介護職の転職 | よくある失敗と成功に繋げるためのポイントを解説!
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今後高齢者が増えていく中にあって、大きく需要のある介護職。新しい転職先として検討されている未経験の方や、すでに介護業界で働きながら新たな職場で心機一転と考えている方も多いと思いますが、転職は簡単ではありません。
事前の準備が疎かだったり、安易な考えで転職すると痛い目に遭うことも…。ここでは、介護職の転職においてよくある失敗や成功に繋げるためのポイントについて紹介していきます。
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目次
2.転職に失敗しがちな人がやってしまうNG行動とその対策
3.こうならないために…介護職の転職失敗談
4.転職に失敗しないために準備・確認すべきこと
5.退職のタイミングはしっかりと考えよう
6.自分にあった職場を理解しよう
7.転職を成功に結びつけるためのポイント
1.あなたはどう?介護職がすぐ辞めてしまう理由とは?
「介護職として転職したものの、長続きせずすぐ辞めてしまう…」というのは、実は少なくはありません。せっかく転職したのになぜすぐ辞めてしまうのか、まずはその代表的な理由について一緒に見ていきましょう。
事前に聞いていた条件と実際の条件のギャップ
「正社員採用だと思っていたのに、実際に入職してみると契約社員での採用だった」「正社員採用なのに試用期間中は給与条件が違う」などと、雇用条件のギャップを感じすぐに退職する人は少なくありません。
契約条件を確認するために「雇用条件通知書」を就業先からもらいますが、人によってはよく確認しないまま入職してしまい、後になって気づいた人もいるようです。
体力的にきつかった
介護業務はほとんどが立ち仕事のため、毎日の業務で身体にダメージが溜まりやすいです。そのため、体力的に勤務を継続することが困難と判断し退職を決める人も多くいます。
「介護業務=体力が必要」ということは頭でわかっていても、実際に働くと思っていた以上にきついと感じる人が多いようです。
体力にいくら自信があっても、毎日の立ち仕事と力仕事で体力に限界がきてしまい、介護の仕事は続けたい気持ちはあるけど、身体が限界という方も少なくないのが現状です。
残業が多い
介護業務は高齢者の身体介助や入浴介助など、力仕事が大半を占めており、体力的にきつい仕事です。そんな中で残業も多いとなると、なかなか続けていくことは難しいと考える人は多いでしょう。
特に積極的な理由がなく介護の仕事を選んでしまったとなると、やりがいを感じることができず、続ける意欲は持てないのではないでしょうか。
人手不足で忙しい
介護業界は常に深刻な問題として「慢性的な人手不足」を抱えています。その問題は働く施設にも直結しており、人手不足が原因で「希望した休みが全く取れない」、「与えられる業務量が多すぎる」、「サービス残業が当たり前になっている」などのケースも多く、勤務を継続することが困難だと感じる人も少なくありません。
人手不足の施設では希望した休みが取りたくても、自分が休んだら他の人に迷惑が掛かってしまうなどの気持ちが働き、なかなか言い出せなくなってしまうことが考えられます。そのような状況が続くことで気づかない内にストレスが溜まってしまい、精神的に限界がきてしまい結局辞めてしまう人も多いようです。
人間関係
介護職に限らず、どんな職場でも人間関係のトラブルは起こりえます。特に、介護職は10代~60代以上の方まで幅広い年代が一緒に働く職場なので、人によって合う合わないは当然出てきてしまうと思います。
また、看護師や相談員といった他の職種の人や利用者さんもいる中で、人間関係のトラブルはどうしても発生してしまい、全員と仲良くやっていくことは現実的に厳しそうです。
教育が不十分
未経験者で多い理由の一つが教育が不十分であることです。周囲の人が忙しくしており、仕事を教えてもらいたくてもそんな環境にないことは、残念ながら現実にあります。仕事に取り組みたくてもやり方がわからないのであれば、周りに迷惑をかけてしまったり、そもそもそこにいることさえ苦痛に感じてしまいますね。
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2.転職に失敗しがちな人がやってしまうNG行動とその対策
ここまで介護職がすぐ辞めてしまう理由についてお話しましたが、そもそもどうしてそういった施設を選んでしまっているのでしょうか。そこには転職の際にやってはいけない「NG行動」をしてしまっている人が大半です。ここで一緒に確認していきましょう。
就業先が家から近いから
就業先で働く条件として、重視する人が多いのが「家からの近さ」です。家から近いと通勤のストレスとは無縁で、他のことに時間を充てる余裕ができとても有意義です。
ただ、ここだけを重視することは非常に危険です。そもそも条件に合うような施設がなく、就業先が見つからないといったことや、見つかったとしても他の条件が合わずに「辞めたい」となってしまう結果につながります。
通勤時間がかかりすぎることも当然良くはないので、ある程度妥協できる通勤範囲内で就業先を選んでいきましょう。
待遇・福利厚生が良いから
待遇や福利厚生は転職先を決める上でとても重要な要素の一つです。高収入が見込める求人や、寮・社宅、保育施設など生活面をサポートしてくれる施設も数多くあり、そういった施設を優先的に選びたいと考えている方も多いと思います。
ただ、待遇などが良くても、体力・精神的にキツい職場だったとしたらどうでしょうか。たとえ高収入が見込める職場だったとしても、長く働くことができなければ意味がありません。就業先を選ぶ上で、最終的に長期的に働くことができる職場が良い職場と言えるのではないでしょうか。
職場の見学をしなかった
入職前後でイメージしていたものとギャップが生まれることでこのように感じることが多いです。面接時、または面接予定を組む段階で見学をお願いすることで、こういった失敗を防ぐことができます。
大体の場合は許可が出ますが、施設によっては許可が降りない場合もありますので、そういった場合は詳しく職場の状況を確認し、入職の際もより注意深く確認するようにしましょう。
教育体制や詳しい福利厚生の条件など質問をしなかった
よくあるのは、「充実の教育体制」「福利厚生が充実」という記載はあるものの、具体的な内容が無いパターンで、あると思い込んで入職してしまうケースです。
面接時には必ず質問する機会がありますので、事前に気になる項目はまとめておいて質問する準備を整えましょう。
比較せずに就業先を選択
こちらも転職に失敗する人が陥りがちな行動です。「働いてみたらイメージと違った」となってしまうのはよくあることなので、「内定が出たからこの会社で」と即決することはあまりおすすめ出来ません。
実際に転職サイトなどを通じてその施設の求人に応募する際、他の施設の求人も見ていると思います。複数の施設から比較・検討を行う方が、自分により合った条件の施設を探しやすくなります。視野を広く持つことで、本当に自分が長く働いていきたいと思える施設を探してみてください。
介護職として働く目標をもたない
どの職種にも当てはまりますが、何か目標がないと働くモチベーションを保つことは難しいでしょう。介護職として働く明確な目標や将来のビジョンが決まっていない状況で転職することはおすすめしません。
自分が介護職として、将来どうなっていたいか、今後どう働きたいのかを明確にした上で転職活動をすることで、入職後のミスマッチは防ぐことができるでしょう。
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3.こうならないために…介護職の転職失敗談
上記で転職に関するNG行動について見ていただきました。では、転職活動の際にNG行動をしてしまい、転職に失敗してしまった方はどう考えているのでしょうか。以下で体験談を紹介していきます。
家から近い施設を選んだところ…
転職前まで働いていた施設が車で1時間近くかかる場所だったので、もう少し近場で働きたいと思い、転職に踏み切りました。たまたま、家から自転車で10分圏内の施設を見つけたので、「ここでいいや」と他の条件には特に目もくれず、応募し入職しました。
ただ、実際に入職してみると残業がとても多く、夜勤も以前の施設より回数が増えてしまいました。心身ともに負担が増えたことで、身体を壊してしまい2ヶ月足らずで退職する結果となってしまいました。
もう少し施設の雰囲気を知っていれば、入職することもなかったと思いますし、家から近いというだけで他の情報を仕入れなかったことに反省しています。
(30歳・女性・介護老人保健施設から特別養護老人ホームへ転職)
高収入を目指して転職
もともと通所施設で働いていたため、夜勤がなく収入が少なかったこともあり、もう少し収入が得られる場所で働きたいと思い、入所系の施設への転職を決めました。夜勤手当はもちろん、今までなかった住宅手当などの手当も付くため、大幅に給料が上がると期待していました。
ただ実際に転職してみると、待遇はなぜか正社員ではなく契約社員。どうしてと思い雇用条件通知書をよく確認すると、試用期間中は契約社員採用で各種手当がつかない契約になっていました。試用期間後の条件だけ確認して舞い上がっていたようです。
そこから6ヶ月間は、手当がないせいで転職前より低い給与になってしまいました。「入職前によく確認しておけば気づいていたはずなのに」と苦しんだ試用期間でした。
(27歳・女性・デイサービスから介護付有料老人ホームに転職)
未経験から介護業界に転職
転職前は企業勤めで営業職として働いていましたが、営業職としての働き方に嫌気がさしていました。介護業界で働く知人に聞き、未経験で介護職になれることを知り、心機一転と介護業界に飛び込みました。当時は施設形態などあまりよく分かっておらず、たまたま受けてみた1社で内定をいただいたのでそのまま入社しました。
その施設はかなりの人手不足だったようで、どの職員も忙しく働いており、未経験の私は仕事を教わりたくとも聞くことができずにいました。見よう見まねで取り組んでみるも周囲に迷惑をかけるばかりで、だんだんそこに居づらくなってしまい、1週間ほどで退職してしまいました。
当時他の施設と比較をしたり、もっと転職にあたって情報収集を積極的に行っていればと思うと、後悔しかありません。どこに転職するにも同じことではありますが、事前の情報収集が一番大事だと気づかされました。
(33歳・男性・他業種から介護老人保健施設に転職)
すぐ正社員になれると思っていた
介護の仕事に興味があったので思い切って転職しました。続けられるか分からなかったので、正社員登用があるという事業所にアルバイトとして入職しました。続けていけそうなので正社員としての勤務を希望しましたが1年経ってもアルバイトのままでした。
上司に正社員登用の相談をしてみたところ正社員になるためにはいくつかの条件をクリアしないといけないことがわかりました。とても働きやすいのでここで正社員として働きたかったのですが、経済的に厳しく転職をすることにしました。
最初に確認しなかった自分の責任ではありますが、「最初から正社員で入っていれば良かった」「条件があることを教えて欲しかった」など転職後もしばらくはモヤモヤした気持ちを解消することができませんでした。もしまた転職することがあれば気になることは確認しようと肝に銘じています。
(36歳・女性・他業種からグループホームに転職)
年の差を気にしてスタッフと上手くいかず
40代になり親の介護も視野に入れ介護付き有料老人ホームに転職しました。前職では管理職として多くの部下を抱えていました。自分は仕事ができるタイプと思っていましたが、介護の現場においてはこれまでのキャリアは関係なく、そこでは新人で年下の先輩職員から指導される毎日でした。
恥ずかしさや悔しさから、優しくしてくれたスタッフ達とも距離を取るようになり、職場ではだんだんと孤立していくようになりました。そして、3ヶ月ほどで居づらくなりその職場は退職してしまいました。
今は、同じ介護付き有料老人ホームですがスタッフの年齢が高めの施設で働いています。当時は、どんな仕事をするのか・給料はどれくらいなのかなど表面的なところしか見ずに転職を決めてしまいました。
今回は、面接時に職場の雰囲気を質問したり、見学時にスタッフとコミュニケーションを取ったりしてやっていけそうか判断しました。今は仕事にも慣れましたし、スタッフとの関係も良好です。
(44歳・男性・他業種から介護付き有料老人ホームに転職)
初日から現場に行くことに
前職も特別養護老人ホームでしたが介護福祉士の資格取得を機に、前職より規模の大きい特養に転職しました。介護歴は長いですが、初めてのことも多いかと思い研修が充実しているという施設に転職を決めました。
しかし、実際に入職してみると新人研修はおろか、初日から現場に行かされました。先輩が一緒に業務に入ってくれたのも最初の3日間のみ。「経験者だから大丈夫でしょ」と言われましたが、未経験の方にも当初聞いていたような研修は行っていないようです。
騙された気持ちにもなりましたが、幸いスタッフの皆さんが優しくフォローしてくれたおかげで、仕事を覚えることができました。ただ、研修が充実している施設で働きたいと思っていたので転職自体は失敗だったなと思っています。
(28歳・女性・特別養護老人ホームから特別養護老人ホームに転職)
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4.転職に失敗しないために準備・確認すべきこと
ここまでは転職に失敗する理由やその原因、体験談について見てきました。それでは、転職に失敗しないようにすべきこととは何なのでしょうか。これから転職をしようと考えている方に是非読んでいただければと思います。
転職の「軸」を定める
転職を失敗しないためには、まずは自分がどんな職場に転職したいか「軸」を定めることが重要です。
そのためには「なぜ転職する?」「なぜ今の職場を辞めようと思った?」「介護職としてどんな風に働きたい?」「将来はどんなポジションにつきたい?」など自分がなぜ転職したいのか、転職した先で実現したいことは何かを明確にしましょう。
明確にすることで次の転職先を探す際の基準がわかり、入職後のミスマッチを防ぐことができます。また、転職をする上で希望条件が沢山あるという場合は、「優先順位」をつけることも重要です。全ての条件に当てはまる職場を見つけることは難しく、転職期間がどんどん長くなってしまいます。
スムーズな転職活動を行うためにも、希望条件に優先順位をつけ、希望する条件に一番合っていると思う職場を見つけることが失敗しない転職活動を行うことに欠かせないポイントです。
事前の情報収集
何においても重要なのが情報を集めることです。やみくもに転職活動を始めたところで、うまくいくはずはありません。情報を集めるには以下のものを活用することをおすすめします。
・介護職を取り扱っている求人サイト
・口コミ
・ハローワーク
・転職エージェント
求人サイトでは、求人情報はもちろん、転職に当たってのノウハウを記載したコラムなども掲載されています。特に転職が初めてで何から手を付けたら良いか分からないという方には、そういったコラムを読んで基礎知識をつけることから始めていくのがおすすめです。
口コミはより「生きた情報」を手に入れやすいです。施設の雰囲気やそこで働く人のことなど、あらゆる情報を手に入れることが出来ます。ただ手に入れる手段が限られるというデメリットがあります。検討している施設の知人がいなければ、ネットの口コミぐらいでしか知ることができないので場合によっては有用な手段ではないかもしれませんね。
ハローワークは、多くの求人をチェックすることができ、介護施設も多数利用しています。ただ介護以外にも多くの求人情報が出ており、窓口の担当者も介護業界に詳しいわけではないので、手に入れることができる情報が限られてしまいます。
転職エージェントは、求人情報以外にも、その施設の業界内の評判や口コミ情報を持っており、欲しい情報が手に入りやすいという意味ではメリットに感じやすいと思います。ただし施設にとっては有料サービスで、転職エージェント経由で採用していない施設も多いので、持っている施設の情報数が少ないという可能性があります。
求人の探し方
求人の探し方についても、押さえておきたいポイントがあります。
人員体制については、普段の働き方に関わってきます。利用者何人に対して何人の介護職や看護師は配置されているのか、夜勤は何人体制で行うのかなど、入職前から確認しておくと、1人当たりの業務負担はどれくらいかといったイメージを持ちやすくなります。
勤務体制については、夜勤や早番・遅番は月に何回あるのかといったことを確認しておきましょう。子育て中の方は、子育て期間中は夜勤回数を融通してもらえるかについても確認しておくと、さらに良いです。
介護施設と言っても、施設形態によって特徴は様々です。例えば、利用者が通いで訪れるデイサービスやデイケアのような通所施設では夜勤がなく、日勤のみで働くことが可能です。入所施設で夜勤をやって手当分しっかり稼いでいきたいという方は、入所施設中心に探すのが良いですね。
また、施設形態で日常のケアも大きく異なります。高齢者の方の在宅復帰を支援したい方であれば、介護老人保健施設で働くのが良いと思いますし、入所されている方の一生をお世話していきたいという方は特別養護老人ホームがおすすめです。
介護施設の施設形態をチェックしてみよう
施設形態について知りたい方は以下のコラムもあわせて読んでみましょう!
介護施設の施設形態をチェックしたい方はコチラ施設によって待遇や福利厚生は様々です。「高収入を得たい」「託児所がある職場が良い」「お休みが取りやすい職場」と、人によって譲れない条件はあるかと思います。
まずは、自分はどの条件を軸に据えたいかについて検討し、そこから求人を探していくのが良いでしょう。あれもこれもと欲張ると、条件に合う求人は見つからなくなるので、妥協できるところは妥協していきましょう。
未経験の方やブランクがある方は特に確認しておきましょう。経験や年次に合わせた教育・研修制度を構築している施設や、積極的に外部での研修を受講させてくれる施設などもあります。また、資格取得に関する制度も整えているところもあるので、そういった施設中心に探すことも良いかと思います。
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5.退職のタイミングはしっかりと考えよう
ありがちな失敗の一つとして、退職の時期が合わないというケースもあります。ここでは、退職までの流れとタイミングについて詳しく説明するので、退職を申し出る際の参考にしてください。
退職までの流れを把握しよう
転職時は、雇用契約書をしっかり確認することが大切です。その上で、下記の手順で退職に向けた行動をとるようにしましょう。
まずは退職する意思を職場に伝える必要があります。雇用契約書に記載の期間があればそれに準拠しますが、一般的にはだいたい退職の1ヶ月前くらいに提出するのが目安です。
もしこのステップを飛ばして一方的に退職願を提出した場合、最悪その場では受け取ってもらえないこともあります。
また退職を伝える際は、最初に直属の上司へ切り出します。もし直属の上司より上の役職の方などに最初に話してしまうと、その上司の管理能力が問われて気まずくなってしまう事もあります。
逆に同僚に先に話してしまうのもNGです。自分がちゃんと話す前に噂話として上司の耳に入る事も考えられるので、まずは「お話したい事があるのですが」とか「相談があるのですが」という形でゆっくり話を聞いてもらえるようなセッティングをしましょう。
あとは退職意思を受けとめた上司が、退職までのスケジュールを組んでくれるはずです。
一般的に決められた形式がありますので、そちらに則って書類を作成し、退職願を職場に提出しましょう。
退職の伝え方を把握しよう
退職意思を伝える方法として、いきなり職場に退職願を出してしまう人もいますがこれは社会人として実はNGです。
詳細を見る具体的に退職が決まると、年金手帳や雇用保険被保険者証を受け取ったり、住民税の支払い方法について確認したりといった手続きが発生します。退職証明書の申請など多岐にわたるため、職場にもしっかり確認するようにしましょう。
転職先の締切も交渉してみよう
転職先が提示した期間で退職が難しい時は、諦めずに交渉してみるのも重要です。転職の意志が固くなると、少しでも早く辞めたくなりますが、退職するとなると以下のような手続きが必要になります。
有給の消化や退職時の書類請求
雇用保険の受給へ向けての準備など
これらを理解した上で、退職するべきタイミング・退職できるタイミングを見極めるようにしましょう。面接時には退職日や転職先で働き始められる日の目安を把握して、回答ができるように準備しておくのが理想的です。
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6.自分にあった職場を理解しよう
求める環境によって、選ぶ施設は変わります。ここでは、求める環境に適した施設を紹介していくので、転職先を検討する際に役立ててください。
施設ごとの傾向から選ぶ場合
介護老人保健施設(老健)は、入院治療の必要がない要介護度1~5の状態にある高齢者が在宅復帰を目指す施設のことです。在宅復帰が目的なので入居者は比較的状態が安定している方が多いです。医師や看護師が常駐し医療体制が整っているので急変時にも迅速に対応できる環境が整っているのが特徴です。
老健では、医師や看護師の他にリハビリ職など多くの専門スタッフが一丸となって入居者の在宅復帰を目指してサポートを行います。老健での仕事内容は、身体介護がメインでレクリエーションなどは少ない傾向にあります。また、老健で働く場合は夜勤があります。
老健では、看護師やリハビリ職など多職種との連携が多いので、医療やリハビリに関する知識を身に着けることができます。介護職としてスキルアップしていきたいという方には大きなメリットとなるでしょう。
老健の場合は夜間帯も看護師が常駐しているので緊急時の対応も安心です。介護職としての経験が浅い方から介護職としてスキルアップしていきたい方にとっても老健は働きやすい職場と言えるでしょう。
老健はこんな方におすすめです。
- 介護技術を高めたい方
- チームケアに関心がある方
- コミュニケーション能力が高い方
特別養護老人ホーム・有料老人ホームはどちらも高齢者が入居する施設です。運営主体や入居条件、サービス内容などに違いがあります。特養・有料老人ホームでの仕事内容は、入居者の身体介護や生活支援が中心となります。どちらの施設の場合も夜勤があります。
特養は比較的要介護度が高い利用者が多いので、働きながらスキルを習得・向上させていく方も多く、成長を感じやすいです。有料老人ホームの場合は、自立した方から要介護度の高い方まで対象が幅広く、ひとり一人に対応した業務をこなす必要があります。入居者さんひとり一人に合った個別のケアを実施出来るよう自分なりに学んで実践していく事で、質の高い介護スキルを身に付けられるようになるでしょう。
また、特養は地方自治体や社会福祉法人、有料老人ホームは民間企業が運営母体となります。民間企業も大手企業が運営しているケースが多いです。経営状況が安定しているので、福利厚生や教育制度が充実しており安心して働くことができます。
特別養護老人ホーム・有料老人ホームはこんな方におすすめです。
- 利用者一人ひとりと向き合って長期的なケアを行いたい方
- 介護職としての経験やスキルを習得したい方
- 安定した職場で働きたい方
グループホームの正式名称は「認知症対応型共同生活介護」です。その名の通り、認知症の方で要支援2以上の高齢者が共同生活の中で介護を受けながら生活する施設です。少人数制を採用しているのでアットホームで家庭的な雰囲気の施設が多いです。定員は1ユニット5〜9名、最大で18名まで入所できる小規模の施設が多いのが特徴です。
認知症の方の中には環境変化への順応が難しいという方も少なくありません。少人数制にすることで、職員や他の入居者を認識し、お互いに理解しあえる「なじみの関係」を築きやすくなります。これがグループホームに人数制限を設けている理由です。
自立度の高い高齢者が多いので、グループホームでの主な業務は掃除や料理などの日常生活のサポートです。身体介護の割合が少なく、家事スキルを活かせるという点から未経験の方でも働きやすいでしょう。入居型の施設のため夜勤があります。
グループホームで働くうえでは認知症への理解が必要不可欠です。認知症が原因で怒りっぽい性格になってしまったり、深夜に徘徊してしまうなんてこともあるでしょう。認知症への理解がないと精神的に疲れてしまうことがあります。認知症ケアは介護の中でも難しい分野ですが、学びたいという気持ちがある方にとってはぴったりの職場です。
認知症になると、記憶や思考、判断などの機能が低下し、さまざまな不安を抱えやすくなります。入居者の気持ちに寄り添い、安心感を与えることがグループホームで働くうえで重要となります。人の気持ちに寄り添い、理解しようとできる方はグループホームでの仕事が向いているでしょう。
グループホームはこんな方におすすめです。
- 認知症ケアを学びたい方
- 料理が得意な方・家事スキルを活かしたい方
- 人の気持ちに寄り添える方
高齢者の方が安心かつ快適な暮らしをできるように設備やサポート体制が整えられた賃貸住宅のことをサービス付き高齢者向け住宅といい、「サ高住」と呼ばれています。日常的に介護は必要ないけれど、1人で生活するのは不安があるという高齢者を受け入れています。施設によって条件は異なりますが、基本的には60歳以上の方であれば入居が可能となっています。
サ高住の入居者は介護度が低い方が多いので介護業務は少ない施設が多い傾向にあります。1日に数回の安否確認や日常生活を送るうえでのお悩み相談、来客対応や環境整備などを主に行っています。サ高住では夜間の人員配置は義務付けられていませんが、1人以上を配置している施設が多いので夜勤はあると思っておいた方が良いでしょう。
サ高住での主な業務は、入居者の方とコミュニケーションを取ることです。日常的にコミュニケーションを取ることで信頼関係を構築し、入居者の方が困った時には気軽に相談できる環境作りはとても重要です。ひとり一人に合わせたコミュニケーションやホスピタリティが必要となるので、人と接することが好きな方や、接客業での経験がある人はサ高住での勤務が向いているでしょう。
サ高住はこんな方におすすめです。
- 接客業などの経験を活かしたい方
- 家事スキルを活かしたい方
- コミュニケーション能力が高い方
利用者のご自宅を訪問し、日常生活の援助や身体介護などの介護サービスを提供するサービス形態のことを訪問介護と言います。訪問介護で提供するサービスは、利用者の状態に合わせてケアマネジャーが作成したケアプランに基づいて実施します。ケアプランに明記されていないことは、利用者から要望されても実施できません。
訪問先へは基本的に1人で向かいます。施設での勤務とは異なり、周囲に助けを求めることができないので、自分1人で判断・行動しなければなりません。介護技術やスキルを身に着けておくことはもちろんですが、1人で利用者のサポートをするという責任感の強さが必要となります。訪問介護の場合、事業所にいる時間が少ないので職場の同僚と過ごす時間も少なくなります。介護の現場でありがちな職員同士の衝突などは起こりにくいといった特徴もあります。
また、パートや登録ヘルパーの場合ですが、「1日1件から勤務可能」など働き方に件数の縛りがない求人も多くあります。子育て中の方だったり、スポットで働きたいという方でも働けるので、自分のライフスタイルに合わせて働きたいという方におすすめです。
訪問介護はこんな方におすすめです。
- 責任感が強い方
- 職場の人間関係に悩みたくない方
- ライフスタイルに合わせた勤務がしたい方
デイサービス(通所介護)とデイケア(通所リハビリテーション)はどちらも日帰りで利用する介護サービスですが、こちらも利用目的や提供されるサービスの内容に違いがあります。デイサービス・デイケアでは身体介護に加えてレクリエーションの企画や実施などを行います。夜勤がないので、身体的負担が軽く、ご家庭との両立がしやすいといった特徴があります。
利用者の要介護度は低いので、難易度の高い介護技術を求められることはほとんどありません。そのため体力に自信のない方や経験の浅い方でも働きやすい職場と言えるでしょう。
身体介護の割合が少ない分、デイサービスではレクリエーション、デイケアではリハビリの比重が大きくなります。レクリエーションの企画が得意な方や利用者の楽しむ姿にやりがいを感じる方はデイサービスがおすすめです。リハビリや医療の知識を身に着けたい方や利用者がリハビリを通して回復していく姿を見届けたい方にはデイケアをおすすめします。
デイサービス・デイケアはこんな方におすすめです。
- 夜勤のない職場で働きたい方
- 資格や経験がなくて不安な方
- レクリエーションの多い職場で働きたい方
求める条件に対しての求人票の特徴や目安を紹介
介護職としての経験が浅い方やこれから挑戦してみようと思っている方は「未経験可」「教育充実」の特徴タグを使って調べてみましょう。介護職の場合、経験よりも人柄やコミュニケーション能力を重視する事業所が多い傾向にあります。経験面に自信がない方も採用されるチャンスが多いので安心してください。
介護福祉士などの資格の取得を考えている方は「資格支援あり」のタグを使ってみましょう。介護は未経験から始めることのできるお仕事ですが、資格を取得することで業務の幅が広がりキャリアアップにも繋がります。ただ、働きながら資格取得を目指すのはなかなか大変です。支援制度を活用して働きながら資格取得を目指してはいかがでしょうか。
プライベートの時間も重視したいという方には、「年休120日以上」「日祝休み」「残業少なめ」といったタグを使って求人を探してみましょう。特に年間休日は施設によってばらつきがあるのでしっかりと休みたいという方はよく確認しておくと良いでしょう。
給与や働き方以外に充実度を求める場合は「寮完備」、「住宅手当あり」、「託児所完備」などのタグがおすすめです。寮や託児所に関しては空きがない場合や利用要件がある場合があります。応募時に良く確認しておきましょう。
転職先を探す際、コメディカルドットコムであれば施設や特徴別に検索できるので、利用してみるといいでしょう。
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7.転職を成功に結びつけるのポイント
後悔しない転職活動を行うためには、転職におけるポイントを抑えることが必要不可欠です。その重要なポイントは下記の4点になります。
- 転職の「軸」を定める
- 事前の情報収集と求人を比較することを徹底する
- 正しい求人の探し方をする
- 気になった施設には見学に行く
以上の4点を抑えることで、後悔せず納得いく転職活動を行うことが期待できます。転職に失敗する人は安易に行動し、後先考えずに動いてしまいます。転職について考え始めるときは、まず本当に転職が必要なのかを考えましょう。
なあなあな気持ちで転職をしてもうまくいくことはありません。なぜ自分が転職したいと感じたか、整理することで転職が本当に必要であるか見えてくるはずです。転職が必要だと感じた際には、自分が転職する際に何を「軸」に動いていくか定めましょう。
軸がぶれることでスムーズな転職活動は遠のきます。スムーズな転職活動を行うためにも「軸」をしっかりと定め、いくつか希望条件がある場合は優先順位をつけることをおすすめします。
優先順位をつけることができたら、事前の情報収集や準備に入りましょう。事前の情報収集や準備を怠ることなく、しっかり他の求人と比較しながら転職活動に取り組んでいきましょう。その際に正しい求人の探し方をすることも意識してください。
間違った探し方をすることで入職した際にギャップが生まれ、入職後の後悔に繋がるかもしれません。そのような後悔を防ぐためにも、自分の条件にあった求人を探していきましょう。
気になった求人があった場合は即決するのではなく、可能であれば就業前の施設内見学を実施することをおすすめします。見学することで求人票や面接だけではわからない職場の雰囲気を肌で感じることができ、より入職後のミスマッチを防ぐことができます。
あなたの準備や確認といったちょっとした行動が転職を成功へと導いてくれるはずです。
事業所からスカウトがくる!
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- 希望に合った求人”だけ”を厳選してお届け!
- 「就業応援制度」で最大50,000円進呈
小松 和貴
セカンドラボ株式会社
URL:https://note.com/2ndlabo/n/n6565a29f667f
2022年4月よりセカンドラボ株式会社に入社。主に病院を中心に医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の営業・採用課題のサポートを行う。