での人員配置や環境などを把握することで、現場以外からの視点を得る機会となるでしょう。
また、実際に現場を切り盛りするために何が必要なのかなどを考える機会にもなるので、今後のキャリアアップにもつながります。
看護研究
3年目の看護師が主体となって看護研究を実施することもあります。テーマを定めて研究を行い、発表会で成果を披露します。
もちろん、看護研究も通常の業務に上乗せされるので、忙しい日々の中で研究の時間を取るようにしなくてはいけません。報酬はありませんので、業務は増えるのに給料は増えないという割り切れなさを感じることもあるでしょう。
しかし、看護研究もこれからのスキルアップには欠かせない過程です。看護研究には、現場で実践してきた看護内容の点検や評価、また看護・医療の質を維持するとともに向上させるという役割があります。
また同様に、体系的に文章として落とし込むことで、自分はもちろん、関わる人間全員が寄り深く看護業務への造詣を深めるのに役立つでしょう。
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3.3年目はやめたいと思う人も多い?よくある悩みをピックアップ
さまざまな業務が増える3年目は「仕事をやめたい」「看護師をやめたい」と思う人が増える時期でもあります。なぜ3年目でやめたいと思うのでしょうか。3年目の看護師によくある悩みから、やめたいと思う理由を探っていきましょう。
職場での人間関係
もっとも多いのが、職場での人間関係の悩みです。上司と後輩の板挟み状態になることから、仕事をやめたいと考える人も増えてきます。プリセプター業務も始まり、後輩の指導で手を焼く半面、上司からはベテラン看護師と同様のスキルを期待されるようになるでしょう。
また、後輩の失敗も指導している3年目看護師の責任とみなされ、理不尽な思いをするかもしれません。「別の職場に移ってすべての人間関係をリセットしたい」と考える人も少なくないでしょう。
業務への漠然とした不安
がむしゃらに言われたことをこなしてきた1年目、2年目とは異なり、3年目になると自分の置かれた状況を客観的に見る余裕も少し生まれてきます。
しかし客観的に見れば見るほど、「今後もこういうことが続くのか」と愕然としたり、「業務の理解度は平均に達しているのか」「今後看護師として成長していけるのか」と不安になったりするでしょう。
特に看護学校の同期たちの活躍を聞いたときは、自分の成長の遅さに焦りを感じるかもしれません。「幅広い経験を習得するためにも他の職場に移りたい」と考える人も増えてくるでしょう。
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4.もし職場で悩んでいるならどうすればいい?
人間関係や業務への不安で悩むときは、どうすれば良いでしょうか。今すぐできる解決方法を2つ紹介します。
転属を願い出る
複数科を持つ総合病院に勤務しているのであれば、転属を願い出てみましょう。今の職場が辛いのは、その科特有の業務のせいかもしれません。
急性期病棟所属で急性期と療養病棟が混在しているなら、療養病棟に転属するというのも一つの手です。他の科を経験することで、自分の強み・弱みを自覚できるというメリットもあります。
転職する
転属できない職場や転属では悩みが解決できなさそうな場合もあるでしょう。どうしても勤務継続が難しいなら、働く場所を変えてみてはいかがでしょうか。
必ず希望の職場になるという保証はないため、リスクを負うことは確かですが、悩みながら今の仕事を続けるよりは良い結果を期待できるでしょう。
ストレスは心身ともに影響を及ぼし、働くどころではないリスクもあります。今の職場が合わないのか、仕事そのものが合わないのか考えてから、転職先を絞っていきましょう。
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5.今後の看護師としてのキャリアプランを考えたら転職するべき?
転職や転属により悩みを一時的に解決できても、看護師としてのキャリア全体で見てマイナスになってしまっては意味がありません。今後のキャリアも考えつつ最善の選択をするにはどうすれば良いのでしょうか。
キャリアを大事にしたいなら、勤続か転属を
今後のキャリア優先で考えるなら、勤続が良いでしょう。転属できる場合は転属もおすすめです。
やはり3年目で仕事をやめるのと、3年間が終わってからやめるのでは大きな違いがあります。「根気があり、なおかつステップアップのために転職を選んだ」と転職先で評価されるためにも、3年目が終わるまでは職場を変えないようにしましょう。
給与を大事にしたいなら、夜勤や急性期病棟も視野に
給料が増えないことが悩みなら、夜勤のある病棟や急性期病棟への勤務も検討できます。忙しくはなりますが経済的な満足度は高まります。日勤のみの余裕のある職場に勤めているのであれば、ダブルワークも視野に入れてみましょう。
ライフワークバランスを大事にしたいなら、日勤のみの職場
プライベートの時間が取れないことが悩みなら、日勤のみで働ける職場を検討してみましょう。デイサービスや訪問看護、クリニックでは夜勤がないことが多いです。ただし、看護師としての十分な経験を求められることも多いので、今の職場で3年間は勤めてからの転勤がおすすめです。
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6.看護師は3年間働いてから動き出すのが吉
今後のキャリアも考えるなら、3年目ではなく4年目を目途に転職することがおすすめです。3年間継続勤務しなかったことが転職するときに不利に働く可能性があります。とはいえ、3年目の看護師はそれなりに経験を積んでいるので、決して転職できないわけではありません。
今の辛さと将来のキャリアプランを比較しつつ、各自最善の選択をしていきましょう。
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よくある質問
先輩として新人看護師の教育係を務める「プリセプター業務」を任されることがあります。プリセプターは新人看護師に業務を教えつつ、悩み相談にも対応しなくてはいけないので、ある程度の経験があり、なおかつ新人看護師と年齢が近い3年目の看護師が選ばれることが多いのです。
プリセプターになったからといって自分が担当する業務が減るわけではないので、大きな負担増となります。とはいえ、プリセプター業務は、スキルアップには欠かせない業務でもあります。
後輩に仕事を教えることにより、自分の看護師スキルの習熟度を見極めるとともに、指導することで看護業務の再認識の機会となるからです。
②チームリーダー業務
年目になると、チームをまとめて目標に向かって進む「チームリーダー業務」を任されることがあります。特に若手看護師が多い職場では、3年目はすでにベテランです。4年目以上の先輩たちはさらに責任ある立場に就いているため、まだ役職がなく、かといってこなせない業務がほとんどない3年目は少人数チームのリーダーにふさわしいといえるでしょう。
リーダー業務も、任されたからといって元々の自分の業務が減るわけではありません。自分の担当はきちんとこなしつつ、リーダー業務が上乗せされるのです。当然今以上に忙しくなるので、つらいと感じるかもしれません。しかもリーダーは役職ではないため、役職手当はつかないことがほとんどです。
しかし、長い目で見れば、リーダー業務は看護師としてのスキルアップには欠かせない業務です。現場単位ではなく病棟単位での人員配置や環境などを把握することで、現場以外からの視点を得る機会となるでしょう。また、実際に現場を切り盛りするために何が必要なのかなどを考える機会にもなるので、今後のキャリアアップにもつながります。
③看護研究
3年目の看護師が主体となって看護研究を実施することもあります。テーマを定めて研究を行い、発表会で成果を披露します。
もちろん、看護研究も通常の業務に上乗せされるので、忙しい日々の中で研究の時間を取るようにしなくてはいけません。報酬はありませんので、業務は増えるのに給料は増えないという割り切れなさを感じることもあるでしょう。
しかし、看護研究もこれからのスキルアップには欠かせない過程です。看護研究には、現場で実践してきた看護内容の点検や評価、また看護・医療の質を維持するとともに向上させるという役割があります。
また同様に、体系的に文章として落とし込むことで、自分はもちろん、関わる人間全員が寄り深く看護業務への造詣を深めるのに役立つでしょう。
①職場での人間関係
もっとも多いのが、職場での人間関係の悩みです。上司と後輩の板挟み状態になることから、仕事をやめたいと考える人も増えてきます。
プリセプター業務も始まり、後輩の指導で手を焼く半面、上司からはベテラン看護師と同様のスキルを期待されるようになるでしょう。
また、後輩の失敗も指導している3年目看護師の責任とみなされ、理不尽な思いをするかもしれません。「別の職場に移ってすべての人間関係をリセットしたい」と考える人も少なくないでしょう。
②業務への漠然とした不安
がむしゃらに言われたことをこなしてきた1年目、2年目とは異なり、3年目になると自分の置かれた状況を客観的に見る余裕も少し生まれてきます。
しかし客観的に見れば見るほど、「今後もこういうことが続くのか」と愕然としたり、「業務の理解度は平均に達しているのか」「今後看護師として成長していけるのか」と不安になったりするでしょう。
特に看護学校の同期たちの活躍を聞いたときは、自分の成長の遅さに焦りを感じるかもしれません。「幅広い経験を習得するためにも他の職場に移りたい」と考える人も増えてくるでしょう。
小口 紗穂|看護師
セカンドラボ株式会社
東京大学を卒業後、大学病院の病棟看護師として勤務。アレルギー・リウマチ内科、腎臓内分泌内科、心療内科等幅広い領域を担う病棟で従事。
2023年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の営業・採用課題のサポートを行う。また、看護師の経験を生かし、看護師に関連するコンテンツ作成にも従事。